事故と自己を考える [バイク]
8/12は一宮市民病院の時間外窓口で応急措置のみだったので、翌日の8/13に営業している病院を探したら、大雄会クリニックはお盆休み等とは無関係に平常営業していたので、そこで受診した。
改めて3方向からレントゲン撮影し、それを見ながら診察を受ける。骨にヒビが入ったのは右足の第3中足骨の楔状骨に近い位置。ちょうどバイクのステップの前端が当たる位置だ。
医師曰く「動きの少ない箇所ですから、固定するかどうかは微妙ですねぇ」と、市民病院の医師と同じことを仰る。続けて「ただ、固定せずに一週間ほど経つと骨折箇所がずれてしまうこともあります。そうなると手術が必要となる事もあるので、やはりギプスを巻く方が良いかも知れませんね」と、結局ギプスを巻くことに。更に、「歩き易いように踵も付けましょう」と仰る。
拙者は「踵？？？？」と想像がつかなかったが、実物を見れば「なるほど、踵だわ」と納得。
通常はギプスにサンダルを縛り付けるとかしないと屋外を歩くことが難しいが、この踵があれば大丈夫。ギプスの厚みと踵の高さがあるのでやや歩き難いが、松葉杖を使うことを思えばとても楽である。
医師曰く「1週間後に経過を見せて下さい。それまでに腫れが引いたりしてギプスがゆるくなる事もありますから、その場合は受付に申し出て下さい」と。ギプスが緩んでいる場合はギプスを外してレントゲン撮影するんだそうな。考えてみれば、ゆるいギプスって意味無さそうだもんね。
診察を受けて、改めて思い当たった事がある。
事故当時はスニーカーを履いていた。スニーカーとは言ってもバイク用だから踝の上までを覆うハイカット形状だし、踵・踝・爪先には保護材も入っている。しかし、スニーカーという形状から歩き易さを優先しているようで、靴底は余り硬くない。だから、溝に填まった時、ステップに乗せている足に大きな力が加わり、骨にヒビを入れてしまったのではないだろうか。
底の厚いバイク用ブーツなら、仮に大きな力が加わったとしても、足の裏全体に力が分散するだろうから、骨を折らずに済んだのでは？と思うのだ。
溝に落ちて填まった際、溝から立ち上がるコンクリート壁に体の右側をぶつけて肩・肘・膝に打撲と擦過傷を負ったが、これもプロテクター内臓ジャケットを着ていれば打撲だけで済んだ可能性が高い。特に、膝は3針縫う羽目になったが、せめて革パンツを履いていれば、少なくとも裂傷を負う事は無かった筈なのだ。今改めて参加者の服装を思い出すと、全員がプロテクター入りのジャケット等を着ていて、軽装なのは拙者だけだった。
今まで「必要だとは思うけど...でも、高いんだよなぁ」とプロテクター入りのジャケットや革パンツを横目で見ながら売り場を通り過ぎていたが、治療にかかる期間と費用を考えれば、決して高いものではないと断言できる。
# 「今更何言ってんだ？」と言われてしまいそうだが。(^^;)
知り合いばかりが参加する日帰りのツーリング、しかも10時に集合・15時に解散という気楽な内容なので、いつも名古屋方面へ電子部品を買い出しに行く時のような軽装で出かけてしまった。
また、初めて走る道が殆どで、バイクも購入して半年ちょっと経っただけでその挙動に馴染み切ったとは言えない状態で、現役レース参加者ばかりのツーリングに付いて行こうとしたのには、元々から無理があったと謂わざるを得ない。
今回直接事故の引き金となったのは路上に舞う枯葉だったが、初めて走る道なので恐らく自分一人だけのソロツーリングであれば、もっとスピードを落として慎重に走っていたことだろう。ソロだと頼りになるのは自分だけで常に慎重な走りとなり、今回の枯葉を仮に踏んだとしても問題なくパスできる程度の速度に落として走っていただろう。
当時は参加者全員が先に進んでしまった為、追いかけて少し高いスピードでカーヴに進入したから、結果として枯葉を避けることができなかった。これはどう考えも「オーバースピードによるオーバーラン」でしかない。平日の田舎道で対向車が無かったのは本当に不幸中の幸いであった。これで対向車が居れば、最悪の場合はそのまま「あの世行き」になっていたかも知れない。
今回田舎道をかなりのハイペースで走ってみて改めて判ったのは、690DukeRに限らず、エンジンを一定以上で回していないといけないという事と、そのような走りは自分には余り向いていないという事である。
# 実際、リッタークラスのマルチに乗る参加者の一人は
# 「道の殆どで2速だった」と仰っていた。
DukeRはおよそ3500rpm以下になるとトルクが痩せてしまい、うっかり回転を落とすとコーナーでトラクションが抜けてしまう。しかし、ギア比の都合から今回ハイペースで走行した範囲を一つや二つのギアでは賄い切れないので、頻繁にギアチェンジしなければならないだろう。初めての道で、路面も含めた状況を確認しながら、トルクの出方も考えながらギアチェンジをするというのは、レース経験の無い拙者には難しい。
やはり、あちこち気になる所を寄り道しながらのんびり走るのが拙者には合っているようだ。
# 拙者のツーリングは「全て寄り道」と言える場合もあるし。(^^;)
さて、今回の自損事故について、「戒めに、壊れたバイクは直さんでいい！」「だからバイクは危ないと言ったでしょ」など、極めて少数ではあるが中傷する方が残念ながら居る。
そういえば、かなり古い話になるが、OUTRIDER誌が月刊でミリオン出版が版元だった頃、4コマ漫画で足にギプスをして松葉杖で歩く友人に骨折の理由を尋ねたら「スキーで転んで足を折っちゃった」と説明したら「あぁそうだったの、そりゃ飛んだ災難だったね」「もう若くないんだから、ほどほどに楽しまなきゃね」と好意的な反応だったのに対し、別のコマで「バイクで転んで足を折っちゃった」と説明したら「馬鹿なんじゃないのーぉ？」「そんな危ないもんに乗るからだよ」と否定的な反応だったというのが掲載されていた。
「バイク＝危ない乗り物」という公式は、昭和の時代にカミナリ族に手を焼いた警察が「バイクは悪の乗り物」というキャンペーンを展開し、「お上の言う事だから間違いない」と飼い慣らされることに疑問を持たない人々が何の躊躇いも無く受け入れてしまったから広まったのだろうと思うが、それは世代を超えて現在も受け継がれているらしい。
# 似たような例では、近年タガーナイフが拳銃と同様に所持するだけで違法となった。
バイクが本当に危険なのであれば、当然製造する事も所持することも違法となる筈である。しかし、バイクは普通に売っているし、警察にも白バイやパトロール用軽二輪があるし、郵便や新聞の配達でも使われている。バイクの製造や販売に従事する人数は自動車ほどではないにしても、かなりの数になるだろうから、バイク生産を禁止すればそれだけでも確実に失業者は増えるし、過分所得の減少で個人消費にも影響を与えるだろう。
バイクを危ないと信じ込んでいる人達は、この矛盾をどう考えているのだろうか？
# ...あぁそうか、何も考えないから矛盾している事にすら気がつかないのか。(--;)
目的の達成に他の手段があればそれを使うだろうから、特定の手段だけを規制しても無意味である。拳銃やタガーナイフが悪いのではない。それを利用して悪事を働く人間が悪いのである。幾ら銃やナイフを規制しても、殺人事件などが一向に無くならないという事実がそれを証明している。
どうもこの国では何でも「国が国が」という人が非常に多いが、それだけ自分で考える能力が無いという事の裏返しなのだろうか？いつの間に日本人はそんなに没落してしまったのだろうか？
# 実に嘆かわしいことである...。
しかし、悪い事ばかりではない。
この数日間で、このblogをご覧になった方々を中心に、多くの方から暖かいお言葉を戴いた。ここに改めて御礼申し上げます。m(_"_)m
改めて3方向からレントゲン撮影し、それを見ながら診察を受ける。骨にヒビが入ったのは右足の第3中足骨の楔状骨に近い位置。ちょうどバイクのステップの前端が当たる位置だ。
医師曰く「動きの少ない箇所ですから、固定するかどうかは微妙ですねぇ」と、市民病院の医師と同じことを仰る。続けて「ただ、固定せずに一週間ほど経つと骨折箇所がずれてしまうこともあります。そうなると手術が必要となる事もあるので、やはりギプスを巻く方が良いかも知れませんね」と、結局ギプスを巻くことに。更に、「歩き易いように踵も付けましょう」と仰る。
医師曰く「1週間後に経過を見せて下さい。それまでに腫れが引いたりしてギプスがゆるくなる事もありますから、その場合は受付に申し出て下さい」と。ギプスが緩んでいる場合はギプスを外してレントゲン撮影するんだそうな。考えてみれば、ゆるいギプスって意味無さそうだもんね。
診察を受けて、改めて思い当たった事がある。
事故当時はスニーカーを履いていた。スニーカーとは言ってもバイク用だから踝の上までを覆うハイカット形状だし、踵・踝・爪先には保護材も入っている。しかし、スニーカーという形状から歩き易さを優先しているようで、靴底は余り硬くない。だから、溝に填まった時、ステップに乗せている足に大きな力が加わり、骨にヒビを入れてしまったのではないだろうか。
底の厚いバイク用ブーツなら、仮に大きな力が加わったとしても、足の裏全体に力が分散するだろうから、骨を折らずに済んだのでは？と思うのだ。
溝に落ちて填まった際、溝から立ち上がるコンクリート壁に体の右側をぶつけて肩・肘・膝に打撲と擦過傷を負ったが、これもプロテクター内臓ジャケットを着ていれば打撲だけで済んだ可能性が高い。特に、膝は3針縫う羽目になったが、せめて革パンツを履いていれば、少なくとも裂傷を負う事は無かった筈なのだ。今改めて参加者の服装を思い出すと、全員がプロテクター入りのジャケット等を着ていて、軽装なのは拙者だけだった。
今まで「必要だとは思うけど...でも、高いんだよなぁ」とプロテクター入りのジャケットや革パンツを横目で見ながら売り場を通り過ぎていたが、治療にかかる期間と費用を考えれば、決して高いものではないと断言できる。
# 「今更何言ってんだ？」と言われてしまいそうだが。(^^;)
知り合いばかりが参加する日帰りのツーリング、しかも10時に集合・15時に解散という気楽な内容なので、いつも名古屋方面へ電子部品を買い出しに行く時のような軽装で出かけてしまった。
また、初めて走る道が殆どで、バイクも購入して半年ちょっと経っただけでその挙動に馴染み切ったとは言えない状態で、現役レース参加者ばかりのツーリングに付いて行こうとしたのには、元々から無理があったと謂わざるを得ない。
今回直接事故の引き金となったのは路上に舞う枯葉だったが、初めて走る道なので恐らく自分一人だけのソロツーリングであれば、もっとスピードを落として慎重に走っていたことだろう。ソロだと頼りになるのは自分だけで常に慎重な走りとなり、今回の枯葉を仮に踏んだとしても問題なくパスできる程度の速度に落として走っていただろう。
当時は参加者全員が先に進んでしまった為、追いかけて少し高いスピードでカーヴに進入したから、結果として枯葉を避けることができなかった。これはどう考えも「オーバースピードによるオーバーラン」でしかない。平日の田舎道で対向車が無かったのは本当に不幸中の幸いであった。これで対向車が居れば、最悪の場合はそのまま「あの世行き」になっていたかも知れない。
今回田舎道をかなりのハイペースで走ってみて改めて判ったのは、690DukeRに限らず、エンジンを一定以上で回していないといけないという事と、そのような走りは自分には余り向いていないという事である。
# 実際、リッタークラスのマルチに乗る参加者の一人は
# 「道の殆どで2速だった」と仰っていた。
DukeRはおよそ3500rpm以下になるとトルクが痩せてしまい、うっかり回転を落とすとコーナーでトラクションが抜けてしまう。しかし、ギア比の都合から今回ハイペースで走行した範囲を一つや二つのギアでは賄い切れないので、頻繁にギアチェンジしなければならないだろう。初めての道で、路面も含めた状況を確認しながら、トルクの出方も考えながらギアチェンジをするというのは、レース経験の無い拙者には難しい。
やはり、あちこち気になる所を寄り道しながらのんびり走るのが拙者には合っているようだ。
# 拙者のツーリングは「全て寄り道」と言える場合もあるし。(^^;)
さて、今回の自損事故について、「戒めに、壊れたバイクは直さんでいい！」「だからバイクは危ないと言ったでしょ」など、極めて少数ではあるが中傷する方が残念ながら居る。
そういえば、かなり古い話になるが、OUTRIDER誌が月刊でミリオン出版が版元だった頃、4コマ漫画で足にギプスをして松葉杖で歩く友人に骨折の理由を尋ねたら「スキーで転んで足を折っちゃった」と説明したら「あぁそうだったの、そりゃ飛んだ災難だったね」「もう若くないんだから、ほどほどに楽しまなきゃね」と好意的な反応だったのに対し、別のコマで「バイクで転んで足を折っちゃった」と説明したら「馬鹿なんじゃないのーぉ？」「そんな危ないもんに乗るからだよ」と否定的な反応だったというのが掲載されていた。
「バイク＝危ない乗り物」という公式は、昭和の時代にカミナリ族に手を焼いた警察が「バイクは悪の乗り物」というキャンペーンを展開し、「お上の言う事だから間違いない」と飼い慣らされることに疑問を持たない人々が何の躊躇いも無く受け入れてしまったから広まったのだろうと思うが、それは世代を超えて現在も受け継がれているらしい。
# 似たような例では、近年タガーナイフが拳銃と同様に所持するだけで違法となった。
バイクが本当に危険なのであれば、当然製造する事も所持することも違法となる筈である。しかし、バイクは普通に売っているし、警察にも白バイやパトロール用軽二輪があるし、郵便や新聞の配達でも使われている。バイクの製造や販売に従事する人数は自動車ほどではないにしても、かなりの数になるだろうから、バイク生産を禁止すればそれだけでも確実に失業者は増えるし、過分所得の減少で個人消費にも影響を与えるだろう。
バイクを危ないと信じ込んでいる人達は、この矛盾をどう考えているのだろうか？
# ...あぁそうか、何も考えないから矛盾している事にすら気がつかないのか。(--;)
目的の達成に他の手段があればそれを使うだろうから、特定の手段だけを規制しても無意味である。拳銃やタガーナイフが悪いのではない。それを利用して悪事を働く人間が悪いのである。幾ら銃やナイフを規制しても、殺人事件などが一向に無くならないという事実がそれを証明している。
どうもこの国では何でも「国が国が」という人が非常に多いが、それだけ自分で考える能力が無いという事の裏返しなのだろうか？いつの間に日本人はそんなに没落してしまったのだろうか？
# 実に嘆かわしいことである...。
しかし、悪い事ばかりではない。
この数日間で、このblogをご覧になった方々を中心に、多くの方から暖かいお言葉を戴いた。ここに改めて御礼申し上げます。m(_"_)m
いやはや翌日には凄いこととなっていますね
お察し申し上げます
自律した自立する個人が道具を使う
変な自己責任論も嫌ですがね（笑）
by pace (2011-08-16 07:02)
paceさん
温かいお言葉有難う御座います。
本人は「大した事ないだろう」と思っていたのですが、
結果的に大袈裟な話になってしまいました。（汗）
by Rifle (2011-08-16 11:57)
まさかギプスコースとは････
お、お見舞い申し上げます。
しばらくDukeRとテスタはお預けですね。
その後、DukeR ⇒ リッターマルチになってたりして！
私、危険な乗り物ほど人を魅了するものだと
かたくなに信じておりますw。
by ブルル (2011-08-16 18:30)
ブルルさん
温かいお言葉有難う御座います。
以前ZZR1100Dで十分満喫しましたし、足付きと車重の問題から、当分リッターマルチへの移行はしないと思います。
でも、BMWのS1000は一寸気になったりしますけどネ。(笑)
by Rifle (2011-08-16 21:21)
お大事に・・・
by くぼたん (2011-08-17 09:08)
くぼたんさん
温かいお言葉有難う御座います。
by Rifle (2011-08-17 10:13)
お見舞いもうしあげます。
へたくその私がバイクで足を血まみれにしたのは４０年くらい前のことです。
スキーのほうが私は怖いと感じます。ブレーキありませんもんね。
お大事に、
by ひらがな (2011-08-17 20:58)
ひらがなさん
温かいお言葉有難う御座います。
おやおや、ひらがなさんも経験済でしたか。
やはり「ブレーキが無い」のが怖くて、未だにスキーは未経験です。
by Rifle (2011-08-17 21:30)
あちゃぁ・・・(~_~;)想像以上のお怪我でしたね・・・（△△）
夏場のギブスはキツイと思いますが・・・・安静にして１日も早く
完治して下さい。
そう言えば、高校生時代、夏休みが終わると足にギブスをしている
仲間が必ずいました・・・みんなバイクでコケて骨折です（◎◎）
by std55 (2011-08-21 00:11)
std55さん
温かいお言葉有難う御座います。
怪我した時は一寸痛い程度でしたので、ホントに想像以上でした。(汗)
by Rifle (2011-08-21 14:15)