MTBもどきの通学スペシャル再作成(その7:マジ軽ロボもどき完成編) [自転車]
前回の実験で回路の動作が確認できたので、実際に組み立てて自転車に取り付けることにする。回路には特に変更は無い。
コイル部で発生させた交流をブリッジ整流して直流に直し、コンデンサに蓄電させる。そのコンデンサを電源にLEDを光らせるという単純な回路である。
まず、故障したマジ軽ロボの本体を分解する。
両側の白い樹脂部を取り外すと赤いLEDが見える。この状態から本体を上下に分割すると簡単に分解できる。取り外した基板には大きなコンデンサが載っている。
点滅する赤いLEDは高輝度でない古いタイプだ。
今の製品では滅多に使われないので、お目にかかったのは久し振りである。
コンデンサはそのまま使うので基板から取り外し、ユニバーサル基板を適当な大きさに切断して大まかに位置合わせする。
位置が決まったら、部品を取り付けていく。
基板に部品を取り付け終わったら、本体に組み込む。
両側の赤いLEDは本体に内蔵させず、外に引き出してテールランプとサイクルメータの照明に利用する。内蔵されていた赤いLEDでは暗いので、手持ちの二色LED(赤と緑)を二色同時に発光させることにする。そうすれば多少は明るいだろう。
まず、LEDと配線をハンダ付けする。
念の為、片方には熱収縮チューブを被せて雨に濡れてもショートしないようにする。更に念を入れて、配線が剥き出しになっている部分をホットボンドで覆う。この時、隙間が多少あっても問題無い。
その上から熱収縮チューブを被せ、チューブ全体をライターの遠火などで熱する。すると、中のホットボンドも再び解け、チューブが収縮するに従って押し出されてくる。この時、内部の隙間も塞がれるので、先ほどはいい加減に作業してもOKだったのだ。
このままでも良いけれど、はみ出した部分を削り取って形を整えた。
このLEDの電源は本体から引っ張るので、その配線を本体から引き出す。
このままだと雨や虫が入り込む可能性があるので、ホットボンドで塞ぐ。
これで電気系統は完成、自転車に取り付ける。
サイクルメータの照明は、手元にあったハンドルクランプとL字型金具を使って固定する。
テールランプは後ろのカゴの真ん中近くにタイラップで固定する。
これで完成。(^^ )
暗くなってから作成したマジ軽もどきを実際に動かしてみると、テストした時と同じように動いてほっとしたが、課題も二つ出てきた。
一つ目は、マジ軽もどきがライトとして光り出すのは速度が約17km/h以上になってからで、それ以下の速度では全く点かないこと。発電量が足りないのだろうが、マジ軽ロボはもう少し低い速度でも点灯する。マジ軽ロボが赤LEDを点滅させているのは、電力節約の為らしい。
二つ目は、サイクルメータの照明には暗過ぎること。
供給される電圧の制限から白色LEDが使えず赤LEDなどを使っているが、白色LEDと比べれば圧倒的に暗いからやむを得ない面はある。テールランプは文字を照らす訳ではないので、実用の範囲だと思う。
どちらの課題も、突き詰めれば発電電力が足りないのが原因。でも、発電量はこれ以上増やせないので、別の方法を考えることになる。直ぐ頭に浮かぶ改善策としては、ダイオードをシリコンでなくゲルマニウムに変えるのが一番簡単だ。
シリコン・ダイオードだと0.6Vほど電圧が下がるが、ゲルマニウム・ダイオードなら0.2V前後に抑えられる筈。ゲルマニウムだと電流はあまり多く流せないが、LEDに流れる電流程度なら大丈夫。ダイオードブリッジの部分をゲルマニウムに変えるだけで0.8Vほど電圧が上がるので、試す価値は十分にありそうだ...いや待てよ、0.2Vというのは電流が数mAと少ない時の話だから、今回のように30mA程度流す時は?...代表的なゲルマニウム・ダイオード1N60のデータシートを見ると、案の定、電流が増えると電圧降下も大きくなる。試しに手持ちのゲルマニウム・ダイオードに20mA流した時の両端の電圧を計ると1.0V前後だった。これではわざわざシリコンと置き換える意味が無い。交換するのなら、電圧降下がシリコンよりも抑えられている整流用ショットキーバリアダイオードを使う方が良いだろう。
課題とは直接関係しないが、嵩張るコンデンサも検討する。
マジ軽ロボでは耐圧35Vのものが使われている。製品として販売する以上は色々な可能性を考え、配線が外れたりLEDが壊れたりして無負荷になることも想定して耐圧を決めているのだろうが、前々回の測定ではピークtoピークで10V程度だから、無負荷状態にしなければ余裕を見ても16Vの耐圧で良さそうだ。そうすればコンデンサのサイズもだいぶ小さくなるし値段も安い。但し、配線が外れたりして無負荷になるとコンデンサが爆発する危険性が出てくる。その危険性を承知の上であれば耐圧を下げるのも「あり」だと思う。
課題は残るものの、今回で一応完成に漕ぎ着けた。当分は今のままだが、サイクルメータの照明はかなり暗く感じるので、いずれは高輝度LEDに変えるなどの対策を施そうと考えている。
コイル部で発生させた交流をブリッジ整流して直流に直し、コンデンサに蓄電させる。そのコンデンサを電源にLEDを光らせるという単純な回路である。
まず、故障したマジ軽ロボの本体を分解する。
両側の白い樹脂部を取り外すと赤いLEDが見える。この状態から本体を上下に分割すると簡単に分解できる。取り外した基板には大きなコンデンサが載っている。
点滅する赤いLEDは高輝度でない古いタイプだ。
今の製品では滅多に使われないので、お目にかかったのは久し振りである。
コンデンサはそのまま使うので基板から取り外し、ユニバーサル基板を適当な大きさに切断して大まかに位置合わせする。
位置が決まったら、部品を取り付けていく。
基板に部品を取り付け終わったら、本体に組み込む。
両側の赤いLEDは本体に内蔵させず、外に引き出してテールランプとサイクルメータの照明に利用する。内蔵されていた赤いLEDでは暗いので、手持ちの二色LED(赤と緑)を二色同時に発光させることにする。そうすれば多少は明るいだろう。
まず、LEDと配線をハンダ付けする。
念の為、片方には熱収縮チューブを被せて雨に濡れてもショートしないようにする。更に念を入れて、配線が剥き出しになっている部分をホットボンドで覆う。この時、隙間が多少あっても問題無い。
その上から熱収縮チューブを被せ、チューブ全体をライターの遠火などで熱する。すると、中のホットボンドも再び解け、チューブが収縮するに従って押し出されてくる。この時、内部の隙間も塞がれるので、先ほどはいい加減に作業してもOKだったのだ。
このままでも良いけれど、はみ出した部分を削り取って形を整えた。
このLEDの電源は本体から引っ張るので、その配線を本体から引き出す。
このままだと雨や虫が入り込む可能性があるので、ホットボンドで塞ぐ。
これで電気系統は完成、自転車に取り付ける。
サイクルメータの照明は、手元にあったハンドルクランプとL字型金具を使って固定する。
テールランプは後ろのカゴの真ん中近くにタイラップで固定する。
これで完成。(^^ )
暗くなってから作成したマジ軽もどきを実際に動かしてみると、テストした時と同じように動いてほっとしたが、課題も二つ出てきた。
一つ目は、マジ軽もどきがライトとして光り出すのは速度が約17km/h以上になってからで、それ以下の速度では全く点かないこと。発電量が足りないのだろうが、マジ軽ロボはもう少し低い速度でも点灯する。マジ軽ロボが赤LEDを点滅させているのは、電力節約の為らしい。
二つ目は、サイクルメータの照明には暗過ぎること。
供給される電圧の制限から白色LEDが使えず赤LEDなどを使っているが、白色LEDと比べれば圧倒的に暗いからやむを得ない面はある。テールランプは文字を照らす訳ではないので、実用の範囲だと思う。
どちらの課題も、突き詰めれば発電電力が足りないのが原因。でも、発電量はこれ以上増やせないので、別の方法を考えることになる。直ぐ頭に浮かぶ改善策としては、ダイオードをシリコンでなくゲルマニウムに変えるのが一番簡単だ。
シリコン・ダイオードだと0.6Vほど電圧が下がるが、ゲルマニウム・ダイオードなら0.2V前後に抑えられる筈。ゲルマニウムだと電流はあまり多く流せないが、LEDに流れる電流程度なら大丈夫。ダイオードブリッジの部分をゲルマニウムに変えるだけで0.8Vほど電圧が上がるので、試す価値は十分にありそうだ...いや待てよ、0.2Vというのは電流が数mAと少ない時の話だから、今回のように30mA程度流す時は?...代表的なゲルマニウム・ダイオード1N60のデータシートを見ると、案の定、電流が増えると電圧降下も大きくなる。試しに手持ちのゲルマニウム・ダイオードに20mA流した時の両端の電圧を計ると1.0V前後だった。これではわざわざシリコンと置き換える意味が無い。交換するのなら、電圧降下がシリコンよりも抑えられている整流用ショットキーバリアダイオードを使う方が良いだろう。
課題とは直接関係しないが、嵩張るコンデンサも検討する。
マジ軽ロボでは耐圧35Vのものが使われている。製品として販売する以上は色々な可能性を考え、配線が外れたりLEDが壊れたりして無負荷になることも想定して耐圧を決めているのだろうが、前々回の測定ではピークtoピークで10V程度だから、無負荷状態にしなければ余裕を見ても16Vの耐圧で良さそうだ。そうすればコンデンサのサイズもだいぶ小さくなるし値段も安い。但し、配線が外れたりして無負荷になるとコンデンサが爆発する危険性が出てくる。その危険性を承知の上であれば耐圧を下げるのも「あり」だと思う。
課題は残るものの、今回で一応完成に漕ぎ着けた。当分は今のままだが、サイクルメータの照明はかなり暗く感じるので、いずれは高輝度LEDに変えるなどの対策を施そうと考えている。
ご子息の具合どうですか?
by たくや (2012-09-05 17:49)
たくや さん
お心遣い有難う御座います。
ドクターの指示で、今月からリハビリを兼ねて自転車通学を再会しました。
まだゆっくりと走行しなければならない状態で、徐々に事故以前の状態に戻していくので時間はかかると思いますが、確実に快方へと向かっています。
by Rifle (2012-09-05 21:50)