SSブログ

メータープリズムヴューファインダーPME51 [カメラ]

 ここ6年ほど続けた機材整理では、代替の利かない機材だけを残したので、露出計内蔵のカメラはコンタックスS2bのみとなった。しかし、自宅に常時ストックがあるのはブローニー判のフィルムだけで、35mmは殆ど使っていない。
 35mmだとポジの画像がかなり小さくてルーペが無いと細かい部分までは分からないのに対し、ブローニーはそこそこの大きさがあってルーペ無しでも鑑賞に堪える事から、35mmは殆ど使わなくなってしまった。ただ、35mmなら21mmの超広角から85mmの準望遠までレンズ2本でカバーできるから、旅行などでは重宝している。
 更に、今はスナップ時の撮影枚数が減ってきているので、35mmだと1本を1日で使い切れない。だから、使うフィルムはブローニーばかりになった。
ミノルタの単体露出計フラッシュメータ4
 それに、スナップ撮影しようにも露出計(ミノルタのフラッシュメータ4)を取り出して測っている間に被写体が動いて撮影のタイミングを失う時もある。光の様子が変わる度に露出計で測っておけば良いけれど、街中の撮影だと路地裏の街並みの高さ一つで光量が変わったりするし、夕方は刻々と太陽の位置が変わって行くので、露出計だと測るのに忙しくなってしまう。職業カメラマンならそれでも撮影できるんだろうけど、アマチュアの拙者だと散策を楽しむ余裕が減ってしまい、視点も狭くなってしまいかねない。

 しかし、断腸の思いで今まで整理してきたのに、今更機材を増やそうとは思わない。
 実は、今になって「やっぱりローライフレックス2.8Fは手放すべきじゃなかったナァ」と後悔してて、「もし状態の良い個体が安く出たら買い直そうか?」なんて考えたりもするけれど、出て来るかどうかも分からない物を待っていたら、その間はスナップ撮影が難しくなってしまう。
# それに、モノクロはローライフレックスで撮影したいし...まぁ、気分的なモンですけどね、エエ。
 そこで「ハッセルブラッド503CWをスナップ撮影でも使えるように露出計内蔵のファインダーを付けよう」と考えたのである。勿論、スナップ撮影だけでなく、わの会の撮影会でも制限された時間を有効に使う為にも有効だ。
 そんな訳で、前回の三脚に続いて、ハッセルブラッドのメータープリズムビューファインダーPME51を中古で手に入れた。
中古で入手したPME51
今使っているフォーカシングスクリーンはアキュートマットDタイプなので、補正などは不要だ。

 以前にもPME90やPME45、それに今回と同じPME51を使っていたが、ここ3年ほどはシンプルなフォーカシングフードを使っていた。ハッセルブラッドで撮影する時は、必ず単体露出計で露出を測ってから撮影するので、カメラ側に露出計が付いていなくても不便には感じていなかったけれど、あれば便利なのは間違いない。

 PME90(中古)は初めての露出計内蔵ファインダーだったが、35mm一眼レフと同じ目線となるのでローアングルの撮影が難しく、4年ほどで手放した。
 その後PME45(中古)を手に入れたが、この個体は調子があまり良くなかった為、1年半ほどで手放し、PME51(中古)を手に入れた。ところが、この個体も初めは良かったが数年経って突然滅茶苦茶な露出表示をするようになって手放し、再びPME45(中古)を入手した。
 その後しばらく使っていたが、6年前に機材整理を始めた当時はハッセルブラッドは常にコンタックスと併用していた為「PME45が無くてもS2bの内蔵露出計を使えば良いじゃん。そうすりゃカメラバッグも少し軽くなるし」と考えて手放したのだった。

 入手したPME51はプリズムはメッキ剥がれらしき傷が2か所(黄色の矢印)あり、少し安かった。
PME51のメッキ剥がれ2か所
これだけ大きなものだと視野にも当然影響するけれど、肉眼で見ている分にはあまり気にならない。
 電源はボタン電池4LR44。この電池は文字通りLR44を4つ直列に並べてケースに入れたものだ。
PME51の電源は4LR44
電池を入れる場所はフロント側にあり、小さな銀色の突起を横に引くと電池を入れるスペースが見えるようになっている。ちなみに、反対側の大きな突起は露出計測ボタンだ。
PME51の電池を入れる場所
本体後部左に小窓がある。この小窓はバッテリーチェッカーも兼ねていて、露出計測ボタンを押した際に緑色に点けば電池の容量はOKとなる。
IMG_8062.JPG
フィルム感度(左側)と開放F値(右側)を本体左側のノブで設定するようになっている。
PME51の設定用ノブ
「MAX」と印刷されたノブが開放F値を設定用で、もう一方がフィルム感度の設定用である。
 使うレンズを替える度に開放F値にセットし直すのが本来の使い方だが、撮影会の限られた時間ではセットし直す手間が面倒だし、手持ちのレンズで一番暗いのがF5.6なので、開放F値は5.6に固定したままで使っている。
 実際にファインダーを覗くと、こんな感じである。
PME51のファインダー内表示
下で赤く光っているのが測光した値である。表示される値はEV値なので、実際のシャッター速度と絞り値に置き換えて設定する。レンズ右側面にEV値が印刷されているので、表示されたEV値に合わせれば適正露出となる。EV値を一定に保ったままシャッター速度や絞り値を変えるのは簡単なので、必要に応じて手で変えて撮影すれば良い。
 実際に撮影する状態ではこんな感じになる。
PME51をボディに取り付けた状態
折り畳むとボディと一体化するフォーカシングフードと違って、かなり上に飛び出す形になるので、バッグの収納スペースにもそれなりの配慮が必要となる。
 シューソケットは付いているものの、ボディやレンズと連動する機能は無いので、ストロボを使う際にはレンズのX接点に配線を接続する必要がある。

 35mm一眼レフのような連動機能は無いので、実際の撮影ではEV値を読み取ってシャッターと絞り値をセットすることになるが、慣れれば一眼レフと同じように扱える。単体の露出計を使う事を思えば、それこそ天と地の差ほどあると思う。
 これで今後の撮影は相当快適になる筈。あとは「ウデ」だけだな。(滝汗)
nice!(22)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 22

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました