SSブログ

ワンダフルなTL125ツーリング(その2) [バイク]

前回からの続き)

 お店の人から「バイパス区間は自動車専用で125cc以下は走行できないんで、国道1号だとあちこちで迂回しなけりゃならなくなりますから、浜松方向へ進むのなら恐らく国道150の方が早いと思いますよ」と聞いていたので、店を出発して、まず県道67(北街道)を静岡駅方向へ進む。県庁所在地だけあって交通量は多く、信号も多くて時間が掛かる割には距離を稼げない。
 道路案内板の「国道150号」に従って沓谷5丁目南の交差点を左折して、事前に地図で確認しておいた県道74(流通センター通り)へと進む。ナビなんて無いし、バイクだと地図を見ながら走る事も出来ないので、貧弱な拙者の記憶力と案内板だけが頼りだ。
# タンクバッグがあれば地図位は見られるようになるんだけど、持ってないし...
 ところが、道なりに進んでいくと、いつの間にか県道74では無くなっている。県道74は小鹿公園の脇を通る道だが、道に沿って進むと南中央通りに入ってしまう。「あれ?何時の間に県道から外れたん?」と思いながら、道路案内板の「国道150号」に従って市立商業前の交差点を左折して県道384(久能街道)へ。東名高速の下を潜り抜けて少し進むと出光のスタンドが見えてきたので、そこで給油する。入ったのは2.3Lだったから、出発した時点でタンクに半分程度入っていたらしい。
# TL125のタンク容量は、カタログ上では6.5Lとなっている。
お店から9.9kmしか走っていないのに、ここまでで40分以上も経っている。市街地は信号が多いから仕方ないが、それにしても時間が掛かったなー。
# 自宅して地図を見て判ったのだけれど、登呂遺跡の直ぐ近くを走っていたんだねぇ。

 再び走り出し、流れの良い国道150を浜松方向へと進み、少し進んだ所にある大浜海岸駐車場に12時45分頃入る。
静岡市駿河区・大浜海岸駐車場
ここで持参したパンを食べて軽い昼食にする。
駐車場で軽い昼食
何やら赤くて丸いシールが張ってあるけれど、アマチュア無銭家たる者はそんな事を気にしてはいけない。(笑)食べ終わって海岸に出てみたら、結構砂浜が広くて気持ち良い場所だ。
静岡市駿河区・大浜海岸
静岡市駿河区・大浜海岸
20分ほどで走り出し、南安倍川橋で安部川を渡る。この近くに親戚が2軒あるけれど、残念ながら寄っている暇が無くそのまま国道150を進む。
 焼津市に入り市街地へ近づくにつれて交通量が多くなり、信号で頻繁に止められてしまってなかなか前に進めない。まだ200km以上走らねばならぬのに、陽がどんどん傾いて行くので少々焦り気味になる。しかし、しゃがんだ状態から手をそのままハンドルに伸ばしたような姿勢で長時間乗っていた為か、太腿上側とギアチェンジを繰り返す左足首の痛みがどんどん酷くなってきた。そのままではギアチェンジすらままならない程になってきたので、サークルK吉田かたおか店(吉田町片岡)の駐車スペースに入って少し休憩する。
サークルK吉田かたおか店の駐車スペースで小休止
10分ほどで痛みが消えたので再び走り出す。

 ところが、走り出して数kmも進まないうちに左足首の痛みが再発してしまう。しかも以前よりも痛みが更に酷くなってきて、こんな状態ではとてもじゃないけとギアチェンジができない。「こりゃ駄目だ」と見えてきたセブンイレブン牧之原静波店の駐車場でTL125を停める。休憩してからまだ数kmしか走っていない。
 TL125に限らず、林道中心に走っているオフロードバイクのチェンジレバーは位置が足の爪先よりも5cm以上上の位置に設定されている事が多い。これは走行中のギャップなどで車体が跳ねた時の衝撃でチェンジレバーに足が触ってギアが変わってしまうのを防ぐ為なのだが、市街地では頻繁にギアチェンジするので、チェンジレバーの位置が高いと足首に負担が掛かって痛くなってくる。「チェンジレバーの位置を下げよう」とデイバッグから工具を取り出して直ぐに作業を開始する。作業といってもボルト一本を緩めてチェンジレバーを引き抜き、レバーの位置を下げてチェンジレバーをチェンジシャフトに差し込んでボルトで固定するだけ...なんだけど、何故かレバーの位置を変えるとチェンジシャフトに入ってくれない。本来なら手ですんなり入れられる筈なのに、とても硬くて入らない。でも、元の位置ならすんなりシャフトに入る。どうしてなのかは分からないが、原因を追究している時間は無い。仕方ないので、かなり強引だがプライヤーでガンガン叩き込んで何とか固定する。
# 時間が無くて少々焦っていた上に、作業に没頭していたので、画像は取り忘れ...。(汗)
 作業が終わったら直ぐに走り出すが、チェンジレバーの位置を大幅に下げたので、足首の痛みは全く感じない。これで自宅まで問題無く行けそうだ。ホッ。「静波海岸」の看板に後ろ髪を引かれつつ先を急ぐ。ちなみに、「念の為に」と持ってきた工具は、普段自分の部屋で作業する時に使っている物で、手近にあったパックに放り込んできた。
自宅から持参した工具類
 国道150の交通量は少なく、淡々と先に進む。御前崎の手前で国道は大きく右にカーブする。時間に余裕があれば御前崎海岸に寄りたかったが、我慢してそのまま走り続ける。中部電力・浜岡原発のかなり手前から交通量はグッと減って更に走り易くなる。一本道でやや単調な感じもするが、のんびり走るには良い道だ。寄ってる暇が無いので道の駅風のマルシェ御前崎を横目で見ながら通り過ぎ、菊川を渡って少し進んだら、信号で停まった際に前も後ろも古いトラックに囲まれる。特に前を走るトラックはブレーキをかける度に「キーッ」という音がするので、余計に古く感じさせる。後ろのトラックも時折「ウィーン」というファンベルトが緩んだような音を立てている。そんな賑やか(?)な状態でしばらく一緒に走っていたが、袋井市境の少し手前で前のトラックが右折していなくなり、そこから少し進んだ所で後ろのトラックも国道から逸れて行った。「やれやれ、これで静かになるナ」と思いながら進む。
 しかし、走行中に小さな音で「キュー」という音だけは止まない。でも、走っているのは拙者のTL125一台のみ。「あれぇ?この音ってTLから出てる?」と気が付いた。初めのうちは小さな音が出たり出なかったりしていたが、天竜川に近づくに連れてスピードメーターの針が少し揺らぐようになった。「ゲッ、今度はスピードメーターが不調?」と思ったが、どうすることも出来ないのでそのまま走り続ける。
 天竜川に掛かる掛塚橋が見えて来たが「そういえば、走るのは川の東岸だっけ?西岸だっけ?」自宅を出る前にじっくり地図を見た筈だが、色々あった為か記憶が曖昧だ。路肩に寄せて停められるようなスペースは無いので、一旦掛塚橋を渡り、最初に見えてきた小さな路地に入って停める。
浜松市南区河輪町の国道150沿いで停める
地図をバッグから取り出し、東岸の道路を走る事を確認、気温が下がってきたので革ジャンの下にカーディガンを着込み、薄いオーバーパンツも穿く。既に16時を10分近く過ぎており、日没が近くて徐々に暗くなり始めようとしている。
 再び掛塚橋を渡って直ぐに左折、県道343を進む。交通量はそれなりにあるものの、「この道は走りやすくて良いなぁ。周囲の眺めも良いし、信号が少なくてそこそこのスピード出るし...えーっ?120km/h?そんなに出る訳無いやん???」スピードメーターの針が120km/hを指したかと思えば50km/hを中心にプラスマイナス10km/hの幅でグラグラ揺れたりしている。直ぐ前をトラックやワンボックスが走ってるし、景色の動く速さからして走行速度は60km/h前後の筈。おまけに「ギューーーーーーー」とかなり大きな音が鳴りっ放しになる。「こりゃぁいよいよメーターがイカレたか?」なお、針は出鱈目だが、オドメーター(距離計)は普通に動いている。「まぁ、距離さえ分かれば良いか」と、そのまま先に進む。
# どうする事もできんし...。(汗)
トイレに行きたくなったので、浜北大橋手前の豊岡天竜川グラウンドのトイレを借りる。トイレから出てきたら、ちょうど日が沈むところだった。
豊岡天竜川グラウンドから眺める日没
「ハァー、綺麗だなぁ」としばし現実逃避。(笑)
 停まった序に改めて地図を確認する。天竜川を渡ってそのまま直進、国道362に入ったら国道257へと進む。距離だけを考えると国道1を走るのが一番近いが、何しろ信号が多くてちっとも進まないので、あえて選ばない。国道301で豊田市へ抜けるという方法もあるが、やはり豊田市街地は交差点が多くて時間がかかってしまう。だから、かなり大回りになるけれど、国道257を進む方が時間的には速いのである。
 日没を撮影したら直ぐに出発、浜北大橋を渡り、そのまま県道61を進む。大きな振れ幅で動いていたスピードメーターの針は、橋を渡り始めた辺りで完全に動かなくなったが、その代わりギューという音もしなくなった。オドメーターもトリップメーターも普通に動いていて走行距離は116kmを越えたところ。
 事前にネット上でTL125の燃費を調べたら大体30km/Lから40km/Lだったから、30km/Lとして考えると3L以上のガソリンを既に食べちゃってる事になる。「そろそろスタンドを探さないといけないなぁ」と思いつつ、「スピードが判らんけど、慎重に走れば大丈夫だろう。スタンドを見つけたら、とにかく入ろう。」

 夕暮れで帰宅ラッシュに引っかかってしまったらしくて交通量が異様に多く、ちっとも進まない。その上遠州鉄道の踏切がなかなか開かなくて、信号が4回変わっても車数台分しか進まない。「何でこんなに進まん?」と思ったが、踏切直前まで来て疑問氷解。線路を挟んだ前後に交通量の多い道路が線路と平行して走っていて、その信号のタイミングが手前の交差点と合わずに車が滞留してしまっているのだった。片田舎の線路周辺には良く見られる光景である。
# 静岡県公安委員会(即ち、静岡県警)は実態を知らない(知ろうとしない)んだろうなー。
5分以上かかって踏切を渡り、時間と共にどんどん暗くなる中、先を急ぐ。
 国道152を越えてそのまま進...「アレッ?何か違うよーな?」帰宅後にネット上の地図を見て分かったのだが、県道61を進むのなら国道を渡った最初の交差点を右折すべきだったのだ。しかし、実際にはどう見ても右折で道なりとは思えなかったので、そのまま真っ直ぐ進んでしまったのである。センターラインが途切れがちなので、交差点を過ぎて少し走っただけで「これはおかしい」と気が付いた。が、「地図上では北側を国道362が走っているのだから、どこかで右折すれば必ず国道362にぶつかる筈」と考え、次の交差点の新原本原西で右折する。ネット上の地図に依ると、この道は県道296だそうな。街路灯の少ない住宅街を進むと、前方に国道362らしき道が見える。
 看板などは無いが、見た感じが如何にも国道なので、左折してその道に入る。街路灯は無く、夕日の残照が無くなって真っ暗の中、少し進むと国道362の表示が見えて少し安心する。「さぁ、次はスタンドだ」と思いながらスピードメーターを見ると...オドメータもトリップメータも針も動いていないっ!「走った距離すら判らんのか...。(絶句)」

続く
nice!(28)  コメント(5)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 28

コメント 5

たくや

確かにワンダフルですね~
by たくや (2015-12-10 10:24) 

ブルル

燃料切れは怖いですな。
辺りは暗くなるし・・・・
by ブルル (2015-12-10 14:15) 

Rifle

たくやさん
今回は久し振りに一寸焦りました。(汗)

ブルルさん
タンクの小さいオフロードは、こういう時が辛いです。
by Rifle (2015-12-10 14:39) 

ktm

トライアル・バイクでツーリングは辛いですよね。
昔々、Montesa COTA200 に乗っていた時は時々立ったまましばらく走って窮屈な姿勢から身体を解放してました。

by ktm (2015-12-13 19:58) 

Rifle

ktmさん
トライヤルのシートは薄くて膝の曲がりがきついので、長時間は辛いですよねー。 拙者も街中では時々立ったりしてましたが、山岳路ではそうも行かず、1時間半程度走ると休みたくなります。
by Rifle (2015-12-14 08:55) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました