グヤトーンFLIP300FCのメンテナンス [電子回路]
先日、某所に状態の良さそうなGuyatoneのギターアンプFLIP300FCが安く出ていたので入手した。
グヤトーンは東京サウンド社の音楽機材ブランドだったが、音楽市場の変化に付いて行けずに2013年に倒産。既に会社は存在しない。
FLIP300FCは小型アンプに分類されるサイズだが、出力は30W、筐体はガッチリとしてて結構な重さがあり、家庭向けの小さなアンプとは比較にならないほどしっかりと作られている。
スピーカーはセレッションだ。
サイズは10インチである。
このアンプはプリアンプ部に真空管が使われている。
FLIPの文字が印刷されている。
真空管はチャイナ製12AX7/ECC83だ。
トランスはかなり大きな物が使われている。
リバーブユニットはやや小さい物が使われている。
裏面にノーマル/ドライブの切り換えスイッチがあり、ヘッドフォンやLINE出力などの出力端子も全て裏面にまとめられている。
コントロールはゲイン・ボリューム・ベース・ミドル・トレブル・プレゼンス・リバーブとなっていて、小型アンプの割には充実している。
電源スイッチ近くのLEDの色で切り替えスイッチがどちらになっているかが判るようになっている。
中古でどういう使われ方をされてきたのかが全く分からないので、早速分解する。表面が薄く錆びた金具はワイヤーブラシで磨く。
裏面のパネルを外すと、年代の割には結構奇麗だ。
上面の4本のネジを外すと回路部が丸ごと外れる。コンボタイプではごく一般的な構造だ。
回路部は想像以上に奇麗だ。
どうやら、あまり使われていなかったようだ。
何故かコンデンサは容量の小さい物だけ105度タイプの物が使われている。肉眼で見る限りでは、コンデンサ類に異常は見当たらない。
部品の焼損等も無く、奇麗な状態である。
古い物だけに、容量の大きなコンデンサは容量抜けを起こしている可能性はあるが、当面は手を加えなくても問題無さそうだった。
外したついでに、汚れの目立つパネル面も外す。
古歯ブラシと洗剤で汚れを落としたら、そこそこ奇麗になった。
セレッションのパネルも外して同じように清掃した。
グヤトーンのパネルも汚れを落とす。古歯ブラシが真っ黒になった。
外したツマミも全て汚れを落とす。
電源プラグは金属面が錆で白くなっていたので、NeverDull(ネバーダル:金属磨き)で奇麗にする。
元通り組み立てれば、とりあえずはメンテナンス作業は終了である。
試しに音を出してみると、どのボリュームもガリは無く、クリアなサウンドを奏でてくれる。
切り替えスイッチをドライブ側にすると、メタル系のような激しい歪みにはならないものの、それなりに歪んだ音になる。
350V22μFや35V2200μFなど、サイズの大きな電解コンデンサは少々気になるけれど、出てくる音に問題は無いので、当面はこのまま使い、不具合が出てきたらその時に考えよう。
だけど、どうせ交換するなら信号経路のコンデンサをそれなりのグレードの物に置き換えるとかも考えたいし、スピーカも劣化してるだろうからセレッションのビンテージシリーズに交換してみるのも面白いよなぁ...なんて考え出すと基板のプリントパターンから回路図を起こさないといけなくなるしなー...などと、思考がどんどん膨らんでしまう。そうなると手間も増えるので、やっぱりもう一寸先の話になるかな?(笑)
追記:
やっぱりオーバーホールが必要になった。
グヤトーンは東京サウンド社の音楽機材ブランドだったが、音楽市場の変化に付いて行けずに2013年に倒産。既に会社は存在しない。
FLIP300FCは小型アンプに分類されるサイズだが、出力は30W、筐体はガッチリとしてて結構な重さがあり、家庭向けの小さなアンプとは比較にならないほどしっかりと作られている。
スピーカーはセレッションだ。
サイズは10インチである。
このアンプはプリアンプ部に真空管が使われている。
FLIPの文字が印刷されている。
真空管はチャイナ製12AX7/ECC83だ。
トランスはかなり大きな物が使われている。
リバーブユニットはやや小さい物が使われている。
裏面にノーマル/ドライブの切り換えスイッチがあり、ヘッドフォンやLINE出力などの出力端子も全て裏面にまとめられている。
コントロールはゲイン・ボリューム・ベース・ミドル・トレブル・プレゼンス・リバーブとなっていて、小型アンプの割には充実している。
電源スイッチ近くのLEDの色で切り替えスイッチがどちらになっているかが判るようになっている。
中古でどういう使われ方をされてきたのかが全く分からないので、早速分解する。表面が薄く錆びた金具はワイヤーブラシで磨く。
裏面のパネルを外すと、年代の割には結構奇麗だ。
上面の4本のネジを外すと回路部が丸ごと外れる。コンボタイプではごく一般的な構造だ。
回路部は想像以上に奇麗だ。
どうやら、あまり使われていなかったようだ。
何故かコンデンサは容量の小さい物だけ105度タイプの物が使われている。肉眼で見る限りでは、コンデンサ類に異常は見当たらない。
部品の焼損等も無く、奇麗な状態である。
古い物だけに、容量の大きなコンデンサは容量抜けを起こしている可能性はあるが、当面は手を加えなくても問題無さそうだった。
外したついでに、汚れの目立つパネル面も外す。
古歯ブラシと洗剤で汚れを落としたら、そこそこ奇麗になった。
セレッションのパネルも外して同じように清掃した。
グヤトーンのパネルも汚れを落とす。古歯ブラシが真っ黒になった。
外したツマミも全て汚れを落とす。
電源プラグは金属面が錆で白くなっていたので、NeverDull(ネバーダル:金属磨き)で奇麗にする。
元通り組み立てれば、とりあえずはメンテナンス作業は終了である。
試しに音を出してみると、どのボリュームもガリは無く、クリアなサウンドを奏でてくれる。
切り替えスイッチをドライブ側にすると、メタル系のような激しい歪みにはならないものの、それなりに歪んだ音になる。
350V22μFや35V2200μFなど、サイズの大きな電解コンデンサは少々気になるけれど、出てくる音に問題は無いので、当面はこのまま使い、不具合が出てきたらその時に考えよう。
だけど、どうせ交換するなら信号経路のコンデンサをそれなりのグレードの物に置き換えるとかも考えたいし、スピーカも劣化してるだろうからセレッションのビンテージシリーズに交換してみるのも面白いよなぁ...なんて考え出すと基板のプリントパターンから回路図を起こさないといけなくなるしなー...などと、思考がどんどん膨らんでしまう。そうなると手間も増えるので、やっぱりもう一寸先の話になるかな?(笑)
追記:
やっぱりオーバーホールが必要になった。
学生の頃使っていたのはヤマハでした。新品で買ったものでしたが、部室に転がっていた練習用の小さなアンプのほうが、サスティーンが格段にきれいでしたね。
ヤマハ=トランジスタ、練習用=真空管だったのです。
いつかは真空管と思いながらも、ギターをあっさりやめてしまったので買わずじまいです。
by tama (2017-01-09 10:14)
tamaさん
ギター用チューブアンプはオーディオ用とは別物で独特ですからねー。
拙者は不惑どころか知命の歳を過ぎてもあっさり止めることが出来ず、散財しては後悔の繰り返しです。(汗)
by Rifle (2017-01-09 10:50)
パネル清掃は強く擦ると文字が消えてしまいますので
気を使いますね。
私は薄めたマジックリンを愛用しています。
by ブルル (2017-01-11 18:02)
ブルルさん
そうそう!今は20年ほど前に買った半ネリ状のマルチクリーナーを使っていますが、事前に目立たない場所でテストしています。
マジックリン、良さそうですね。今度試してみようかな。
by Rifle (2017-01-11 20:10)