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アリアプロ2のセミアコSH-1000の簡単な調整(その1) [音楽]

 昨年初春の話になるけれど、アリアプロ2のスルーネック・セミアコSH-1000を入手したものの、何もせずに保管していた。
IMG_7671.JPG
音楽に目覚めた中学生だった当時、楽器店にあるカタログ見て「うわぁ、凄ぇっ」と羨望の眼差しを向けていたモデルだったが、「ハムバッカーなのに出力がシングルコイル並みしかない」「アクティブ回路用9V電池の減りが早い」「電池蓋のネジが一本根元で折れている」という理由で驚くほど安く売られていた。
 「うーん、弾けないのにギターばかり増やしてもなぁ」と一旦は諦めたものの、誰も買わなかった為か数週間後に再び見たら更に値下げされていた。なのに、しばらくしても誰も買わないので「これは、俺に買え!って事か?」と思い、購入してしまった。
# 早い話が「物欲に負けた」と。(滝汗)
 全体的に浅い擦り傷などはあるものの、1978年頃のギターとしては奇麗な方だ。
ボディ裏側
ピックアップはフロント・リア共にアリア・オリジナルのMH-1ハムバッカー。
ピックアップはMH-1
パッシブタイプの普通のピックアップである。兄弟モデルのSH-800も同じピックアップで、SH-1000との違いはアクティブ回路が入っているかどうか、という1点だけだ。
 ヘッドには「Designed & Approved by H.Noble」「Original Custom Body P.No・・・」「A Product of Matsumoku・・・」という文字が入っている。
ヘッド部
当時のメーカの気概(荒い鼻息?)が感じられる。何しろセミアコ・タイプでスルーネックというのはこのモデル以外には見た事が無い。使用材も上質の物が使われていて、今作ったら一体幾らになるんだろう?とも思う。
 FenderやGibson等の米国産ギターのコピーモデルが問題視されるようになってきた時期で、国内メーカはオリジナル・モデルの開発に力を入れていた。だから、このモデルには熱い思い入れがあったのだろう。

 フィンガーボードは一見問題無さそうに見えるけれど、手触りはあまり良くない。
フィンガーボードはエボニー
当時の方碌では、材質はエボニーとなっているから、ツルンとした手触りの筈なのに、何となくざらついている。「ひょっとして、汚れてる?」レモンオイルを少量垂らしてボロタオルで拭くと、真っ黒になった。
拭いたら真っ黒
うっすらとタバコの臭いもするので、手垢とタバコのヤニが合体してざらつきの原因になっていたらしい。フィンガーボード全体を何度も拭きあげたら、見た目は変わらないものの手触りがスベスベになった。
手触りがスベスベになった
フレットは弦の位置に僅かな凹みがあったりしているけれど、直ぐ交換が必要な程でもないので、NevrDull(ネバーダル:金属磨き)で磨く。
フレットを磨いているところ
左が磨く前、右が磨いた後だけど、画像では違いが殆ど分からない。(汗)
 ブリッジはメッキが痛んでいる箇所が結構あるけれど、状態は悪くない。
ブリッジの状態はそこそこ
メッキが浮き上がっている部分もあるけれど、まだ普通に使える状態だ。ばらして個々の部品を磨くが、結構な手間がかかった。
ばらした部品を磨き終わったところ
元通り組み立てると、こんな感じ。
組み立てたブリッジ
アリア・オリジナルの「PROⅡイクスクルーシブ・スーパーマチック・ブリッジ」で、高価格帯モデルにだけ使われている。
 ヘッドのペグも少しくすんでいるので、部分的に外す。
一部を外したところ
外した部品をNevrDullで磨いた。
外した部品を磨いたところ
ナットはブラス製だが、特に問題無さそうなので、表面を軽くクリーニングするだけに留めた。
ナットは軽くクリーニングした
ピックアップ・セレクターの留め金が白く粉を吹いているので外す。
ピックアップ・セレクターの留め具を外したところ
画像では分り難いけれど、全体的に錆びている。
全体的に錆びている
真鍮ブラシで磨いたら少し奇麗になったが、デジカメ画像では違いが殆ど分からない。(汗)
真鍮ブラシで磨いた後
ギター弦は在庫が無いので、ギターアンプ用スピーカーを発注した序に弦も1セット買った。自宅近辺の楽器屋では扱っていない英ROTOSOUNDのステンレス弦である。
ロトサウンドのステンレス弦
パッケージ裏に弦の説明が載っている。
パッケージ裏は弦の説明
「ステンレスはざらつく手触りが嫌だ」という人が多いみたいだけれど、拙者は全く気にしないし、ステンレスならニッケル減より錆びにくくて長持ちしそうなので、あえてこれを選んだ。
# 他のセットよりも価格が安かった、というのも非常に大きな理由の一つだったりする。(笑)
パッケージから出すと、中に乾燥剤(シリカゲル)が入っていた。
弦と一緒にシリカゲルも入っていた
高い弦ではないのに乾燥剤が入っているのは珍しい。
弦を張り、現高調整・オクターブチューニングを行う。弦を張ると、ブリッジはこんな眺めとなる。
弦を張り終えたブリッジ
全体的に軽く拭きあげたら、とりあえず調整終了だ。
調整し終えたSH-1000
ボディには極浅い擦り傷があちこちにあるので、コンパウンドで磨けばもっと奇麗になりそう。

 購入直後に一度音を出した感じでは素直な音色だったが、アクティブ回路を搭載している割には確かに出力は小さかった。未だ回路部は何も手を付けていないので。何がどうなっているのかは分からないが、壊れている訳では無さそう。どちらにしてもきちんと調べてみないと判らない。
 アクティブ回路は006P積層型9V電池が2個必要だが、生憎使える電池が無い。調査の前に006P型充電池の充電から始めなきゃな...

(続く...多分^^;
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