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グヤトーンFLIP300FCのオーバーホール(その4:音が出ない!?) [音楽]

前回からの続き)

 スピーカユニットを入れ替えて良くなったのも束の間、今度は1ヶ月足らずで音が出なくなってしまった。
音が出なくなったFLIP300FC
その時の状況は...ギターの錆びていた弦を久し振りに張り替えて「一寸音を出してみるか」と、シールドケーブルで接続した。
 電源を入れて1分ほどウォーミングアップしてからゲインを3時・ボリュームを9時の位置にして音を出し始めた。「おぉ、やっぱ新しい弦だと高音域がしっかりするなー」と一寸感心しながら5分ほど弾いていたら「ボー」という弱い音が出始めた。
 「ん?何の音だ??」初めのうちはギターアンプから出ているのに気が付かなかった。そのうちに「えっ、ギターアンプから出てるじゃん!とりあえず分解してみないといけないかもなー」なんて思った瞬間、勝手に電源が切れた。「うっ、何が起こった!?」
 自分に部屋には数台アンプがあるけれど、どれも小さなものばかりでまともに使えるギターアンプはこれ一台しかない。「うーん参ったなぁ、また修理か。」

 直ぐに電源スイッチをオフにしてコンセントから電源ケーブルを抜く。基板を取り出そうとして筐体を触ったら「熱いっ!!」筐体外側に取り付けられている電源トランスが手で触れないほど熱くなっていた。トランスが発熱するくらいの大きな電流がながれたのだから、恐らくヒューズは飛んでいる筈。
 トランスが触れる程度に冷めてから筐体を分解して基板部を取り出す。ヒューズの部分を見る。
内部にあるヒューズ
思った通り切れている。
ヒューズは切れている
基板の部品側を一通り見まわしたけれど、怪しい箇所は見当たらない。「おかしいかなぁ?」と思いながら基板を動かした時、パワートランジスタに繋がる配線が切れているのに気が付いた。
配線が千切れている
この断線が引き金になったのかも知れないが、筐体内部で配線が切れるとは考え難い。何故切れたのかは分からない。
 各素子の内部故障だと外観からは見分けが付かないので、通電状態で測定する必要がある。そうなると回路図は欠かせない。「うー...やっぱり回路図を起こすとするか。」

 まずデジカメの最大解像度で基板を撮影する。
内部基板の画像
カラーだとプリンタのインクを消費するし、カラーの必要は無いので、モノクロに変換して不要な部分を削除する。
モノクロに変換
手作業で修正して基板のパターン図を作成する。
パターン図にしたところ
このままだと見難いので、ランドの部分に薄く色を入れた。
ランドパターンに薄い色を入れて見易くした
出来上がったパターン図をプリンタで紙に印刷し、基板を見ながら部品や配線を書き込む。
パターン図に書き込んだところ
これでようやく回路図を起こす準備ができた。でも、ここからがまた面倒なんだよなぁ...

続く
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Take-Zee

こんにちは!
最近の電気機器にはこんなヒューズは見られませんね。
懐かしいパーツです!
by Take-Zee (2020-03-21 09:21) 

Rifle

Take-Zeeさん
今はポリSWが使われていて、ガラス管のヒューズは滅多に見なくなりました。
でも、安心感はやっぱりヒューズの方が上だと思います。
by Rifle (2020-03-22 20:57) 

らしゅえいむ

こんばんは>^_^<
回路図
こうして起こしていくのですね
すごい知識と技術ですね びっくりです
by らしゅえいむ (2020-03-23 21:02) 

Rifle

らしゅえいむさん
回路図起こしはリバースエンジニアリングの初歩ですが、電子(又は電気)工学科卒でないと難しいでしょうね。
問題は、回路図から動作を読めるかどうか?でして、その点拙者はまだまだですじゃ。(^^;)
by Rifle (2020-03-23 22:22) 

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