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グヤトーンFLIP300FCのオーバーホール(その3:スピーカー交換) [音楽]

 グヤトーンのギターアンプFLIP300FCはオーバーホールして以後は練習に使う程度。だから、リバーブ音が小さくても問題無いので、未だ直していない。(汗)
グヤトーンFLIP300FC

 2ヶ月位全く音を出していなかったのだけれど、先日アリアのレスポールを調整した際に弦を張り替えたので、翌日このアンプで音を出してみた。「新品の弦だからブライトな音に...ならないじゃん???」
 改めてヘッドフォンアンプPocket Rock Itで音を出してみると、やはり新品の弦特有のシャキッとした音が出て来る。「何故だろう...ひょっとしてスピーカが劣化してるのかも?」

 このアンプは1980年代後半の製造だから、既に30年以上経過しているけれど、エッジはコーンだから問題無し、ボイスコイルも問題無しで、見た目には問題があるようには見えない。
 しかし、耳で聞く限りでは、1.5KHz以上の高音域があまり出ない「丸い音」になってしまっている。音を聞いた子供も「音が一寸古臭いね」と言う。「スピーカを交換してみるか。」

 ネット上で色々探す。オーディオ用スピーカは楽器用にはあまり向いていないので、楽器向けの中から探す事になるが、そうなるとメーカは限られてくる。各メーカは周波数特性のグラフを公表しているので、それを一寸並べてみた。
周波数特性の例
オーディオ用スピーカに比べてグラフの山や谷がかなり大きい。これは製品によって用途別に音色の特徴を造り込んでいる為だ。
 プロのように必要な音が明確なら良いが、拙者の場合ギターは弾けるとは言えない状態だから、「何となくこんな感じの音」を思い浮かべる程度で、欲しい音が明確になっている訳ではない。「うーん...造り込まれた音じゃなくて、そこそこフラットな特性のスピーカを選べば良いか。」
 サイズは10インチ、アンプの最大出力は30Wなので、それに合うものを物色。買うスピーカが決まったら、次は最安値のお店を探して購入。数日後、自宅に届いた。
届いた段ボール箱
箱が大きいので、15㎝の物差しが小さく見える。でも、中身を出すと少ないんだよね。(笑)
箱の中身
序にドラムヘッドやギター弦も一緒に頼んだけれど、左下の白い箱がメインだ。開封すると、スピーカが見えてくる。
開封したところ
購入したのはCELETIONの「Ten 30」。
CELETIONのTen 30・裏
CELETIONのTen 30・表
コーン裏側に製造番号らしき数字が入っている。
製造番号らしき数字が印刷されている
厳密には、出力が30Wならスピーカは35W以上の耐入力が必要なんだけど、ライブで使う訳じゃないし、ご近所さんとの兼ね合いから自宅で大きな音量は出せないから、実用上はこれで十分だ。

 交換作業はスピーカを入れ替えるだけなので簡単だ。まず、リアパネルを外し、スピーカを固定しているナット4本を緩め、配線コネクタを引っこ抜く。
アンプのリアパネルは外したところ
外したスピーカもCELETIONで「G10L-35」という製品だ。当時は「CELETIONスピーカ搭載」というのが売り文句だった。
 外したら、バッフル面の黒い硬質スポンジは表面が劣化していて、付いたホコリは拭いても取れない。
外したスピーカ
Ten 30を取り付けようとしたら、穴が少し塞がっているのに気が付いた。
穴が一寸塞がっている
カッターナイフで切り取った。
カッターナイフで切り取ったところ
新しいスピーカを入れてナットで固定する。同じメーカで同じサイズだから、ネジ穴の位置もピッタリ一緒だった。
新しいスピーカを入れたところ
配線してリアパネルを取り付ければ完成である。
完成したアンプ
音出し前にスピーカの磁力を測ってみた。まずは古い「G10L-35」から。
古いスピーカの磁力を測定中
この測定器(TriFieldMeter Model100XE)は定常磁場を測定する機能は無いので、手で小刻みに動かしながら測定しないとメーターの針はピクリとも動かない。針は常時動いているのでぶれているけれど、何とか撮影出来た。新しい「Ten 30」は針の振れが大きい。
新しいスピーカの方が針の振れが大きい
取り替える時にナット回しを引き付ける磁力はあまり変わらなかったように感じたけれど、測定すると新しい方が磁力が少し強いようだ。

 交換後、早速音を出してみた。
 本来ならある程度音出ししてスピーカの初期慣らしを終えた後で評価すべきなんだけど、とりあえずの感想は「高温がきちんと出るようになった!」である。特に、新品の弦を張って間もない時期の「シャリシャリ」という音の感触がはっきりと分かるようになった。この点だけでも「交換して良かった」と思う。
 慣らしが済んでいない状態だけど、低音域もちゃんと出ている。エッジがコーンと同じ材質なのが効いているのかも知れない。

 以前と比べてギターの音が明確になり、弾いていても楽しくなる。
# 殆ど弾けないから、音出してるだけなんだけどね...
もっと使えばさらに音は良くなっていくだろうから、今後が楽しみだ。
# いや、それよりギターの練習が必要なんじゃ...。(滝汗)

続く
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