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アリアプロ2のセミアコSH-1000の簡単な調整(その3:電気系統が変!?) [音楽]

前回からの続き)

 とりあえずハードケースは直したけれど、そのまましばらく放置していたSH-1000本体の電気系統を調べる。
アリアプロ2のセミアコSH-1000
本体裏側にある蓋を外すと、内側にBBサーキットが取り付けられている。
# 「BB」は「ブラック・ボックス」の略らしい。
蓋の裏にBBサーキットがある
掌に載るほどの小さなサイズだ。
BBサーキットは小さなサイズ
電源に積層9V電池(006P)を2個使うので、オペアンプを使った回路になっていると考えられる。
 006Pを2個用意し、入力端子にファンクションジェネレータから正弦波を入れてオシロスコープで調べる。消費電流は3mAほどで、一般的な小型エフェクター(今風に言うなら「ストンプ・ボックス」か)とほぼ同じだ。
消費電流は3mA前後
計算すると、マンガンタイプの新品電池で連続90時間程度は使えそうな感じ。
 しかし、何をどう弄っても出力端子側にまともな波形が出て来ない。購入時に「小さい音しか出ない」と言われていたけれど、BBサーキット自体がおかしいのかも知れない。

 念の為にピックアップ側が断線していないかどうかを調べる。
ピックアップに導通が無い
2個取り付けられているピックアップは「MH-1E」という名前で、ピックアップ自身は電源不要のパッシブ・タイプである。ハムバッキング・タイプだから7.5kΩ以上の値になる筈なのだが、テスターで測定できないほど大きな抵抗値というのは、どう考えても正常とは思えない。因みに、フロント・リア共に導通が無い状態だ。
 ネット上を漁ってみると、下位モデル「SH-800」に使われているピックアップ「MH-1」は、MH-1Eと同じ樹脂モールドタイプで、経年劣化に依る内部断線が多いらしい。このピックアップは「E」が付いているだけで見た目は全く同じだから、中の構造も多分同じ。となると、このピックアップも内部で断線しかかっているのかも知れない。

 ネット上の情報に依れば、「MH-1」は高額モデル「Super Twin ST-1512」(12弦と6弦のダブルネック・ギター)にも使われていたらしい。
 しかし、現行の廉価版モデル「BLITZ by Aria Pro」のレスポールタイプにも同じ名前のピックアップが使われている。けれど、見た目はかなり違って通常のカバード・タイプのハムバッカーだ。また、やはりカバード・タイプの「MH-1C」というピックアップを搭載したギターもある。昔は高級モデル用だったけれど、今は廉価版用になった???
# 単に型名を流用しているのかも。

 BBサーキットもMH-1Eピックアップも同じ物の入手は無理だろうから、本当に駄目となれば何かしら考えなければならない。参ったなー...

(多分、続く)
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