SSブログ
電子回路 ブログトップ
前の10件 | -

抵抗をケースに [電子回路]

 回路を作成する時に使う抵抗は、中古の在庫が無くなってきた。そのお陰で、回路を作る度に「あ、あの抵抗値が足りない」「おっと、この抵抗値も足りない」という場面が増えて来た。複数の抵抗を組み合わせて合成抵抗値にしたりして今まで凌いできたけれど、合成抵抗を作るのすら難しい程の数になってきた。

 必要な値だけ買い足すという手もあるけれど、必要になる度に発注せねばならず、手元に届くまで時間もそれなりに掛かる。だから、先日部品を発注する際に、秋月電子通商で1/2WのE48系列のカーボン抵抗73種類のセットを思い切って購入した。
カーボン抵抗(炭素皮膜抵抗)1/2W全部入り(73種類0Ω付)
箱を開けると、一種類ずつ袋に入っている。
一周類ずつ袋に入っている
袋はチャック付きではない。
袋はチャック付きではない
セロハンテープを剥がして抵抗を取り出し、その後は袋の口を折り曲げておいた。

 ところが、複数の袋を摘まみ上げた時、袋の口が下だったのに気が付かずに床に複数種類の抵抗をばら撒いてしまった。(滝汗)「こりゃー、チャック付きの袋にしなきゃアカンわ。」
 手元にはチャック付きの小袋が沢山あるので、そちらに入れ替える。
チャック付きの袋に入れたところ
数が多く面倒で時間が掛かったけれど、全部チャック付き袋に入れ替えた。
チャック付き袋に入れ替えたところ
この袋を、元々入っていた箱に入れて使っていた。

 数ヶ月は調子良く使っていたのだけれど、箱を固定しているセロハンテープが劣化してきて外れるようになってきた。袋だと滑りが良過ぎるので、箱が崩れる度に床に散らばってしまう。それに、袋に入っていると抵抗値を探すのが面倒に感じるようになってきた。
 ゆくゆくは箱を止めて部品箱へ統合する積りである。トランジスターやコンデンサなどは35mmフィルムのケースに入れてある。
部品はフィルムケースに入っている
ここへは袋を縦にして入れる事になるけれど、そうなると上から見た時に抵抗値が分からない。「こりゃーフィルムケースに入れ替えなきゃマズいかも。」ただ、抵抗の方がフィルムケースよりも大きいので、リード線を曲げないと入らない。
リード線を曲げたところ
数が多いので、かなり手間のかかる作業になるが、仕方あるまい。

 まず、フィルムケースを引っ張り出して来た。
フィルムケース
5年ほど前に200個ほどフィルムケースを某所へ差し上げたが、それでもまだ100個近く手元にある。この数年急激なフィルム価格高騰で一寸手を出せなくなって来てはいるけれど、フィルムが製造されている間はフィルムを使い続ける積り。だから、数は少ないけれど今後も増えて行くから、入れ物として使っても一向に差し支えない。

 僅かに口径の大きいKodak(コダック)のフィルムケースだけを選んだら、古いのと新しいのでは結構な差がある。
Kodakのフィルムケース
画像左が古くて、右に行くにしたがって新しくなるんだけれど、蓋の形状やケースの色などが時代と共に変わってきている。この5年ほどはKodakのフィルムを買っていないので、今どういうケースなのかは分からない。

 抵抗のリード線を折り曲げて100本入れると、フィルムケースは満員御礼状態。
100本入れると一杯になった
字が汚いので、蓋に手書きすると読めないかも知れない。そこで、久し振りにダイモが登場。
ダイモ
テープが古くて粘着力が弱い為、両面テープを貼って使う。
両面テープを貼っているところ
これを蓋に貼れば完成だ。
蓋に抵抗値を貼って完成
この作業を全種類繰り返すんだけど、とても時間が掛かる。一寸した隙間の時間に作業しているけれど、数が多いだけに遅々として進まない。こりゃーぁ時間が掛かりそうだなぁ。(溜息)
nice!(25)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

古い扇風機の再々修理(その1) [電子回路]

 古い扇風機は、また調子が悪くなった。
調子の悪くなった扇風機
ある日突然首を振らなくなってしまったのである。分解しながらチェックしたら、首を振らせるワイヤーが外れていた。
ワイヤーが外れている
念の為にギア内部を開けて見たけれど、問題無さそう。
ギア内部は良さそうだ
ワイヤーが繋がっていた部品を取り外す。
ワイヤーが繋がっていた部品
Eクリップを外して確認したら、ハンダ付けで留めてあったワイヤーが外れたようだ。
ワイヤーが外れている
「ハンダ付けし直せば良いか」と思いながらハンダ付けす...ゲッ!付かないじゃん。
ハンダが付かない
どうやら板金用ハンダが使われているようだ。
 自宅には板金用ハンダは無いので、どこかで調達してからでないと作業できない。しかし、首を振らないだけで慌てなくても良さそう。まーぁ、そのうちに何とかしましょ。(汗)

 ところが数日後、今度は弱風(3)を押しても動かなくなってしまった。これは、以前修理した時と同じ症状だ。強風(1)・中風(2)は普通なのに、弱風(3)だとやっぱり動かない。原因は接点の接触不良と考えられるので、スイッチ部を分解する。
分解中
スイッチを取り出す。
取り出したスイッチ部
ネジ2本を外すとバラバラになる。
分解したところ
やはり接点が汚れて導通しなくなっていた。右端の接点だけNevrDull(ネバーダル:金属磨き)で磨いてあるので、その違いが良く分かると思う。
右端の接点だけを磨いたところ
接点全てを磨いておく。
 組み立てる時、弱風の接点(一番手前にある接点)だけ少し上に向いているのに気が付いた。一番よく使うので、何度も押されて上の方に曲がって行ったみたいだ。ラジオペンチで根本から少しずつ曲げて、他の接点とほぼ同じ高さになるよう調整した。
高さを調整したところ
ボタンとボタンに押されて動く内部部品を所定の位置に収め、板バネ(左端)を入れる。
スイッチ部の部品を並べたところ
部品がバラバラにならぬよう注意しながら組み立てる。
スイッチを組み立てたところ
この時気が付いたけれど、スイッチ部を分解しなくても、スイッチの隙間から接点を磨けそうだ。
 後は元通りに組み立てれば完成である。

 早速動かして見ると...(。´・ω・)ん?弱風が本当の弱風で、一寸使い物にならないほど弱い。モーター内部の潤滑が上手く行っていないのか、或いは他に原因があるのか?
 いずれにしても、もう一寸何かしないといけないよーな雰囲気である。こりゃー一筋縄では行きそうにないなー...。(滝汗)

(続く...のか???)
nice!(25)  コメント(2) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

電池テスターを買った [電子回路]

 一寸前の話になるのだけれど、ローランドのラインミキサーM-160BOSSのギターモニターTM-7dbxのコンプレッサーmc-6他のオーバーホール作業用の部品を取り寄せる際、電池テスターも一緒に取り寄せた。
電池テスター
裏側に説明があるけれど、全て英語。
英文の説明
機種名は「BT-168D」というらしい。
表面には機種名が
裏面には何やら表らしき刻印がある。
裏には表がある
拡大して見ると、電池電圧の目安だった。でも、3Vは測れんぞ?(笑)
表は電池電圧の目安
開けてみたら、内部に小さな基板が一枚あるだけだ。
中は基板一枚のみ
基板の裏側は液晶パネルの接点のみだ。
裏面は接点のみ
手近にある単一電池を測ってみたら、誤差は-3%ほど。一般家庭向けの測定器としては十分な精度である。
誤差は3%
しかし、動作時の電流は3mAしかない。
動作時電流は3mA
デジタルテスターの測定レンジを切り替えて測定したけれど、やはり3mA前後しか流れていない。
動作電流はやはり3mA程度
念の為に、他の単一電池でも測る。電流は2mAだ。
電流は2mA
測定レンジを切り替えたら一寸増えたけれど、やっぱり電流は3mA程度しか流れていない。
電流は3mA程度
大雑把に計算してみると、測定用の内部抵抗は400Ω前後らしい。

 単一電池は電流を必要とする機材に使われる事が多いので、測定抵抗が400Ωというのは高過ぎると思う。
 (LEDでなくて)豆電球の懐中電灯だと150mA以上流れるし、トランジスタ式ポケットAMラジオを静かな屋外で聞ける程度の小音量で使うと15mA程度流れる。
 だから、せめて20mA程度を流して計測する為の負荷抵抗は75Ω程度でないと実用的ではないのでは?と思う。
# 1.5V÷2mA=75Ωとなる。
昭和の時代に比べれば、電池を使う機材も省電力にはなってきているけれど、それでも計測時の電流が3mA前後というのは少な過ぎると思うなー。

 このテスターは9Vも測定できるので、9VのACアダプターで測ってみた。誤差は+1.5%ほどだ。
誤差は1.5%程度
手持ち機材の都合で内部抵抗は測定していないけれど、コストを掛けて計測時の負荷抵抗をわざわざ別回路にするとも思えないので、内部回路は共用になっているのでは?と思う。

 モーターや豆電球など、消費電力の大きい機材で使う電池を測定するのには向かないけれど、時計やリモコンなどに使う電池なら、このテスターでも十分通用する。まぁ、適材適所って感じかな。(笑)
nice!(23)  コメント(4) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

またまた電撃ラケット「ナイス蚊っち」の修理 [電子回路]

 5年ほど前に修理した「ナイス蚊っち」が、また動かなくなってしまった。
動かなくなったナイス蚊っち
分解してみたら、電池を支える部分が根元から折れている。
根元から折れている
これでは動かなくて当然だ。念の為に電源を繋いで確認したら、回路は正常に動いているので一安心。

 久し振りにプラリペアを出してきて、折れた部分にテンコ盛りして強度を稼ぐ。
プラリペアを盛ったところ
プラリペアを盛ったところ
24時間以上放置して固まるのを待ち、改めて確認したらちゃんとくっ付いていた。
ちゃんと固まっている
電池を入れてもぐらつかないから、大丈夫なようだ。
電池を入れても大丈夫
蓋は割れてしまったので、「何か蓋の代わりになる物を」と室内を見回して手に取ったのが、プチプチ入りの封筒。
プチプチ入りの封筒
これを蓋と同じサイズに切り出して、
蓋のサイズに合わせてカット
面ファスナーで固定すればOKだ。
固定完了
握り心地は少々悪いけれど、使うのは蚊を追い回す短い時間だけなので問題無いだろう。

 これで当分の間は使えそうだ。目出度しメデタシ、である。
nice!(23)  コメント(4) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

防災ラジオの簡単な修理 [電子回路]

 常備灯も兼ねて何かあった時の為にジュリエッタの車内に置いてある防災ラジオが、全く動かなくなってしまった。
動かない防災ラジオ
具体的には、手回しで充電してもLEDライトは点かず、ラジオはAMもFMも動かないのである。ハンドルを回すと充電のLEDは点くから、充電系統の故障ではなさそう。「とすると、充電池が駄目になったん?」
 本体底面に切れ込みとネジがあるので「多分、ここに充電池が入ってるんだろう。」
底面に切れ込みとネジが見える
開けて見たら、やっぱりニッケル水素(NiMH)充電池が入っていた。
NiMH充電池が入っている
引っ張り出したら、コネクタで繋がっていた。
コネクタで充電池は接続されている
電池交換を前提にした設計になっているみたい。けれど、充電池だけでは売られていない。(汗)
 使われているのは3.6V300mA、製造年月日らしき「2016/03/30」という日付も入っている。
駄目になった充電池
やはり、設計上は電池交換を前提にしていると思われる。
 しかし、このサイズの電池は現在製造されておらず、代替品が見つからない。充電池の形状が単五電池サイズの円柱形で、現在主流となっているボタン電池型と違うのだ。「うーん、どうすっべ?...とりあえず開けて見よう。」

 本体側面にネジが4か所あるので、それを外す。
側面にネジ4か所ある
側面を持ち上げると、簡単に分解できた。
分解したところ
スピーカの配線もコネクタになっている。結構手の込んだ作りだ。
 充電池が入っていた部分は、電池が中でがたつかないように押さえ金具のような物(黒い樹脂)が出ている。
電池を固定する樹脂製金具
更に基板を外すと、その構造がよく分かる。
基板を外したところ
電池を押さえている部分を無視すれば、5cm程度の場所が確保できそうだ。
電池の押さえを無視すれば5cm以上の空間がある
これなら、汎用品が使えそう。早速ネット上を漁って取り寄せた。
届いた封筒
パソコンのバックアップ回路などに使われる事が多い3.6V80mAhの汎用品である。
3.6V80mAの汎用品
ちなみに、お値段は送料込みで700円弱だった。以前なら数百円で入手できたが、近年値が上がっているようだ。

 しかし、製造から5年経っているとはいえ、充電池が完全に使えなくなるほど劣化するのは一寸おかしいような気がする。
 このラジオは使用頻度が低かったけれど、全く使わず放置していた訳ではないから、普通なら充電容量が半分以下になる程度、全く使えない状態になるなんて珍しい。「何か変な所があったのかなぁ?」と思いながら、基板上の部品をチェックするが、問題無し。「念の為に」と、内蔵の太陽電池を測定したら...「ありゃ、死んでるじゃん、コイツ!」
太陽電池が駄目になっていた
サイズは68mm×26mmで、今となっては見かけないサイズだ。
今は見かけないサイズ
その形状からして、多分5V10mA程度の出力だったのだろうけれど、何をどうやっても出力は「ゼロ。」完全に駄目になっている。「そっか、全く充電されずに長期間空っぽのままなら、充電不能になって当然だなぁ。」NiMH充電池は、充電量がゼロに近い状態で放置すると劣化がとても激しいのだ。
 本来なら太陽電池から微弱ながらも充電される筈だったが、太陽電池が駄目になって充電池も駄目になったようだ。太陽電池も経年と共に劣化するけれど、今回のように完全に出力がゼロになるのは珍しい。

 入手した充電池をあてがってみると、電池を押さえる部分を無くせば入りそう。
汎用品でも一応収まる
ラジオペンチで邪魔になる部分を折り取った。
邪魔な部分を折り取る
気休め程度にしかならないだろうが、元々入っていた充電池に貼られていたスポンジを本体側に張り替えた。
スポンジを電池から移した
古い充電池からコネクタ部分を切り取り、新しい充電池に付ける。
新しい充電池にコネクタを付けたところ
ショートしないように、接続部分は熱収縮チューブで覆った。
 新しい充電池を本体に収めて、
新しい電池を収めたところ
元通り組み立てれば完成である。
修理を終えた防災ラジオ
 充電池の容量が1/4ほどになったけれど、元々の充電池だって手回しで満充電にするのは難しかったし、何度も手で回して発電すればよいので、実用上は問題無い。それよりも、汎用品が使えるようになったので良しとしよう。
 太陽電池が死んでいる為、月に数回軽く手回しして充電しないと充電池の劣化が早まるので一寸注意が必要だけど、一応使えるようにはなった。目出度しメデタシ、である。







nice!(25)  コメント(2) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

オシロスコープ来訪!? [電子回路]

 大学で「(多分機器の入れ替えで)廃棄対象だったから貰って来た」と子供がオシロスコープを引き取って来た。
引き取ったオシロスコープ
岩通のデジタルストレージ・オシロスコープ「DS-6612」である。
DS-6612
調べてみたら発売は1992年、30年近く前の機種である。上限は60MHzまでなので、素人が使うには十分過ぎる性能だ。

 引き取り時、教授が「まだ普通に使える状態だよ」と仰っていたそうだが、念の為にチェックしてゆく。左側に各チャネルの操作ツマミがある。
左側は観測端子の設定ツマミが並ぶ
中央には画面表示に関するツマミが並んでいる。
画面に関するツマミ
右側に測定に関するツマミと、おまけ?程度の3つ目の入力チャネル端子等が並ぶ。
測定に関するツマミとCh3端子
右端にデジタルストレージとリードアウトに関する操作ボタンやツマミが並んでいるのだけれど、操作説明書が無いので、どうやって使うのかがよく分からない。(泣)
 とりあえず手直にある機材で動作をチェックしたら問題無く動いたので、普通に使えそうだ。

 それなりに古い機種なので、内部も確認する。カバーを外すと内部基板が見える。
オシロスコープ内部
ブラウン管は東芝製だ。
ブラウン管は東芝製
この角に電源関係の基板が収められている。
電源部
ファンが付いているので、結構温度が上がるのだろう。周囲を囲まれているので、内部を見る事が出来ない。
覆われていて中は見えない
ファンが付いているから大丈夫とは思うが、電解コンデンサは経年劣化である程度は性能が落ちていると思われる。
 側面は両側とも基板が詰まっている。こちらは入力チャネルに関する基板のようだ。
入力端子関係の基板
もう一方の側面にはロジックICがびっしり。デジタルストレージやリードアウトに関する部分らしい。
ロジックICだらけのデジタル部の基板
よく見ると、ブラウン管の下にも基板があるようだ。
ブラウン管下にも基板が
肉眼と鼻(!)で確認した限りでは、おかしな部分は見当たらなかった。

 現在使っている松下のオシロスコープVP-5220Aは上限が20MHzまでで、デジタル関係などのオマケ機能は何も入っていない。それと比べると、このオシロスコープはデジタルストレージ機能で波形を記憶でき、リードアウト機能でメモリを読まなくてもカーソルを合わせるだけで電圧等が数字で表示されるから、使い勝手は大幅に向上している。
 操作説明書が無いのが難点だけど、オシロスコープなら基本的な操作はどの機種でも同じだし、使っていればある程度は分かってくるかも知れない。
 古い物だけに電源部の状態が気になるが、ネット上を漁ったら英文だけどサービスマニュアルが見つかったので、そのうちにきちんと確認しようと思っている。

 今まで上限20MHzまでだったけれど、周波数帯域の制限で困ったのはFM放送も聞けるカーラジオ修理のたった一度だけ。でも、高速オペアンプが可聴域外の高い周波数で発振していても観測できないから、案外今まで気が付かなかっただけなのかも知れない。(汗)
 少なくとも、今までよりはオシロスコープの性能が大幅にアップするので、FMラジオの修理は無理だが、高速オペアンプの発振などは見逃さずに済む筈。とりあえず目出度しメデタシ!?、である。(笑)
タグ:DS-6612 岩通
nice!(21)  コメント(5) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

音楽機材用ヘッドホンアンプの作成(その3:BTL接続を試す) [電子回路]

前回からの続き)

 前回(2015年末)の記事を出してから間もなく、音楽に関する環境が変わったり、他にも色々あったりして、その後マルチチャネルのヘッドフォンアンプは必要なくなってしまった。
 しかし、最近になって「単純に音を確認したい時に使えるアンプが無い」という事に気が付いた。グヤトーンのギターアンプFLIP300FCの修理の時にもLM386のBTL接続を試してみたけれど上手くは行かず、その後そのままになっていた。
 先日、ネット上でLM386絡みの回路を見かけて刺激された事もあり、久し振りに簡単な動作テストをしてみる事に。

 部品箱からLM386を2個取り出す。
テストに使うLM386
まずはネット上で見かけたBTL接続の回路を組んでみた。
LM386BTL接続その1
LM386を1個使う普通の回路にもう1個足しただけというシンプルな回路だ。ブレッドボードに組んでエレキギターを直接接続してテストしてみた。

 理論上はスピーカに直流電圧成分は流れない筈なんだけど、実際には製造誤差やらなんやらで直流成分が少し出てしまう。スピーカの端子にデジタルテスターを当てて、スピーカに掛かる直流電圧を測る。
 まず、ギター側のボリュームをゼロにした状態だと-90mVと出た。
漏れ電圧は-90mV
次に、ギターを激しくかき鳴らして最大音量を保った状態にしたら、-200mV一寸となった。
漏れ電圧は-0.2V強
スピーカは8Ωだから、流れる直流電流は3mA弱となる計算だ。この程度ならスピーカが壊れてしまうような事は無い。
 しかし、スピーカは直流電圧をかけない前提の部品だし、設計時に必ず回避するレベルの話なので、最悪壊れてもよいスピーカだけ使うようにする方が良さそう。

 もう一つ、グヤトーンのアンプ修理時にテストした回路と似た回路がネット上に出ていたので、そちらも試してみた。
LM386BTL接続その2
こちらは入力に関係なく常時-4V前後の電圧がスピーカに掛かるので、撮影せず直ぐ止めた。(汗)
 何故そうなるのか?...片方の入力は信号源(今回はエレキギター)に繋がっているけれど、もう片方は入力同士が繋がっているだけで信号源にもアースにも繋がっていない。言い方を変えると、未接続で浮いた状態になっている。未接続となると、回路内部で発生した電圧がそのまま入力の代わりに加わる形となり、その結果大きな直流電圧が出力側に出たのでは?と思う。
 いずれにしても、この回路は使えそうにない。

 ちなみに、LM386のデータシートでは、BTL接続に関する内容は一切無い。ICの設計段階で考慮されていないのかも知れない。
 一寸使う為に作るアンプにBTL接続は大袈裟過ぎるような気もするけれど、大容量コンデンサが不要となるのが魅力なのである。電源投入時の突貫電流を減らせるし、大きなコンデンサの場所に悩む必要も無くなる。
 手持ちのLM386だとBTL接続でも最大出力は0.65Wしか出せないが、大音量を望んでいる訳ではないから構わない。

 更に、1番ピンと8番ピンに10μFのコンデンサを入れると、
# データシートに依れば、増幅率が200倍となる。
思った通りエレキギターの音がハードディストーション・サウンドになった。
# ま、当然だな。
 しかし、コンデンサによっては音がおかしくなる時がある。「何で?」と思い、保管している10μFの中古コンデンサ全てをチェックしてみた。すると、1/3ほどのコンデンサはESR(等価直列抵抗)が大幅に上昇していた。
ESRの値が悪かったコンデンサ
部品の寿命なので、廃棄する事に。

 BTL接続については、今回の実験で目途が付いた。
 更に欲張るのであれば、BTL接続のまま(LM380革命アンプのような)負帰還を掛けたいけれど、どこに接続するのかが分からないので、調査研究する必要がありそう...ん?その前に「普通に音出しで使えるスピーカー」が必要という気もするなぁ。(汗)

(続く...たぶんね^^;




タグ:LM386 BTL接続
nice!(22)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

サブウーファーAST-SW100の修理(その4:1台完成) [電子回路]

前回からの続き)

 日を改めて作業を続ける。古いエッジは除去してあるので、今度は新しいエッジを貼る。先ずはコーン側に予め接着剤を塗っておく。
コーン側に接着剤を塗る
新しいエッジのコーン側にも接着剤を塗る。
エッジに接着剤を塗る
接着剤が乾かないうちに急いでエッジをコーンに嵌めこむ。
コーンにエッジを接着する
スピーカのフレーム側に接着剤を塗り、エッジを上から押さえて貼り付ける。
スピーカ・フレームにエッジを接着する
更に、剥がした紙製ガスケットにも接着剤を塗ってエッジに貼り付ける。この時、コーンのセンターを指で押してみて、ガサガサ音がしない(フレームにコーンが当たらない)位置に調整、位置が決まったら手近にあるものを使って固定する。
ガスケットを接着して固定する
# 今回は廃棄予定の電解コンデンサを使った。
接着剤が乾くまで丸一日放置する。

 その間に出来る作業を進める。前面下側にあるコントロール部を外す。コントロール部は裏側からネジ止めされている。(矢印で指している二か所)
コントロール部を固定するネジ
外れたコントロール部
ノイズ対策なのか、ボリュームは銀紙で囲われていた。
ボリュームは銀紙でおおわれていた
使われているのは汎用品だ。
汎用品が使われている
分解したら、内部は案外汚れが少なかった。
予想よりも内部の汚れは少なかった
NevrDull(ネバーダル:金属磨き)で奇麗にしてから再度組み立てる。
 外したツマミも拭き取って奇麗にする。
ツマミも奇麗にする
左が拭き取る前、右が拭き取った後だ。白い汚れなので、拭き取ると随分と奇麗になったように見える。

 外したフロントパネルはカーシャンプーで洗った。
カーシャンプーで洗う
材質が木で日向に干すと反ってしまうかも知れないので、丸一日陰干しする。少し汚れが残っているけれど、随分と奇麗になった。
奇麗になったフロントパネル


 一日放置しておいたら、接着剤は固まっていた。
接着剤が固まった
接着剤の塗り方にムラがあった為か、ガスケットは結構凸凹になってしまったけれど、音には影響しない部分なので気にしない。(汗)
ガスケットは凸凹に
ネジ穴の部分をカッターナイフで削り取る。
ネジ穴を塞いだ部分をカッターナイフで切り取った
本体にスピーカを取り付ける。
本体にスピーカを取り付けたところ
内部配線を全て接続し直してから基板の載ったリアパネルを取り付ける。
リアパネルを取り付けたところ
これで1台分の作業が完成した。もう一台は、作業中にドライバーの先が一寸当たっただけでエッジの一部がハラリと落ちてしまった。
1台完成、もう一台は難有の状態
こりゃー、もう一台もエッジを交換しなきゃ駄目かなぁ?(滝汗)

(続く...のか?)
nice!(29)  コメント(2) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

修理不能:ソニーD-99(依頼品) [電子回路]

 先日、某所より「お店で修理を断られたけれど、直せるものなら直したい」という依頼があった。家電取扱店で修理を断られたとなるとハードルは高いが、拙者の勉強にもなるので「最悪修理不能でもOKなら」とお受けした。

 数日後、自宅に小箱が一つ届く。
届いた小箱
開梱すると、ソニーD-99が2台入っている。
D-99が2台
左が部品取り用、右側が要修理品である。双方とも動作を確認してみる。
 要修理の方はCDは回転するけれどピックアップの動作音がしない。液晶ディスプレイの表示は普通に出る。安価なヘッドフォンでは分からなかったが、自宅内レコーディングで使っているモニターヘッドフォンだと微かにホワイトノイズが聞こえるので、信号系統に問題は無さそうだ。
 部品取りの方は静止状態で既にピックアップが最外周部にあって全然動かない。本来ならピックアップは中央近くにある筈なので、既にこの時点で「あぁ、ジャンク品やね」と分かる。液晶ディスプレイの照明は点くけれど何も表示しないし、ピックアップも全く動かない。しかも、CDは逆回転する。

 動作確認が済んだら、まずは要修理の方を分解する。本体を裏返すとネジが数か所見える。
本体裏側
分解時に外すネジの位置は矢印で指定されているので、とても分かり易い。
分解時外すネジを示す矢印
ネジを外し、慎重に裏蓋を外すと基板が見える。
内部の基板
基板を固定しているネジ3か所も外す。
基板を固定しているネジ
基板を固定しているネジ
配線を止めているテープを外して基盤を外す。
基板を外したところ
汎用の電解コンデンサが使われているので、オーディオ回路の部分だけでもオーディオグレード品を使えば音質がある程度向上しそうだ。
 ピックアップ駆動部を見ると、モーターの動力を伝える真ん中のギアが無い。
真ん中のギアが無い
ギアは樹脂製なので、恐らくは経年劣化で粉々になったのだろうと思われる。

 次に、部品取りの方の分解に取り掛かる。電池室近くのネジを外そうとしたら固着していてびくともせず、散々あーでもないこーでもないと格闘する事十数分、何とか外せた。
何とか外せたネジ
既にこの時点で思いっ切り嫌な予感が。(汗)電池室から見えるピックアップ駆動部は一応ギアが全て揃っているけれど、中央のギアは本来白い筈なのに、電池から漏れ出た電解液で黄色や緑に変色している。これは相当怪しい。(滝汗)
中央のギアが変色している
 基板を外す際、配線の取り回し方が違うのに気が付いた。
配線の取り回しが違う
この個体の製造番号は要修理の方よりも数字が大幅に小さいので、初期のモデルと思われる。生産台数が増えるに連れて、コストダウンの為に配線取り回しが変更されたのだろう。
 基板を外したら、基板のあちこちに電解液が流れ込んでいた。(溜息)
基板のあちこちに電解液が回り込んでいる
電池の電極近くには、電解液らしきものがたっぷり残っている。(汗)
電解液らしきものが残っている
電池ボックス近くに位置するオーディオ回路も電解液まみれになっている。
オーディオ回路も電解液まみれ
変色したギアをピンセットで軽く触ってみたらボロっと欠けてしまった。(唖然)
ギアは簡単に欠けてしまう
更によく見ると、ピックアップ駆動ギア(右側の白いギア)が中央のギアを削ってしまっている。
白いギアが中央のギアを削っている
中央のギアは電解液が染み込んで強度が極端に落ちている為、仮に欠けた部分を接着補修したとしても、白いギアが更に削ってしまって直ぐに動かなくなってしまうだろう。非常に残念だが、修理不能である。

 10年ほど前に、海外で「ソニーのポータブルCDプレーヤー用駆動ギア」というものが少量売りに出された事がある。「へぇー、何と酔狂な!こんなのわざわざ作る人が居るんだなー。でも、誰が買うんだろ?」と思っていたが、半月も経たないうちに全部売り切れていた。
 この時期のポータブルCDプレーヤーはどの機種も大量に売れていたから、修理したいという需要はそれなりにあった筈。今にして思えば、当時メーカにも部品の在庫は既に無いだろうから、「それでも直したい」という人達の熱意で作成された部品だったのだろう。

 残念ながら修理出来なかったので、2台共元の状態に復元して返却した。けれど、要修理の方はギアさえ入手すればまだまだ使えそうな感じである。
 何が何でも直すのなら、ナイロン樹脂の板を仕入れてハンドメイドで削り出すという手も無い訳では無いが、小さなギアを手作業で削り出すのは至難の業。相当苦労するだろうなー・・・それだけの労力をかけるのなら、別のプレーヤーを探す方が安上がりになりそうだね。(汗) 
nice!(22)  コメント(2) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

サブウーファーAST-SW100の修理(その3:スピーカに取り掛かる) [電子回路]

前回からの続き)

 基板側の作業は済んだので、次はスピーカだ。前面にネジ類が無いので、内側から固定している筈。
本体の内側を見る
よく見ると、フロントパネルを固定しているネジが2か所(赤の矢印)ある。
前面パネルを固定するネジ
前面パネルを固定するネジ
このネジを外すと、フロントパネルが外れる。一台目はパネルの内側まで汚れが浸透している。
パネル内側まで汚れている
スピーカのエッジはカチコチで亀裂も少し入っているので、交換が必要だ。
エッジは傷んでいるがまだ使えそう
だけど、もう少しの間くらいなら使えそうな感じ。
 もう一台の方は、パネルを開けたら硬化したエッジが散らばった。
エッジは崩壊している
パネル内側まで汚れているけれど、汚れの量は少ない。エッジはカチコチで、指で摘まむと粉々になってしまう。
カチコチのエッジ
これがビビリ音の原因だな。
 スピーカを固定している4本のネジを外し、配線を外して取り出す。
取り出したスピーカ
どちらもエッジが崩壊している。エッジ交換が必要だ。
 筐体の厚みはかなりあって、がっちりしている。
筐体の厚みは2cm弱
低音の振動が直接かかるので、全体的にしっかりと作ってある。流石、オーディオメーカ製だけの事はある。

 劣化したエッジを取り除く作業に取り掛かる。
エッジの除去作業中
厚紙のガスケットを剥がし、スクレーパーで残っているエッジを削り落とすのだが、これがなかなか骨の折れる作業なのだ。画像の状態にするまで2時間ほど掛かった。
 表側が終わったら、次は裏側だ。
裏側を作業中
スピーカの筐体で直接手が届かない為、精密ドライバーでこそげ落とす。強力な接着剤が使われているようでなかなか取れず、裏側だけで2時間近く掛かった。

 スピーカ2つのエッジを取り除くだけで丸一日掛かってしまい、草臥れこんでしまった。劣化したエッジを取り除くのがこんなに大変とは思いもしなかった。
 エッジを取り除けたのは良かったが、何か作業しようとしても指先に力が入らない。これでは作業を続けられないので、エッジ貼り付けは後日作業する事に。こりゃー、まだまだ時間が掛かりそうだな...。(汗)

続く
nice!(24)  コメント(4) 
共通テーマ:趣味・カルチャー
前の10件 | - 電子回路 ブログトップ