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二つのマウスの簡単な修理 [電子回路]

 普段妻が使っているマウス(logicoolのM171)が「突然動かなくなった」と言う。
動かなくなったlogicoolのM171
「どーせ電池切れじゃないの」と言いながら受け取る。電池を交換する為に蓋を開け...ギョギョギョッ!液漏れしてるじゃん。(汗)
中で液漏れしてる
取り出して見ると、電池の両側から液漏れしているようだ。
液漏れした電池
液漏れした電池
「漏れた液が内部まで浸透してると厄介だけどな」と思いながら直ぐに分解。
マウスを分解したところ
幸い電池室周りだけで収まっていた。
基盤は無傷だった
序でに、サムホイール周りを軽く掃除した。
 電池室のプラス側は液漏れで通電しない状態になっている。
電池室プラス側は通電しない状態
ピンセットや精密マイナスドライバーで、こびりついた固形物を出来るだけ掻き取り、NevrDull(ネバーダル:金属磨き)で磨くと、何とか電気が通る状態になった。
清掃し終えたプラス側
マイナス側を見ると、漏れた液でかなり傷んでいる。
マイナス側もガビガビ
こちらも同様に清掃する。
清掃し終えたマイナス側
元通りに組み立てて新しい電池(と言っても使い古しだけど^^;)を入れたら動いた。これでOK。

 もう一つある。次のマウスは、普段は使わないが他のマウスが不具合を起こした時の予備の為に手近な場所に置いてある物。子供がかつて受けていた小学生向け通信教育のおまけで貰ったマウスだ。
予備のマウス
動作には問題無いものの、配線の部分が傷んでいると言う。確かに、付け根の被覆が破れている。
被覆が裂けている
樹脂が劣化している上に、何度も同じ場所に力が掛かるので、耐えきれなくなって裂けたらしい。
 この程度なら熱収縮チューブで抑え込んでしまえば良い。まずは分解する。
分解したところ
配線を外す。
外した配線
傷んだ部分も含めて少し大きめに熱収縮チューブを被せて熱で収縮させる。
熱収縮チューブを被せたところ
チューブを被せると少し硬めになって太さも少し増えるけれど、何とか元通りの位置に収める。
元の位置に戻す
透明なチューブを使ったので、見た目にも違和感はない。
透明なチューブなので目立たない
よく見ると、USBコネクタの付け根も傷んでいる(矢印の位置で千切れている)。
矢印の位置で千切れている
配線そのものに異常は無いが、急角度で曲がるのを防いでいる部分なので、このまま放置しておくのは良くない。でっ、ホットメルトで軽く固定する。
ホットメルトで軽く固定した
これで大丈夫。

 一寸した事だけど、どちらも放置すると使えない状態になってしまう事もあるので、気が付いたら修理、だね。
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直せるか!?ハモンドオルガン146K2(その2) [電子回路]

前回からの続き)

 ハモンドオルガンが我が家に来てから既に2年半近く、ちょこまか調べたりはしていたがちっとも進まない状態が続いていた。(滝汗)こんな調子ではいつまでかかるか分からない。「えぇーぃっ、劣化した電解コンデンサは全部替えちゃえ!」(笑)基板全てを調べて必要な部品を取り寄せる。
届いた箱
箱から出すと、復路に小分けされている。
取り出した部品
拡げると結構な量だ。ちなみに、全部で170個である。
机の上に並べたところ
各基板のコンデンサを片っ端から交換する。
交換した基板1
交換した基板2
交換した基板3
交換した基板4
交換した基板5
交換した基板6
交換した基板7
交換した基板8
交換した基板9
少々マイナーな容量のコンデンサは入手できなかったので、合成容量で合わせる。
コンデンサを並列に接続する
基板上は少々不格好だが、見えない場所なので問題無い。
基盤に半田付けしたところ
電源部のコンデンサは僅かに頭が膨らんでいるように見える。
電源部のコンデンサは少々膨らんでいる
外して見ると、案の定液漏れを起こしていた。
液漏れの痕がある
なかなか外れなかったり、液漏れで基板が汚れたのを取り除いたりで、全ての基板のコンデンサを交換するのに丸五日かかった。(汗)

 次はスイッチ部の修理だ。
 LEDが埋め込まれたプッシュスイッチは、どれも中のLEDが点灯しない。
LEDが点灯しないプッシュスイッチ
側面にある爪二ヶ所を外して分解する。
爪を外したところ
全部ばらすと、こんな感じ。
完全に分解したところ
筐体内側に接点がある。接触する部分だけ色が違うけれど、テスターで測ると抵抗は無限大だからスイッチとしては機能していない。(汗)
導通しない内部の接点
NevrDull(ネバーダル:金属磨き)で磨く。
接点を磨いたところ
どのプッシュスイッチも、押す部分の側面に端子がある。接点は例外なく真っ黒。これでは電気は流れない
スイッチの接点は真っ黒
こちらも磨いておく。
磨いた接点
後は元通りに組み立てて基板に半田付けする。
 このスイッチはLED点滅の為の接点は無く、単にオン・オフするだけの機能しかない。LEDの点滅は接続されているロジックICが制御している。
 実際に使ってみると、押す度にLEDが付いたり消えたりするようになった。今まで点かなかったのは、接点が導通しないのでロジックICも動かず、ICからLEDへ電力が供給されなかったかららしい。

 次はシーソースイッチだ。
シーソースイッチ
基板の半田付けを緩めて取り外す。
基板から外したところ
軸を抜いて分解する。
軸を抜いて分解したところ
接点の部分を取り出す。
取り出した接点
接点の接続部分は真っ黒だ。これでは電気は流れない。
端子表面は真っ黒
磨いて奇麗にする。
磨いたところ
摺動接点を広げて内側を見ると、やはり黒ずんでいる。
内側の接点が黒ずんでいる
こちらも磨いて奇麗にする。
磨いた摺動部接点
摺動部接点は薄い銅板で割れ易い為、工具は使わずに指の力だけで広げたのを元の状態に戻して組み立てる。
接点部を組み立てたところ
シーソースイッチ全てを同様に分解清掃する。

次はボリウムだ。基板から外す。
基板から外したボリウム
筐体の爪を起こして分解する。
分解したボリウム
接点部はかなり汚れている。これではまともに動かなくても仕方ないだろう。
汚れている接点部
別のボリウムは内部が錆びていた。
内部が錆びている
接点全てを磨いて奇麗にする。
接点を磨き終わったところ
元通り組み立てればOKである。
 配線が外れないボリウムは、本体から取り外して浮かした状態で作業する。
配線が外れないボリウム
ネジを外して取り出す。
取り外したところ
爪を起こして分解する。
分解したところ
この状態のまま磨いて組み立てる。配線が繋がったままなので、作業はとてもやり難いのだが、仕方あるまい。
 音声出力部にもボリウムがあるけれど、只のボリウムでなくてスイッチ付きや2連ボリウムだ。
音声出力部のボリウム
スイッチ付きの方を基板から外す。
外したスイッチ付きボリウム
分解を試みたが、固くカシメられた部分があって、手持ちの工具では完全には分解できなかった。
分解できたのはここまで
出来る範囲で抵抗体などを磨いておく。
 接点は真っ黒。これではスイッチの役を果たせない。
接点は真っ黒
こちらもきちんと磨いておく。
接点を磨いたところ
二連ボリウムは、かなり特殊なカシメ方がされていて、手持ち工具では外せない。
分解できなかった二連ボリウム
幸い、このボリウムには問題は出ていないので、そのまま使う事に。

 最後はドローバーだ。
ドローバーの基板
基板には何かの液体が付着して固まっている。
基板には液体が乾燥して固着していた
半田付けを緩めて外すと、全体的にメトメトする。
外したところ
よく見ると、何やら液体が残っている。
IMG_4804.jpg
粘度のある液体なので、ジュースかコーヒーなどの飲料をこぼしてしまったのでは?と思う。
 メトメトするのを全て拭き取ってから分解する。内部は普通のスライドボリウムだ。
内部は普通のスライドボリウム
よく見ると、樹脂が劣化して接点が外れてしまっている。
IMG_4806.jpg
道理で動かない訳だ。ボンドで接着して丸一日放置する。抑えに使っているのは、外した小型電解コンデンサだ。(笑)
接点を接着中
抵抗体の方は表面が少し荒れている程度。
表面が少し荒れている
こちらもキレイに磨いておく。
ドローバーのクリック感は、直径1mm程の小さな金属ボールで演出している。
クリック感を出す金属ボール
こちらもメトメトなので、洗剤で洗い流し、乾燥させてから組み立てた。

 一通り作業して動かして見ると、かなりの部分は機能が回復した。接点が導通しない為に動かなくなった部分が多かったようだ。
 フットペダルの部分とか、サステイン調整の部分など、まだ動かない部分が数か所ある。電解コンデンサや接点だけの問題ではないようだ。ロータリースピーカーを駆動するOリングも切れてしまっているので、こちらも代用品を探さねばならない。
 修理完了はまだまだ先の話だなー。(汗)

(続く...?)
タグ:ハモンド
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ギター用ヘッドフォンアンプPocket Rock Itの修理(その4:完成) [電子回路]

前回からの続き)

 随分と時間が経ってしまったけれど、たまーに(^^;)ちょこちょこと作業を続けていたりしていた。
 回路図は案の定配線ミスが沢山見つかってあちこちを修正、何とかまともな回路図になった(と思っている)。改めて回路図を眺めると「うーん、よく考えられてるなー」と感心する。
# そりゃー市販してる位だし、プロにも評判が良かったから当たり前なんだけど。(笑)
 でっ、回路図を元にあちこち調べると、ボリウムの前までは正常と判明。「ぢゃぁ、電力回路が原因?」と思い、久し振りにファンクションジェネレータ(波形発生器)を出して来て接続、波形をオシロスコープで調べるものの、全く異常無し。「ということは、ボリウムが原因???」基板から取り外す。
外したボリウム
(その2)で分解しているのだけれど、改めてボリウムを分解する。
ボリウムを分解したところ
画像では分かり難いが、抵抗体の表面が薄汚れている。何故そうなったのかは分からないが、改めてNevrDull(金属磨き)でクリーニングしてから組み立てる。
ボリウムを組み立てたところ
念の為、もう一つのボリウムも外してクリーニングし、基板に取り付ける。
 2枚の基板はフラットケーブルで繋がっていたけれど、取り外す時に半田ゴテの熱で劣化してしまったので、たまたま部品箱の中にあった単線の配線材を使う。
フラットケーブルの代わりに単線を使う
念の為に1本おきに熱収縮チューブを被せて、接触してもショートしないようにしてから、もう一枚の基板に半田付けする。
2枚の基板を単線でつないだところ
単線なので、筐体に収める時にはやや力を入れる必要があったけれど、何とか所定の位置に収まった。
筐体に基板を収めたところ
念の為に、百円ショップで入手したイヤホンタイプのヘッドフォンとニッケル水素電池で動作確認する。
とりあえず動作確認した
正常に動作して安心した。
 あえて百均のヘッドフォンを使ったのには勿論理由がある。今回の回路に限らず、オーディオの音声出力回路は下手すると直流がそのまま出力に出てっちゃったりする場合があって、そうなるとヘッドフォンやスピーカなどの音声モニタリング機材を壊してしまいかねないのだ。だから、壊れてもショックの少ない(でも、ゼロじゃないんだけど...)安価な物を使って確認をするのであーる。

 随分と時間が掛かってしまったけれど、やっとこさ修理できた。これでエレキギターの練習環境は元に戻った。嫌いなので練習はあんまりやらないし、「だって、Pocket Rock Itが壊れてるから」と自分で自分に言い訳していた面もあるけれど、これで言い訳できなくなった。(笑)せいぜい練習するかなぁ。(滝汗)
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KORG・D32XDのオーバーホール [電子回路]

 2014年9月に中古で購入したコルグのマルチトラックレコーダー(MTR)・D32XDは、経年劣化が進んで高音域の落ち込みが目立つようになった。また、操作でよく使う右端にあるジョグダイアルは操作の動きに追随せず出鱈目に動いてしまい、使い物にならないほど酷い。
劣化の進んだD32XD
この症状は、もう一つあるD16XDも同じである。(汗)
 買い足したTASCAM・DP-32SDがあるから全く何もできない訳では無いのだけれど、やはりあるのに使えない状態というのは何かと不便。「やっぱり直そう!」内部で使われている電解コンデンサ類を調べてネット上で発注、数日後自宅に届いた。
自宅に届いた箱
中身は全て電解コンデンサで、D32XDとD16XDの2台分である。
大量の修理用コンデンサ
電解コンデンサはオーディオ用でも安い物は1個15円前後、高くても1個150円しない程度なのだが、これだけの量になると1万円近くの金額となる。
# 仕方ないけれど、痛い出費だ...(>_<;)

 分解し始める。本体裏側に並ぶネジを外す。
裏側のネジを外したところ
両側のネジは、内部のステーを固定する物なので、緩める必要は無い。
両サイドのネジは外してはいけない
奥の面(入出力端子の並ぶ側)のネジも外すと蓋が外せる。
置く側のネジ3本も外す
なお、内部には基板を繋ぐケーブルがあちこちにあるので、いきなり引き上げたりして断線させないように注意が必要だ。
内部には配線がたくさんあるので注意が必要
コネクタを外して分離させる。
コネクタを外すと分離できる
 電源部とアナログ回路部は、下の蓋にまとまって取り付けられている。
電源部とアナログ回路部
 電源回路を見ると、意外な事にスイッチング電源のみだ。
スイッチング電源
アナログ回路とデジタル回路が共存する場合、アナログ用の電源はスイッチングノイズを嫌ってトランス式を使うのが一般的。この電源構成は初めて見た。
 ちなみに、どの基板にも電源を受ける部分にはノイズを抑える為のコイルやコンデンサが配置されていて(丸で囲んだ部分)、電源からのノイズ侵入を食い止める構造になっている。
ノイズ侵入防止の回路

 スイッチング回路を取り出して見ると、やはり低ESRタイプのコンデンサが使われている。
スイッチング電源はLow-ESRコンデンサが使われている
見た目では劣化が無いのと、今回も低ESRタイプのコンデンサは用意していないので、触らずにそのままとする。
 オプションのアナログ・インプット・ボードAIB-8は、ネジで止められているだけだ。
AIB-8はネジ止めされているだけ
全てが固体コンデンサで、今のところ交換の必要は無さそう。
個体コンデンサが使われている
個体コンデンサが使われている
 入力回路部はノイズ対策なのか、金属板が被せられている。
入力回路部は金属板で覆われている
ネジやナットを外して金属板を外す。
外した金属板
透明な樹脂の突起は、基板上にあるチップLEDの光を表面に伝える為の物だ。
 入力回路はアナログなので、対応するチャンネル分のコンデンサがある。
チャネル毎にコンデンサがある
わざわざコンデンサの種類が変えてある部分がある。
コンデンサの種類が違う
使われている電解コンデンサは全てSAMXON製で、ネット上の情報に依るとオレンジ色はロングライフ・タイプ、紺色は汎用品だそうな。ファンタム電源の電圧に耐える為だろうか、どちらも耐圧が63Vになっている。
 今回は63Vタイプを入手できなかったので、200Vタイプ(両端の太い物)に交換する。
コンデンサの大きさ比較
ただでさえオーディオ用は大きいのに、耐圧が高いもんだから更に大きくなってしまった。(汗)
 数が多いので、古いコンデンサを取り外すだけでも結構な作業になる。
コンデンサを2列外したところ
新しいコンデンサは太くてそのままでは入り切らない為、まずは互い違いに取り付ける。
一つ置きに取り付けたところ
コンデンサの足を加工して取り付け位置をずらす。
コンデンサの足を加工する
何とか全部収める事が出来た。
何とか収まった
結構ギリギリだけど、動作には支障は無い筈。
基板とのクリアランスがギリギリ
 電源を受ける部分の回路にあるコンデンサは液漏れしたような痕がある。
液漏れしたような痕が見える
こういうのは上から見ても分からないから、見た目だけで判断するのはとても難しい。
 増幅回路部は新しいコンデンサが大き過ぎて金属板にぶつかるので、横倒しにして取り付ける。
ぶつからないように横にして取り付けたところ
端の方は一寸ギリギリになってしまったけれど、何とか収まった。
何とか収まった
この基板一枚だけでも結構な数を交換した。
交換が終わった入力回路部
両面基板なので半田ゴテで完全に溶かすのは難しく、コテを当てて溶かしながら引き抜かないと上手く外せない。しかもアース面に接続していたりすると、銅箔の面積が大きいので熱容量が大きくなり、長時間温めないとハンダが溶けない。しかし、ICやトランジスタは熱に弱いから何でも長く温めれば良いという訳にも行かない。交換する箇所毎にどうするかを考えてからコテを当てる事が多く、この基板1枚だけでほぼ半日掛りっきりになった。

 次はヘッドフォンやペダルスイッチなどのアナログ出力部だ。
アナログ出力部の基板
こちらは数が少なく、梃子摺るような事も無かったのですんなり終了。
交換し終わった基板

 交換の最後はデジタルとアナログが混在するメイン(?)基板である。
メイン基板
マスターアウトやモニターアウトの部分は使用頻度が高い為か、出力側に入っている電解コンデンサの頭が少し膨らんでいる。
電解コンデンサの頭が少し膨らんでいる
こうなると音質への影響がかなりある筈。
 角にある電源を受ける部分のコンデンサはローインピーダンス・タイプの物が使われているけれど、やっぱり液漏れしたような痕がある。
液漏れしたような痕がある
交換するコンデンサのサイズはたまたま同じだった。
交換するコンデンサのサイズはほぼ同じ
この基板も抜けないコンデンサが多くて苦労する。かなり無理して抜いてもハンダが残ってしまい、穴が塞がった状態になる。ICが近くにある為に長時間コテを当てる事が出来ない場合は、ピンバイスでハンダに0.6mm位の穴を開ける。
ドリルでハンダに穴を開けているところ
こうすれば、長時間の熱でIC類が傷む事は無いけれど、何度もやってると手が疲れてくる。
 新しいコンデンサの方がサイズが大きい為、あちこちで収まりが悪くて足を加工して逃がしたりした。
場所的に厳しい
スペース的に余裕が無い
基板の実装密度がかなり高いので、一寸サイズが増えただけでも厄介な事になりがちだ。
ギュウギュウ詰めとなった
この基板も交換するのに半日以上掛かってしまった。
IMG_4286.JPG
上に載る基板の都合で1個だけ基板外へ飛び出させる格好となってしまったけれど、筐体に収まる事は確認済みなので問題無い。

 最後はジョグダイアルが載っている操作部の基板である。使われている電解コンデンサは3個だけだ。
ジョグダイアルの載る操作部基板
ジョグダイアルはすんなりと外れないので「こりゃ中に何かあるな。」無理して引っ張れば壊れてしまうので、とりあえず基板から外した。
ジョグダイアルを基板から外したところ
一見嵌め込んだだけに見える。樹脂と部品の隙間からマイナスドライバーを差し込んで丸いツマミを外したら、ナットで固定されていた。
樹脂部品はナットで固定されている
道理で外せない訳だ。ナットを外すと、ロータリーエンコーダー単体となる。
使われているロータリーエンコーダー
分解に取り掛かるが、このカシメ方は初めて見る。調べたら、どうやらTT Electronics製らしい。
初めて見るカシメ方
精密ドライバーで慎重に押さえ金具の爪を起こし、何とか分解できた。
ロータリーエンコーダーを分解したところ
ロータリーエンコーダーの接点となる円盤部は酸化して流れ込んだらしいグリスのような物で表面が錆びかかっている。これだけ傷んでいれば電気的な抵抗になってしまうのは避けられない。だから動作がおかしかったんだな。
 エレクトロニッククリーナーで油分を流し取り、NevrDull(ネバーダル:金属磨き)で試しに左半分を力を入れて磨いてみたら何とか奇麗になった。
接点の左半分を磨いたところ
基板に取り付ける側の接点も磨く。
もう片方の接点も磨く
接点全てを磨いたら、慎重に元通りに組み立てる。
組み立てたロータリーエンコーダー
 ネジ穴の裏側にアース接点があるので、念の為に磨いておく。
アース接点を磨いているところ
コンデンサも交換した。
完成した基板
全ての基板を元の位置に収め、配線も元通りにして蓋を閉めれば作業は完了である。
 交換したコンデンサは全部で150個だった。
交換したコンデンサは150個

 子供に早速使って貰ってみた。曰く「抜群に音が良くなったし、ジョグダイアルも普通に動くようになった」と。
 実は「静電気対策を何もやらずにデジタル回路を触っちゃったけど、大丈夫だったかなぁ?」と少々不安だったけれど、一安心。でも、まだD16XDのオーバーホールがあるんだよなぁ。(汗)
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テレビのリモコン修理 [電子回路]

 自宅の液晶テレビ(シャープLC-32DE5)のリモコンは、昨日までは何事もなく普通に動いていたのに、今日の昼に突然電源ボタンの反応が悪くなった。
シャープLC-32DE5の付属のリモコン
「ボタンの劣化かな?」と思っていたが、更に半日経った夕方にはどのボタンを何度押してもなかなか反応しなくなった。「ははーん、電池切れだな。」
 デジカメに向けて電源ボタンを押して見ると、案の定赤外線LED(中央の丸い部分)は全く発光しない。
赤外線LEDが発光しない
赤外線は肉眼では見えないけれど、デジカメは人間の目よりも検知範囲が広く、赤外線にも反応する。だから、このようにすればLEDがちゃんと光っているかどうか判る。
# 使う部品はほぼ同じなので、スマホとかでも同じように出来る筈。
電池ボックスの蓋を開けると...「げげげーっ、液漏れしてるやん!」
液漏れしている!
電池1本が液漏れを起こしていた。
電池一本が液漏れ
入っていた電池は、「安定した品質」と評価されてプロカメラマンなどがよく使うパナソニックの金色の模様の電池、所謂「金パナ」である。いつ電池を交換したのか記憶が無い、という事はひょっとしたら購入してから一度も替えて無いのかも知れない。
 このテレビを購入したのは2009年だから、それだけ古けりゃ液漏れしてもおかしくはない。ウーム、迂闊であった。(汗)
 今まで使いっ放しだったから、全体的に汚れている。
リモコンは汚れている
リモコンは汚れている
分解する序でに奇麗にすることにした。

 電池ボックス下側にあるネジ1本を外したけれど、筐体には分解用の隙間が無く、何処から外すのかが判らない。リモコン側面にある黒いゴムを少し捻ったら隙間が見えたので、そこにペーパーナイフを突っ込んで抉る。
リモコン側面から分解開始
かなり強い力で抉たら部分的に浮き上がって来たので、すかさずその隙間にマイナスドライバーを差し込んで更に抉ていくと分解できた。入ってるのは基板一枚だけだ。
分解したリモコン
液漏れした電池側の電極は電解液で傷んでいる。
漏れた液で傷んだ電池電極
濡れたボロ布で一頻り拭いてからNevrDull(ネバーダル:金属磨き)で電池に触れる部分を徹底的に磨いておいた。
 電源ボタンの反応が悪かったのは、スイッチの代わりに使われている導電性ゴムの表面が傷んだためだった。
導電性ゴムの表面が傷んでいる
ヌメヌメしていたので、こちらもNevrDullで磨いて奇麗にした。
 電池のある面とは反対側の面も、電池の位置は漏れた液で少し汚れている。
基板の裏も液漏れで汚れた
こちらもNevrDullで磨いた。
 筐体は長年の汚れが蓄積していて、近くで見るとかなり汚い。
リモコン筐体はかなり汚い
セスキ炭酸ソーダ溶液とボロ布で掃除したら奇麗になった。
セスキ炭酸ソーダでクリーニングしたところ
リモコン両側の滑り止め用(?)の黒いゴムもかなり汚れている。
両サイドのゴムも汚れている
こちらもセスキ炭酸ソーダで拭いたら奇麗になった。
セスキ炭酸ソーダで奇麗にしたところ
元通り組み立て、充電済みのニッケル水素電池を入れる。
充電済ニッケル水素電池を入れたところ
電源ボタンを押すと、LEDが点灯する。
赤外線LEDを点灯させたところ
念の為にテレビに向けて操作すると、普通に反応して動くので、作業は完了である。
修理が終わったリモコン
画像では分からないかも知れないけれど、以前と比べてもかなり奇麗になって、見た目も良くなった。これで当分は安心して使えるだろう。

 一寸調べて見たら、この液晶テレビに対応するリモコンはOHM社からも発売されているし、シャープの中古リモコンも結構出回っている。一番安い物でも900円弱と、結構なお値段だ。
 簡単な修理で使えるようになったから、大いに得した気分である。(笑)
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T.C.Electronic M350の簡単なオーバーホール [電子回路]

 以前にもツマミの不具合を修正したT.C.Electronicのリバーブ/エフェクト・プロセッサーM350は、使い続けるうちに音の抜けがどんどん悪くなってきた。
T.C.Electronicのリバーブ/エフェクト・プロセッサーM350
他の機材の分と併せて部品を発注してあったので、部品が届いたら作業し始める。

 筐体のネジを外して蓋を開けるだけで、内部の基板にアクセスできる。メイン基板と電源基板に分かれているけれど、まずメイン基板から作業する。
M350のメイン基板
今風のスルーホール基板、しかも鉛フリーハンダを使っているようで、なかなかハンダが溶けてくれない!電解コンデンサの本数は少ないけれど、時間がやたらとかかる。
 ハンダを緩めて古いコンデンサを引き抜くのだけれど、コテを当てた側はハンダが液状化しても基板の反対側迄は液状化せず、片方の足だけ残ってしまうというのが数回あった。
コンデンサの足だけ残っている
そういう時は、大抵その足を抜くのが大変だったりする。
抜いた足とコンデンサ本体
足を見ると、内部でアルミ箔とはスポット溶接されているのが判る。
 いつもの倍以上の時間(約半日)をかけて、ようやくメイン基板の作業を終えた。
交換を終えたメイン基板
殆どがデジタル回路なので、交換したコンデンサの数も少ない。
交換したコンデンサ
 次は電源基板だ。比較的新しい機材なので、見た目では問題のありそうな部分は無い。小さなトランスだけなので、一般的なトランス電源では無くてスイッチング電源である。
電源基板
交換しようとして「んーーーっ?何か違うぞ!?」よく見ると、電解コンデンサに「L.E.S.R」と印刷されている。
LESRの印刷
これはスイッチング電源によく使われている「低ESR」タイプのコンデンサだから、一般的な電解コンデンサでの置き換えは出来ない。汎用の電解コンデンサはESRは決して低くないので、そのまま置き換えてしまうと回路が動かないのである。低ESRタイプのコンデンサは手元に無い為、この部分は触らずにそのままとする。
 いつもならボリウムも分解するけれど、ガリなどの不具合が一切出ていないし、比較的新しい機材なので、今回はあえて作業しないことにした。後は元通り組み立てて完成である。

 子供に音出しして貰ったら「高音域の籠りが無くなってスッキリした」と。電源部は未交換のままだけど、音声信号経路だけの交換でも、その効果は高いようだ。めでたしメデタシである。
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電子ピアノPianoPlus20の簡単なメンテナンス [電子回路]

 子供がリサイクルショップで仕入れて来たローランドの電子ピアノ「PianoPlus20」(品番:HP-20)は普通に使える状態だが、子供曰く「YouTubeなんかで聞く音と随分違う」と。
ローランドHP-20
1984年頃の製品だから、35年程経過している。となれば、当然内部の部品は劣化して音が変わってもおかしくない。必要な部品を発注してメンテナンスすることに。

 側面と底面のネジ数本を外すと本体上側の金属製の蓋が開く。
上側を開けたところ
左側にトランス、電源回路(右下の基板)、アナログ出力回路(中央上の基板)がある。
内部の左側
右側には音源基板がある。
内部の右側
音色が2つしかない為か、基板も思ったより小さい。載っているチップを確認する。
音源基板上のIC
左上のM74LS42PはBCDデコーダー、TC4050BPは非反転バッファ、40ピンのD8048Cは8ビット・マイコン、M5L8253P-5はプログラマブル・インターバルタイマー。M5L8253P-5は基板上に3つある。
M5L8253P-5が3つある
基板の右側はキーボードからの入力を受ける回路が並んでいる。
IMG_3897.JPG
TC4013BPはDタイプ・フリップフロップで、鍵盤の接点が不安定であってもきちんと音が出るようにする為に使われているようだ。
# ちなみに、フリップフロップを直訳すると「ギッコンバッタン」。(笑)
この部分のコンデンサだけ色が違い、比較的新しい物が使われているので、一度メンテナンスが行われているらしい。

 まずはアナログ出力回路から作業を始める。まず、基板を取り外す。
アナログ出力基板を外しているところ
基板上の電解コンデンサをオーディオ用に交換するが、470μFはサイズが大きい。
オーディオ用はサイズが一回り大きい
このまま取り付けると頭が閊えて基板が取り付けられない。とりあえず470μFを外し、LEDに嵌められているカラーと比べて見る。
LEDの支えと電解コンデンサの高さが同じ
思った通り、高さはほぼ同じだ。このサイズを基準にして設計されているので、そのままオーディオ用を取り付ける訳には行かない。横倒しにすると、何とか入りそうだ。
横倒しなら入る
横倒しなら入る
閊えずに収まると判って一安心。(笑)
横倒しなら閊えない
実際に半田付けすると、こんな感じとなった。
コンデンサを交換したアナログ出力基板
ガリが出ているボリウムを2つ共外す。
ガリが出ているボリウム
スライドボリウムを分解したら、中は何故か粉だらけ。
スライドボリウム内部は粉だらけ
エレクトロニッククリーナーとNeverDull(ネバーダル:金属磨き)でクリーニングする。スライドの接点もかなり汚れている。
接点:清掃前
細いので折ってしまわないように注意しながらNeverDullで磨いたら、奇麗になった。
接点:清掃後
丸いボリウムも内部はかなり汚れている。
丸いボリウムも内部は汚れている
同様にクリーニングした。
丸いボリウムをクリーニングしたところ
元通り組み立てて、基板に取り付ける。

 次は電源回路だ。
電源回路基板
一番大きい4700μFのコンデンサを外したら、基板に何か漏れたような痕がある。
基板上に漏れたような痕がある
外したコンデンサを見ると、やはり液漏れを起こしている。
コンデンサは液漏れしている
基板をエレクトロニッククリーナーで奇麗にしてから取り付けた。
# 交換後の基板の画像を撮り忘れてます...A(^^;)

 次は、音源回路の基板だ。
音源回路基板
ネジを外しても外れないので、「あれ?」と思ったら、裏側にアースの配線があった。
基盤裏側にアース配線がある
この基板にはトランジスタ2SC1740が沢山使われている。
2SC1740が沢山
デジタル回路なので「オーディオ用に交換するまでも無いかなぁ?」とは思ったが、何度も分解するのは手間なので、全て交換した。
コンデンサ交換を終えた音源基板
電源ケーブルは断線気味なので、今回一緒に取り換える。黒い配線が電源ケーブルだ。
電源回路部周辺の配線
使われているケーブルは125V7Aまでの比較的細いケーブルだが、何故か自宅周辺のホームセンターでは売られていない。代わりに、300V7Aまでという「スピーカーケーブル」を仕入れて来た。
代わりにスピーカーケーブルを用意
HP-20の消費電力は15Wだから、問題無いだろう。プラグを取り付けて、
プラグを取り付けたところ
本体に配線する。
本体に配線したところ
後は元通り組み立てて完成である。
 序でに、古い方の電源ケーブルを測ってみたら、抵抗値は最大でも0.2Ωだった。一寸した事にはまだ使えそうなので、こちらもジャックを取り付けて延長ケーブルとして使えるようにした。
ジャックを取り付けたところ

 HP-20は入門モデルだが、内部は実にしっかりと作られている。
 今時ならグルーで配線をまとめたりするのが多いけれど、この製品はちゃんとした樹脂部品とタイラップで固定している。
 それに、基板や外装に取り付けられた鉄板には、全てアース配線が施されていた。恐らくノイズ対策の為だろうが、これほどきっちりした作りは昭和の時代ならでは、だ。「いやぁ、昭和の時代はまじめに作っていたんだなぁ」と感心した。

 子供に音出しして貰ったら「こんな音だったっけ?」って。(笑)信号経路上にある電解コンデンサの劣化で音がかなり変わってしまっていたららしい。今回の作業で、少なくとも出てくる音に関しては新品の頃に戻っている筈だから、その差はかなり大きかったようだ。
 めでたしメデタシである。
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ヤマハCP70Bの簡単なメンテナンス [電子回路]

ヤマハの古い打弦式電気ピアノCP70Bは、高音域の減衰が目立つ。
YAMAHAのCP70B
# 上に載ってる白い箱は、別途用意した外部スピーカーです。
子供は「高音が足りないから」と、いつも上の蓋を開けて使っている。でも、エレピ(エレクトリック・ピアノ)だから、生ピアノのように蓋を開けて使うのはおかしい。「内部の部品が劣化してるんじゃね?」早速メンテする事に。

 まず、基板のある部分を取り外す。
基板の部分
裏側に基板が固定されている。
基板のある側
電源部を見ると、電解コンデンサは液漏れで頭が膨らんで水色になっていた。
電解コンデンサの頭が膨らんでいる
問答無用で、全てのコンデンサを交換する。
 打弦式はピックアップからの信号を増幅するだけなので、メイン基板は案外小さいサイズに収まっている。
意外と小さいメイン基板
こちらも全ての電解コンデンサを交換する
コンデンサ交換を終えたメイン基板
試しに一つボリウムを外して内部を見ることにした。
外したボリウム
分解すると、案の定内部はグリスまみれだ。
ボリウム内部はグリスまみれ
エレクトロニッククリーナで内部を洗浄し、NeverDull(ネバーダル:金属磨き)で抵抗体を奇麗にする。
ボリウム内部をクリーニングしたところ
元通りに組み立てて、基板に半田付けしておく。
 二連ボリウムは、この時代にしては特殊な形状をしている。
二連ボリウムは特殊な形状
手持ちの工具だけでは分解不可能なので、そのまま基板に元通り半田付けする。
 パネル表側を見ると、グリスと筐体の樹脂が反応してしまっている。
筐体プラスチックとグリスが反応した痕
こうなってしまうとどうしようもないので、このままにしておく他ない。
 元通り組み立てて完成である。

 この製品は、格安中古で売り出されていたのを見つけて購入。1978年発売だから、少なくとも40年以上経っている事になる。
 「とにかく使えれば良い」というのであればそのまま使っても良いのかも知れないが、電解コンデンサの経年劣化に伴う音質の劣化は避けられない。「本来の音」を求めるのであれば、全交換が必要なのであーる。
 作業を修理業者さんに依頼すると結構な額になっちゃうと思うけれど、部品の数は多くないから自分で作業すれば安く修理できる。この時代の製品は基板の部品密度が低いし、何かと癪に障るチップ部品は使われていないから、素人でも修理可能だ。

 ただ、注意すべき点もある。それは「ランドが剥がれ易い」という事である。
 ランドとは、基板上の銅箔の事。銅箔パターンはベークライト等で出来ている板に接着されているだけなので、長時間(数秒以上)熱を加えると接着剤が劣化して剥がれてしまう。剥がれるだけならまだ良いが、剥がれてパターンから千切れてしまうと(大抵の場合はサイズが小さいので)修復するのはかなり大変な作業となる。
 今回もランドが少し剥がれかけて、慌てて作業のやり方を変えたりした事が数回あった。幸い、千切れたりはしなかったので何とか誤魔化せたから良かったけれど、剥がれてしまうと本当に厄介なんだよねー。(汗)

 完成後、念の為に子供に音出しして貰った。その感想は...「音がきっちり抜けるようになった」と。メデタシ目出度し...だけど、まだメンテ待ちの機材が結構控えてたりするんだよなー。(汗)
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ヤマハのグライコGQ1031BⅡの簡単な修理 [電子回路]

 随分前に中古で入手したヤマハの31バンドグラフィック・イコライザーGQ1031BⅡは、高音の抜けが足りずに何となくモコモコした音になってしまう。
ヤマハのグライコGQ1031BⅡ
特にベースでは顕著となる。古い機材なのでメンテすることに。

 ネジを外して上の蓋を外すと、基板が見えてくる。何故か内部は煤だらけで、触ると手が真っ黒になる。
内部の基板
部品が整然と並んでいて、対応する周波数帯がシルク印刷されているので分かり易い。
基板には周波数帯も書き込まれている
後々のメンテナンスの事も考えられた設計になっている。この時代のヤマハの製品は本当にしっかりしている物が多い。
 電源部を見ると「ん?」
電源部
何故かコンデンサの外被に亀裂が入っている。
外被に亀裂が入っている
しかも、煤がタップリ付着している。一体この機材はどういう環境で使われていたのだろう???
# まさか、火事の現場から救出したとか...。(笑)
 配線が繋がったままでは基板を取り出せないので、位置を記録しながら配線を外す。
配線を外しているところ
電解コンデンサ類は全てオーディオグレードの物に交換した。
電解コンデンサは全交換
オーディオグレードは汎用品よりもサイズが一回り大きいので、ケースとの干渉が心配だったが、何とか収まった。
ギリギリ収まっている
回路図を作成していない為、基板上にあるリレーは何かは判らないが、動作に不具合はないのでそのままにしておく。
今回リレーは触らず
全体のレベル調整ボリウムは別基板になっている。
全体のレベル調整部は別基板
分解清掃の為、ボリウムを取り外す。
ボリウムを外したところ
分解すると、中は真っ黒と云う程では無いけれど、かなり汚れている。
清掃前のボリウム内部
NeverDull(ネバーダル:金属磨き)で磨くと奇麗になった。
清掃後のボリウム内部
31バンドなので、スライドボリウムも31個ある。これも分解清掃する。
スライドボリウムは31個
基板から全て外す。
基板からボリウムを外しているところ
外した31個のスライドボリウム
カシメてある爪をラジオペンチで起こして分解する。
スライドボリウムを分解したところ
内部は少し汚れている程度なので、使用頻度はそんなに高くなかったのかも知れない。
スライドボリウムの抵抗体:清掃前
スライドボリウムの接点:清掃前
こちらもNeverDullで磨くと奇麗になった。
スライドボリウムの抵抗体:清掃後
スライドボリウムの接点:清掃後
ツマミも全て洗剤で洗ったら、だいぶ奇麗になった。
清掃後のツマミ31個
リアパネルにあるゲイン切替用のスイッチは、分厚い金属でカシメられていて、手の力だけでは分解できなかった。
分解できなかったゲイン切替用スイッチ
仕方ないので、何もせずそのまま基板に戻した。後は元通り組み立てて完成である。

 アナログ回路のイコライザは内部構造が単純で、仮に音が出ない状態であっても自分で直せるから「電源が入るのを確認しただけで他は不明」という格安の中古を入手した。手元に来た時、直ぐにチェックしたら普通に使える状態だったので数年間そのまま使っていた。が、段々と高音域の抜けの悪さが目立つようになってきた。
 メンテナンス後にベースで少し音を出して見たら、高音域の抜けがとても良く、モコモコした感じは完全に払拭されていた。当時の汎用電解コンデンサは高域の特性が良くなかった訳では無いと思うのだが、経年劣化で高音域の抜けが悪くなる事が非常に多い。

 このグラフィックイコライザはベース用(たまにギター用)で使っている。他にもベース用にT.C.electronicのTC1140やBBEのMAXCOMも手に入れた。
# ラックタイプの機材なので、場所を取るのが唯一の難点。
 どちらも当時は高価で、手が出なかった物ばかり。特にTC1140はベース用プリアンプの定番として有名で、以前から欲しかったのである。(笑)
 両方共古い機材なので、やはり高音域の抜けが今一つ。こちらもメンテナンス作業が必要だなぁ。(汗)
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ソーラー駆動の猫人形を修理(その2) [電子回路]

(前回からの続き)

 再度分解すると、ソーラーパネルが割れている。
ソーラーパネルが割れている
傷の位置でスッパリと割れている。「念の為に」と、このパネルは分解時に測定済みで、開放時の出力電圧は2.56V、短絡時の出力電流は0.5mA程度(LED電球60Wから40cmの位置で測定)だった。

 「確か、小さなパネルはあった筈。」部品箱を漁ると出てきた。
部品箱から出したソーラーパネル
残念ながらサイズが一寸大きくて、土台の中には納まらない。
 更に探すと、もう一つ出てきた。壊れた製品から取り出した物で、部分的に傷んでいる。
もう一つのソーラーパネル
メーカは違うがサイズは同じだ。
サイズは同じ
メーカは違う
測って見ると、電圧はほぼ同じ。
電圧はほぼ同じ
傷んでいる為か、電流は少ない。
痛みがある為か電流は少な目
早速入れ替える。
ソーラパネルを交換し終えたところ
ついでに、コイルの出力波形をオシロスコープで観測する。
オシロスコープでこいるに流れる電流を観測する
長時間露出のせいで波形の左3割程度がダブってしまっているけれど、約2.5秒間隔で0.58V程度のパルスを出している。
オシロスコープで観測した波形
基板のチップは黒い樹脂で覆われているので分からないものの、恐らくはソーラーパネルからの電力を電解コンデンサに溜めていて、そのプラス側は電流を制御するトランジスタのベースに接続されている筈。
 一定の電圧迄溜まるとベースに加わる電圧が上昇し、約0.6Vになったらコレクターエミッタ間が導通してコンデンサに溜められた電力が一気にコイルへと流れ、その結果パルス状の波形が出来るのだと思う。コイルに電流が流れると磁気が発生し、人形の可動部に取り付けられた磁石と反発し合って動くようになっていると考えられる。
 室内だとしばらく止まっていて突然数回だけ動くというのを繰り返しているけれど、これはコンデンサへ電荷が溜まるのに時間が掛かるからだろう。

 測定し終えたら元通りに組み立てて台に載せるが、全く動かない。「ありゃ?」と思ったが、下で支える針金に可動部の磁石が引き付けられて動かなくなると判った。早速支えの位置を変えて調整した。
台の支えを調整し終えたところ
これで完成である。
完成したところ
フリーソフトだけでは縦横を変えられないみたいで少々見難いけれど、動画も載せておく。

これでメデタシ目出度し、である。
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