ポータブルCDプレーヤー導入(Panasonic SL-CT700) [音楽]
以前修理したソニーのポータブルCDプレーヤーD-265は、動作がまたおかしくなってしまった。
具体的には、CDの後半になると音が途切れたり、音が出なくなって止まったりするのだ。前回修理した時の症状とは一寸違うけれど、多分同じピックアップ駆動部の問題だと思う。
修理すれば良くなるとは思うのだが、一年足らずで不具合が出るようでは安心して使えない。なので、もう一台追加する事に。ポータブルCDプレーヤーの情報はネット上には多くないので、どの機種を選ぶのかが難しく、随分と頭を悩ませた。
因みに、ポータブルCDプレーヤーに求める必要最低条件は「オプティカル・アウトがある事」だけだ。「何でオプティカル?」と思われるかも知れないが、近い将来二階のオーディオ環境に必要なのである。
すったもんだした挙句、某オークションでPanasonicのSL-CT700入手した。
蓋開閉で頻繁に触る部分の塗装が剥げてしまっているのと、リモコンやACアダプター等の付属品が一切無いので、とても安かった。
操作するボタン類は本体横にある。
ACアダプター(左側の穴)の隣は外部電池ボックスを接続するらしい。
オプティカル・アウトとヘッドフォン・ジャックは別になっている。
蓋を開けると、こんな感じ。
Ni-Cdガム電池は二つ収納するようになっている。
接点が電解液で青くボロボロになっているけれど、使う事は無いので問題ない。
ACアダプターを接続すると、ボタンが光り出す。
再生できない場合、ダウンロードは🎥こちらこんなにピカピカさせる必要あるんか?と思うが、これが当時の流行だったのだろう。
念の為に分解してみる。蓋を開けた状態で見えるネジを外し、筐体を少し抉ると簡単に分解できた。
基板には色んなチップが載っている。
印刷が掠れて読めないが、OKIのチップのようだ。
チップの型番で調べても情報は出て来なかった。
CDプレーヤーの回路がたったこれだけとは思えないので、多分裏側にもチップ類が沢山あるのだろうが、これ以上分解する必要性を感じなかったので確認はしていない。
オプティカル・アウトの部分を見ると、LINE・OUTの接点も設置できる構造になっている。
凹んだ部分に接点を設ければ、多分ステレオ・ミニプラグが使えると思う。
部品の一番奥の部分に光出力端子があるようだ。
拡大してみると、何やら配線らしきものが見える。
端子開口部から見ると、こんな感じ。
ここから650nm前後(赤)の光を出す訳だ。
国内メーカーはガム電池の生産を終了しているし、今後電池を使う事は無いので、端子は取り外した。
ボタン近くの小さなLED(赤丸で囲んだ部分)でピカピカさせている。
基板を見回しても電解コンデンサは使われていないので、当分の間故障する事は無さそうだ。元通り組み立てておく。
とりあえずCDを聞くのには困らない状態になった。
D-265は修理すればまだ使えるかも知れないので、近いうちに分解してみよう。
具体的には、CDの後半になると音が途切れたり、音が出なくなって止まったりするのだ。前回修理した時の症状とは一寸違うけれど、多分同じピックアップ駆動部の問題だと思う。
修理すれば良くなるとは思うのだが、一年足らずで不具合が出るようでは安心して使えない。なので、もう一台追加する事に。ポータブルCDプレーヤーの情報はネット上には多くないので、どの機種を選ぶのかが難しく、随分と頭を悩ませた。
因みに、ポータブルCDプレーヤーに求める必要最低条件は「オプティカル・アウトがある事」だけだ。「何でオプティカル?」と思われるかも知れないが、近い将来二階のオーディオ環境に必要なのである。
すったもんだした挙句、某オークションでPanasonicのSL-CT700入手した。
蓋開閉で頻繁に触る部分の塗装が剥げてしまっているのと、リモコンやACアダプター等の付属品が一切無いので、とても安かった。
操作するボタン類は本体横にある。
ACアダプター(左側の穴)の隣は外部電池ボックスを接続するらしい。
オプティカル・アウトとヘッドフォン・ジャックは別になっている。
蓋を開けると、こんな感じ。
Ni-Cdガム電池は二つ収納するようになっている。
接点が電解液で青くボロボロになっているけれど、使う事は無いので問題ない。
ACアダプターを接続すると、ボタンが光り出す。
再生できない場合、ダウンロードは🎥こちら
念の為に分解してみる。蓋を開けた状態で見えるネジを外し、筐体を少し抉ると簡単に分解できた。
基板には色んなチップが載っている。
印刷が掠れて読めないが、OKIのチップのようだ。
チップの型番で調べても情報は出て来なかった。
CDプレーヤーの回路がたったこれだけとは思えないので、多分裏側にもチップ類が沢山あるのだろうが、これ以上分解する必要性を感じなかったので確認はしていない。
オプティカル・アウトの部分を見ると、LINE・OUTの接点も設置できる構造になっている。
凹んだ部分に接点を設ければ、多分ステレオ・ミニプラグが使えると思う。
部品の一番奥の部分に光出力端子があるようだ。
拡大してみると、何やら配線らしきものが見える。
端子開口部から見ると、こんな感じ。
ここから650nm前後(赤)の光を出す訳だ。
国内メーカーはガム電池の生産を終了しているし、今後電池を使う事は無いので、端子は取り外した。
ボタン近くの小さなLED(赤丸で囲んだ部分)でピカピカさせている。
基板を見回しても電解コンデンサは使われていないので、当分の間故障する事は無さそうだ。元通り組み立てておく。
とりあえずCDを聞くのには困らない状態になった。
D-265は修理すればまだ使えるかも知れないので、近いうちに分解してみよう。
ヤマハSL-800のレストア作業(その4) [音楽]
(前回からの続き)
配線を済ませたコントロールキャビティは、配線が少ない割にはゴチャゴチャしているなぁ・・・うーん。(汗)
勿論、トーンポットに配線はしていない。
時間が経つと忘れてしまうので、ピックアップコイルの配線も含めて紙に書いてキャビティの蓋内側に貼っておく。
こうしておけば、次回配線を弄る時に困らない。キャビティの蓋を閉めれば電装系の作業はお終いである。
ペグを取り付けて弦を張れるようにする。
ボディは大雑把に磨いてあるのだけれど、間近で見るとクリア層の白濁が少し気になる。
少し離れると見わけが付かない程度だし、これをきれいにするとなるとクリア層を剝がして再塗装になって大変なので、ここはあえて気にしない事にする。(汗)
# この時代のヤマハって白濁する事が多いいんだよねー。
最後にフィンガーボードの手入れである。
先ずはフレット磨きから作業する。画像左二本が磨く前、右二本が磨いた後である。
磨くと多少は奇麗になるけれど、ピカピカにはならない。「何でぇ?」と高倍率ルーペでみたら、フレットの頂点成形がかなりいい加減で、しかも鑢の跡が残ったままだ。
道理でピカピカにはならない訳だな。ちなみに、このフレット成型はプロの仕事ではない。多分、前所有者が自分でフレット擦り合わせをしたんだろう。
フレットを磨いたら、フィンガーボードをレモンオイルで清掃・加湿する。画像は11フレット迄オイルを塗って清掃したところである。
清掃したら一旦拭き取って、改めてレモンオイルをタップリ塗り込み24時間放置する。
翌日確認したら、うっすらとオイルが表面に残っている状態だったので、前所有者はそれなりに手入れをしていたみたいだ。残っているオイルを拭き取って、フィンガーボードの作業は完了である。
いよいよ弦を張る。いつも使っているROTOSOUNDステンレス弦は生憎在庫が無いので、代わりにERNiE BALLのステンレス弦を使う。
弦を張る時にペグを何度も回すのが面倒なので、今回新たな兵器「ストリングワインダー」を投入した。
# と言っても300円程度だけどね・・・。(^^;)
このお陰で、弦を張るのにかかる時間は大幅に短縮されて大助かりである。
弦を張ったらブリッジでオクターブチューニング、テールピースでテンションの調整をする。
ブリッジが劣化してて動かし難い上に、ポストが汎用品の流用でオクターブの調整にかなり手間取った。テールピースはいつも一番低い位置に調整しているので、今回も同様にする。
ブリッジ側のポスト(プラスネジの部分の事)の長さからくる制約もあってかなりやり辛く、あーでもないこーでもないと調整した結果、何とか普通に弾ける位置に辿り着いた。
これで作業は全て完了である。
早速モニターアンプのローランドMA-5に繋いで音を出してみた。
リアピックアップはハムバッカーもタップ(シングルコイル)も両方正常に音が出る。頼りない動きをするピックアップ切替スイッチも正常だ。
問題はフロントピックアップで、ハムバッカーもタップも音がかなり小さい。通常は小さい筈のリアの音量の半分も出てないという感じ。(滝汗)前回ピックアップコイルの抵抗値が低い事を懸念してのだけれど、やっぱり当たってしまった。(--;)
入手した時点でフロントピックアップのカバーが外されていたのだけれど、ひょっとしたら音量差を少しでも減らそうとして外したのかも知れない。因みに、カバーを外しても音量は殆ど変わらないのだが、前所有者はそういう事を知らなかったのだろう。
メンテナンス作業は完了したけれど、肝心要の音の方が宜しくないという結果になってしまった。ウーム、どうしてくれようぞ・・・(--;)。
(一応、完)
配線を済ませたコントロールキャビティは、配線が少ない割にはゴチャゴチャしているなぁ・・・うーん。(汗)
勿論、トーンポットに配線はしていない。
時間が経つと忘れてしまうので、ピックアップコイルの配線も含めて紙に書いてキャビティの蓋内側に貼っておく。
こうしておけば、次回配線を弄る時に困らない。キャビティの蓋を閉めれば電装系の作業はお終いである。
ペグを取り付けて弦を張れるようにする。
ボディは大雑把に磨いてあるのだけれど、間近で見るとクリア層の白濁が少し気になる。
少し離れると見わけが付かない程度だし、これをきれいにするとなるとクリア層を剝がして再塗装になって大変なので、ここはあえて気にしない事にする。(汗)
# この時代のヤマハって白濁する事が多いいんだよねー。
最後にフィンガーボードの手入れである。
先ずはフレット磨きから作業する。画像左二本が磨く前、右二本が磨いた後である。
磨くと多少は奇麗になるけれど、ピカピカにはならない。「何でぇ?」と高倍率ルーペでみたら、フレットの頂点成形がかなりいい加減で、しかも鑢の跡が残ったままだ。
道理でピカピカにはならない訳だな。ちなみに、このフレット成型はプロの仕事ではない。多分、前所有者が自分でフレット擦り合わせをしたんだろう。
フレットを磨いたら、フィンガーボードをレモンオイルで清掃・加湿する。画像は11フレット迄オイルを塗って清掃したところである。
清掃したら一旦拭き取って、改めてレモンオイルをタップリ塗り込み24時間放置する。
翌日確認したら、うっすらとオイルが表面に残っている状態だったので、前所有者はそれなりに手入れをしていたみたいだ。残っているオイルを拭き取って、フィンガーボードの作業は完了である。
いよいよ弦を張る。いつも使っているROTOSOUNDステンレス弦は生憎在庫が無いので、代わりにERNiE BALLのステンレス弦を使う。
弦を張る時にペグを何度も回すのが面倒なので、今回新たな兵器「ストリングワインダー」を投入した。
# と言っても300円程度だけどね・・・。(^^;)
このお陰で、弦を張るのにかかる時間は大幅に短縮されて大助かりである。
弦を張ったらブリッジでオクターブチューニング、テールピースでテンションの調整をする。
ブリッジが劣化してて動かし難い上に、ポストが汎用品の流用でオクターブの調整にかなり手間取った。テールピースはいつも一番低い位置に調整しているので、今回も同様にする。
ブリッジ側のポスト(プラスネジの部分の事)の長さからくる制約もあってかなりやり辛く、あーでもないこーでもないと調整した結果、何とか普通に弾ける位置に辿り着いた。
これで作業は全て完了である。
早速モニターアンプのローランドMA-5に繋いで音を出してみた。
リアピックアップはハムバッカーもタップ(シングルコイル)も両方正常に音が出る。頼りない動きをするピックアップ切替スイッチも正常だ。
問題はフロントピックアップで、ハムバッカーもタップも音がかなり小さい。通常は小さい筈のリアの音量の半分も出てないという感じ。(滝汗)前回ピックアップコイルの抵抗値が低い事を懸念してのだけれど、やっぱり当たってしまった。(--;)
入手した時点でフロントピックアップのカバーが外されていたのだけれど、ひょっとしたら音量差を少しでも減らそうとして外したのかも知れない。因みに、カバーを外しても音量は殆ど変わらないのだが、前所有者はそういう事を知らなかったのだろう。
メンテナンス作業は完了したけれど、肝心要の音の方が宜しくないという結果になってしまった。ウーム、どうしてくれようぞ・・・(--;)。
(一応、完)
ヤマハSL-800のレストア作業(その3) [音楽]
(前回からの続き)
四芯化の準備が出来たので、ネット上を探して配線材を取り寄せた。
四芯をシールドで包む形になった線材である。被覆を剥いてみると、四芯とシールド線が出てくる。
剥いた被覆の表面だけを切り取ってみると、内側にアルミ箔が巻かれている。
このアルミ箔が裸のシールド線と接触してシールドとなる構造だ。
各コイルから出る線を四芯シールド線にハンダ付けする。ショートしないように、ハンダ付けした箇所は熱収縮チューブを被せておく。
フロント・リア共に配線すればOKだ。
次はTAPできるようにスイッチ付ボリュームポットに配線する。
使ったポットはBOUNS(バーンズ)社製の500kΩポットである。一般的にハムバッカーには500kΩを使うし、元々付いていたポットも500kΩだったので、同じ値にした。なお、拙者はトーンを使わないので配線しない。ただ、取り付けないと穴が二つ開いたままになっちゃうので配線せずに取り付ける事にする。
ピックアップ切替スイッチに配線する。必要なのは三本、スイッチ本体のアース配線は省略した。
欠品だったスイッチプレートとスイッチのツマミもネットで取り寄せて取り付ける。
ブリッジとテールピースは、取り付ける前に一応NevrDull(ネバーダル:金属磨き)で磨いてみるが、メッキの劣化で奇麗にはならない。
ブリッジは当時の国産物らしい。
本家ギブソンと違ってミリ単位で製造されているので、互換性はないらしい。拡大すると、メッキが劣化してプツプツと浮いているのが判る。
こうなってしまうと磨いても元のようにはならない。弦を載せるコマも錆びて歪な形になっている。
まだ使えるので、今回はそのまま再利用する。
テールピースは刻印が無いので、どこで製造されたのか判らない。
こちらもメッキが劣化しているので奇麗にはならなかった。まぁ、仕方あるまいな。
ピックアップを取り付ける。まずはフロントから。
このモデルはスイッチへの配線がフロントピックアップ用の穴と共用になっている。ちなみに、本家ギブソンだとコントロールキャビティから一直線にスイッチへと穴が通っている。
次にリアを取り付ける。
一通り配線したら、アウトプットジャックも配線する。
これで電装系はOKだ。
作業はまだまだ続く・・・。
(続く)
四芯化の準備が出来たので、ネット上を探して配線材を取り寄せた。
四芯をシールドで包む形になった線材である。被覆を剥いてみると、四芯とシールド線が出てくる。
剥いた被覆の表面だけを切り取ってみると、内側にアルミ箔が巻かれている。
このアルミ箔が裸のシールド線と接触してシールドとなる構造だ。
各コイルから出る線を四芯シールド線にハンダ付けする。ショートしないように、ハンダ付けした箇所は熱収縮チューブを被せておく。
フロント・リア共に配線すればOKだ。
次はTAPできるようにスイッチ付ボリュームポットに配線する。
使ったポットはBOUNS(バーンズ)社製の500kΩポットである。一般的にハムバッカーには500kΩを使うし、元々付いていたポットも500kΩだったので、同じ値にした。なお、拙者はトーンを使わないので配線しない。ただ、取り付けないと穴が二つ開いたままになっちゃうので配線せずに取り付ける事にする。
ピックアップ切替スイッチに配線する。必要なのは三本、スイッチ本体のアース配線は省略した。
欠品だったスイッチプレートとスイッチのツマミもネットで取り寄せて取り付ける。
ブリッジとテールピースは、取り付ける前に一応NevrDull(ネバーダル:金属磨き)で磨いてみるが、メッキの劣化で奇麗にはならない。
ブリッジは当時の国産物らしい。
本家ギブソンと違ってミリ単位で製造されているので、互換性はないらしい。拡大すると、メッキが劣化してプツプツと浮いているのが判る。
こうなってしまうと磨いても元のようにはならない。弦を載せるコマも錆びて歪な形になっている。
まだ使えるので、今回はそのまま再利用する。
テールピースは刻印が無いので、どこで製造されたのか判らない。
こちらもメッキが劣化しているので奇麗にはならなかった。まぁ、仕方あるまいな。
ピックアップを取り付ける。まずはフロントから。
このモデルはスイッチへの配線がフロントピックアップ用の穴と共用になっている。ちなみに、本家ギブソンだとコントロールキャビティから一直線にスイッチへと穴が通っている。
次にリアを取り付ける。
一通り配線したら、アウトプットジャックも配線する。
これで電装系はOKだ。
作業はまだまだ続く・・・。
(続く)
ヤマハSL-800のレストア作業(その2) [音楽]
(前回からの続き)
丸裸となったSL-800本体を液体コンパウンドでひたすら磨く。子供から電動ドリルを借りて使ってみたのだけれど、どうも上手く行かない。仕方ないので、手作業で磨く。ボディ裏側から初めて一時間でこの程度。
磨くと初めのうちは薄黒い汚れが付いてきた。煙草のような臭いがするので、前所有者は喫煙者だったのかも知れない。
黒い汚れが付かない部分でも、磨くと黄色い汚れが付く。
劣化したクリア層なのかも。
丸一日かかって裏側全体を磨き終えた。
更にサイドも磨き、ヘッドも磨いた。ヘッドもやはり黒い汚れが付いてきた。
なお、ネック裏側はあえて磨かない。サラサラした手触りなので、そのままの方が良さそうだからだ。
磨き終えたら電装系に取り掛かる。
「どうせならヤマハ製ピックアップを載せたいよなぁ」と思い、中古のピックアップ(TAPできる四芯の物)のセットをネット上から安価に拾ってきた。が、サイズが違って取り付けられない。
黒い方が入手した中古ピックアップで、元々はRGXというモデルに付いていた物。比べると、僅かだがエスカッションの幅が違う。
「同一メーカなら互換性があるのでは?」と考えていたのだが、甘かったようだ。仕方ないので、元々ついていたEpiphone製を使う。
改めてEpiphone製を眺めてみると、ピックアップコイルの内部配線が見える。
「これなら四芯化できる」と思い、分解する事に。
まず、ネジになっているポールピースを抜く。
蝋がタップリ付いている。エスカッションから外してベースプレートからコイルを剥がす。
二つのコイルを接続する配線が判った。
蝋でくっついているコイルを剥がしてみると良く分かる。
コイル同士を接続している白い配線を途中でカットして引き出せば四芯化できる。
リアピックアップを分解する前に、一寸テストしてみる。ピックアップは弦の振動に反応して電力を発生させてそれが音となるんだけれど、手元にあるメーターに直接接続してどの程度針が振れるのかを見る。
再生できない場合、ダウンロードは🎥こちらほんの僅かだけど、針が振れているのが判ると思う。
ちなみに、このメーターは故障したラジカセから取り外した物で、フルスケール500μAである。
極僅かしか針が振れないので、ピックアップの起電力は数μA程度しかないみたい。メーターの抵抗値から計算すると数mVの電圧が出ている事になる。
リアピックアップはカバーがハンダ付けされているので、カバーを外す。W数の大きな半田ゴテがあれば良いのだが、生憎持っていない。なので、手持ちのハンダゴテで大雑把にハンダを取り除いたら、ハンダでくっ付いてる部分を金鋸でできる限り切り離す。
金鋸で切れない部分はマイナスドライバーを叩き込んで強引に外す。
何とか外せた。
中のコイルは蝋まみれになっていた。
市販のピックアップだとこのような状態にはなっていないので、多分前所有者が自分で溶かした蝋に放り込んだのだと思う。
# 蝋漬けするのは、ハウリング対策の為。
コイル裏側にも蝋がタップリ。
作業の邪魔になるので、余計な蝋を削り取る。
四芯化に向けてコイルの配線を切断する。
両方のピックアップ共配線をカットした。
序に、ここで各コイルを測定しておく。まずはフロント側から。
テスターがコイルと認識してくれず、抵抗値のみの測定になっている。(汗)どちらも4.5kΩ前後で、シングルコイルとして考えても抵抗値がかなり低いのが気になる。
次はリア側だ。
どちらも7.3kΩ程度で、シングルコイルとして考えても抵抗値はやや高めと言う感じ。
これで四芯化の準備が出来た。けれど、専用の配線材が必要なんだよねー・・・。
(続く)
丸裸となったSL-800本体を液体コンパウンドでひたすら磨く。子供から電動ドリルを借りて使ってみたのだけれど、どうも上手く行かない。仕方ないので、手作業で磨く。ボディ裏側から初めて一時間でこの程度。
磨くと初めのうちは薄黒い汚れが付いてきた。煙草のような臭いがするので、前所有者は喫煙者だったのかも知れない。
黒い汚れが付かない部分でも、磨くと黄色い汚れが付く。
劣化したクリア層なのかも。
丸一日かかって裏側全体を磨き終えた。
更にサイドも磨き、ヘッドも磨いた。ヘッドもやはり黒い汚れが付いてきた。
なお、ネック裏側はあえて磨かない。サラサラした手触りなので、そのままの方が良さそうだからだ。
磨き終えたら電装系に取り掛かる。
「どうせならヤマハ製ピックアップを載せたいよなぁ」と思い、中古のピックアップ(TAPできる四芯の物)のセットをネット上から安価に拾ってきた。が、サイズが違って取り付けられない。
黒い方が入手した中古ピックアップで、元々はRGXというモデルに付いていた物。比べると、僅かだがエスカッションの幅が違う。
「同一メーカなら互換性があるのでは?」と考えていたのだが、甘かったようだ。仕方ないので、元々ついていたEpiphone製を使う。
改めてEpiphone製を眺めてみると、ピックアップコイルの内部配線が見える。
「これなら四芯化できる」と思い、分解する事に。
まず、ネジになっているポールピースを抜く。
蝋がタップリ付いている。エスカッションから外してベースプレートからコイルを剥がす。
二つのコイルを接続する配線が判った。
蝋でくっついているコイルを剥がしてみると良く分かる。
コイル同士を接続している白い配線を途中でカットして引き出せば四芯化できる。
リアピックアップを分解する前に、一寸テストしてみる。ピックアップは弦の振動に反応して電力を発生させてそれが音となるんだけれど、手元にあるメーターに直接接続してどの程度針が振れるのかを見る。
再生できない場合、ダウンロードは🎥こちら
ちなみに、このメーターは故障したラジカセから取り外した物で、フルスケール500μAである。
極僅かしか針が振れないので、ピックアップの起電力は数μA程度しかないみたい。メーターの抵抗値から計算すると数mVの電圧が出ている事になる。
リアピックアップはカバーがハンダ付けされているので、カバーを外す。W数の大きな半田ゴテがあれば良いのだが、生憎持っていない。なので、手持ちのハンダゴテで大雑把にハンダを取り除いたら、ハンダでくっ付いてる部分を金鋸でできる限り切り離す。
金鋸で切れない部分はマイナスドライバーを叩き込んで強引に外す。
何とか外せた。
中のコイルは蝋まみれになっていた。
市販のピックアップだとこのような状態にはなっていないので、多分前所有者が自分で溶かした蝋に放り込んだのだと思う。
# 蝋漬けするのは、ハウリング対策の為。
コイル裏側にも蝋がタップリ。
作業の邪魔になるので、余計な蝋を削り取る。
四芯化に向けてコイルの配線を切断する。
両方のピックアップ共配線をカットした。
序に、ここで各コイルを測定しておく。まずはフロント側から。
テスターがコイルと認識してくれず、抵抗値のみの測定になっている。(汗)どちらも4.5kΩ前後で、シングルコイルとして考えても抵抗値がかなり低いのが気になる。
次はリア側だ。
どちらも7.3kΩ程度で、シングルコイルとして考えても抵抗値はやや高めと言う感じ。
これで四芯化の準備が出来た。けれど、専用の配線材が必要なんだよねー・・・。
(続く)
ヤマハSL-800のレストア作業(その1) [音楽]
入手したSL-800を早速レストアする。極力費用をかけずに使える状態にする方向で作業を進める予定である。
まずは外せる分は全て外す。まずはリアピックアップから。
外すと言っても、ネジ4本を外してエスカッションごと引き上げるだけ。
裏面の刻印とシールで、独Epiphone社製LP(レスポール)ブリッジ用と判る。
フロント側は、何故か金属カバーが無い。エスカッションを固定するネジの太さも違っている。
外すと、こちらも刻印とシールがある。
次にボリュームポット類を外す。このハンダ付けを見れば、プロの仕事ではないと判る。
トーンポットに使われているコンデンサはセラミックではなくてマイラーだった。
使われているポットは4つともNOBLE(帝国通信工業株式会社)製。
ボリュームポットは500kΩ。
トーンポットは300kΩ。
アウトプットジャックプレートは、ナットも含めてゴールドになっている。
フォンジャックは劣化して大きく歪んでおり、再利用しない方が良さそうだ。
ピックアップ切替スイッチを外したら、何故か穴周辺に汚れが付着していた。
粘度の高い物が乾燥してこびり付いたような状態。細い精密マイナスドライバーで慎重にこそげ落とした。
切替スイッチはあまり見た事のない形状をしている。ツマミは失われている。
刻印を見ると「Ando」とあるので、国産メーカの部品らしい。
劣化しているようで切り替え時の感触がカチッとしておらず、ぬるりと動く感じ。本体横にアースの配線がある。
現在はわざわざここにアースを取るという事はしないが、昭和の時代に製造された国産モデルはこのような配線になっている物がとても多い。
分解してみたら、真鍮の板を曲げただけの単純な構造をしている。
奥まっている軸が真鍮の板を押すとそちら側の接点が開いて導通が無くなるという仕組みである。
一応接点を磨いて元通りに組み立てておく。
ペグ(糸巻き)はヤマハ製。
メッキがかなり傷んでいる。6個全部を外してみると、どれも同じような状態。
表側となるワッシャーは磨いてみると少し奇麗になった。左一列が磨く前、右に列が磨いた後。
長いナットも磨いたら、一寸だけきれいになった。左一つが磨く前、残り全てが磨いた後。
ペグ一個を磨いてみたけれど、メッキが痛んでいるせいかあまり奇麗にならない。左一つが磨いた後、残りが磨く前。
手間暇を惜しまないのなら、一つ一つを全てバラバラに分解して劣化したメッキを剥がしてから再メッキすれば新品同様になる。けれど、費用も時間もかかるので今回はやらない。
テールピース(ストップバー)もメッキが痛んでいる。
それなりの重さがあるのでアルミ製ではなさそう。
ブリッジはABR-1タイプのT.O.M(Tune-O-Matic)だが、こちらもかなり劣化している。ネジも純正ではない。
通常ここに一般的なプラスネジは使わないので、何らかの理由で交換したと思われる。
パーツ類を全て外したのでいよいよ本体を磨くんだけど、これが大変なのよねー・・・。(滝汗)
(続く)
まずは外せる分は全て外す。まずはリアピックアップから。
外すと言っても、ネジ4本を外してエスカッションごと引き上げるだけ。
裏面の刻印とシールで、独Epiphone社製LP(レスポール)ブリッジ用と判る。
フロント側は、何故か金属カバーが無い。エスカッションを固定するネジの太さも違っている。
外すと、こちらも刻印とシールがある。
次にボリュームポット類を外す。このハンダ付けを見れば、プロの仕事ではないと判る。
トーンポットに使われているコンデンサはセラミックではなくてマイラーだった。
使われているポットは4つともNOBLE(帝国通信工業株式会社)製。
ボリュームポットは500kΩ。
トーンポットは300kΩ。
アウトプットジャックプレートは、ナットも含めてゴールドになっている。
フォンジャックは劣化して大きく歪んでおり、再利用しない方が良さそうだ。
ピックアップ切替スイッチを外したら、何故か穴周辺に汚れが付着していた。
粘度の高い物が乾燥してこびり付いたような状態。細い精密マイナスドライバーで慎重にこそげ落とした。
切替スイッチはあまり見た事のない形状をしている。ツマミは失われている。
刻印を見ると「Ando」とあるので、国産メーカの部品らしい。
劣化しているようで切り替え時の感触がカチッとしておらず、ぬるりと動く感じ。本体横にアースの配線がある。
現在はわざわざここにアースを取るという事はしないが、昭和の時代に製造された国産モデルはこのような配線になっている物がとても多い。
分解してみたら、真鍮の板を曲げただけの単純な構造をしている。
奥まっている軸が真鍮の板を押すとそちら側の接点が開いて導通が無くなるという仕組みである。
一応接点を磨いて元通りに組み立てておく。
ペグ(糸巻き)はヤマハ製。
メッキがかなり傷んでいる。6個全部を外してみると、どれも同じような状態。
表側となるワッシャーは磨いてみると少し奇麗になった。左一列が磨く前、右に列が磨いた後。
長いナットも磨いたら、一寸だけきれいになった。左一つが磨く前、残り全てが磨いた後。
ペグ一個を磨いてみたけれど、メッキが痛んでいるせいかあまり奇麗にならない。左一つが磨いた後、残りが磨く前。
手間暇を惜しまないのなら、一つ一つを全てバラバラに分解して劣化したメッキを剥がしてから再メッキすれば新品同様になる。けれど、費用も時間もかかるので今回はやらない。
テールピース(ストップバー)もメッキが痛んでいる。
それなりの重さがあるのでアルミ製ではなさそう。
ブリッジはABR-1タイプのT.O.M(Tune-O-Matic)だが、こちらもかなり劣化している。ネジも純正ではない。
通常ここに一般的なプラスネジは使わないので、何らかの理由で交換したと思われる。
パーツ類を全て外したのでいよいよ本体を磨くんだけど、これが大変なのよねー・・・。(滝汗)
(続く)
また増やしてしまった・・・ [音楽]
先月の話になるのだけれど、自宅に結構大きな荷物が届いた。
中身は昭和の時代に生産されたエレキギター、ヤマハSL-800である。所謂「レスポール国産コピーモデル」である。
ジャンク品として格安で売りに出されていたので入手した。
ジャンクの理由は、金属部の痛みが目出つ・ピックアップがオリジナルでない・全体に艶が無い、というもの。確かに全体的に紙やすりで擦ったみたいで、楽器塗装に特有の艶が無い。
しかし、塗装面までは剥がれていないので、クリア層の表面を荒らしただけになっているみたいだ。
ブリッジやストップテールピースはメッキの下まで錆びていて、状態は良くない。
ピックアップカバーは片方しかない。
ピックアップは二つ共エピフォン・レスポール用で、純正品ではない。
ポットもノブも純正じゃなくて、社外品に交換されている。
本来なら1960年代から70年代の本家ギブソン・レスポールと同じ背の高いゴールド・ハット形状のノブが使われている筈だが、
# ヤマハSGシリーズのノブも同じ。
格安で売られている量産品に交換されている。
ちなみにネット上の情報で確証が得られた範囲では、このモデルが製造されていた(カタログ上に掲載されていた)のは1976年から1979年までで、ヤマハお得意のバイサウンドシステム(よーするにコイルタップね)が搭載されるのは後継機種のSL-800Sから。
アウトプットジャックはネジが何故か二つ無い。
ペグは一応純正品のようだが、メッキの痛みが目立つ。
トラスロッド・カバーにモデル名が刻印されている。
白いピックガードは欠品で、取り付け穴だけが残っている。
ピックアップ切替スイッチの白いノブもスイッチプレートも無い。
ネック裏も艶の無い部分が多い。
ちなみにネック材は本家ギブソンがマホガニーなのに対して、この機種は1ピースのメイプルが使われている。ヘッド裏側にシリアルナンバーと「MADE IN JAPAN」の刻印がある。
この時代のヤマハの番号ルールに則って考えると「1978年8月生産で1585番目」となる。
当時の上位機種なのでセットネック。樹脂製の蓋は二つ共サイズが本体側と微妙に合っていないので、多分自作品だろう。
フレットには所々変な汚れが付着している。
コントロールポケット内部を見ると、配線はまぁまぁ奇麗だがハンダ付けは今一つだし、内側の導電塗料を剥がそうとした(又は塗り損ねた?)痕跡がある。
スイッチポケット内部も同様である。
ボディは、特に角周辺だけ白くなっている。
素人がペーパー掛けすると角だけに力が入り勝ちになるから、このような状態になってしまう事が多い。試しに、液体コンパウンドで軽く磨いてみる。
角以外はまぁまぁ奇麗になるので、ペーパー掛けはそんなに強くはやってないみたいだねぇ。
表側も同様に磨いてみた。
やはりそこそこ奇麗になる。
まとめると、
# だからジャンク扱いで安かったんだけど・・・。
実は、以前からこの機種を探していた。その理由は、ギブソン本家と違って「メイプルネック」であるという点に強く惹かれたのだ。
同様のモデルはグレコ・トーカイ・(自己破産を申請するらしいが)フェルナンデスなどからも出ているけれど、本家コピーの忠実度が高いとかでお値段も信じられない位高い。保管状態の良い美品になると本家ギブソンと変わらない金額で売られている場合もあって、とてもじゃないけど手を出そうという気になれない。
その点、ヤマハのコピーモデルは(近年値が上がって来てはいるけれど)コピー忠実度がやや低いという事が影響しているのか、他社製よりだいぶ安い。それでも当時は高価格帯の上位モデルとして販売されていたのだから、作りはしっかりしている。
入手できたのは良かったけれど、今の状態のまま使うのは一寸抵抗がある。とりあえずは自分でできる範囲でメンテナンスしてみようと思う。
でも、全体を磨くのは大変そうだなぁ・・・。(溜息)
中身は昭和の時代に生産されたエレキギター、ヤマハSL-800である。所謂「レスポール国産コピーモデル」である。
ジャンク品として格安で売りに出されていたので入手した。
ジャンクの理由は、金属部の痛みが目出つ・ピックアップがオリジナルでない・全体に艶が無い、というもの。確かに全体的に紙やすりで擦ったみたいで、楽器塗装に特有の艶が無い。
しかし、塗装面までは剥がれていないので、クリア層の表面を荒らしただけになっているみたいだ。
ブリッジやストップテールピースはメッキの下まで錆びていて、状態は良くない。
ピックアップカバーは片方しかない。
ピックアップは二つ共エピフォン・レスポール用で、純正品ではない。
ポットもノブも純正じゃなくて、社外品に交換されている。
本来なら1960年代から70年代の本家ギブソン・レスポールと同じ背の高いゴールド・ハット形状のノブが使われている筈だが、
# ヤマハSGシリーズのノブも同じ。
格安で売られている量産品に交換されている。
ちなみにネット上の情報で確証が得られた範囲では、このモデルが製造されていた(カタログ上に掲載されていた)のは1976年から1979年までで、ヤマハお得意のバイサウンドシステム(よーするにコイルタップね)が搭載されるのは後継機種のSL-800Sから。
アウトプットジャックはネジが何故か二つ無い。
ペグは一応純正品のようだが、メッキの痛みが目立つ。
トラスロッド・カバーにモデル名が刻印されている。
白いピックガードは欠品で、取り付け穴だけが残っている。
ピックアップ切替スイッチの白いノブもスイッチプレートも無い。
ネック裏も艶の無い部分が多い。
ちなみにネック材は本家ギブソンがマホガニーなのに対して、この機種は1ピースのメイプルが使われている。ヘッド裏側にシリアルナンバーと「MADE IN JAPAN」の刻印がある。
この時代のヤマハの番号ルールに則って考えると「1978年8月生産で1585番目」となる。
当時の上位機種なのでセットネック。樹脂製の蓋は二つ共サイズが本体側と微妙に合っていないので、多分自作品だろう。
フレットには所々変な汚れが付着している。
コントロールポケット内部を見ると、配線はまぁまぁ奇麗だがハンダ付けは今一つだし、内側の導電塗料を剥がそうとした(又は塗り損ねた?)痕跡がある。
スイッチポケット内部も同様である。
ボディは、特に角周辺だけ白くなっている。
素人がペーパー掛けすると角だけに力が入り勝ちになるから、このような状態になってしまう事が多い。試しに、液体コンパウンドで軽く磨いてみる。
角以外はまぁまぁ奇麗になるので、ペーパー掛けはそんなに強くはやってないみたいだねぇ。
表側も同様に磨いてみた。
やはりそこそこ奇麗になる。
まとめると、
- 塗装を剥がそうとしてペーパー掛けたが大変そうだから止めたような中途半端な状態
- 保管状態が悪くメッキ部品はほぼ全滅(当時の品質が良くなかったという面もある)
- フレットすり合わせの研磨傷がそのまま残っているし、作業が中途半端
- 電装系が全てエピフォン・レスポール用に交換されている
- 部品の欠品が多い
# だからジャンク扱いで安かったんだけど・・・。
実は、以前からこの機種を探していた。その理由は、ギブソン本家と違って「メイプルネック」であるという点に強く惹かれたのだ。
同様のモデルはグレコ・トーカイ・(自己破産を申請するらしいが)フェルナンデスなどからも出ているけれど、本家コピーの忠実度が高いとかでお値段も信じられない位高い。保管状態の良い美品になると本家ギブソンと変わらない金額で売られている場合もあって、とてもじゃないけど手を出そうという気になれない。
その点、ヤマハのコピーモデルは(近年値が上がって来てはいるけれど)コピー忠実度がやや低いという事が影響しているのか、他社製よりだいぶ安い。それでも当時は高価格帯の上位モデルとして販売されていたのだから、作りはしっかりしている。
入手できたのは良かったけれど、今の状態のまま使うのは一寸抵抗がある。とりあえずは自分でできる範囲でメンテナンスしてみようと思う。
でも、全体を磨くのは大変そうだなぁ・・・。(溜息)
アリアプロ2・RS-X70のスイッチ修理 [音楽]
中古で入手したアリアプロ2のRS-X70は一度レストアしたのだけれど、先日久し振りに手に取って使ったらトグルスイッチの軸が折れてしまった。(滝汗)
製造されてから40年以上経っているのだから、部品が壊れてもおかしくはない。こればかりは仕方ないなぁ。
使われているスイッチは軸の部分が平たい形状で、汎用品の丸棒軸とは違う。見た目を気にしなければ汎用品を使えば良いのだけれど、せっかくのギターなのだから元の形を維持したい。
製造年を考えればもう一つのスイッチもいつ折れてもおかしくない。だから汎用品の約7倍の金額なんだけど、ネットで2個取り寄せた。
「何だかデッカイ箱が来たなぁ」と思いながら開けたら、入っていたのはスイッチだけ。
たったこれだけの為に大きな箱を使うなんて・・・うーん。(--;)
スイッチの販売元は音楽商社のFERNANDES(フェルナンデス)である。
スイッチ本体を見ると、製造は案の定アルプス社だった。
スイッチはON-ON-ONの二回路三接点型である。
手持ちの汎用トグルスイッチ(画像右側)と比べると、軸の形の違いが良く分かると思う。
ギター本体の裏側を開ける。
スイッチ部を引っ張り出す。
真ん中が軸の折れたスイッチである。
ハンダを緩めて外し、新しいスイッチと入れ替えた。
元通りの位置にスイッチを戻して裏蓋を閉じれば作業完了である。
真ん中のスイッチだけ妙に新しいけど、気にしない気にしない・・・。(^^;)
序に、壊れたスイッチを分解してみた。
内部の構造は、電極が並んでいるだけで単純だ。中央の電極だけ少し高くなっている。
電極の上に載る接点は小さな部品である。
軸の中に入っている心棒が接点を押すと、シーソーのように接点が動いて導通/切断するという構造になっている。
軸の内にある心棒は真鍮製らしい。
トグルスイッチを分解したのは今回が初めてだったが、内部の構造が良く分かって一寸面白かった。
これで元通り使えるようになったから当分の間は大丈夫な筈。ただ、他のスイッチも同じように劣化しているだろうから、近いうちに同じような作業が発生するかも知れないナ。
製造されてから40年以上経っているのだから、部品が壊れてもおかしくはない。こればかりは仕方ないなぁ。
使われているスイッチは軸の部分が平たい形状で、汎用品の丸棒軸とは違う。見た目を気にしなければ汎用品を使えば良いのだけれど、せっかくのギターなのだから元の形を維持したい。
製造年を考えればもう一つのスイッチもいつ折れてもおかしくない。だから汎用品の約7倍の金額なんだけど、ネットで2個取り寄せた。
「何だかデッカイ箱が来たなぁ」と思いながら開けたら、入っていたのはスイッチだけ。
たったこれだけの為に大きな箱を使うなんて・・・うーん。(--;)
スイッチの販売元は音楽商社のFERNANDES(フェルナンデス)である。
スイッチ本体を見ると、製造は案の定アルプス社だった。
スイッチはON-ON-ONの二回路三接点型である。
手持ちの汎用トグルスイッチ(画像右側)と比べると、軸の形の違いが良く分かると思う。
ギター本体の裏側を開ける。
スイッチ部を引っ張り出す。
真ん中が軸の折れたスイッチである。
ハンダを緩めて外し、新しいスイッチと入れ替えた。
元通りの位置にスイッチを戻して裏蓋を閉じれば作業完了である。
真ん中のスイッチだけ妙に新しいけど、気にしない気にしない・・・。(^^;)
序に、壊れたスイッチを分解してみた。
内部の構造は、電極が並んでいるだけで単純だ。中央の電極だけ少し高くなっている。
電極の上に載る接点は小さな部品である。
軸の中に入っている心棒が接点を押すと、シーソーのように接点が動いて導通/切断するという構造になっている。
軸の内にある心棒は真鍮製らしい。
トグルスイッチを分解したのは今回が初めてだったが、内部の構造が良く分かって一寸面白かった。
これで元通り使えるようになったから当分の間は大丈夫な筈。ただ、他のスイッチも同じように劣化しているだろうから、近いうちに同じような作業が発生するかも知れないナ。
フェルナンデスTL-85Cのメンテナンス [音楽]
以前紹介したフェルナンデスのテレキャスターTE-85Cは、新品の弦を入手したのでメンテナンス作業に取り掛かる。
まずはブリッジを外す。塗装が劣化しているのか、下の金属が錆びているのかは分からないが、艶が無くなって粉を吹いたような状態になっている部分がある。
NevrDull(ネバーダル:金属磨き)で磨いたら奇麗になった。
ブリッジ全体を磨いたら、そこそこ奇麗になった。
ボディ側を見ると、ブリッジの下だけ元の色合いが残っている。
新品時はもっと鮮やかな紫色だったみたい。
ボディは触ると何となく手に引っかかるような感じがする。セスキ炭酸ソーダ溶液で拭いたら、結構黄色くなった。
タバコの脂か何かだろう。全体を拭き終わったら、ユニコン・カークリームでワックスを掛けておいた。
ワックスがけが終わったら、ブリッジを元に戻す。
次はフィンガーボードのお手入れだ。
古歯ブラシを使ってレモンオイルを塗りこんでゆく。塗り込んだ左側は色が暗くなっているのが判ると思う。
通常ならフィンガーボード全体を塗り終わっても全体的に濡れているのが普通。
ところが、このネックは半分ほど塗った時点で初めに塗った方が乾いてしまっていた。今まで色んなギターを触ったけれど、こんなにレモンオイルの吸収が早いのは初めてだ。(唖然)
レモンオイルは汚れ取りも兼ねているので複数回塗る事が多いのだけれど、塗っても塗っても直ぐ吸収してしまう。結局12回塗った段階で「もうキリが無いから止めておこう」と。(汗)
フィンガーボードの手入れが終わったらフレット磨きに移る。
養生テープを使ってローズウッド側に研磨剤が付かないように気を付け乍ら、フレットを一本ずつ磨く。
液体コンパウンドを少しだけウェスに付けて磨くんだけど、これが結構な手間だ。左3本が磨いた後、それより右側は磨く前だ。
普通なら感激するほどピカピカになる筈なのに、今回は何故か鈍い銀色にしかならない。「何で?」とフレットをルーペで拡大したら、細かい傷が入っていると判った。
更に拡大して見ると、フレットの横側に細かい傷がびっしり入っている。
ヤスリを掛けてフレットの形を整形した後の処理が行われていないという感じだ。プロならこういう部分は手を抜かないのが普通だけど、前所有者が自分で整形したんだろうか???
フレットを磨き終わったら、ローフレットに凹みがあるのに気が付いた。
フレット全体の高さがやや低く感じられるのと、フレットの頭頂部が蒲鉾板の様にやや平らになっている事から、過去に擦り合わせが行われているのかも知れない。という事は、それなりに弾き込まれていた事になる。
ネックを取り付ける前に、ボディ側のネジ穴を4.5mmのドリルで削ってネジに当たらなくする。
こうすれば、ジョイントプレートとネックに直接ネジの力が掛かるようになる。
ネックを取り付けたら弦を張る。使う弦は、いつものロトサウンド0.11~のステンレス弦である。
弦を袋から出し半日ほど吊るして置いてから張る。
張り終わったら、オクターブ調整する。
弦を張る作業中に、ボディ側に細かい傷が付いているのに気が付いた。
傷の細さからして、ピックで引っ掻いた傷だろう。そういえば、リペアマンが「本当に上手いギタリストにはピックガードは不要」と言っていたのを思い出した。という事は、このギターの前所有者は・・・?(^^;)
フィンガーボードの手入れで随分と時間が掛かってしまったが、作業はこれで完了である。以前よりは少し奇麗になっていると思う。
これで気持ち良く弾ける状態となった。後は練習するだけ・・・だ・・・な。(滝汗)
まずはブリッジを外す。塗装が劣化しているのか、下の金属が錆びているのかは分からないが、艶が無くなって粉を吹いたような状態になっている部分がある。
NevrDull(ネバーダル:金属磨き)で磨いたら奇麗になった。
ブリッジ全体を磨いたら、そこそこ奇麗になった。
ボディ側を見ると、ブリッジの下だけ元の色合いが残っている。
新品時はもっと鮮やかな紫色だったみたい。
ボディは触ると何となく手に引っかかるような感じがする。セスキ炭酸ソーダ溶液で拭いたら、結構黄色くなった。
タバコの脂か何かだろう。全体を拭き終わったら、ユニコン・カークリームでワックスを掛けておいた。
ワックスがけが終わったら、ブリッジを元に戻す。
次はフィンガーボードのお手入れだ。
古歯ブラシを使ってレモンオイルを塗りこんでゆく。塗り込んだ左側は色が暗くなっているのが判ると思う。
通常ならフィンガーボード全体を塗り終わっても全体的に濡れているのが普通。
ところが、このネックは半分ほど塗った時点で初めに塗った方が乾いてしまっていた。今まで色んなギターを触ったけれど、こんなにレモンオイルの吸収が早いのは初めてだ。(唖然)
レモンオイルは汚れ取りも兼ねているので複数回塗る事が多いのだけれど、塗っても塗っても直ぐ吸収してしまう。結局12回塗った段階で「もうキリが無いから止めておこう」と。(汗)
フィンガーボードの手入れが終わったらフレット磨きに移る。
養生テープを使ってローズウッド側に研磨剤が付かないように気を付け乍ら、フレットを一本ずつ磨く。
液体コンパウンドを少しだけウェスに付けて磨くんだけど、これが結構な手間だ。左3本が磨いた後、それより右側は磨く前だ。
普通なら感激するほどピカピカになる筈なのに、今回は何故か鈍い銀色にしかならない。「何で?」とフレットをルーペで拡大したら、細かい傷が入っていると判った。
更に拡大して見ると、フレットの横側に細かい傷がびっしり入っている。
ヤスリを掛けてフレットの形を整形した後の処理が行われていないという感じだ。プロならこういう部分は手を抜かないのが普通だけど、前所有者が自分で整形したんだろうか???
フレットを磨き終わったら、ローフレットに凹みがあるのに気が付いた。
フレット全体の高さがやや低く感じられるのと、フレットの頭頂部が蒲鉾板の様にやや平らになっている事から、過去に擦り合わせが行われているのかも知れない。という事は、それなりに弾き込まれていた事になる。
ネックを取り付ける前に、ボディ側のネジ穴を4.5mmのドリルで削ってネジに当たらなくする。
こうすれば、ジョイントプレートとネックに直接ネジの力が掛かるようになる。
ネックを取り付けたら弦を張る。使う弦は、いつものロトサウンド0.11~のステンレス弦である。
弦を袋から出し半日ほど吊るして置いてから張る。
張り終わったら、オクターブ調整する。
弦を張る作業中に、ボディ側に細かい傷が付いているのに気が付いた。
傷の細さからして、ピックで引っ掻いた傷だろう。そういえば、リペアマンが「本当に上手いギタリストにはピックガードは不要」と言っていたのを思い出した。という事は、このギターの前所有者は・・・?(^^;)
フィンガーボードの手入れで随分と時間が掛かってしまったが、作業はこれで完了である。以前よりは少し奇麗になっていると思う。
これで気持ち良く弾ける状態となった。後は練習するだけ・・・だ・・・な。(滝汗)
UNICON ( ユニコン ) ワックス ユニコンカークリーム 400ml 13320
- 出版社/メーカー: UNICON(石原薬品)
- メディア: Automotive
Freedom Custom Guitar Research Lemon Oil レモンオイル フリーダム
- 出版社/メーカー: Freedom Custom Guitar Research
- メディア:
懲りずに再入手 [音楽]
先日ネット上を彷徨っていたら、出品されているのを発見!思わず「これは安い!」と後先考えずにテキトーな金額で入札したら、落札しちゃった・・・のである。(汗)因みに、落札金額は、以前持っていたフェルナンデスのテレキャスの売却価格の6割ほどだった。
# 結構安く落とせたんだよねー。
でっ、数日後自宅に届いた。
フェルナンデスのテレキャスターTE-85Cである。フェルナンデス本家サイトのカタログを見ると「滝川一郎モデル」で、1992年から1997年まで販売されていたらしい。最終年の1997年製造と仮定しても、既に27年が経過している。
因みに、このモデルは以前持っていたのとほぼ同一で、違うのは色がシースルーパープル・ネック全体塗装・フィンガーボードがローズウッド、と言う点だ。カタログ上には存在しないモデルなので、どこかのお店の別注品なのかも知れない。
届いたばかりなので、メンテナンス等は一切行っていない。
とりあえず、全体をチェックする。ボディ下側に塗装が剥がれが数か所ある。
本来はF.G.I.ピックアップが載っている筈だが、EMG製に交換されている。
ブリッジは通常のメッキの上に何か塗装してるのか、一寸不思議な色合いだ。
真っ黒ではなく、シースルーブラックと言う感じ。ただ、塗装面が劣化しているのか斑が出ている。
フィンガーボードはローズウッドで、フレットの減りはごく僅か。
あまり弾かれていなかったのかも知れない。
ボディ裏面を見ると、ネックのジョイントプレートが交換されている。
本来ならジョイントプレートに「FERNANDES」の文字が入り、シルバーではなくてブラック塗装が施されている筈。
回路部を見ると、ハンダ付け不要のコネクタ配線になっている事から、最近のEMG製である事が判る。
ピックアップ切替スイッチへのハンダ付けや配線の具合から、多分プロの仕事だろう。
ネックを外してみると、薄い黒紙製のシムが挟み込んであった。
ネックを外す時、ネジがボディ側にもネジ山が掛かっているのが判った。
ネックを固定するネジはネックとジョイントプレートに力が掛かるのが本来であって、そこにボディが入り込む余地は無い。
ボディ側にネジ山があると、ネックを強く固定したくてネジを締め込んでもボディ側にネジが食い込む力を取られてしまう為、結果としては締め込んだ割にはネックがしっかり固定されない、と言う状態になりがちである。
しかし、以前リペアマンに訊いた話だと、販売価格を問わずボディ側にネジ山が切られている状態で売られているギターやベースは結構多いらしい。これは、メンテする必要があるだろうなー。(汗)
ネックポケットを見ると、配線用の穴を開けた跡の穴が見える。
超高級モデルだと、こういった穴はきちんと塞がれているんだけれど、量産モデルではそこまで手を掛けてはいないみたいだ。
外したネックを見ると、裏側に「Y13110」というシリアル番号らしきものが入っていた。
フェルナンデスは自社生産せずに製造委託しているんだけれど、このハンコの字体からして河合楽器製作所が製造した物と考えられる。
ボディ前面にあるコントロール類は、ボリューム一つと、ピックアップ切替スイッチだけで、実にシンプルだ。
出力ジャックは、埋め込みではなくてプレートに一般的なジャックが取り付けられている。
リアピックアップを固定するネジに六角タイプが使われている。
ブリッジ部を分解してみる。サドルに隠れていた部分は塗装の劣化が少ない。
ブリッジプレートを固定するネジの頭が傷んでいた。
製造段階でネジの頭が荒れる事は考え難いので、前所有者が何らかの理由でブリッジプレートを外したのだろう。
全て確認したら、元通りに戻す。なお、ネックの木取りは一般的な板目である。
柾目でない理由は、木の反りが左右に出ないようにする為だ。板目なら反りが出てもボディ前面側か裏面側に出る事が多いので、トラスロッドで修正し易い。但し、天然の材料である以上は、捻じれが出ないという保証は無い。
# よーするに運次第・・・。
わざわざこのモデルを手に入れたのは、手放した後に「やっぱり手放さない方が良かったかなぁ?」と少し後悔したから。
それと、ボディ前面にピックガードが無く、配線用の穴の開け方も通常モデルと違ってて、前面に配線用の穴が無いのが拙者の好みなのであーる。
また、テレキャスター系のギターは一本も持っておらず「一本位あってもエエやん」という思考回路が働いた、と言う面もある。(汗)
全体の状態は判ったので、新品の弦を仕入れて来たらメンテナンス作業を始める事にしよう。
# 結構安く落とせたんだよねー。
でっ、数日後自宅に届いた。
フェルナンデスのテレキャスターTE-85Cである。フェルナンデス本家サイトのカタログを見ると「滝川一郎モデル」で、1992年から1997年まで販売されていたらしい。最終年の1997年製造と仮定しても、既に27年が経過している。
因みに、このモデルは以前持っていたのとほぼ同一で、違うのは色がシースルーパープル・ネック全体塗装・フィンガーボードがローズウッド、と言う点だ。カタログ上には存在しないモデルなので、どこかのお店の別注品なのかも知れない。
届いたばかりなので、メンテナンス等は一切行っていない。
とりあえず、全体をチェックする。ボディ下側に塗装が剥がれが数か所ある。
本来はF.G.I.ピックアップが載っている筈だが、EMG製に交換されている。
ブリッジは通常のメッキの上に何か塗装してるのか、一寸不思議な色合いだ。
真っ黒ではなく、シースルーブラックと言う感じ。ただ、塗装面が劣化しているのか斑が出ている。
フィンガーボードはローズウッドで、フレットの減りはごく僅か。
あまり弾かれていなかったのかも知れない。
ボディ裏面を見ると、ネックのジョイントプレートが交換されている。
本来ならジョイントプレートに「FERNANDES」の文字が入り、シルバーではなくてブラック塗装が施されている筈。
回路部を見ると、ハンダ付け不要のコネクタ配線になっている事から、最近のEMG製である事が判る。
ピックアップ切替スイッチへのハンダ付けや配線の具合から、多分プロの仕事だろう。
ネックを外してみると、薄い黒紙製のシムが挟み込んであった。
ネックを外す時、ネジがボディ側にもネジ山が掛かっているのが判った。
ネックを固定するネジはネックとジョイントプレートに力が掛かるのが本来であって、そこにボディが入り込む余地は無い。
ボディ側にネジ山があると、ネックを強く固定したくてネジを締め込んでもボディ側にネジが食い込む力を取られてしまう為、結果としては締め込んだ割にはネックがしっかり固定されない、と言う状態になりがちである。
しかし、以前リペアマンに訊いた話だと、販売価格を問わずボディ側にネジ山が切られている状態で売られているギターやベースは結構多いらしい。これは、メンテする必要があるだろうなー。(汗)
ネックポケットを見ると、配線用の穴を開けた跡の穴が見える。
超高級モデルだと、こういった穴はきちんと塞がれているんだけれど、量産モデルではそこまで手を掛けてはいないみたいだ。
外したネックを見ると、裏側に「Y13110」というシリアル番号らしきものが入っていた。
フェルナンデスは自社生産せずに製造委託しているんだけれど、このハンコの字体からして河合楽器製作所が製造した物と考えられる。
ボディ前面にあるコントロール類は、ボリューム一つと、ピックアップ切替スイッチだけで、実にシンプルだ。
出力ジャックは、埋め込みではなくてプレートに一般的なジャックが取り付けられている。
リアピックアップを固定するネジに六角タイプが使われている。
ブリッジ部を分解してみる。サドルに隠れていた部分は塗装の劣化が少ない。
ブリッジプレートを固定するネジの頭が傷んでいた。
製造段階でネジの頭が荒れる事は考え難いので、前所有者が何らかの理由でブリッジプレートを外したのだろう。
全て確認したら、元通りに戻す。なお、ネックの木取りは一般的な板目である。
柾目でない理由は、木の反りが左右に出ないようにする為だ。板目なら反りが出てもボディ前面側か裏面側に出る事が多いので、トラスロッドで修正し易い。但し、天然の材料である以上は、捻じれが出ないという保証は無い。
# よーするに運次第・・・。
わざわざこのモデルを手に入れたのは、手放した後に「やっぱり手放さない方が良かったかなぁ?」と少し後悔したから。
それと、ボディ前面にピックガードが無く、配線用の穴の開け方も通常モデルと違ってて、前面に配線用の穴が無いのが拙者の好みなのであーる。
また、テレキャスター系のギターは一本も持っておらず「一本位あってもエエやん」という思考回路が働いた、と言う面もある。(汗)
全体の状態は判ったので、新品の弦を仕入れて来たらメンテナンス作業を始める事にしよう。
ヤマハのギターアンプF100-212のオーバーホール(その2) [音楽]
(前回からの続き)
部品が届いたので、作業を続ける。
先ずは電源部の基板から交換する。交換前はこんな感じ。
電解コンデンサのサイズが小さくなったので、交換後は一寸スッキリ。
次はCh1基板とメイン基板だが、電解コンデンサを交換する前にスイッチ付きボリュームを分解清掃する。先ずは基板から取り外す。
分解して接点部を見ると、グリスが劣化して凄い状態になっていた。
NevrDull(ネバーダル:金属磨き)で磨いて奇麗にする。
ボリューム部もグリスが回り込んで酷い状態だけど、バラバラになるので清掃し易い。
こちらもNevrDullで磨いて奇麗になった。
元通りに組み立てるのだが、スイッチ部はバネが入っているのでかなり面倒だ。
すったもんだして何とか元通りに組み立てた。
チャンネル切替スイッチも分解したけれど内部はかなり奇麗だったので、エレクトロニッククリーナーを吹き付けて軽く洗浄しただけで元通りに組み立てた。
スイッチの付かないボリュームは単に分解して清掃するだけだから、作業としてはかなり楽だ。
基板二つ共電解コンデンサを交換した。
シャーシ下側に飛び出しているブロックコンデンサ2本も交換。通常のコンデンサはブロックコンデンサよりもかなり小さいので、固定金具をテキトーに曲げて固定できるようにする。
交換したブロックコンデンサは、かなりデカいねぇ。
でもよくよく考えてみれば、必ずしもコンデンサの放熱が必要な訳ではないので、わざわざシャーシから外へ出す必要は無い。だったら、シャーシ内部にグルーガン(ホットメルト)などで固定しても良かったんでは?と、後になってから気が付いた。(滝汗)
# 拙者の場合、後で気が付くってぇのが凄く多いのよ。(/_;)
序でに、ジャック類の清掃もする。ジャックをシャーシに取り付ける時に挟み込むワッシャーもきちんと磨く。左が磨く前、右が磨いた後だ。
ボリュームに取り付けるツマミも石鹸と古歯ブラシでゴシゴシ洗って奇麗にした。
パワーアンプ部の基板も勿論電解コンデンサを交換。
交換した電解コンデンサは結構な数になる。
後は元通り組み立てれば完成である。
早速音出しして確かめる。
でも、自分でも何故だか分からないのだけれど、電源スイッチを入れる時に「本当に動くんかいな?」と嫌な予感がした。
いざ電源を入れてみると・・・一瞬パイロットランプが点灯して「ジー」という音が出たと思った瞬間、ランプが消えてうんともすんとも言わなくなった。「あ・・・やっぱり・・・ねぇ(--;)。」
# 直感って不思議とよく当たるのよ。
その動作から「こりゃーヒューズが真っ先に飛んだな」と予測が付く。
作業そのものは完了したけれど、今度は「動かないギターアンプ」になってしまった。こういうトラブル・シューティングが一番厄介なんだよなー・・・。
(続く・・・のか?)
部品が届いたので、作業を続ける。
先ずは電源部の基板から交換する。交換前はこんな感じ。
電解コンデンサのサイズが小さくなったので、交換後は一寸スッキリ。
次はCh1基板とメイン基板だが、電解コンデンサを交換する前にスイッチ付きボリュームを分解清掃する。先ずは基板から取り外す。
分解して接点部を見ると、グリスが劣化して凄い状態になっていた。
NevrDull(ネバーダル:金属磨き)で磨いて奇麗にする。
ボリューム部もグリスが回り込んで酷い状態だけど、バラバラになるので清掃し易い。
こちらもNevrDullで磨いて奇麗になった。
元通りに組み立てるのだが、スイッチ部はバネが入っているのでかなり面倒だ。
すったもんだして何とか元通りに組み立てた。
チャンネル切替スイッチも分解したけれど内部はかなり奇麗だったので、エレクトロニッククリーナーを吹き付けて軽く洗浄しただけで元通りに組み立てた。
スイッチの付かないボリュームは単に分解して清掃するだけだから、作業としてはかなり楽だ。
基板二つ共電解コンデンサを交換した。
シャーシ下側に飛び出しているブロックコンデンサ2本も交換。通常のコンデンサはブロックコンデンサよりもかなり小さいので、固定金具をテキトーに曲げて固定できるようにする。
交換したブロックコンデンサは、かなりデカいねぇ。
でもよくよく考えてみれば、必ずしもコンデンサの放熱が必要な訳ではないので、わざわざシャーシから外へ出す必要は無い。だったら、シャーシ内部にグルーガン(ホットメルト)などで固定しても良かったんでは?と、後になってから気が付いた。(滝汗)
# 拙者の場合、後で気が付くってぇのが凄く多いのよ。(/_;)
序でに、ジャック類の清掃もする。ジャックをシャーシに取り付ける時に挟み込むワッシャーもきちんと磨く。左が磨く前、右が磨いた後だ。
ボリュームに取り付けるツマミも石鹸と古歯ブラシでゴシゴシ洗って奇麗にした。
パワーアンプ部の基板も勿論電解コンデンサを交換。
交換した電解コンデンサは結構な数になる。
後は元通り組み立てれば完成である。
早速音出しして確かめる。
でも、自分でも何故だか分からないのだけれど、電源スイッチを入れる時に「本当に動くんかいな?」と嫌な予感がした。
いざ電源を入れてみると・・・一瞬パイロットランプが点灯して「ジー」という音が出たと思った瞬間、ランプが消えてうんともすんとも言わなくなった。「あ・・・やっぱり・・・ねぇ(--;)。」
# 直感って不思議とよく当たるのよ。
その動作から「こりゃーヒューズが真っ先に飛んだな」と予測が付く。
作業そのものは完了したけれど、今度は「動かないギターアンプ」になってしまった。こういうトラブル・シューティングが一番厄介なんだよなー・・・。
(続く・・・のか?)