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キャノンG7XとソニーDSC-RX100M3の使い勝手比較 [カメラ]

 昨年中古で手に入れたキャノンG7Xは、使い始めて1年と2ヶ月ほどしか経っていない。
キャノンG7X
それなのに、マクロ撮影でピントが微妙にずれるようになった。具体的には、僅かに後ピンになるのである。
 この症状はかなり前から出ていて、電子回路のアップ画像を撮影する度に気になっていたが、ピント位置拡大機能で画面を見ながら僅かに手前に引いてピントが合う位置までずらして撮影すれば問題は無いのでそのまま使い続けていた。
 昨年の貰い事故の影響でバイクに乗る機会はかなり少なかったから、G7Xに振動を与えるような事は少なかった筈なんだけれど、過去使って来た機種と同様の症状が出始めてしまった。どうもキャノンはピント制御部の作りに耐久性が無い。

 それから、キャノンのコンパクトデジタルカメラは中間トーンの出し方が他社とは違うようで、撮影した画像をブログに載せる際には必ず中間トーンの明るさを少し明るめに調整しないと、全体が潰れ気味になってしまう。昔使っていたニコンやリコーではそんな事は全く無かったから、恐らくこれがキャノンの持つトーンなのだろう。
 画像が少ない時は大した事ないが、掲載する数が多いと明るさ調整だけでも結構な手間になって案外大変だったりする。
 そんなことから「もっと良いコンパクトデジカメって無いかなぁ?」と考えるようになったのである。

 後ピンの症状が出始めて一月ほど経った頃から何となく他社のデジカメのインプレ記事等を漁るようになり、わの会東海支部撮影会が近づいた先月から本格的に色々と調べ始めた。今時のデジカメは良く出来ていて、拙者が必要とする機能の大半は搭載済みだ。
 しかし、細かい部分ではメーカの設計思想が出て来て機能の有無が変わって来る。例えば、ピント位置拡大機能とか、露出補正機能などがそうだ。
 ピント位置拡大機能は、カメラ側がピントを検出して合焦した部分を拡大して表示するもので、ピントの合い具合を目で確かめられる為、ピントのピーキング機能よりも確実に良く分かる。が、この機能が使えるかどうかは同一メーカ内でも機種によってバラバラだったりする。
 露出補正はもっと極端で、メニューから操作しないとできない機種もあれば、G7Xのように専用のダイアルで直接調節できるものもある。
 こういった機能の有無が、カメラの使い勝手に大きな影響を及ぼすので、細かい機能だからと言って軽視はできない。

 カメラ店に出向いて展示されているデジカメをあれこれ弄ったり、購入者のブログを読み漁ったりして検討を重ね、大まかに数機種に絞り込んだが、拙者の欲しい機能を全て網羅するデジカメとなると高価格帯か、あるいは図体の大きな物ばかりになってしまう。
 そんな時、キタムラ某店にソニーのDSC-RX100M3が中古で比較的安く出ているのを発見!早速自宅近くの店に取り寄せて貰い、実際にあちこちを動かしてみてチェック。問題無いのでそのまま自宅に連れて帰った。
入手した中古のソニーDSC-RX100M3
東海支部撮影会の2日前だった。
 大きさはほぼ同じ、重さもほぼ同じである。
DSC-RX100M3もG7Xも同じようなサイズ
ボディの厚みもほぼ同じ。
DSC-RX100M3もG7Xも同じようなボディ厚
背面のボタン配置もほとんど同じだ。
DSC-RX100M3もG7Xも背面はほぼ同じ
G7Xの方がほんの少しだけ高い。
DSC-RX100M3よりもG7Xの方が僅かに高い
撮影時のレンズ繰り出し量はDSC-RX100M3の方が少し長い。
レンズ繰り出し量はDSC-RX100M3の方が少し長い
両者の差は僅かで、手に持った感じも変わらない。
 バッテリーは、DSC-RX100M3はカメラ本体に直接USBケーブルを接続して充電する方式だ。
DSC-RX100M3のバッテリーはカメラごとUSBケーブル接続で充電

 翌日ネット上にあった説明書を細かく読んだが、拙者には不要な機能が多く、説明書の書き方も大雑把で細かい記述は別のページに飛んで読ませたりするので、どうも要領を得ない。
 でも、デジタルカメラは感度・シャッター速度・絞りの3つさえ決まれば撮影できるから「何とかなるでしょ」と、消化不足のまま撮影会に持って行って使った。実際、撮影会の最中に使い方で困ったことは一度も無かった。特に気に入ったのはISO100の設定ができる点だ。
DSC-RX100M3はISO100が設定できる
撮影会の時にはポラ(ポラロイドのこと)代わりに露出チェックで使う事が多いが、使っているフィルムはISO100だから露出段数を気にする必要が無い。G7Xは最低がISO125である。
G7XのISOは125が最低
フィルム撮影時には換算の必要があって少々面倒だ。
 撮影会でしっかり使い込んだが、動作音はG7Xよりも少し小さくて動きも早く、好印象だった。
 G7Xは撮影会で使うとバッテリーが丸1日持つかどうかという感じだが、DSC-RX100M3は2日間使ってもバッテリー残量が減ることは無かった。G7XもG16に比べればかなり電池が持つようにはなったけれど、DSC-RX100M3には敵わない。
 帰宅後に画像を取り込んでブログに掲載したが、取り込みソフトの操作性も良い。G7Xだったらあちこち露出を明るめに調整するところだが、DSC-RX100M3の画像は無調整で掲載できる。ブログ用の調整が要らないし、G7Xよりも画質が少し奇麗なのでとても気に入った。

 通常の撮影では両者の違いは微々たるもので、使い勝手に大きな差は感じない。一番よく見る撮影画面に表示される情報はどちらも同じようなものだ。
 G7Xは設定にも依るけれど色々な情報を一度に表示できる。特にマクロ撮影では、ズームした時に最短撮影距離が表示(画面左上のバーグラフ表示)されてとても便利だ。
G7Xの撮影時の画面表示
 DSC-RX100M3はDISPボタンで表示項目を選択できるようになっているけれど、G7Xではいつも表示させている水準器を表示させると他の情報は表示できず、必要最低限の表示となる。
DSC-RX100M3は水準器を表示させると表示できない項目も多い
また、マニュアルや絞り優先などカメラ任せ(フルート)でないモードの時は、カメラ側が計算した露出と実際の露出設定が違う時のみ画面の下中央の「±0.0」の表示が点滅して知らせるようになっている。どうせならG7Xのようにバーグラフで何段違うのか表示して欲しいところだが、生憎そういう表示は出せない。
 それに、マクロ撮影でどこまで近づけるかは、実際にシャッターボタンを半押ししてピントが合うかどうか画面で見なければ分からない。この時何も表示されないので不便に感じる。

 自宅での撮影に使い出したら色々と問題点が見えて来た。
 デジカメはもっぱらメモとして使っていてブログに掲載する画像も撮影する為、色んな角度や露出で撮影したりするから撮影枚数も多い。画像をPCに転送したら大抵消しているけれど、画像によっては後日他の人に見せる為に削除せずそのままにしておく場合もある。だから、G7Xでは頻繁に範囲指定で削除している。
 ところが、DSC-RX100M3は選択削除とフォルダーごと削除の2通りのみで、範囲を指定して削除する機能が無い。
DSC-RX100M3の削除メニューには範囲指定が無い
削除する画像を一つ一つボタンを押して指定しなければならない。
一つずつ選択して削除するのが面倒だ
しかも、100を超える画像を選択すると「選択数超過」と叱られてしまう。
DSC-RX100M3は100枚以上は選択できない
実際に削除しようとするとかなり面倒で、これだけでも使う気が萎えてしまう。

 致命傷だったのが、DSC-RX100M3のピント位置拡大機能の使い勝手も悪さだ。
 G7Xは、シャッターボタン半押しでピントが合うと、中央部が自動的に拡大表示される。
G7Xはピント合焦で中央部を自動的に拡大表示する
DSC-RX100M3にも「ピント拡大」という同じ機能はあるものの、通常のシングルAFでは利用できず、メニューでフォーカスモードをダイレクトマニュアルフォーカス(DMF)に設定して、
DSC-RX100M3のフォーカスモードの選択メニュー
更にレンズ付け根にあるコントロールリング(矢印で指している部分)を回す必要がある。
レンズの根元にあるコントロールリング
すると、画面一杯に拡大される。
DSC-RX100M3ピント拡大機能使用時の画面
拡大している時間は2秒・5秒・無制限の中から選ぶようになっている。
 正直言って、画面一杯に拡大されてしまうと何処を撮影しているのかが非常に分かり難く、かといって拡大の時間を2秒にするとピント確認中に直ぐ拡大表示が消えてしまうので、何とも使い難い。細かい部分を多く撮影するとイライラしてしまうほどだ。
 この辺りの操作性は、カメラメーカのキャノンには敵わない。

 せっかく手に入れたDSC-RX100M3だが、拙者の使い方には合わないようだ。残念だが、近々放出する積りだ。
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コメント 4

みうさぎ

拡大される。2秒・5秒・無制限で選択するのは
時間の余裕ないねぇ
選択するまで そのままでいてくれたら
使いやすいのに
放出ですかぁ~勿体ないけど
肥しになって眠らせるのも可哀相だもんねっ
カメラ選びは 細かいとこまで
チェックしないといけないから
時間かかるねっ
次はお気に入りの子 見つかると良いねぇ(^◇^)



by みうさぎ (2017-05-21 12:59) 

Rifle

みうさぎさん
持っていても使わなさそうなので、
使ってくれる方のところへ嫁がせる方が良いと思って
手放すことにしました。
お次はもっとチェックしてから買いまーす。(^^;)
by Rifle (2017-05-21 17:32) 

gf487323

私も同じ経験があります。8年くらい前、ニコンのD3000シリーズでオートフォーカスのはずが全くピントが合わなくなりました。
レンズはメイドインチャイナでした。たまたま、私の機種が外れ機種だったのかもしれません。しかたないので、手放すまで手動でピントを合せていました。当たりはずれなのか・・・
今はニコンの他の機種を使っています。私はニコン一筋で他のメーカーの事はわかりません。メーカーがコスト削減を意識していると感じました。手放すことをお勧めします。
by gf487323 (2017-05-25 19:56) 

Rifle

gf487323さん
今回ソニーに替えてみようと思ったものの、自分の使い方と会わなかったのがざんねんでした。
デジカメはリコー・ニコン・キャノン・フジ・キャノンと買い替えましたが、どれも手放すきっかけはマクロのピントが合わなくなって来たことでした。しかも、機種を替える毎に使用期間は短くなっています。
今使っているG7Xの後釜は既にだいぶ絞り込んであるのですが、費用面で手を出せないのが辛いところです・・・。
by Rifle (2017-05-25 20:35) 

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