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ウォルというベース [音楽]

 先日、このBlogのWal(ウォル)に関するコメントを戴いたのをきっかけに、久し振りに地球上のオークションやら楽器展やらを漁り廻ったら、主に英国と米国で中古やプロトタイプと思われるものが複数出品されているのを確認した。どれもが日本円に換算すると30万以上と、結構な金額で出品されていて、しかも、全てが大幅に出品額を上廻る額で終わっているではないかーっ!今でも探している人は絶えないようだ。
 因みに、Walとは、英国の小さな工房で長年細々と生産されていた、エレクトリック・ベースのブランドである。特に日本国内では代理店(当時の谷口楽器)の思惑から殆ど宇宙的な定価が設定され、「ベース界のロールスロイス」と呼ばれていた。

 拙者自身、NEC在籍時に2ヶ月ほど散々迷った挙句ボーナス2回分を大幅に超える額でも思い切って購入に踏み切ったという経験があるだけに、生産が終了して新品で入手不可能となった現時点で金額を厭わずに入手したいという気持ちは痛いほどに良く判る。このベースでなければ絶対に出せない、他者のベースではどう真似ても真似できないという音が冷酷なまでに厳然と存在し、それに惚れんでしまったら最後、もう入手して自分自身を納得させる以外にその「病気」を治療する方法が全く無い(!)のである。見方を変えれば、拙者は辛うじて入手できたから、精神的に病まずに済んだとも謂える。
 ベースを弾かない人にとっては「どーしてそこまで追い求めるの?」と不思議に思われるだろうが、こればっかりは経験者でなければ理解できない、言い換えると「完全にアチラの世界」に直結しそうな範囲に足と突っ込むという恐ろしい状態に陥るほど深刻な話なのである。
# ここまで説明しても、一般の方々に理解して貰えるとは、勿論考えていない...。
 言い方を変えれば「どうしてその女の子(スミマセン、拙者は「男の子!」なんでね...間違っても「エロいオヤジ」と思わないよーにっ!)が好きなの?」とか「どうしてその曲だけが好きなの?」と問われているのと同じようなものだ。理由理屈言葉日本語だけではどうやっても説明し切れない「何か」が自分の中に厳然と存在する状態なのである。要するに「精神的に依存してしまいそうな存在」なのである。
# サラリーマンが良く口にする「ウチの会社」と同じようなもんだと考えて戴ければ、まぁ同じようなものではないかと。

 拙者自身、Walの5弦フレットレスを入手して以来、他のベースには全く興味を示すことは無くなった。それほど拙者にとって「インパクト」とか「衝撃」という単語では謂い足りないほど大きな存在のエレクトリック・ベースなのだっ!...と力説したところで、分からない人には分からないというのが辛いんだよなー。
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