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まな板でエコを考える [雑感]

 だいぶ前から「まな板の真ん中が凹んでしまって切り難い」と妻や母が言うので、ネット上で探し回ってみる。すると、犬山駅近くでギャラリーを経営するお店がまな板削りをやってくれるらしいと判り、連絡してみた。
 すると「こちらはギャラリーのみで、機材類は一宮市内の工房にあります」という話なので、早速教えられた場所へと足を運ぶ。
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 家や町工場が立ち並ぶ中にある目立たない建物なので、知らないと通り過ぎてしまいそう。道路に面した部分を見ると大きな建物には見えないが、工房の中に入ると随分と広いので一寸驚いた。木材を加工する大型機械が整然と並んでいる。

 工房のご主人が早速まな板をチェックして「真ん中が5mmほど減ってるね。これでは相当使い難いよ」というや否や、機械を動かしてあっという間に平らに削ってしまう。更に、鉋でゴシゴシと削って「真ん中がどうしても減るから、周囲を削って真ん中が少し盛り上がるようにしたからネ」とおっしゃる。
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しかしまぁ、その作業の早いこと!まな板を渡してから完成するまで5分もかかっていないという感じ。

 こちらの工房は家具造りが主だそうで、完成間近と思われる家具がいくつか並べられていた。どれも値の張りそうなものばかりだ。帰宅後に調べてみると、高級家具がメインらしい。そんな所へまな板削りを頼んでしまうなんて、一寸恐れ多いですなぁ。(笑)

 以前はまな板削りとか靴や傘の修理なんて何処でもやっていたが、今は修理できない構造のものが多く、また修理可能であっても修理するより買う方が安い場合も多い。修理しなければ大抵はそのままゴミとなる。

 そういえば、拙者が小学生の頃までは味噌は酒屋で量り売りのものを買うのが一般的だったが、今はパックされたものをスーパーで買うのが普通になった。パックから味噌を取り出してしまえばその容器はそのままゴミとなる。

 ある程度人口のある地域なら必ず存在するコンビニも、以前は無かったのにあっという間に広がった。24時間営業で便利というけれど、以前無かったんだから本当は必要ないんぢゃないの?と思う。必要以上に明るい店舗内は相当な電力を消費しているだろうし、買うものは全てパッケージ化されているから中身を取り出した後は全てゴミになる。

 ケータイ(携帯電話)も以前は無かったが、今は持っているのが当たり前になりつつある。職場で「ケータイの電話番号を教えて下さい」と随分と言われたが、持っていないと言ってもなかなか信じて貰えず随分と苦労したし、いざ電話をしようにも公衆電話が見当たらず電話したくても出来ないという状況に直面することも多くなった。
 テスタロッサに乗り換えた際「公衆電話が少なくなる中で古い車を日常で使うとなると、故障した時が大変」と思いケータイを持つようになった。が、大きな故障が起きた事は一度も無い。流石フェラーリ、である。今でも使うことは殆ど無いが、もし職場の人間に番号を知られていたら、時間を弁えずのべつ幕無しに電話がかかってくるんだろうなーと思う。

 製造コストや流通の問題などで効率化を図った結果、ゴミと束縛ばかりが増えるという社会構造が出来上がってしまった。
 今盛んにエコだ省エネだと騒がしいが、当たり前になってしまっている部分から見直さないと意味無いんぢゃねぇの?なんて、柄にもなく一寸考え込んでしまった。
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コメント 4

tama

これはこれは、下駄をはいた立派なまな板ですこと。
プラのまな板が全盛のいま、木製は珍しいですね。そういうわが家も、イチョウのまな板使っています。
木製は衛生上よろしくないそうで、飲食店だったら保健所が厳しく改善を指示することでしょう。
しかし、プラまな板が減ったら削ることもできないのでは?

資本主義という土台に乗った省エネ・エコは、疑ってかかる必要がありそうですね~。
by tama (2010-12-23 01:27) 

Rifle

tamaさん

この板は、新聞の記事を見た母が青森の林業組合へ直接電話して入手したもので、材はヒバだそうです。
その際「足を付けますか?」と聞かれて母が即座に「ハイ、付けて下さい」と返事したら「アッハッハッ、はいはい分かりました」と言ったそうです。イマドキは足が無いのが普通なんですネ。
今のプラ板は削ることが出来るらしくて、専用スポンジも市販されているみたいですが、木の様に大きく削ることは出来ないでしょう。

エコだ省エネだと言うのは簡単ですが、現実にはなかなか難しくて遅遅として進まないですねぇ、
by Rifle (2010-12-23 10:07) 

chichi

突然すみません。
まな板削り直しを検索していたらRifleさんのブログに書かれていたのでメールいたしました。
一宮市内の工房とのこと。こちらの住所、TEL等お教えいただけないでしょうか?
不躾なお願いで申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。
by chichi (2012-01-23 15:57) 

Rifle

chichi さん

市内の工房へは直接足を運んだので電話番号や住所は判らないですが、場所は木曽川町門間の石刀神社から北へ400mほど進んだ所です。
まな板削りはイベントで「こんなこともできます」という感じでやっただけで仕事としてはやっていないそうですので、事前に相談されると良いかも知れません。
by Rifle (2012-01-28 06:59) 

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