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忘年会(その2) [フェラーリ]

(前回からの続き)
 日付が変わるまで後1時間という頃に二次会はお開きとなった。
 此処で終わりかと思ったら「さぁ、次へ行くぞ」という掛け声。「えっ、次...?」そういえば、二次会が始まる少し前、K社長が「今日は3時位までしか(体力が)持たねぇな」なんて言っていたのを思い出す。皆さんが歩く方向へ一緒に進む。夜の暗い時間帯に歩きながら撮影したので少しブレている。
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線路を渡った所もお店が一杯並んでいて、そのうちの一軒へと入る。
 席に座ったらまず乾杯、その後はひたすらしゃべって呑んでの繰り返し。拙者は既に少し眠くなっていたので、呑むペースは大幅ダウンだったが、他の方は元気一杯な感じで呑む方も相変わらずのペース。皆さん凄いなぁ。
 散々しゃべっていよいよ3次会もお開きとなり、お店の人に見送られながら全員帰宅の途につく。喉が何となくガサツくような感じがする。歩いて数分で宿に戻り、寝る直前に時計を見て唖然。
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4時間近くを3次会で使っていたのだ。そんなに長い時間をしゃべり続けていたら、そりゃぁ喉がおかしくなって当然だわ。(笑)お茶を数杯飲み、歯磨き洗顔を済ませて直ぐ寝る。

 目覚ましを9時に設定してあったが、8時過ぎに自然と目が覚める。起きて部屋の窓から外を見ると、粉雪が風で少し舞っているが、路面に雪は無いし凍結もしてない。「これなら普通に帰れそう」と少し安心する。
 9時にチェックアウトするが、まだカメラのフィルムが残っているし、昨日は十分に歩き回れなかったし、もう1時間すれば少しは気温が上がるのでは?という淡い期待もあったので、宿の方にお願いして駐車場に10時まで車を置かせて貰い、早速徒歩で出かける。
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一寸懐かしい感じの風景があちこちにあり、パチパチ撮っていたらフィルムが直ぐに無くなってしまう。「念のための予備に」と持って来た36枚撮りポジフィルムをカメラに入れて撮り続ける。
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途中でデジカメ(Canon PowerShot S100)の電池残量が少なくなったので、フィルムでは数多く撮影したが、デジカメでは少ししか撮影していない。
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2本目のフィルムを使い切ったら、既に10時近くだった。本当はもっと山沿いの方も撮影して回りたかったが、フィルムが無くなってしまったし、時間も10時なので、後ろ髪を引かれつつA170に乗り込んで出発する。

 県道146から県道87へ進むと、標高が上がるに連れて雪の量がどんどん多くなり、周囲も真っ白になる。「こりゃぁ一寸マズイかも?」と思いながら進むと、伊那IC手前にある電光表示板には案の定「伊那-中津川 チェーン規制」と出ている。A170用のチェーンは持っていないので中央道に入る訳には行かず、途中で左折して県道88と国道361で国道153へ出る。
 国道153は交通量は少々多いものの、流れはとてもスムーズ。相変わらず粉雪がチラついているが積もる事は無く、強い風で路面に降っても吹き流されて行く。車のメータに出る気温はマイナス0.5度。これが自宅周辺なら路面が凍って大渋滞になるだろうが、こちらは気温が低く、雪が解けることなく風で吹き飛ばされてしまうので路面が凍結するような状態にはならないらしい。
 淡々と進んでいたら、段々と降る雪の量が多くなってきて、遠景も霞んで見え難くなってくる。
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「うわっ、こりゃマズイかも?」と思ったが、幸い降りは徐々に弱くなって行き、中田切川を越える頃には止んで薄日が差してきた。「これならもう雪は大丈夫だろう」と思いながら進む。
 ところが、JR下平駅近くを通り過ぎる頃から前方の空模様がどうも怪しい。しかも、電光表示板に「国道153 チェーン必要」という出ているではないか!「えーっ、そんな事言われたってチェーンなんて持ってないよぉ...[ふらふら]」と思いながら進むが、ここから先にある電光表示板は全て同じ表示が出ている。飯田市内に入ると、再び雪が降り出すが、タイヤにチェーンを巻いている車は一台も無い。「とりあえず、行ける所まで行ってみて、駄目なら引き返そう。」

 飯田山本ICを通り過ぎて阿智PA近くまで来ると、積もった雪の量がグッと増え、降る量も多くなる。国道256との分岐を過ぎると標高がどんどん高くなり、それに連れて気温も下がっていく。阿智SA近くではマイナス2度だったのが、阿智村智里辺りではマイナス4度、寒原峠手前でマイナス6度とな。る。交通量も極端に少ない。時折走ってくる対向車線の車を見ると、どれもチェーンは装着していないが松本ナンバーばかり。どの車も恐らくスタッドレスタイヤだろう。しかも先頭を走っていた白いキューブが路肩に車を寄せて停まってしまい、拙者の乗るA170が先頭になった。ノーマルで、しかもかなり減っているタイヤ、チェーンも無い状態での走行は恐怖そのもの、緊張しながらユックリ進む。前方に広がる路面は真っ白で、タイヤの跡も殆ど無い状態である。唯一の救いは、時折対向車が来ることだ。「雪の下にある路面が凍っていたら...」。雪道走行の経験なんて殆ど無いので緊張しまくりである。冷や汗をタラタラ流しながら、40km/h前後で上り坂を進む。すぐ後ろに続くのはランドクルーザー、その後ろに小型トラックと軽ワンボックスだが、どの車も大きく車間距離を開けて付いて来ている。
 治部坂高原スキー場を通り過ぎると、道が下り坂になる。エンジンブレーキで速度を落とし、コーナー手前では30km/h前後になるように速度を調整しながら慎重に慎重に進む。何せ減ったノーマルタイヤだから、一旦滑り出したら停まらない可能性が高いので、迂闊にブレーキも踏めない。上り坂の時の5倍位冷や汗をかきながら走り続けると、道の駅信州平谷の1kmほど手前から雪が止み、更に周囲の積雪量もグッと減る。「もうこれで大丈夫か」とやや安心しながら進み、道の駅に車を停める。12時40分少し前だ。
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先ほど通って来た場所と比べると、驚くほど雪が少ない。距離にして2kmほど違うだけだが、標高差が300m位あるし、山岳地帯と山間の平地という違いもあるから、当然といえば当然なのかも知れない。
 今回通った国道153のスキー場周辺の区間は、15年ほど前に一度バイクで通ったことがあるが、夏の時期だった為か標高の高さに対する認識は無かった。峠にある「標高 1187m」という看板を見て、改めて「山深いんだな」と感じた。

 道の駅で一寸休憩してから再び走り出す。
 自宅へ向かうには恵那方面に出なければならないが、国道418は道幅が車一台分と狭い上にブラインドカーブの連続で時間が掛かるので、遠回りになるがそのまま国道153を南下して国道257を北上する事にした。距離は約2.4倍になるが、掛かる時間は大して違わない。
 走り出して一分も経たないうちに積雪は見当たらなくなり、日が差してきた。ようやく降雪の範囲から出たらしい。その後は順調に進んで国道257へ入り、淡々と進んで恵那IC近くまで来ると、電光表示板に「中津川-伊那 チェーン規制 時速50キロ」と出ている。やはり岐阜と長野の県境が雪の境目らしい。
 14時過ぎに恵那ICから中央道に入る。時々雨がほんの少し降ったりするが、路面は乾いたまま。急ぐ必要も無いのでユックリ走って小牧JCTを抜け、小牧ICで降り、国道155を進んで自宅近くのスタンドで給油してから、15時少し前に自宅に無事到着する。
 雪の中をすり減ったノーマルタイヤで強行突破するので、出発前にはどれ位の時間が掛かるのか想像もつかなかったが、結果としては5時間弱で伊那市から帰ってくることが出来た。ちなみに、中央道を利用すると2時間程度である。

 通常、伊那方面で雪が降るのは12月下旬だそうだが、今回は真冬でも珍しいほどの強い換気が日本を覆った為に、雪となった。以前からA170のタイヤが減っているのが気になっていたが、まさかこんな目に遭うとは思っても見なかった。(笑)

 それから、伊那北駅周辺をCONTAX T2で撮影して回ったが、久し振りにこのカメラを街中スナップ撮影に使ってみて、改めて感じたことがある。その内容については、別途記事として書く積りである。
(完)
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コメント 4

みぃにゃん

雪道の運転は慣れてる人でもコワイものですよね~。
何事もなく良かったですね。
by みぃにゃん (2012-12-14 22:43) 

Rifle

みぃにゃん さん

おや、慣れていても怖いんですね、やっぱり。
本当に無事に帰って来られて良かったです。
by Rifle (2012-12-15 09:45) 

みうさぎ

ひやひや~アセタラタラ~
ドキドキ~運転お疲れさま~
お天気と路面のにらめっこ でしたねっ
無事お帰り~☆彡~良かった~(^_-)-☆

by みうさぎ (2012-12-16 09:58) 

Rifle

みうさぎ さん

いやぁ、本当に10年分位の冷や汗をいっぺんにかきましたよ。(滝汗)
お陰さまで、自宅に着いたら安心したせいかドッと疲れが出ました。(笑)
by Rifle (2012-12-16 20:31) 

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