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ギターの修理(その1) [電子回路]

 先日「おおっ、これは!」というギターを見つけてしまい、ギターは弾けないんだけど(笑)、手に入れた。動作に電池が必要な「アクティブタイプ」のエレキギターだが、肝心な音が出ないとかで格安だったのだ。

 音が出なけりゃ使い物にならないし、内部の回路がどうなっているのか興味津々だったんで、早速ギターから回路部を取り外しにかかる。ある程度ギターを知ってる方なら、この画像を見ただけでメーカとモデルが分かるハズ。
アクティブタイプ・エレキギターの回路部
スイッチの付け根が妙に錆びているので、これを見ただけで「電池が液漏れしたな」とすぐ判る。ちなみに、この金属板は表面がコーティングされているので、錆びた部分を直接磨く事は出来ない。
 ネジを外すとコントロール部がそのまま外せる。案の定、電池が液漏れした痕がある。
液漏れ痕があるギターのコントロール部
画像では少ししかないように見えるけれど、実際には青白い結晶があちこちにビッシリ付いている。基板部も被害を受けていて、タンタルコンデンサの金属カバーが錆びちゃってるし、基板全体に青白い結晶が付いている。酷い液漏れだったようだ。真鍮の板も所々錆びている。
液漏れで傷んだ基板
左のボリウムの表示が電解液で消えてしまっている。
液漏れした電解液でボリウムの印刷が消えてしまった
入っていた電池の電圧を測ったら2Vしか無く、しかも底面が膨らんでいる。
底面が膨らんだ9V乾電池
底面の数字は「推奨使用期限」だから製造は1998年よりも数年以上前と考えられ、少なくとも15年以上入れっ放しだった事になる。そりゃぁ液漏れを起こしても無理はない。とりあえず、見える範囲にある液漏れした電解液の残骸や錆などを出来る限り取り除いた。

 ボディ側は内部が導電材でコーティングされている。
ボディ内部は導電材でコーティングされている
スポンジは触るとボロボロと崩れるので、これも取り除く。塗られた導電材と、回路を載せた真鍮の板で電気的に密閉してノイズ混入を防ぐように、両者を接続する為の銅箔がボディ表面に伸びている。
ボディ表面に伸びたアース用の銅箔
画像では綺麗に見えるかも知れないが、表面は薄い錆で艶が全くなくザラザラした感じになっていたので、NeverDull(ネバーダル)で磨いた。
磨いたアース用銅箔
ボディに微妙な凸凹があるので鏡のようにはならないが、電気的には十分通電できる状態になった。この銅箔が接する真鍮板の裏側を見ると、やはり錆びている。
真鍮の裏面も錆びている
錆が銅箔よりも酷いので、まず2000番のサンドペーパーで水研ぎして錆を落とす。
2千番の紙やすりで錆を落とす
このままでも電気的には十分だけど、序に液体コンパウンドで銅箔の当たる部分を磨き上げた。
さらに液体コンパウンドで磨き上げる
ここまでで一旦作業は終了し、電池を接続して元通りに組み立た。
 アンプに接続したら音は出た。が、同時に「ビーッ」というノイズが凄くて、とてもじゃないけどこのままでは使えない。こりゃぁ梃子摺りそうだなー。

(続く)
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Take-Zee

こんばんは!
 何でも直してしまう・・・!?
夏の疲れで壊れかかったジジイは直せませんか?
ちょっと体調不調です、訪問遅れてすみません。

by Take-Zee (2014-09-01 19:40) 

Rifle

Take-Zee さん

一応電子工学科卒なので、せめてこれ位は直せないと。(笑)
お疲れなら、いつもより1時間半ほど余分に寝る事、そしてビール!多分これで直りますよ。(笑)
いつもご訪問有難う御座います。
by Rifle (2014-09-01 23:00) 

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