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旅するカメラ(その2) [カメラ]

(前回からの続き)
 まずCLを入手して2年ほど使っていたが、偶然格安でM6を入手できた為、CLを手放してM6でスナップ撮影や旅先での撮影をしていた。
IMG_3495Ls.JPG
初めの半年は「ライカを手に入れた」という満足感で何も気にならなかったが、使い込んでいくうちに段々と引っかかる点が出て来る。
 まず、50mmという焦点距離はスナップ撮影には少々長過ぎるように感じる。撮影時に数歩引かないと意図した構図にならず、引き下がっているうちに通りかかった人や車の位置が変わってしまい撮影のタイミングを逃してしまうなんてことがよくあった。それに、旅先だと50mm一本で全てを賄うのは難しく、広角が欲しくなる。まず、中古のエルマリート28mm(4th)を手に入れた。

 しかし、28mmで少々困ることが起きた。メガネをかけているので、M6のファインダーを普通に見ると28mmの撮影範囲を示すフレーム枠が見えない。枠が50mmより広い為、メガネのレンズがカメラのファインダーに付く位に近づけて目をグルリと見回すと何とか枠が見えるものの、メガネに擦り傷が入ってしまったこともあった。旅先で28mmを良く使うけれど、使い勝手が良くない...とか何とか言って、レンズを買う口実を作るのだ。(笑)で、ズミルックス35mm(初代)を中古で入手した。
 35mmも気を付けてファインダーの中心からちゃんと見ないとフレーム枠全体を見渡すことが出来ないが、28mmほど見難くは無い。ただ、狭い場所でも広い範囲を写したい時もあるので28mmも常に持って行った。

 旅先で宿の部屋内部を撮影しようとすると28mmでも足りず、更に中古のエルマリート21mmを手に入れた。M6のファインダーが対応するのは28mmまでなので、外付けのファインダーが必要だ。宿でユックリしている時は良いが、バイクで路肩に停めて撮影したらすぐに走り出すというような使い方をしていると、外付けファインダーの取り付け・取り外しはストレスが結構溜まる。だから、21mmを持つ時は外付けファインダーをM6に付けっ放しにしていた。しかし、カメラ用ウエストバックは余り大きくないので、外付けファインダーの出っ張りで蓋を閉め難くなる。
 暫くは出っ張りを我慢して使っていたが、数年経ってフォクトレンダーから21mmのフレーム枠があるカメラR4シリーズが発売になり、21mmを使う時は中古で入手したフォクトレンダーR4Aを、荷物を減らして21mmを使わない時はM6を使った。

 R4Aはファインダー倍率の関係で90mmは使えないが、28mmでもM6の35mmのような見え具合で、21mmはM6の28mmとほぼ同じ感じだ。多少の見え難くさに目を瞑れば、21mmから50mmまでのレンズを外付けファインダー無しで使えるし、マニュアル露出も出来るので、自然とM6より出番が多くなった。
 しかし、R4Aに限らずフォクトレンダーのレンジファインダー・カメラはライカM6のようにレンズとフレーム枠の切替が連動していないので、レンズ交換の度に視野レバーを動かしてフレームを切り替える必要がある。旅先の風景撮影でレンズを頻繁に交換すると、このフレーム切替が案外忙しいし煩わしい。

 それから、レンジファインダー機はその構造から近寄って撮影出来ない。例えば旅先で宿の料理を撮影しようすると苦労する。
 どのレンジファインダー機も撮影できる最短距離は70cm前後で、座ったまま料理を撮影するのは無理で立ち上がって撮影する事になる。撮影場所が畳なら良いが、机と椅子では席を立っても70cmの間隔に足りず背伸びしながら撮影するという場合も出てくる。旅先の料理は記録として残したいことが多いので、コレは結構頭の痛い問題である。
 中判のレンジファインダー機では、近接撮影用のフレームやレンズなどがアクセサリーとして用意されている機種もあるが、35mmレンジファインダー機ではライカにDRズミクロンがある程度なので、料理を一つだけ撮影するのならまだしも、机上の料理全体を撮影するのは難しい。
 そもそもレンジファインダー機で近寄って撮影すること自体が無茶な話であって、そういう撮影には一眼レフを素直に使う方が良い。

 だから、旅行ではコンタックスの一眼レフS2bを持つように多くなり、M6やR4Aは日帰りの時に使う程度になってしまった。
(続く)
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みうさぎ

使い分けているんですねっ

by みうさぎ (2012-12-21 09:29) 

Rifle

みうさぎ さん

一度にシャッターを切るのは一台ですから、アレもコレも持って行くなんてことはしないようにしています。
by Rifle (2012-12-21 16:17) 

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