セロー225WEのオイル漏れ修理(その2)とフューエルホース交換 [バイク]
(前回からの続き)
他にも欲しい工具があるので、工具屋さんへと向かう。足を運んだのは自宅から13kmほど離れた所にある「ストレート岐阜店」。わざわざこの店に来たのは、セローに使えるフューエルホースを置いているからである。
ここでピッキングツールと、フューエルホース1mを購入。
他にも自転車用スタンドなどを購入した。
ちなみに、ヤマハ純正のフューエルホースの金額(400円強)で、このホース1mを買ってもお釣りが来る。材質はNBR(ニトリルゴム)、ホース内径5mm・外径10mmで、セロー純正品と同じサイズである。
雨の止んだ日に作業を再開する。早速ピッキングツールでオイルシールを外そうとするが、どうやっても外れてくれず、無理に力を掛けるとピッキングツールが曲がってしまう。「どーすりゃ良いんだよー...オイルシールに穴を開けてねじ込んでみるか。」
ピンバイスに3mmのドリル刃を付けて、オイルシールに穴を慎重に開ける。ドリルの切り屑がエンジン内部に入ってしまうと厄介な事になるので、少しドリルを回しては手を止めて切り屑を払いのけるというのを何度も繰り返し、慎重に作業する。
3mmの穴が開いたら、少し大きいサイズの木ネジを少しだけねじ込む。、オイルシールにしっかり噛み込んだのを確認したら、やや強引だが釘抜きで力任せに抜く。
ピッキングツールではびくともしなかったが、流石に釘抜きには勝てなかったようでスンナリと抜けて来た。
右が引き抜いたオイルシール、左が新品。
見た目は殆ど変わらないが、測ってみたら古い方が僅かに大きい。ゴム表面も新品の方が弾力性がある。経年変化でゴムが硬化して膨らんだのだろうか?
オイルシールが抜けると、内部のベアリングが見える。
エンジンは動いていないので、この状態ではオイルは漏れてこない。
新しいオイルシールを観察すると、内側に細かいギザギザがある。
内側にはコイルバネのバンドが入っている。
オイルシールは単に嵌め込むだけだが、シャフトの角が鋭いので、シール内側を傷つけないように梱包用の透明テープをシャフトに巻いてからシールを押し込む。
手では押しても入らないので、適当なサイズのソケットを当てて小さな金槌で少しづつ叩いて押し込む。
押し込み過ぎないように、周囲の面とほぼ同じ位置になったら、手を止める。
これでオイルシールの交換は完了である。後は元通りにするだけだ。まずドライブスプロケットを取り付ける。
スプロケットホルダを固定する際に、ボルトを必要以上に締め付けないように注意した。クランクケースカバーケースアセンブリ2を取り付け、チェーンのテンションを調整してアクスルナットを締め込めば作業はお終いである。
この時点でエンジンオイルの量を点検窓でチェックしたら、レベルマークの上限と下限のほぼ中央だった。ポタポタ落としていたように思うが、点検窓で判る程には減っていないようだ。
序にフューエルホースも交換する。まずフューエルコックをOFFにしてからタンクを外す。
ホース内にガソリンが残っているので、タンクを逆さまにする。コックをONとリザーブにして、ホース内のガソリンをタンクに戻すが、長時間コックを開けているとタンクキャップ近くにある空気穴からガソリンが漏れて来るので、コックをOFFにして横倒しにする。
ガソリンは半分ほどしか入っていないので、こうして置けばこぼれずに済む。
まずは漏れた方のメイン側ホースを外し、長さに合わせて新しいホースを切る。
パーツカタログ(パーツリスト)では「L130」となっているので長さが130mmある筈だが、切れた部分を含めても120mmしかない。劣化して縮んだのだろうか?
リザーブ側も外す。こちらは黒い樹脂製チューブが被っていて、172mmという中途半端な数字だった。晴天だったが日陰だった為か、画像は少し手ブレを起こしている。
新しいホースは180mmにカットして黒いチューブを被せる。
どちらのホースも見た目は新品と変わらないが、古いホースは少し曲げると深さは浅いものの細かい亀裂が多数出来るような状態。かなり劣化しているようだ。新品と比べると弾力性がもだいぶ落ちていて、表面も少し硬くなりかけている。
新しいホースをタンクとコックに取り付ける。ホースクリップは一寸緩いので、ペンチで少しカシメてから再利用した。
タンクを元通り車体に取り付け、シートやサイドカバーを取り付ければ作業は完了である。
力造製アンダーガードのボルトが一つ無くなっていたので、手持ちのM6のボルトで代用する。
本来ならボルトの頭が飛び出ないように皿ネジを使うべきだが、拙者はヤブコギやゲロアタックはやらないので、このままでも一向に差支えが無い。
序に、以前から何となくシフタの動きが悪いように感じていたのと、前所有者がシフトペダルを足首近くの位置になるように調整していて使い難いので、バラシて組み直す事にする。バラシてみたら、案の定内部が錆びていた。
真鍮ブラシで錆を落とす。
組み付けるときにグリースを全体に塗っておく。
組み付けはサービスマニュアルの記載通り、ステップと水平の位置にシフトノブが来るように調整しておいた。
作業が終わってから30kmほどテスト走行してみた。スロットルの動きもシフタもスムーズで問題無し。ガソリンが漏れる心配も無い。ただ、リアハブベアリングは交換していないので、30km/hを超えた辺りから「ゴロゴロゴロゴロ...」という変な振動がシートを介して体に伝わってくる。
帰宅してから2時間ほどして再度チェックしたが、オイル漏れは全く無い。やはりアウトプットシャフトのオイルシールが原因だったようだ。
これで一先ずは公道走行に支障が無い状態になり、残る懸案事項はリアのハブベアリング交換のみとなった。
(完)
他にも欲しい工具があるので、工具屋さんへと向かう。足を運んだのは自宅から13kmほど離れた所にある「ストレート岐阜店」。わざわざこの店に来たのは、セローに使えるフューエルホースを置いているからである。
ここでピッキングツールと、フューエルホース1mを購入。
他にも自転車用スタンドなどを購入した。
ちなみに、ヤマハ純正のフューエルホースの金額(400円強)で、このホース1mを買ってもお釣りが来る。材質はNBR(ニトリルゴム)、ホース内径5mm・外径10mmで、セロー純正品と同じサイズである。
雨の止んだ日に作業を再開する。早速ピッキングツールでオイルシールを外そうとするが、どうやっても外れてくれず、無理に力を掛けるとピッキングツールが曲がってしまう。「どーすりゃ良いんだよー...オイルシールに穴を開けてねじ込んでみるか。」
ピンバイスに3mmのドリル刃を付けて、オイルシールに穴を慎重に開ける。ドリルの切り屑がエンジン内部に入ってしまうと厄介な事になるので、少しドリルを回しては手を止めて切り屑を払いのけるというのを何度も繰り返し、慎重に作業する。
3mmの穴が開いたら、少し大きいサイズの木ネジを少しだけねじ込む。、オイルシールにしっかり噛み込んだのを確認したら、やや強引だが釘抜きで力任せに抜く。
ピッキングツールではびくともしなかったが、流石に釘抜きには勝てなかったようでスンナリと抜けて来た。
右が引き抜いたオイルシール、左が新品。
見た目は殆ど変わらないが、測ってみたら古い方が僅かに大きい。ゴム表面も新品の方が弾力性がある。経年変化でゴムが硬化して膨らんだのだろうか?
オイルシールが抜けると、内部のベアリングが見える。
エンジンは動いていないので、この状態ではオイルは漏れてこない。
新しいオイルシールを観察すると、内側に細かいギザギザがある。
内側にはコイルバネのバンドが入っている。
オイルシールは単に嵌め込むだけだが、シャフトの角が鋭いので、シール内側を傷つけないように梱包用の透明テープをシャフトに巻いてからシールを押し込む。
手では押しても入らないので、適当なサイズのソケットを当てて小さな金槌で少しづつ叩いて押し込む。
押し込み過ぎないように、周囲の面とほぼ同じ位置になったら、手を止める。
これでオイルシールの交換は完了である。後は元通りにするだけだ。まずドライブスプロケットを取り付ける。
スプロケットホルダを固定する際に、ボルトを必要以上に締め付けないように注意した。クランクケースカバーケースアセンブリ2を取り付け、チェーンのテンションを調整してアクスルナットを締め込めば作業はお終いである。
この時点でエンジンオイルの量を点検窓でチェックしたら、レベルマークの上限と下限のほぼ中央だった。ポタポタ落としていたように思うが、点検窓で判る程には減っていないようだ。
序にフューエルホースも交換する。まずフューエルコックをOFFにしてからタンクを外す。
ホース内にガソリンが残っているので、タンクを逆さまにする。コックをONとリザーブにして、ホース内のガソリンをタンクに戻すが、長時間コックを開けているとタンクキャップ近くにある空気穴からガソリンが漏れて来るので、コックをOFFにして横倒しにする。
ガソリンは半分ほどしか入っていないので、こうして置けばこぼれずに済む。
まずは漏れた方のメイン側ホースを外し、長さに合わせて新しいホースを切る。
パーツカタログ(パーツリスト)では「L130」となっているので長さが130mmある筈だが、切れた部分を含めても120mmしかない。劣化して縮んだのだろうか?
リザーブ側も外す。こちらは黒い樹脂製チューブが被っていて、172mmという中途半端な数字だった。晴天だったが日陰だった為か、画像は少し手ブレを起こしている。
新しいホースは180mmにカットして黒いチューブを被せる。
どちらのホースも見た目は新品と変わらないが、古いホースは少し曲げると深さは浅いものの細かい亀裂が多数出来るような状態。かなり劣化しているようだ。新品と比べると弾力性がもだいぶ落ちていて、表面も少し硬くなりかけている。
新しいホースをタンクとコックに取り付ける。ホースクリップは一寸緩いので、ペンチで少しカシメてから再利用した。
タンクを元通り車体に取り付け、シートやサイドカバーを取り付ければ作業は完了である。
力造製アンダーガードのボルトが一つ無くなっていたので、手持ちのM6のボルトで代用する。
本来ならボルトの頭が飛び出ないように皿ネジを使うべきだが、拙者はヤブコギやゲロアタックはやらないので、このままでも一向に差支えが無い。
序に、以前から何となくシフタの動きが悪いように感じていたのと、前所有者がシフトペダルを足首近くの位置になるように調整していて使い難いので、バラシて組み直す事にする。バラシてみたら、案の定内部が錆びていた。
真鍮ブラシで錆を落とす。
組み付けるときにグリースを全体に塗っておく。
組み付けはサービスマニュアルの記載通り、ステップと水平の位置にシフトノブが来るように調整しておいた。
作業が終わってから30kmほどテスト走行してみた。スロットルの動きもシフタもスムーズで問題無し。ガソリンが漏れる心配も無い。ただ、リアハブベアリングは交換していないので、30km/hを超えた辺りから「ゴロゴロゴロゴロ...」という変な振動がシートを介して体に伝わってくる。
帰宅してから2時間ほどして再度チェックしたが、オイル漏れは全く無い。やはりアウトプットシャフトのオイルシールが原因だったようだ。
これで一先ずは公道走行に支障が無い状態になり、残る懸案事項はリアのハブベアリング交換のみとなった。
(完)
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