BOSE AW-1の部分修理(その5:完成) [電子回路]
(前回からの続き)
AW-1の液晶表示は上面にある。古い機種だけに、液晶を照らす照明などは一切無い。
「細いLEDを付けりゃ良いんじゃない?」と思いながら部品箱を漁ったら、良さそうな白色LEDが見つかった。
約2mAでの点灯時電圧を測ると2.9Vと一寸。
そんなに高い電圧じゃないし、2mA前後と少ない電流なので、基板の電源ラインに接続すればなんとかなりそう。
改めて液晶表示の基板を眺める。
配線を追ってみてGND(グランド)のラインは判ったが、肝心な電源ラインが読めない。そこで、基板から出ている配線コネクタを見ると、一応赤い線はあるにはあるが電源と言う訳ではなさそうだ。
その配線はカセット&ラジオの大きな基板に繋がるので、そちらのコネクタを見てみる。
丸で囲んだ部分がコネクタになるのだが、シルク印刷の文字を見ても電源に相当する部分は無い。
「じゃぁICの電源ピンから追えば良いかも」と思い、再度液晶表示基板のプリントパターン面を眺める。
NECコントローラIC・μPD1708Gのデータシートをネット上で探したら、電源電圧は5V、電源ピンは7番ピンと33番ピンで、33番ピンは内部で7番ピンに接続されていると判った。早速ピンの配線を見ると、どうやらICの下に配線が通っているらしくて7番ピンも33番ピンも配線が見当たらない。ICはグルーのようなもので固定されているので取り外すのは難しそうだ。
このグルーのようなものに切れ込みを入れて電源ピンに配線すれば電源として使えないことはない。しかし、手持ちのハンダごてでは先端が太過ぎてピン1本だけハンダ付けという事が出来ない。基板のパターンをしつこく追いかけたが、どうしても電源ラインを見つけられない。
とりあえず電源は後回しにして、液晶側の作業を進める。
基板に付いたままでは作業できないので、液晶を支えている樹脂の部品を外すと液晶も一緒に外れる。
液晶は液漏れや傷などは無く、かなり奇麗だ。
液晶の裏側には基板と接続させる為の導電ゴムが上側に貼られている。
3mm白色LEDと液晶の厚みはほぼ同じだ。
液晶の真ん中に筋が見える。ここに表示させる液晶内部の配線が入っていると思われる。そうなると、配線の真横から光を当てることになるので、ちゃんと表示が見えるようになるのか?という疑問が出て来るけれど「まぁ何とかなるでしょ」と作業を続ける。
# こういう直感って大抵当たってるんですよねー...(--;)。
樹脂部品に3mmの穴を開ける。
片側だけでは暗いかも知れないので、両側に開ける。
元通り基板に液晶を取り付け、念の為に上の蓋との隙間がどの程度あるかを確認する。
殆ど余裕は無いが、LED程度なら何とか収まりそうだ。
LEDを仮置きして見ると、プラス側とマイナス側で長さが合わない。ちょうど良い抵抗が無く、抵抗3つで合成抵抗にしたのだが、足の長さまでは計算に入れていなかったのだ。
そこで、抵抗をハンダ付けし直して長さを調整する。
基板に取り付けたままではハンダ付けし難いので、液晶部を外してからハンダ付けした。
基板に液晶部を嵌め込む。
電源の配線を赤色LEDと同じイコライザ基板の電源端子にハンダ付けする。
取り外しが簡単に出来るよう、電源と白色LEDの間には110型の端子を挟んだ。配線は樹脂の被覆で覆われているのでショートなどの心配は無いが、念の為に粘着力の弱いテープで配線を留めた。
後は元通りに組み立てれば完成である。
暗くなった部屋で液晶を見ると、LEDはちゃんと光っている。
LEDの光軸が液晶の電極付近になっているので、液晶全体を照らすようにはならないのが少々残念だが、暗い場所でも一応見えるようにはなった。全体はこんな感じになる。
1時間ほど大き目の音量で音出ししたが、正常に動いた。これでOKだ。
これでチューンアップを兼ねたメンテナンスは完了した。更にもう1台あるけれど、必要な部品が足りないので、そのうちに大須・アメ横にでも買いに行ってから作業する積もりだ。
(完)
AW-1の液晶表示は上面にある。古い機種だけに、液晶を照らす照明などは一切無い。
「細いLEDを付けりゃ良いんじゃない?」と思いながら部品箱を漁ったら、良さそうな白色LEDが見つかった。
約2mAでの点灯時電圧を測ると2.9Vと一寸。
そんなに高い電圧じゃないし、2mA前後と少ない電流なので、基板の電源ラインに接続すればなんとかなりそう。
改めて液晶表示の基板を眺める。
配線を追ってみてGND(グランド)のラインは判ったが、肝心な電源ラインが読めない。そこで、基板から出ている配線コネクタを見ると、一応赤い線はあるにはあるが電源と言う訳ではなさそうだ。
その配線はカセット&ラジオの大きな基板に繋がるので、そちらのコネクタを見てみる。
丸で囲んだ部分がコネクタになるのだが、シルク印刷の文字を見ても電源に相当する部分は無い。
「じゃぁICの電源ピンから追えば良いかも」と思い、再度液晶表示基板のプリントパターン面を眺める。
NECコントローラIC・μPD1708Gのデータシートをネット上で探したら、電源電圧は5V、電源ピンは7番ピンと33番ピンで、33番ピンは内部で7番ピンに接続されていると判った。早速ピンの配線を見ると、どうやらICの下に配線が通っているらしくて7番ピンも33番ピンも配線が見当たらない。ICはグルーのようなもので固定されているので取り外すのは難しそうだ。
このグルーのようなものに切れ込みを入れて電源ピンに配線すれば電源として使えないことはない。しかし、手持ちのハンダごてでは先端が太過ぎてピン1本だけハンダ付けという事が出来ない。基板のパターンをしつこく追いかけたが、どうしても電源ラインを見つけられない。
とりあえず電源は後回しにして、液晶側の作業を進める。
基板に付いたままでは作業できないので、液晶を支えている樹脂の部品を外すと液晶も一緒に外れる。
液晶は液漏れや傷などは無く、かなり奇麗だ。
液晶の裏側には基板と接続させる為の導電ゴムが上側に貼られている。
3mm白色LEDと液晶の厚みはほぼ同じだ。
液晶の真ん中に筋が見える。ここに表示させる液晶内部の配線が入っていると思われる。そうなると、配線の真横から光を当てることになるので、ちゃんと表示が見えるようになるのか?という疑問が出て来るけれど「まぁ何とかなるでしょ」と作業を続ける。
# こういう直感って大抵当たってるんですよねー...(--;)。
樹脂部品に3mmの穴を開ける。
片側だけでは暗いかも知れないので、両側に開ける。
元通り基板に液晶を取り付け、念の為に上の蓋との隙間がどの程度あるかを確認する。
殆ど余裕は無いが、LED程度なら何とか収まりそうだ。
LEDを仮置きして見ると、プラス側とマイナス側で長さが合わない。ちょうど良い抵抗が無く、抵抗3つで合成抵抗にしたのだが、足の長さまでは計算に入れていなかったのだ。
そこで、抵抗をハンダ付けし直して長さを調整する。
基板に取り付けたままではハンダ付けし難いので、液晶部を外してからハンダ付けした。
基板に液晶部を嵌め込む。
電源の配線を赤色LEDと同じイコライザ基板の電源端子にハンダ付けする。
取り外しが簡単に出来るよう、電源と白色LEDの間には110型の端子を挟んだ。配線は樹脂の被覆で覆われているのでショートなどの心配は無いが、念の為に粘着力の弱いテープで配線を留めた。
後は元通りに組み立てれば完成である。
暗くなった部屋で液晶を見ると、LEDはちゃんと光っている。
LEDの光軸が液晶の電極付近になっているので、液晶全体を照らすようにはならないのが少々残念だが、暗い場所でも一応見えるようにはなった。全体はこんな感じになる。
1時間ほど大き目の音量で音出ししたが、正常に動いた。これでOKだ。
これでチューンアップを兼ねたメンテナンスは完了した。更にもう1台あるけれど、必要な部品が足りないので、そのうちに大須・アメ横にでも買いに行ってから作業する積もりだ。
(完)
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