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デジカメ考 [カメラ]

 前回の内容を改めて読み返してみたら、デジカメをほぼ1年毎に買い替えているではないか。自分では2年から3年に一回程度の感覚だったから、「ありゃりゃっ、頻繁に買い替えてるなぁ」と驚いた。人間の、いや、拙者の感覚っていい加減だなぁ。(汗)
 今回は、前回書く積もりだった「デジカメについて」である。
DSC-RX100M3、G7ZMark2、S120のコンデジ3台
 デジカメはブログやオークション用の撮影がメインで、他にも一寸したメモ代わりに撮影したり、撮影会で露出計代わりにしたり、ほぼ100%雑用使いである。デジタルカメラで作品作りをすることは無い。

 それでも、今まで何かしら理由があって買い替えて来た。例えば「マクロ撮影でなかなかピントが合わない場面が増えた」なんて感じるようになると「そろそろ買い替えか?」といった調子である。
 ただ、それ以外にもどこかで「新しい機種の方が画質も向上している筈」という期待が入っていたように思う。だから、撮影素子のサイズが大きくなった機種の中古価格が落ちて来ると、一寸した不具合をきっかけに買い替えを考えるようになっていた。
 勿論、買い替えれば新しい機種だから画質は当然向上しているし、それ以外にも電源を入れてから撮影できる状態になるまでの時間が一寸短くなったりしているから、「新しい機種は良い」となるのは当然である。
 更に、あえて壊れるまで使うことはして来なかったけれど、これは「短期的には早めに乗り換える方が、壊れてから買い替えるよりも出費が少なくて済む」という金銭面の事情からだ。デジカメも家電製品の一つで、製造から時間が経てば故障率も上がるし修理も難しくなる。壊れて価値ゼロのゴミになる前に、出来るだけ高い金額で売り払えるように、と早めの買い替えを続けている。
 但し、頻繁に買い替えると出費総額がかえって大きくなってしまう危険もあるので、その辺の見極めが難しい。

 ブログでは、基板上の部品とか分解した内部など、細かな物を撮影する時もある。抵抗などはサイズがミリ単位だから、はっきり見えるように拡大して撮影しようとすれば大抵はマクロ撮影となる。マクロ撮影はデジカメの売り文句の一つにもなっているらしくて「最短撮影距離5㎝」とか「マクロ時最短距離3㎝」と、声高に謳っている製品もある。
 実際の撮影では、いくら最短距離が短くても撮影時にボディ本体が陰になって撮影そのものが難しかったり、レンズ外周が周囲の部品などに当たってしまって近づけられなかったりする。だから、単純に撮影最短距離が短かけりゃ良いという訳でもない。
 広角ではどうしても小さく写ってしまうので望遠側で撮りたくなるけれど、コストの制約があるのか望遠側は最短距離がやたらと長いというのが殆ど。どんなコンデジでも、ボディ単体だけでプリント基板上の部品を拡大撮影するのはほぼ無理だ。
 じゃぁどうするか?レンズの前に虫メガネなどを置いて拡大すれば良い。
レンズの前にシマミ・ルーペを入れて撮影中
一眼レフ用に「クローズアップレンズ」という製品が出ているけれど、原理はそれと同じ。敢えて望遠側にして距離をある程度置いて拡大する(ワーキングディスタンスを拡げる)と撮影が楽になる。カメラの他に虫メガネも手で支えて撮影するので少々面倒だが、簡単で安上がりである。
 虫メガネを使うと、カメラ側がピントを合わせられずピンボケになるような気がするけれど、実際には影響は殆ど感じない。ピント調節の機構はコントラストを検出して制御しているようで、余計なレンズを挟んでも関係無いらしい。
 ピンボケは液晶モニターを見ながらカメラ毎前後させてピントを合わせるけれど、表示が使い易くないと撮影に手間取るし、ストレスも感じる。今回の3機種では、マクロ撮影時の液晶モニター表示が決め手になってS120を残すことにした。

 今まで、若干不本意ながらもコンパクトデジタルカメラの中では上位機種ばかりを使い続けて来ている。自分としては安い機種の方が良いのだけれど、ある機能を使おうとすると上位機種しか選択できない。その「機能」とは...「M(マニュアル露出)」である。
マニュアル露出モード
フィルム撮影では露出計の値を元に撮影するけれど、輝度差(明るい所と暗い所の差)が大きい時などは「どんな感じに写るん?」と気になる。プロなら予想が付くだろうけれど、残念ながら拙者のレベルでは頭の中に思い描いた画像が本当にフィルムに映る映像と同じかどうか自信が無い。
 そんな時でも、測定値をそのままデジカメに設定して撮影すれば、写り具合は液晶モニターの表示を見れば見当が付く。「ポラを引く(インスタントフィルムでテスト撮影する)代わり」にしているのだ。これを利用してフィルムで撮影すれば、無駄なカットを何枚も撮らずに済む。
 今時のデジカメはどれも多機能で、「魚眼風」「絵画風」「ミニチュア風」などの画像加工ができるようになっている。でも、何故かマニュアル露出の機能は含まれていない。画像加工の方が遥かに大変な筈なのに、である。利用者がかなり限定されそうなマニュアル露出よりも、インパクトの強い画像加工の数を優先する方が売り易いだろうし、売る側にしてみればインパクトの無いカメラじゃ「こんなの売れない!」となるのかも知れない。
 極端な話をすれば、デジカメの撮影モードは「P(プログラムオート露出)」と「M(マニュアル露出)」さえあれば良く、他の機能は使わないから要らない。不要な機能を削る代わりにレンズをもっと明るくしたり、基本性能を上げたりして欲しいと思う。
 でも、カメラを趣味としない人にとっては恐らく奇麗に写ることが重要で、露出云々は関係の無い話でしかない。デジカメは特定利用者向けの製品ではないから、この辺は仕方ないと諦める他無さそうだ。

 今までデジカメをアレコレ買い替えて来たのに、今回5年近く前の機種にしたのは「S120とそれ以降の機種でも大して変わらないなぁ」と感じたのと「他の2機種ならまだそこそこの値が付くよね」という思惑からである。DSC-RX100M3もG7XMark2も、実に良くできた製品だと思う。でも、拙者の使い方ではS120の機能で不足する部分は無い、というのも事実である。
 DSC-RX100M3は、フィルムと同じ感度のISO100に設定できる、電池の持ちが良い、電源を入れてから撮影できるまでの時間が短いという点が良い。
 G7XMark2は、露出補正が別ダイアルで用意されていて使い勝手が非常に良い、S120に比べれば電池の持ちが良い、電源を入れてから撮影できるまでの時間が短い、という点が良い。
 でも、それぞれの良さがあっても、マクロ撮影時の中央部のみ拡大といった使い勝手の良さを打ち消すほどではなかった。画質は古いS120の方が分が悪いが、その辺は画像処理ソフトで対応できる範囲だし、元々の使用目的がメモ代わりだから拘る必要も無い。
 更に、S120は普及価格帯のコンデジとほぼ同じ大きさで、普段使っているウエストバッグの中に何とか入れられるサイズ。電池の持ちは替えの電池を用意すれば良いと割り切ってしまえば、新しい機種に固執する理由が無くなってしまうのだ。

 今回のデジカメ選択で、改めて「自分には何が必要で何が必要でないか」をよくよく考えねばなぁと反省させられた。
 自分では「そんなことは無い」と思っていてもメーカの宣伝に踊らされてしまった部分があった(例えば、撮影素子が大きくなった、とか)と思うし、必要無いとは分かっている積もりでも新しい機種が出ると何となく気になってしまうという面もあった。「本当に必要な物は何か」という視点が曖昧になっていたのである。
 極端な事を言えば、撮影に必要なのは「感度」「シャッター速度」「絞り値」の3つだけ。それを自由に操作できるデジカメであれば十分なのだ。
 なお、ここに書いた内容は「拙者が使う」というのが大前提なので、他の方なら違う視点で考えて別の結論が出るだろう。アマチュアとプロでも違うだろうしね。

 今はスマホでの撮影が主流になって来て、単体のデジカメは販売量が減少しているらしい。実際、各メーカも製品の数を大幅に絞り込んでいる。その一方で「インスタ映え」を狙って単体デジカメの売り上げが最近になって徐々に伸びつつあると言う。
 S120が壊れる頃には単体のデジカメがどうなっているのか分からないが、今から心配する必要は無かろう。今度は壊れるまでS120を使い倒す積もりだ...あっ、予備のバッテリー買わなきゃ。(笑)
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みうさぎ

実際実物を撮影してみないとわからないこと
多いですからねっ
進歩してるわりにはここは今一つてぇ
とこあるかと思いますよ
なんせ~良くわかってないうさこには
簡単でドアップで撮りたいだけが優先されて
Rifle さま~ドンドンデジカメ
毎年更新してるんですねぇ
デジカメ~新しいの出るもんねぇ
良いものこれからもゲットできることを
期待してますよっ~満足いくまで~
頑張れ~

by みうさぎ (2018-02-05 09:53) 

Rifle

みうさぎさん
実際使ってみると、最新機種でも進歩してるよーなしてないよーなって感じです。どーなってんのやら。(汗)
デジカメも発展途上の製品なので、今後に期待します。(笑)
by Rifle (2018-02-05 11:09) 

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