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イバニーズAS-200の簡単なメンテナンス [音楽]

 以前から探していた「イバニーズ」時代のセミアコAS200をようやく手に入れる事が出来た。
イバニーズAS-200
イバニーズAS-200裏側

でも、手元には2015年に手に入れた比較的新しいモデルがある。
新しいアイバニーズAS-200
材質も含めて作りは変わっていないけれど、ヘッドの形状が違うし製作年代も違うので、出てくる音にもかなり違いがある筈。何よりも、やっぱり「イバニーズ」と呼んでいた時代の初期型Artistヘッドの方が好きなのである。
初期型ヘッド
 ヘッド裏にシリアル番号が入っている。
ヘッド裏にシリアル番号
この番号から1981年10月の5275番目に作られたギターと判る。1980年代のAS200はフジゲンでスタートして後に寺田楽器が製造していたと言われているけれど、このギターがどちらで作られたのかは...判らん。(笑)
 40年近く前のギターだけに、ブリッジやテールピースも表面が荒れている。
ブリッジの表面が荒れている
ているピースも部分的に荒れている
ピックアップカバーも塗装が一部剥げてるけれど年代の割に傷みは少なくて、一寸離れるとかなり奇麗に見える。
 ペグキーは調弦時の摩擦で金色の塗装がほぼ全部落ちてしまっていて、表面もかなり荒れている。
ペグキーの表面も荒れている
入手した時点で既に弦が錆びていたので外した。ボールエンドに色が付いている。
外した弦
前所有者はD'Addario(ダダリオ)の弦を使っていたようだ。
 新品時のブリッジは金ピカなのだが、くすんだ銀色のような色になっている。
ブリッジはくすんだ銀色
真鍮ブラシで磨いたら、まぁまぁ奇麗になった。
磨いたブリッジ
この記事書いてて気が付いたけれど、ブリッジの向きが逆になっている。(笑)実用上は問題無いので、そのままにしておく。次回弦を張り替えた時に直せば良い。
 まず、フレットをNevrDull(ネバーダル:金属磨き)で磨く。左2本が磨く前、右3本が磨いた後だ。
フレット磨き中
 フィンガーボードは全体的に白っぽくなっている。前所有者はメンテナンスをしなかったのだろうか。
フィンガーボードは白っぽい
レモンオイルを塗って拭き取ると、白っぽさが無くなる。左の色の濃い部分が拭き取った後である。
拭き取ると白っぽさが無くなる(左側)
拭き取り一回目で黒っぽい汚れが布にしっかり着いたので「こりゃ一寸放置して汚れを浮かせる方が良さそうだ」と思い、レモンオイルを塗ったら1時間位放置してから拭き取り、未だ汚れが付くのでまた縫ったら1時間放置し、と言うのを繰り返した。8回繰り返してようやく汚れが付かなくなったが、それで1日が終わってしまった。(汗)
 前所有者は強く握り込んでいたのか、フィンガーボードのローフレット側に凹んでいる所が数か所ある。
IMG_8405.JPG
実用に支障は無いのでこのままだが、フレット交換時に擦り合わせれば目立たなくなるだろう。
 ペグも表面が劣化して錆が浮いているので、ヘッドから外して真鍮ブラシで磨く。右が磨く前、左が磨いた後だ。
右が磨く前、左が磨いた後
金色の塗装が薄くなって銀色のようになってしまうが、こればかりは仕方あるまい。
 ペグキーを試しにNevrDullで磨いてみたが、全く変化無し。
NevrDullで磨いても変わらない
サンドペーパーで磨くとかバフ掛けするとかで表面を滑らかにしないと奇麗にはならないのかも知れない。表面さえ奇麗になれば自分でメッキするという手もあるけれど...とりあえずこのままで、気になるようだったらその時に考えよう。
 前面Fホール近くにある擦り傷は、角度によってはかなり目立つ。
目立つ擦り傷
見た目とは裏腹にやや深い傷で、液体コンパウンドで1時間ほど格闘してようやく目立たなくなった。
擦り傷は目立たない程度にまでなった
張り替えは、ストックしてあるROTOSOUND(ロトサウンド)ステンレス弦のミディアム・セットを使う。
ロトサウンドのステンレス弦ミディアム・セット
弦を張り、オクターブ調整をして完成である。
メンテナンスを終えたAS200
念の為に音を出してみる。

 先日仮組して使ったLM380アンプは未だ完成させていないし、ユニバーサル基板のサイズを決める為にブレッドボードから外してしまっている。「また組み立てるのかよ...あっ、そういえば!」子供の部屋に置いてあったRock Blockを持って来た。
Rock BlockとFLIP300FCのスピーカ
このRock Blockは、3年ほど前ギターアンプの回路について調べていた時に見つけ、製造元に連絡して日本へ送って貰った物。出力側真空管はオプションのECC99になっている。
 早速音を出してみると...うん、出て来るのはセミアコの音だ。(笑)そのうちに新しい方のAS200と弾き比べて見ると面白いかも知れない。

 思ったよりも手間はかかったけれど、普通に使える状態となった。が、ロクに弾けないくせにギターの数が増えてしまい、置く場所に困るようになってきた。
# 実は、他にもほぼ衝動買いしたギターがあったりするのよ。(汗)
そろそろ処分する事も考える必要がありそうだ。(滝汗)
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tama

いったい何本のギターがあるんでしょう。
フジゲンの名前を久しぶりに聞きました。数十年前に創始者(社長)の講演テープを聞いて、あまりの面白さにテープを借りてダビングし、それをテープ起こししたことを思い出しました。
by tama (2020-04-11 08:08) 

Rifle

tamaさん
本業のベースは3本だけでずーっと変化無しですが、ギターは・・・うーん、何本でしょうねぇ?怖くて数えた事無いんで。(笑)
結婚前は50本近くあったけど結婚を機に一気に3本に減らしたんですけど、この20年でまた増えちゃいました。(滝汗)少なくとも5本位に絞ろうと思います。

by Rifle (2020-04-11 08:49) 

かつお

こんにちわ、はじめまして。
AS-200を探していてたどり着きました。

沢山楽器があるようで、とても羨ましく思います。

やはりこの頃のイバニーズは特にいいですね。
色々判らないことがあり、検索していろんな情報をかじりながら、
当時の様子を想像したり検証してみたり楽しんでます。

1980年代の初め頃まではセミアコもフジゲン製造だったようですね。
80年代中頃から寺田楽器になったような情報ですが、
どういった違いがあるのかも興味あります。

70年代終わりごろから80年代のフジゲン製の楽器が好きで
いくつか当時から所有してますが、ずっと憧れだったAS-200を
また探してみようと思います。

拝見させてもらったこの個体はとてもいい状態のようで、
どんな音がするのか想像が膨らみます。

良い楽器はメンテナンスして長く大事に使うことが
とても楽しいと最近思うようになり、
私も少しづつメンテナンス始めました。
また参考に色々拝見させてもらいますね。

良いもの見させてもらいました、ありがとうございました。
by かつお (2021-06-13 11:53) 

Rifle

かつおさん
ご来訪有難う御座います。
赤AS200と比べると音はややまろやかです。言葉では表現が難しいんですが、単純にトーンを少し絞ったという音ではなく、高音成分のピーク周波数が少し下がっているようです。
ES335も新しい時は音がキンキンするという話を良く耳にするので、セミアコは時間が経つと音の出方が丸くなってくる?みたいです。
by Rifle (2021-06-13 13:19) 

かつお

Rifle さん
ご返信ありがとうございます。
そうなんですね。とても貴重なお話で興味が広がります。
やはり同モデル型番でも年代がそれこそ、ん十年と違ってくると
材も違えば経年を過ごした材の発する音は、歳を重ねた風格が
あるのかもしれないですね。

若いときはどうしても尖ってしまうものなんですね(笑)
その辺りは更にセミアコならではのエイジングかもしれないですね。

やはりAS200がどうしても弾いてみたくなりました。
もうそれこそ30年ほど弾いてなかったので、
大した腕は持ち合わせていませんが、
歳を重ねた音は是非この耳で確認してみたいと思ってます。

実はソリッドボディばかりしか持っていなくて、
当時から憧れていました。

いくつになっても楽しみを持てるのは幸せなことだと感じています。
ゆっくり探してみようと思ってます。

その間、手持ちのギターを少しづつ掃除しながらメンテナンスして楽しもうと思います。

ゴールドのパーツはくすみや剥げが難しいですねー
by かつお (2021-06-13 20:22) 

Rifle

かつおさん
セミアコもフルアコも、ある程度弾いていないとエイジングは進まないみたいです。弦の振動が重要なのかも知れないです。ただ、拙者はベースでギター類は全くと言って良いほど弾けず、時々ジャラジャラ鳴らしてる程度です。(^^;)
ゴールドのメッキは剥げ易いのが難点です。メッキキットで修復できますけど、下地を綺麗に整えるのが難しくて、素人にはハードルが高いです。
by Rifle (2021-06-14 09:41) 

かつお

Rifleさん

こんばんわ、ご無沙汰しております。
以前にお話を伺って、やはりこのセミアコをどうしても弾きたいという思いが更に強くなった次第です。
その後、地道に探していたおり見つけたIbanez 2630 を入手しました。
後のAS-200へとモデルが変わる前のモデルで、1979年製でした。

やはり同じくゴールドパーツの剥げは仕方ないですね。
ボディその他は傷みが無いので、ゆっくり掃除して弾き続けたいと思います。

言われていたマイルドな音という表現、なんとなく理解できる感じがします。
年代の新しいセミアコと比較できてないので、はっきりとは言えませんが、
イバニーズの70年代から80年代初期のソリッドボディばかりを使っていたので、全然違う存在感に感動しています。
もっと早く足を踏み入れるべきでした。。。

その後のAS-200はいかがでしょうか。
ゆっくり時間があるときに、鳴らすセミアコの楽しさはいいものですね。


by かつお (2021-08-18 21:05) 

Rifle

かつおさん
2630はジョン・スコがメインで使っているモデルですね。
我が家のAS-200は何故かキーボード弾きの子供が気に入ってしまい、拙者より子供の方が良く弾いていたりします。(^^;)
by Rifle (2021-08-18 21:56) 

かつお

Rifleさん
こんにちわ。いつもお返事頂き感謝です。
2630はジョン・スコさんが使われていたというの、購入後に調べて知りました。。お恥ずかしい。
ピックガードが無くなってるので、また探さなければと思ってます。
現代と違う作りの良さというか、重厚さが感じられます。

子供さんが弾かれているということで、いいですねー
親子で音楽に取り組まれているのは理想です。
うちはまだ子供がそんな歳ではないですが、
いずれ楽器を持ってくれれば嬉しいです。

鍵盤とベースはいいセッションできそうですね。
憧れます。

私は一人でポロポロと鳴らして当分は楽しむことにします。

一度は2630もオーバーホールしてみようと思ってます。
まだ取り掛かってるものや、順番待ちがあるので、
いつになることやらですが・・・
by かつお (2021-08-19 15:55) 

Rifle

かつおさん
この時期のギターは良い材が使われていて、メンテすると驚くほど良くなる事が多いです。楽しみですね。(^^ )
by Rifle (2021-08-20 15:30) 

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