MarshallのギターアンプLEAD12(その2:とりあえず作業完了) [音楽]
(前回からの続き)
中国肺炎(武漢ウィルス・コロナウィルス)のお陰で部品屋さんに注文が殺到しているらしく、随分と時間が掛かってしまったけれど部品が届いたので作業する。
基板が収められている金属ケースの横にシールが貼られている。
日本向けの「5005」というモデル番号が付けられているようだ。基板にも検品シールらしき物が貼られている。
Sueさんがこの基板を検査したようだ。
パネル表面は表面が劣化で変色しているけれど、変質してしまっているようで、界面活性剤でもセスキ炭酸ソーダでも全く歯が立たなかった。
仕方ないので、このままにしておく。
ガリの酷かったボリュームポットは、刻印も何も無くて製造メーカが分からない。
このアンプにはALPHA社のポットが使われている筈なので、交換されている可能性もある。カバーを外すと、抵抗体の表面は酷く劣化しており、接点のスジがクッキリ付いている。
抵抗体を軽く触るだけで指が真っ黒になる。こんな状態じゃまともに音が出なくても仕方あるまい。NevrDull(ネバーダル:金属磨き)で磨くんだが、いつもの倍以上の時間をかけて磨いても、まだ黒い粉が指に着く。「えー?どうなってんの???」と思いながらも徹底的に磨いたら、ようやく手に何も点かなくなった。ポット5個を磨くのに1時間半以上も掛かってしまった。(汗)
次は電解コンデンサだ。古いのを外してみたら、100μF以上の物は全て液漏れした痕があった。
交換するコンデンサは6個と少ない。
だから、交換作業は直ぐ終わった。
念の為に電源ケーブルも調べたが、今直ぐ交換する必要は無い状態だった。
全体的に汚れが目立ったので、セスキ炭酸ソーダで軽く拭き、ポットのツマミも洗剤で洗ったら奇麗になった。
ギターを繋いで音を出してみると、ボリュームの位置に応じた音が出て来る。これで作業は完了である。
オーバーホール作業は終わったけれど、懸念事項が3つある。
一つ目は「BASSのボリュームを動かしてもあまり変わらない」という点である。ネット上を見ると、「低音域が弱い」のはVシリアル共通らしく、パワートランジスタのエミッタ側に入っている抵抗器を変えると音も変わるらしい。手持ちにワット数の大きな抵抗は無いので、機会があれば変えてみたい。
二つ目は、スピーカーケーブルがしょぼい(笑)事。
普通の配線に使うような細い線が使われているので、幾ら12Wしかないとは言っても少々心許無い。せめてVVFケーブル程度の太い線に交換する方が良さそうに思う。生憎手持ちのケーブルは細い物ばかりなので、こちらも機会を見て交換したい。
三つ目は、スピーカーユニットが劣化している可能性を否定できない事。
30年以上前の製品なので、スピーカの磁気回路も劣化で弱くなっている筈。ただ、スピーカは音を決める重要な部品なので、何も考えずに交換する訳には行かない。LEAD12の回路を踏まえたうえで、音の傾向をどういう方向へ持って行くのか、という事をきちんと考えてからでないとスピーカを選定できない。
「定番製品に置き換える」という安直な方法も無い訳ではないが、自分に合わない音になってしまう危険性もある。ユニットは値の張る部品だし、慌てる必要も無いので、じっくり考えて結論が出てからにしよう。
(とりあえず、完)
中国肺炎(武漢ウィルス・コロナウィルス)のお陰で部品屋さんに注文が殺到しているらしく、随分と時間が掛かってしまったけれど部品が届いたので作業する。
基板が収められている金属ケースの横にシールが貼られている。
日本向けの「5005」というモデル番号が付けられているようだ。基板にも検品シールらしき物が貼られている。
Sueさんがこの基板を検査したようだ。
パネル表面は表面が劣化で変色しているけれど、変質してしまっているようで、界面活性剤でもセスキ炭酸ソーダでも全く歯が立たなかった。
仕方ないので、このままにしておく。
ガリの酷かったボリュームポットは、刻印も何も無くて製造メーカが分からない。
このアンプにはALPHA社のポットが使われている筈なので、交換されている可能性もある。カバーを外すと、抵抗体の表面は酷く劣化しており、接点のスジがクッキリ付いている。
抵抗体を軽く触るだけで指が真っ黒になる。こんな状態じゃまともに音が出なくても仕方あるまい。NevrDull(ネバーダル:金属磨き)で磨くんだが、いつもの倍以上の時間をかけて磨いても、まだ黒い粉が指に着く。「えー?どうなってんの???」と思いながらも徹底的に磨いたら、ようやく手に何も点かなくなった。ポット5個を磨くのに1時間半以上も掛かってしまった。(汗)
次は電解コンデンサだ。古いのを外してみたら、100μF以上の物は全て液漏れした痕があった。
交換するコンデンサは6個と少ない。
だから、交換作業は直ぐ終わった。
念の為に電源ケーブルも調べたが、今直ぐ交換する必要は無い状態だった。
全体的に汚れが目立ったので、セスキ炭酸ソーダで軽く拭き、ポットのツマミも洗剤で洗ったら奇麗になった。
ギターを繋いで音を出してみると、ボリュームの位置に応じた音が出て来る。これで作業は完了である。
オーバーホール作業は終わったけれど、懸念事項が3つある。
一つ目は「BASSのボリュームを動かしてもあまり変わらない」という点である。ネット上を見ると、「低音域が弱い」のはVシリアル共通らしく、パワートランジスタのエミッタ側に入っている抵抗器を変えると音も変わるらしい。手持ちにワット数の大きな抵抗は無いので、機会があれば変えてみたい。
二つ目は、スピーカーケーブルがしょぼい(笑)事。
普通の配線に使うような細い線が使われているので、幾ら12Wしかないとは言っても少々心許無い。せめてVVFケーブル程度の太い線に交換する方が良さそうに思う。生憎手持ちのケーブルは細い物ばかりなので、こちらも機会を見て交換したい。
三つ目は、スピーカーユニットが劣化している可能性を否定できない事。
30年以上前の製品なので、スピーカの磁気回路も劣化で弱くなっている筈。ただ、スピーカは音を決める重要な部品なので、何も考えずに交換する訳には行かない。LEAD12の回路を踏まえたうえで、音の傾向をどういう方向へ持って行くのか、という事をきちんと考えてからでないとスピーカを選定できない。
「定番製品に置き換える」という安直な方法も無い訳ではないが、自分に合わない音になってしまう危険性もある。ユニットは値の張る部品だし、慌てる必要も無いので、じっくり考えて結論が出てからにしよう。
(とりあえず、完)