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フィルムカメラ考 [カメラ]

 先日、郵便ポストにハガキが入っていた。
案内ハガキ
「第12回クラシック&中古カメラ掘り出し市」の開催案内である。前回は昨年夏だから、年に二回開催しているみたいだ。

 前回の記事にも書いたけれど、この手のフェアやカメラ市に行かなくなって久しい。
 仮にカメラを増やしてしまうと防湿ケースに入り切らないという物理的制約があって買いたくても買えないという面もあるのだけれど、それ以上にフィルム価格高騰で今からフィルムカメラを買おうという気にならないという面がとても大きい。

 改めて35mmポジフィルムの値段を調べてみたら、最安値のマリックスフィルム製でも2800円、拙者が常用している富士フィルムVELVIA100は3630円、コダックのエクタクロームE100に至っては6530円!というお値段である。フィルムの現像費用が2000円前後だから、現像までを含めた一コマ当たりの撮影コストは160円弱となる。

 じゃぁネガだとどうか?カラーだと富士フイルムのフジカラー100が1540円だから、ポジフィルムのほぼ半額だ。
 近年カラーネガを使った事が無いので現像費用がどれ位なのかは分からないけれど、キタムラだと現像のみなら950円とネット上に出ているので、一コマ当たりのコストは70円弱。
 ポジと比べると随分安く感じるけれど、同時プリントにするとプリント代が嵩むから、結果はあまり変わらないかも知れない。

 拙者が常用する2B(ブローニー120)は、ポジフィルム5本セットのVELVIA100が15510円、現像はキタムラで1760円だ。ハッセルブラッドで撮影するとフィルム1本で12カットだから、一コマ当たりのコストは405円強。
 わの会撮影会だと一回の撮影会で15本ほど撮影するので、フィルム代と現像費用で合計72930円!!も掛かる計算になる。

 今のところ、フィルムは値上がりする前に仕入れたストックから使っている。だから、そこまで費用が掛かっている訳ではないのだけれど、ストックが尽きたらその費用がそっくりそのまま掛かる事になる。
 ここ数年撮影会は年に二回しかないので、費用面だけを考えればまぁ良いのかも知れない。けれど、やっぱりフィルムでバシバシ撮影したい・・・となると、機材を買う位ならィルム購入に回したいと思うのである。

 ここ3年ほどの間にハッセルブラッド以外の中判カメラがだいぶ増えてしまった。
増えた中判カメラ
左から順に、ローライコードⅢ、ローライフレックス2.8B、makina67、Mamiya6、GS645Sである。勿論どれも欲しくて入手した物ばかりだ。
 しかし、フィルムがこんなに高価になってしまうと、おいそれと撮影する訳には行かない。

 中判カメラは「ここぞ!」という場面で撮影する為に持ち出す事が殆どなので、35mmの様にあっちこっちでパチパチ撮影するような使い方はしない。だから使用頻度はそんなに高くなくて、各機種で年に1回か2回使う程度になってしまっている。
 あまりに使用頻度が少ないと機材にも良くないので、一部の機種は某所で絶賛売り出し中だったりする。だけど、わざわざ今から中判カメラを使おうと言う人は少ないので、買い手が全然付かないまま時間だけが過ぎ去ってゆく。(滝汗)

 元々は「カラーと白黒が同時に撮影できるように」とフィルムフォーマット毎に複数台持っていた。
 けれど、フィルムが高くなっちゃったし、重いけれど一応ハッセルブラッド503CWのシステムもある。なので、中判カメラは一台だけにしても良いかも?と考え始めて、とりあえず一番使用頻度の低いのから売りに出したのである。

 35mmカメラも同じように複数機種が手元にある。
DSC08474.JPG
左からCONTAX T2、Leica R6、Rollei35Classicの三台である。
# 35Classicのシューに載ってるのは距離計だよん。
 35mmフィルムは二か月に一本程度の割合で撮影している事もあって、まんべんなく年中使っている。だけど、ストックが尽きたら高額なフィルムを買ってまでして撮影するのか?と言われると「うーん( ;一一)」と考え込んでしまう。
 中判カメラと違って、この三台はそれぞれ用途が違う為、手放すとすると大いに悩む羽目になる。強いて言えば、T2と35Classicは全自動か手動かの違いだから、どちらか一台だけでも構わないという気はする。
 極論すればR6が一台あれば事足りてしまう。けれど、サイズが大きいので、バイクで移動の時には持ち出すのを躊躇ってしまう。
# カメラバッグも必要になるしねぇ。
 近年35mmでもモノクロで撮影する回数が増えてきている為、カラーと白黒同時に撮影したいと感じる機会は結構多い。けれど、本当に二種類のフィルムで撮影するとなると、やたらと費用が掛かる事になってしまう。

 実は、少し前に「モノクロフィルム現像設備を廃棄しようか悩んでいる」という話を偶然聞きつけて「じゃぁ拙者が受け取っても良いですけど?」と軽~い気持ちで申し出た。
 そしたら、現像液や容器だけでなくて、引き伸ばし器やら何やら全部を頂いてしまったのである。(汗)凄い機材の量で、自分が使っている部屋の1/5ほどを占有してたりする。
 水回りの設備が無いので、現像するのは今の状態ではかなり無理があるけれど、そのうちに現像できるようにしようと考えている。だから、モノクロの現像費用は大幅に抑える事が出来るようになるかも知れない。

 そうは言っても、フィルムそのものが高いのはどうしようもない。
 今後、フィルム撮影をどうしてゆくのか、いっその事デジタルに完全移行してしまうのか・・・今の段階ではデジタルに移行する気は無いのだけれど、更にフィルム価格が高騰していくようなら真剣に考えないと行けなくなる日が来るのかも知れないなぁ。(溜息)
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