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トホホ...なメディア [雑感]

 衆議院選挙における民主党の圧勝から既に1週間以上経過するが、国内メディアは相変わらず古い55年体制のままのようだ。

 連日民主党の鳩山代表の言動がメディアに流れているが、同時に敗北した自民党の動きも相変わらず追いかけている。しかも、民主党に関する報道内容に比べて自民党に関するそれの方の密度が圧倒的に高い。これは長年自民党のみを主たる取材対象としてきた、そして、記者がぶら下がり取材で書いたメモだけで記事を仕立てていた悪習慣から未だに抜けられないでいる証左ではないか。
 海外メディアのように記者自らの嗅覚で何処にでも切り込んでいく姿勢を持たない限り、今まで通り「誰それがああ言ったこう言った、あれがこうなったそうなった」という局所的な情報しか流せないだろう。

 昨日届いたTIMEでも勿論鳩山代表が取り上げられているが、まだ政権に就いた訳ではないので選挙公約を開設するだけの内容に留めている。恐らく、今後も継続的にTIMEは政策や動向をWatchしながら定期的に記事としてまとめて出してくるだろうし、過去の経緯を踏まえたVisionを読者に提示するだろう。
 それと同じことが海外メディアには出来て、どうして国内メディアには全く出来ないのかという口惜しい思いをしているのは決して拙者だけではあるまい。

 TIMEを含めた米国勢が警戒するのは今後の対米姿勢だろう。幾ら政権を担当する政党が変わったからといって、過去から継続性のある外交政策を突然止めることは難しいという問題はあるが、自民党のような「米国の背後からキャンキャンと吠える子犬のような外交」とは訣別しなければならないのは間違いない。国連の常任理事国入り騒ぎのような、米国の影響を前提にした動きなどはすべきでないのだ。こんなことばかりしているから、海外諸国からは「事実上米国の属国」としか見てくれないのに、それから視線をそらし続けていては永久にまともな外交は出来まい。
 米国を含めた各国の感情は先ず蚊帳の外に押しやって、日本と言う国は海外に対してどのような視点からどのような戦略を立て、それをどういう形で実行していくのか、という根本的なところから外交を考える必要がある。同時に、周辺国から戦争を仕掛けられることも考えて自国をどのように守るのか、その体制をどうするのか、といったことも考えていかねばならない。「国として自立する」のは決して容易なことではないのだ。
 しかし、そういった視点の報道が国内では過去も含めて全くないというのも動かし難い事実である。「国民はそっち方面には無関心だから」というのがメディアの今までの言い訳だったが、メディアが意見を出さなければ国民も関心を持とうとはしないだろう。何しろ、殆どの国民は日々の生活に追われているのだから。
タグ:外交
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コメント 2

ブルル

ご指摘のとおり、外交についての報道がほとんどないですね。
なにやら3党連立協議で揉めているようですが・・・・
原因は外交関係!?
突っ込んだ報道をしない(できない?)メディアはトホホですね。

by ブルル (2009-09-09 08:30) 

Rifle

> ブルルさん

そもそも、国内メディアに期待する方が無理なのかも知れませんねー。
戦場の現場中継なんぞは、極論すればその場に行けば誰でも出来る。
スポーツ中継なんぞは、ナントカ評論家なんていう怪しい人物にしゃべらせておけば良い。

意見が違うからこそ政党が別れているんで、連立を組むからといって「須ら(すべから)く意見を統一すべし」ということにはならないと思いますけど、人工無能な国内メディアは「意見統一出来るか?」といった噴飯ものの趣旨で報道することを憚らないですナ。
by Rifle (2009-09-09 12:30) 

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