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積読整理5 [雑感]

 前回に続いて鉄道関係の本を三冊読み終えた。どれも写真の掲載量が多くて文章が少ないので、一冊辺り2時間もあれば読み通せるだろう。

 一冊目は牛山隆信氏の「秘境駅へ行こう!」(小学館文庫)である。
秘境駅へ行こう!
中身は、「何故こんな所に駅が存在するのか?」という疑問から始まった辺鄙な鉄道駅の訪問記録である。実際に秘境駅に行こうにも苦労が色々あるようで、その様子が淡々と綴られている。
 現在では既に廃止されてしまった駅も含まれているので全部が全部参考になる訳ではないが、鉄道駅である以上は列車に乗れば必ず到達できる場所でもあるので、労せずに秘境めいた場所に行ってみたいという人には大いに参考になると思う。

 二冊目は二村高史氏の「写真で比べる昭和と今 国鉄風景の30年」(山海堂)である。
写真で比べる昭和と今 国鉄風景の30年
中身は、昭和40年代50年代の鉄道にまつわる風景と、その現在を写真で比較観察するというものだ。
 国鉄からJRに移行する際、赤字路線の廃止以外にもあちこちが変わっていき、知らず知らずのうちに昭和の風景は消えていった。気が付いてみれば、駅周辺も含めて鉄道のある風景は近代化された状態になってしまっている。当時の風景は何となく記憶の底にあったとしても、全てを明確に思い出すというのは結構難しい。筆者は、写真と言う媒体を利用して、的確かつ正確に比較することに成功している。以前はどこの駅でも当たり前のように見ることの出来た風景をもう一度みたいという人にオススメである。

 三冊目は丸田祥三氏の「鉄道廃墟」(筑摩書房)である。
鉄道廃墟
中身は、題名の通り廃棄された鉄道に関するものについて書かれている。
 鉄道車両などは譲渡されても管理されずにそのまま放置されてしまうことが多く、この本でもそういった場所が多く紹介されている。なお、出版は2001年だが、内容はかなり前の情報なので、現在どのようになっているのかは分からない。現在の状態とは違う可能性もあるので、この本の記述に対しては必要に応じて調べ直すなどの工夫が必要かも知れない。

 自動車交通の発達に伴って鉄道が徐々に衰退していったが、それでも昭和40年代まではまだまだ鉄道は元気であったと思う。拙者自身も、子供の頃は鉄道に乗るということは即ち、大旅行であった。当時自宅周辺でも自家用車のある家庭は殆ど無く、例え日帰りであったとしても、自分の住んでいる町を離れて別の場所へ行くというのはドキドキワクワクだったのである。
 時間の経過と共に、国鉄の民営化、赤字路線の廃止、機関区や操車場の廃止など、鉄道全体の規模がどんどんと小さくなっていた。入れ替わるように道路の高規格化、高速道路や駐車場の建設・整備が進んだ。大きな都市とその周辺は鉄道の路線延長や新駅建設などが進む一方、地方の鉄道は存続の危機に晒されている。
 個人単位で移動時間の効率化を図れば、自動車などの比重が大きくなるのは当然だが、何だか急いで生かされているような気がしてしまうのは拙者だけだろうか...?
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つなみ

鉄分濃ゆいですネー。(*´∇`*)
好きです♪濃ゆいの。
by つなみ (2012-08-18 19:19) 

Rifle

つなみ さん

子供も影響されたのか、鉄道関係の本を今読みふけっています。
妻は逆に鉄分不足で、医者から鉄剤を処方されたりしてますけどね。(笑)
by Rifle (2012-08-18 21:20) 

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