ソーラー・ガーデンライト購入と分解 [電子回路]
随分前から「夜になっても光らないな」と思っていながらそのまま放置してあったソーラー式ガーデンライトを買い換えた。
実は、買い換える積りは無かったんだけれど、ホームセンターでガラス製のガーデンライトがそこそこのお値段で売られているのを見かけ、「ガラス製なら長く使えそうだから、試しに買ってみよう」と思ったのである。
画像ではかなり明るく見えるが、実際には周囲を照らす力は無く、単なる「明かり」である。
点かなくなった方は、ソーラー式LEDガーデンライトが2千円弱の値段で売られ始めた頃にホームセンターで購入したもので、もう何年も庭先に立ててあった為、全体的に古びている。
分解するのは簡単で、ネジを数本外すだけ。
透明な樹脂は直射日光が当った部分だけが白く濁ってしまっている。「表面を磨けば透明になる?」と思って少しだけコンパウンドで磨いてみたが、徒労に終わった。
紫外線の影響なのか、樹脂全体が白くなっているので、表面だけを磨いても駄目なのである。
上となる部分に太陽電池があり、その直ぐ下に充電池と回路が収められている。
この場所だと高温になるので充電池へのダメージは大きいが、製造コストを考えてこの位置にしたのだろうと考えられる。電池は案の定電解液を噴出している。
既に水分は蒸発してしまって固形成分だけ残っているが、この電池はニッカド(Ni-Cd)なので、うっかり触ったりしないよう慎重にビニル袋に入れる。
電池は2本だがLEDは白色なので、光らせるには電圧が1Vほど足りない。回路で昇圧している筈だが、基板上にコイルは無い。「どうやってるんだろう?」と思い、配線をトレースして回路図を描いた。
この回路では、暗くなったことを検出するのにCdSの抵抗値を利用している。イマドキの太陽電池の電圧から検出する方法では無いところに設計の古さを感じるが、暗くなってから白色LEDを光らせる回路なかなか凝っているように見える。単純な昇圧回路ではなく、発振回路になっているのだ。初めは何をやっているのか掴めなかったが、実際にオシロスコープで波形を観測してようやく判った。
# 一応電子工学科卒なんですけど、綺麗サッパリ忘れちゃっててですねー...(^^;)。
波形を見ると、ピーク時の電圧はLEDを点けるのに十分な3Vほどになっている。
この時の周波数はおよそ80kHzだから、人間の目には常時点灯しているように見える、という訳。よくよく考えられた回路のようだ。
電流を測ったら、充電池からの電流は36mAだった。LEDを光らせるだけにしては妙に大きい値である。LEDへ直接流れる電流を測ると20mAほどしかないので、回路全体の効率は決して良くない。
また、太陽電池が発電効率のあまり高くない色素増感型なので、経年変化も含めずとも発電する電力が不足している。これでは終日晴天であっても一晩持たないが、太陽電池や充電池の容量を増やすとコストも格段に上がるので、安価に抑える為には仕方なかったのかも知れない。
新しいライトに替えたけれど、古い方も何とかして再利用できないか思案中である。
透明な樹脂が白濁しちゃってて再利用は難しいので別の筐体を考える必要があるだろうし、回路も今のままでは効率が悪いから別の回路を考える方が良さそう。
廃物利用で何とか再生しようと考えているが、出来るかどうかは拙者の「脳ミソ」次第である。あんましアテにならんのだけど...。(笑)
実は、買い換える積りは無かったんだけれど、ホームセンターでガラス製のガーデンライトがそこそこのお値段で売られているのを見かけ、「ガラス製なら長く使えそうだから、試しに買ってみよう」と思ったのである。
画像ではかなり明るく見えるが、実際には周囲を照らす力は無く、単なる「明かり」である。
点かなくなった方は、ソーラー式LEDガーデンライトが2千円弱の値段で売られ始めた頃にホームセンターで購入したもので、もう何年も庭先に立ててあった為、全体的に古びている。
分解するのは簡単で、ネジを数本外すだけ。
透明な樹脂は直射日光が当った部分だけが白く濁ってしまっている。「表面を磨けば透明になる?」と思って少しだけコンパウンドで磨いてみたが、徒労に終わった。
紫外線の影響なのか、樹脂全体が白くなっているので、表面だけを磨いても駄目なのである。
上となる部分に太陽電池があり、その直ぐ下に充電池と回路が収められている。
この場所だと高温になるので充電池へのダメージは大きいが、製造コストを考えてこの位置にしたのだろうと考えられる。電池は案の定電解液を噴出している。
既に水分は蒸発してしまって固形成分だけ残っているが、この電池はニッカド(Ni-Cd)なので、うっかり触ったりしないよう慎重にビニル袋に入れる。
電池は2本だがLEDは白色なので、光らせるには電圧が1Vほど足りない。回路で昇圧している筈だが、基板上にコイルは無い。「どうやってるんだろう?」と思い、配線をトレースして回路図を描いた。
この回路では、暗くなったことを検出するのにCdSの抵抗値を利用している。イマドキの太陽電池の電圧から検出する方法では無いところに設計の古さを感じるが、暗くなってから白色LEDを光らせる回路なかなか凝っているように見える。単純な昇圧回路ではなく、発振回路になっているのだ。初めは何をやっているのか掴めなかったが、実際にオシロスコープで波形を観測してようやく判った。
# 一応電子工学科卒なんですけど、綺麗サッパリ忘れちゃっててですねー...(^^;)。
波形を見ると、ピーク時の電圧はLEDを点けるのに十分な3Vほどになっている。
この時の周波数はおよそ80kHzだから、人間の目には常時点灯しているように見える、という訳。よくよく考えられた回路のようだ。
電流を測ったら、充電池からの電流は36mAだった。LEDを光らせるだけにしては妙に大きい値である。LEDへ直接流れる電流を測ると20mAほどしかないので、回路全体の効率は決して良くない。
また、太陽電池が発電効率のあまり高くない色素増感型なので、経年変化も含めずとも発電する電力が不足している。これでは終日晴天であっても一晩持たないが、太陽電池や充電池の容量を増やすとコストも格段に上がるので、安価に抑える為には仕方なかったのかも知れない。
新しいライトに替えたけれど、古い方も何とかして再利用できないか思案中である。
透明な樹脂が白濁しちゃってて再利用は難しいので別の筐体を考える必要があるだろうし、回路も今のままでは効率が悪いから別の回路を考える方が良さそう。
廃物利用で何とか再生しようと考えているが、出来るかどうかは拙者の「脳ミソ」次第である。あんましアテにならんのだけど...。(笑)
2013-06-01 18:00
nice!(21)
コメント(4)
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脳ミソも能力アップ(昇圧)できたらいいですね。(^^
by たま (2013-06-01 23:31)
たま さん
そうそう!実際には自分でアップさせなきゃならんのでしょうけど。(笑)
by Rifle (2013-06-02 09:21)
> 電池はニッカド
触ったらダメなんだぁ
知らないとコワイなぁ~(-"-)
by みうさぎ (2013-06-02 09:46)
みうさぎ さん
ニッカドから漏れた液体にはカドミウムが含まれているので、触らないようにしないと危ないですよ。普通の電池でも、漏れた液体は有害なので注意して下さいネ。
by Rifle (2013-06-02 18:46)