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機械式置時計の微調整 [雑感]

 自宅では、普段使う部屋には必ず壁掛けの時計を取り付けてあるけれど、あまり使わない二つの部屋には時計は置いていない。
 ところが、最近になって時計の無い部屋の一つを子供が使うようになって「時計が無いと不便!」と言い、知らない間に押入れから古い時計を勝手に持ち出してきた。
機械式置時計
一週間ほど使ってみたら「どんどん時間が進んじゃう」というので、中を見る事にした。

 この時計は、拙者がモノゴゴロ付いた頃には既に現役として動いていた物だが、裏の印刷を見ると親父が勤続10年の記念に貰った物らしい。
機械式置時計の裏側
遠目で見る分にはそこそこ綺麗だが、古いものだけに上の面はかなり汚れている。
置時計上部の汚れ
以前は台所に近い位置に置いてあったから、調理で蒸発した油が埃と一緒に載って固まったみたい。触ると何となくメトっとする。[ふらふら]
 まず、裏蓋を取り外してみた。機械の部分は想いの他小さくて、なんだかガランとした感じ。
機械式置時計の内部
見る限りはおかしな部分は見当たらないが、開けた直後は調整用の取っ手(真ん中の棒状のもの)がほぼ水平の位置になっていた。そんな状態だったら、時間がどんどん進むのは当り前。とりあえず真ん中の位置にしておく。

 組み立てる前に、汚れを落とす。
 時計の上の部分はネジ止めされているので、分解して万能クリーナーとスポンジでゴシゴシ汚れを落とす。
置時計上部の汚れ
かなりガッチリこびり付いていて、10分ほどゴシゴシしてもこの程度しか落ちない。
 更に、飾り金具の座金も汚れを落とす。
置時計の飾り金具の座金
小さな物なので手に持って作業するのが難しく、こびりついた汚れを落とすのには苦労する。
 勿論、飾り金具も磨く。
置時計の飾り金具
これも小さいので結構厄介だった。

 一通り汚れを落とし、カビていたガラスはレンズ用クリーナーで磨いてから組み立てた。
清掃した機械式置時計
まだ調整中だが、今の段階で1日に2分ほど遅れる程度。数日かけて調整すればほぼ狂いの無い状態に出来ると思う。

 家を建て替えて今の家になってからは全て電池式の壁掛け時計を使っている。建て替える前は、この時計と、振り子式の掛時計を使っていた。
 今回、20年振りにこの置時計と面会したが、今の製品には無いデザインだし、今でも普通に動くので、「なかなか良いじゃん、これ」と思った。振り子式掛時計はまだ押入れに入ったままだけど、そのうちに引っ張り出してまた使おうかな。
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たま

アナログ製品は、何十年たっても修理ができるからよいのです。
電子化が進みすぎると、わずか7年で死ぬ車もあります。\(-。。-#
昨日、真空管式のラヂヲをヤフオクで落札しました。PHILCOちゅう米国製のようですが、これがえらくかっこエエのどす。近日中にアップしますね。
Rifleさんが何十年も前の機械式置時計をいじっていたので、なんか相通じるものがあるなと、思わず微笑んでしまいました
by たま (2013-06-16 23:43) 

Rifle

たま さん

そうそう、電子化されちゃうと部品がなくなった時点で修理不可ですもんね。しかし、ATが7年で不具合とは情けない...。
フィラデルフィアにあったPhilcoはCRT(ブラウン管)を発明した会社ですよね。後にPhilipsに吸収されるような形になりましたけど、今でもPhilco時代の製品が使えるなんて一寸凄いです。当時の国産品なら、間違いなく動かないでしょうから。
by Rifle (2013-06-17 09:56) 

たくや

まさか時計まで修理とは!素晴らしいです!
by たくや (2013-06-17 11:56) 

Rifle

たくや さん

いや、調整しただけですよ。(^^;)
一応時計の修理技術本が数冊ありますけど、イザ自分でとなると流石に一寸躊躇いますね。
by Rifle (2013-06-17 16:51) 

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