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KL250Rの修理(その15:一難去ってまた一難...) [バイク]

前回からの続き)

 左グリップ内の接点は、取り外す時ネジを嘗めそうになってそのまま中断していた。通常のドライバーではどうやっても外せそうにないので、先日ストレートに足を運んでインパクトドライバーを調達してきた。
ストレートで購入したインパクトドライバー
左グリップの取り外しにかかる。
インパクトドライバーで左グリップを取り外しているところ
ところが、何度ハンマーでぶっ叩いてもビクともしない。ネジ山が更に潰れただけだった。
インパクトドライバーで潰れたネジ山
インパクトドライバーでも外せないとなると、素直にプロに任せる方が良いかも知れない。とりあえず、この作業は中断だな。(汗)

 もう一つの、そして最大の懸案事項である5千rpmから8千rpmの間で上り坂走行中に突然失火するという現象は、サイドスタンド・キルスイッチの誤動作と推測して取り外した。
 現象が起きたのは昨年10月、発生した場所は中央道・瑞浪ICを越えてから続くアップダウンの上り坂と、中川村・高森町の国道153の上り坂である。同じ時期・同じ場所を同じ条件で走って失火しなければ、見込み通りキルスイッチ誤動作が原因という事になる。自宅から距離があるのでなかなかテストする時間を取れなかったが、先日ようやく動ける時間を確保できたので、テスト走行に出かけた。
 出掛けるに当たって「せっかくなら八ヶ岳周辺をツーリングしてカルペデイムに泊まろうか?」とも考えた。が、何故か何となく泊まる気にはなれない。どうしてなのか理由は自分でも分からないけれど「泊まらなくても、日帰りで十分テストできるからな...。」そんな訳で日帰りで出かけることに。
# これが、所謂「虫の知らせ」だったのね...

 10月6日、天気は今日一日良さそうだが、朝6時の気温は15度とやや寒い。冬用ジャケットとオーバーパンツを着込んで7時過ぎに自宅を出発する。
 県道183・県道461(尾張パークウェイ)・県道49と進んで小牧東ICで中央道に入る。土曜だがまだ朝一寸早いこともあって、交通量はそんなに多くない。KL250Rはお馬さん28匹(よーするに28馬力)と少な目なので、上り坂で遅い車を抜こうとするとギアを1段落としただけでは一寸辛い場合もあるけれど、TW200やセロー225のような非力感は無い。
 瑞浪ICを抜けてアップダウンが続く道に差し掛かる。恐らく失火しないとは思うけれど、それでも「いよいよだぞ」と少しばかり身構える。が、KL250Rは何の問題も無くすんなり走り抜けてしまい、一応想定の範囲内なんだけれど一寸拍子抜け。「やっぱりサイドスタンド・キルスイッチが原因だったな」と確信する。ノンストップで走り続けていてお尻が痛くなってきたので、御坂PAに入って休憩。
御坂PAで休憩中
大型観光バスの姿は無く、家族連れと思しき乗用車が駐車スペースの4割ほどを占めている。雲は多いが、雨が降るような気配はない。
PAから見る限り、雨は降りそうにない
10分ほど休んだら再び走り出す。

 恵那山トンネルを超えると時折太陽が顔を出すようになる。交通量は少し増えたが、走り難さは無い。法定速度付近で走ってるから、覆面パトとも無縁。上り坂に差し掛かるとトラックなどは速度がグッと落ちるから抜くけれど、そんな時でももう失火しないから安心して乗っていられる。
 一度も失火することなく中央道を走り抜けたので、駒ヶ根ICで降りて県道75・国道153と進んで次の失火発生場所へと向かう。

 駒ヶ根市を抜けて飯島町・中川村・松川町・高森町と進むが、エンジンは快調で失火の兆候も全く無い。「こりゃエエわ」と思ったものの、元善光寺を過ぎてしばらく進んで渋滞気味になってきたところで「ん?なんか水温が高いなぁ。」渋滞しているから水温が上がっても不思議じゃないが、いつもより上昇の速度が異様に速いのである。
 渋滞する国道153の片道一車線の区間が終わって片道2車線になると、流れは一気に加速する。交通の流れが良くなればラジエーターに走行風が当ってしっかり冷えて、水温も下が...らない!?水温計の針はレッドゾーン手前を指したまま、何故か動かない。
 しかし、本当にオーバーヒートしているのならエンジンの力が無くなってくる筈だし、ラジエーターキャップから湯気が噴き出す筈だ。「メーターの故障か?」とも思ったが、とりあえずこのまま走り続けるのは良くないと考え、直ぐ近くにあった綿半ホームエイド・アップルロード店の駐車場に滑り込んだ。

 エンジンを止めると水温計の針は「C」(ゼロ)の位置に戻る。ということは、メーターの故障ではないようだ。「一体どうなっちゃったんだ?」とりあえず10分程休憩してから再度エンジンを掛ける。すると、水温計は半分より少し少ない位置を指す。「やっぱり水温計は壊れていないみたいだ。このまま様子を見ながら帰ろう。」駐車場を出て交差点で信号待ちをしていたら、10秒も経たないうちに水温がぐんぐん上がってしまい、またレッドゾーン手前で針が止まった。「おかしいなぁ、なんてレッドゾーン手前で止まるんだ?」
 いずれにしてもこのままでは不安だ。もし山の中でエンジンが止まったりしたら厄介なことになる。「ロッソ・コルサに行って相談してみよう。」
 折角走ってきたのに残念だが、再び来た道を戻る。

 渋滞気味の飯田市街北部・高森町街を抜け、ひたすら国道153を北上する。ロッソコルサには12時半過ぎに到着。Fさんが来店していた。
 K社長に状況を説明して、車体を見て貰う。
# オーバーヒートで廃車にしたテスタロッサを思い出しちゃうよなぁ。
K社長の診断は「サーモスタットが劣化して中途半端に開いた状態になってるんじゃないかな。ひょっとしたら水温センサーも怪しいかも知れないけどね」と。「蒸気を吹いてないしエンジンも今までと変わらないなら、多分家まで帰っても大丈夫だよ。」やれやれ、そうだったのね。(ホッ)
 「なんなら代車で帰る?」と言って貰ったけれど、先日代車をお返ししたばかりだし、このKL250Rを今後どうするかも考えていないので、とりあえずそのまま帰宅することにした。

 13時少し前にロッソコルサを出発、国道153で自宅へと向かう。昼過ぎだからか、交通量は少し多目だが、流れそのものはスムーズ。いつも利用しているニシザワ双葉食彩館は改装でお休みなので、とりあえず国道153をそのまま南下する。ガス欠の症状が出たので燃料コックをリザーブに切換えて、途中出光のスタンドで給油する。燃費は28.1km/L。高速道が7割で高負荷だった為、燃費はあまり良くない。
 雲が少なくなって日の当たる時間が長くなって少し暖かくなってきた。宮田村に入って少し進んだところにニシザワ宮田食彩館があるので、そこに入る。
立ち寄ったニシザワ宮田食彩館
ここで昼食と塩豆大福を買う。お茶は水筒を持参したので買わない。昼食の栄養ドリンクはバイクに座ったまま食べた。
バイクの上で昼食を済ませる
食べ終わったら再び走り出す。

 同じ道を同じ日に一往復半もするのは変な感じがする。(汗)JR市田駅近くを過ぎるといつものように渋滞となる。水温計を時々見るが、針はレッドゾーン手前を指したまま殆ど動かない。飯田IC脇を通り抜け、国道256との分岐を通り過ぎると、ウネクネした山岳路になり、それと同時に交通量も大きく減って行く。寒原峠手前にある電光表示板は「15度」、この時期にしては案外寒くない。
 豊田市稲武地区で国道257へと進む。相変わらず交通量は少ない。遅い車は追越可能区間でさっさと抜き去る。恵那市岩村地区で国道363へと進み、山岡地区で県道33へと進む。トイレに行きたくなって、道の駅・おばあちゃん市・山岡に入る。
立ち寄った道の駅 おばあちゃん市・山岡
柵の外に見慣れない花が咲いていた。
道の駅の柵の外に咲く花
日没が早いので用を済ませたら直ぐに走り出す。

 県道33・県道66・県道69・県道421と走って国道21に入る。そろそろ帰宅の時間だからか、交通量はいつもよりかなり多目だ。鬼岩公園脇を抜け、可児御嵩バイパスを進むと名鉄・明智駅近くで渋滞となり、ちっとも前に進まない。少し先に可児川に掛かる橋が見えるが、そこも車がギッチリ詰まっていて殆ど動いていない。「こりゃぁ時間ばかり掛かって前に進まないな」と思い、細い路地に入って名鉄広見線沿いを走る道を進んで可児市街へ。
 市街は流石に混雑していて、どの信号でも止められて遅々として進まないが、それでも国道21の渋滞よりはましだ。国道248との交差点で停まったら、何故かエンジンが勝手にストールしてしまった。「えぇっ、もうガソリンないの?」と思いながら、直ぐ近くにあるENEOSのスタンドで給油。すると、6リットル弱しか入らない。燃費は32.2km/Lとまずまずの値。しかし、直したトリップメーターがまたゼロにリセットできなくなっている。
トリップメータがゼロにリセットできない
「どーなってんの???」と思ったところでここでは何もできないので、とにかく先へと進む。
 そのまま進んで県道349に入り、更に国道41へと進む。流石に国道は交通量が多くて、一寸走り難い。
 犬山市に入ったら県道461(尾張パークウェイ)に入り、朝来た道を戻る。自宅には19時10分頃に無事到着。本日の走行距離は442.9㎞。

 失火現象は克服できたが、新たに水温がおかしいという問題が発生してしまった。何故か泊まる気にならなかったのは、虫の知らせだったのである。
 実は、帰宅したら別の出来事が起きていて随分バタバタワタワタした。仮に宿を予約していたとしたら、結構困っただろうと思う。
 カワサキのサイトで調べたら、KL250R用のサーモスタットは既に廃番になっている。流用できる部品があるかどうか、一度カワサキに問い合わせる必要がありそうだ。
 一難去ってまた一難、である。

(続く)
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middrinn

Rifle様がツイてることと、技術者の腕を振るえるように、
必ず機械トラブルが寄ってくることが判りました(^_^;)
by middrinn (2018-10-19 07:41) 

Rifle

middrinnさん
・・・まさか。(^^;)
単に古くて安い中古を買ってるからだと思いますよ。(汗)
by Rifle (2018-10-19 08:24) 

みうさぎ

今回の遠出は気が気でない
読んでいても手汗がー
てかぁ
ご機嫌斜めのバイクちゃんを
あやしながらーの
ドキドキハラハラのお時間になっちまったね
廃盤とは穏やかでない
それからどーした?どーした?
by みうさぎ (2018-10-19 15:46) 

Rifle

みうさぎさん
30年前のバイクだから仕方ないとは言え、冷や汗たらたらでした。
しかも部品は在庫払底...代替品を探すことになりそうです。(汗)
by Rifle (2018-10-19 17:55) 

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