ソニーのCDプレーヤーD-265の修理(その1:一応動くようになったけれど?) [雑感]
先日修理したパナソニックSL-CT540とは別の部屋で、ソニーのD-265を格安の中古で仕入れて使っている。
# この機種も、光デジタル出力有りというのが選んだ理由なんだよねー。
時々動きがおかしいので「ピックアップ部が汚れたん?」と思い、じっくり観察する。
よく見ると、ピックアップ・レンズにゴミが付着している。
この画像では分からないのだけれど、実はこのレンズの裏側中央に糸くずが一本付着していたのだ。レンズ中央だから、当然レーザーダイオードの出力を拡散させてしまうだろうし、読み取りにも支障が出てもおかしくない。カメラ用のジャイアント・ブロワーで数回空気を吹き付けたら奇麗になり、動作も正常になったのでそのまま使っていた。
それから一ヶ月ほど経って、SL-CT540を修理する間もCDを聴く為に自分の部屋に持ってきて使っていたのだけれど、SL-CT540の修理が完了した2日後に突然動かなくなってしまった。(汗)
# まさか、SL-CT540に嫉妬した訳じゃ無いと思うんだけどねー。(^^;)
具体的には、再生ボタンを押すとCDの回転が既定の速度に達する前に「ウーン」という唸り声のような音と共に回転が遅くなり、再び「ブーン」と回転が速くなり掛かるけれどやっぱり「ウーン」と動作音が下がっていってしまい、最終的には回転が止まってしまうのである。何度再生ボタンを押しても同じ現象を繰り返す。CDを回すモーターの駆動制御がおかしいみたいだ。「やれやれ、また修理かよ」と思いながらも分解する事に。
本体裏側に、矢印で示されたネジがあるので、それを外す。
上側を持ち上げると、中にある基板が見えて来る。
部分的に基板が二重になっている。
外してみたが、ICチップが載ってるだけだった。
ボリュームの近くに、充電池と乾電池の違いを検出する為の小さなプッシュスイッチがある。
ピックアップ部を外したが、問題無さそうだ。
念の為にギア・カバーも外して中を確認したけれど、やっぱり問題無さそうだ。
基板は殆どがチップ部品だから、劣化するのはチップタイプの電解コンデンサぐらいしかない。
離れた位置にあるチップ電解コンデンサは、モーターの配線から離れているのであまり関係無さそうだ。
そうなると、モーター配線の直ぐ脇にあるコンデンサ群が怪しい。
見た感じでは、チップタイプは左右のセットになっていそうだから、モーター駆動とは関係無さそう。一番上にあるチップタイプでないコンデンサは、他とは違うタイプだし、基板上でも普通のスルーホールで面実装用の配線でないのが怪しい。
早速外してみたら、やっぱり液漏れした痕があった。
同じ容量のコンデンサが部品箱の中にあったので取り付けた。
元通りに組み立てて動かしてみると、普通に動いた。「よし、これでOK!」
ところが一週間ほど経つと、今度は起動直後は良いけれど数秒経つと音が急に小さくなってしまうという現象が必ず発生するようになった。
「何故ジャー?」散々考えた挙句、「ひょっとして、初動時は突貫電流でコンデンサが充電されているから動くけれど、時間経過と共に充電された電荷が流れ出てしまうと電荷の補充が間に合わない?」コンデンサが劣化すると、見せかけ上の内部抵抗が上昇してコンデンサに電流が流れ込み難くなる。「ということは、やっぱりチップタイプの電解コンデンサも劣化してるんだな。」
このD-265は1996年末に発売された機種である。当時、チップタイプ電解コンデンサはまだ初期の製品で、経年劣化の度合いが大きい。当然、この機種に使われているコンデンサも劣化していると考えられる。
しかし、普通のハンダごてではチップタイプの部品を取り外すのが難しく、下手すると基板を痛めてしまう。だから、ハンダごてでハンダを緩めて外すというのはやりたくない。「ウーム、どうしてくれようぞ...」と思いながらネット上を漁ったら「チップタイプは捻じって外す」という事を書いているサイトが複数見つかった。「え?ハンダを緩めずに取る???」半信半疑だったが、やってみる事に。
周囲に部品の無い場所にあるコンデンサを選んで、細身のバイスグリップで掴んで180度の角度で左右に数回回す。
すると、案外すんなりと取れた。
よく見ると、やっぱり液漏れした痕があった。
ハンダごてで残ったリード線を取り除き、新たにハンダを少し流し込む。
そこに、足を加工した普通のコンデンサを取り付ける。
もう一度、ライン出力近くにあるコンデンサでもやってみる。
ちょっと大きいけれど、手元にあったオーディオ用コンデンサが辛うじて収まる。
何とか収まった。
問題は、ボリュームコントロールの近くにあるコンデンサが密集した部分だ。
周囲に隙間があるように見えるのだけれど、実際には殆ど空間的な余地が無い。しかも、筐体と基板との隙間は6mmほどしかないから、通常のコンデンサだと立てたままでは入らず、横に寝かす必要がある。
左端のグリーンのコンデンサは辛うじて取付場所を確保できた。しかし、充電池・単三電池判定の為の突起が挟み込まれたり、筐体を固定するネジが近くにあったりで、コンデンサを収める為の物理的空間が足りないのだ。
この限られた空間にコンデンサを取り付けようとすると、チップタイプでないと無理だ。でも、ツイーザーなんて持ってないし、どうしよう...???
(続く...のか?)
# この機種も、光デジタル出力有りというのが選んだ理由なんだよねー。
時々動きがおかしいので「ピックアップ部が汚れたん?」と思い、じっくり観察する。
よく見ると、ピックアップ・レンズにゴミが付着している。
この画像では分からないのだけれど、実はこのレンズの裏側中央に糸くずが一本付着していたのだ。レンズ中央だから、当然レーザーダイオードの出力を拡散させてしまうだろうし、読み取りにも支障が出てもおかしくない。カメラ用のジャイアント・ブロワーで数回空気を吹き付けたら奇麗になり、動作も正常になったのでそのまま使っていた。
それから一ヶ月ほど経って、SL-CT540を修理する間もCDを聴く為に自分の部屋に持ってきて使っていたのだけれど、SL-CT540の修理が完了した2日後に突然動かなくなってしまった。(汗)
# まさか、SL-CT540に嫉妬した訳じゃ無いと思うんだけどねー。(^^;)
具体的には、再生ボタンを押すとCDの回転が既定の速度に達する前に「ウーン」という唸り声のような音と共に回転が遅くなり、再び「ブーン」と回転が速くなり掛かるけれどやっぱり「ウーン」と動作音が下がっていってしまい、最終的には回転が止まってしまうのである。何度再生ボタンを押しても同じ現象を繰り返す。CDを回すモーターの駆動制御がおかしいみたいだ。「やれやれ、また修理かよ」と思いながらも分解する事に。
本体裏側に、矢印で示されたネジがあるので、それを外す。
上側を持ち上げると、中にある基板が見えて来る。
部分的に基板が二重になっている。
外してみたが、ICチップが載ってるだけだった。
ボリュームの近くに、充電池と乾電池の違いを検出する為の小さなプッシュスイッチがある。
ピックアップ部を外したが、問題無さそうだ。
念の為にギア・カバーも外して中を確認したけれど、やっぱり問題無さそうだ。
基板は殆どがチップ部品だから、劣化するのはチップタイプの電解コンデンサぐらいしかない。
離れた位置にあるチップ電解コンデンサは、モーターの配線から離れているのであまり関係無さそうだ。
そうなると、モーター配線の直ぐ脇にあるコンデンサ群が怪しい。
見た感じでは、チップタイプは左右のセットになっていそうだから、モーター駆動とは関係無さそう。一番上にあるチップタイプでないコンデンサは、他とは違うタイプだし、基板上でも普通のスルーホールで面実装用の配線でないのが怪しい。
早速外してみたら、やっぱり液漏れした痕があった。
同じ容量のコンデンサが部品箱の中にあったので取り付けた。
元通りに組み立てて動かしてみると、普通に動いた。「よし、これでOK!」
ところが一週間ほど経つと、今度は起動直後は良いけれど数秒経つと音が急に小さくなってしまうという現象が必ず発生するようになった。
「何故ジャー?」散々考えた挙句、「ひょっとして、初動時は突貫電流でコンデンサが充電されているから動くけれど、時間経過と共に充電された電荷が流れ出てしまうと電荷の補充が間に合わない?」コンデンサが劣化すると、見せかけ上の内部抵抗が上昇してコンデンサに電流が流れ込み難くなる。「ということは、やっぱりチップタイプの電解コンデンサも劣化してるんだな。」
このD-265は1996年末に発売された機種である。当時、チップタイプ電解コンデンサはまだ初期の製品で、経年劣化の度合いが大きい。当然、この機種に使われているコンデンサも劣化していると考えられる。
しかし、普通のハンダごてではチップタイプの部品を取り外すのが難しく、下手すると基板を痛めてしまう。だから、ハンダごてでハンダを緩めて外すというのはやりたくない。「ウーム、どうしてくれようぞ...」と思いながらネット上を漁ったら「チップタイプは捻じって外す」という事を書いているサイトが複数見つかった。「え?ハンダを緩めずに取る???」半信半疑だったが、やってみる事に。
周囲に部品の無い場所にあるコンデンサを選んで、細身のバイスグリップで掴んで180度の角度で左右に数回回す。
すると、案外すんなりと取れた。
よく見ると、やっぱり液漏れした痕があった。
ハンダごてで残ったリード線を取り除き、新たにハンダを少し流し込む。
そこに、足を加工した普通のコンデンサを取り付ける。
もう一度、ライン出力近くにあるコンデンサでもやってみる。
ちょっと大きいけれど、手元にあったオーディオ用コンデンサが辛うじて収まる。
何とか収まった。
問題は、ボリュームコントロールの近くにあるコンデンサが密集した部分だ。
周囲に隙間があるように見えるのだけれど、実際には殆ど空間的な余地が無い。しかも、筐体と基板との隙間は6mmほどしかないから、通常のコンデンサだと立てたままでは入らず、横に寝かす必要がある。
左端のグリーンのコンデンサは辛うじて取付場所を確保できた。しかし、充電池・単三電池判定の為の突起が挟み込まれたり、筐体を固定するネジが近くにあったりで、コンデンサを収める為の物理的空間が足りないのだ。
この限られた空間にコンデンサを取り付けようとすると、チップタイプでないと無理だ。でも、ツイーザーなんて持ってないし、どうしよう...???
(続く...のか?)
おっはー続くのかな?
by みうさぎ (2021-03-22 07:08)
みうさぎさん
ウーン、どうしましょ?(笑)
チップタイプのコンデンサは通販で結構安く入手できるけど、ツイーザーは値が張るんですよねー。
by Rifle (2021-03-22 08:03)