SSブログ

アリアプロ2・RS-X70のレストア(その1) [音楽]

 先月手に入れたAriaPro2のスルーネック・モデルRS-X70は、電気系統に接触不良があるみたいで音が出ない。金属部は錆が多く、全体的に薄汚れているので、素人の拙者が出来る範囲でオーバーホールする。
RS-X70
錆びた弦を外し、ブリッジとテールピースを外す。
外したブリッジとテールピース
ボディ側を見ると、収まっていた部分には導電材が塗ってあり、アースを取る配線もある。
導電材が塗られている
随分と手の込んだ事がしてあるなぁ。

 金属部を磨くのにコンパウンドをよく使うのだけれど、生憎艶出し用の微粒子液体タイプしかない。これを使って磨くととても時間が掛かるので、ペースト状のコンパウンドをホームセンターで仕入れてきた。
購入したペースト状のコンパウンド
テールピースの右半分を磨いたら、こんな感じになった。なお、金色は塗装なので、コンパウンドで磨くと取れて銀色の下地が出る。
右半分を磨いたところ
スタッドボルトも、磨くとそこそこ奇麗になる。材質は真鍮らしい。左が磨く前、右が磨いた後だ。
左が磨く前、右が磨いた後
 ブリッジは、ネジの先端が加締められている為、これ以上分解できない。
ブリッジは分解できない構造
仕方ないので、指が届く範囲を磨く事にする。加締められた先端部の右半分が磨く前、左半分が磨いた後である。
右半分が磨く前、左半分が磨いた後
スタッドボルトも磨く。こちらも材質は真鍮のようだ。左が磨く前、右が磨いた後。
左が磨く前、右が磨いた後
ペグ(糸巻とも言うらしい)も全て取り外す。
取り外したペグ
コンパウンドで磨くと多少奇麗になる。左が磨く前、右が磨いた後である。
ペグ:左が磨く前、右が磨いた後
金色塗装の下のメッキが痛んでいる上に、メッキ前の下地が平滑ではない為、どれだけ磨いてもピカピカにはならない。古いメッキを剥がして地金をピカピカに磨いてからメッキし直せばピカピカになるけれど、そこまでやると非常に大変なので、今回は磨くだけに留める。

 ストラップ・ピンを抜いたら、木ネジが少し曲がっている。
木ネジが曲がっている
メッキが錆びて全体的に白っぽくなっている。
全体的に錆びている
ペンチで曲がりを修正してからコンパウンドで磨いたら、まぁまぁ奇麗になった。
磨いた後

 ピックアップを外したら、裏に何やら刻印がある。
ピックアップ裏の刻印
どういう意味があるのかは分からない。
 エスカッションも外して磨く。右が磨く前、左が磨いた後だ。
エスカッション:右が磨く前、左が磨いた後
何故だか分からないのだけれど、ボディ全体が薄汚れている。
全体に薄汚れている
濡れティッシュで拭いても取れないので、タバコの脂か何かだろう。ボディ全体をコンパウンドで磨いたら奇麗になった。
コンパウンドで磨いた後
なお、一寸細かい程度のコンパウンドなので、細かい傷までは取り切れない。液体コンパウンドと超微粒子タイプのコンパウンドで磨けば鏡面仕上げにできるけれど、莫大な時間が掛かるし、そこまでしようとも思わないので、この程度に留めた。

 次はフィンガーボード(指板とも言う)である。
作業前のフィンガーボード
まずはフレットを磨く。フィンガーボードを傷めないよう、手近にあった養生テープの切れ端を使って保護する。
養生テープで保護したところ
一本ずつコンパウンドで磨く。
コンパウンドで磨く
フレット全部を磨き終わったら、フィンガーボードをレモンオイルでクリーニングする。一回目はぼろいタオルで軽く拭いただけで汚れが付いてきた。
タオルに汚れが付く
ローズウッドのフィンガーボードはメンテナンスされていなかったようで、レモンオイルを塗ったら(左半分)黒々とした色になった。
レモンオイルで黒々とした色になる
古歯ブラシでレモンオイルを塗ったのだけれど、一回目の作業を終えたらブラシが真っ黒になった。
ブラシが真っ黒に
レモンオイルでクリーニングを9回繰り返したら、ようやくボロタオルに付く汚れが薄くなった。
 古歯ブラシを見ると、確かに徐々に色が薄くなっている。デジカメ画像では分かり難いと思うけれど、肉眼だと結構はっきり分かる。右が初回、左が9回目で使ったブラシである。
古歯ブラシの汚れ具合が違う
完全に奇麗になった訳ではないけれど、一応見た目にはそこそこ奇麗になったと思う。
まぁまぁ奇麗になったフィンガーボード
ナットはブラスなので、序でにコンパウンドで磨いておいた。
ブラス・ナットも磨いた
ピックアップを含む電装系を除く全ての作業はこれで完了。次は、いよいよ音が出ない原因の追究と修理だな...

(続く)
タグ:RS-X70
nice!(24)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 24

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。