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やっちまった・・・(ライカR6) [カメラ]

 実は、昨年11月下旬、たまたまネット上を彷徨っていたら某オークションにLeica(ライカ)・Summilux(ズミルックス)R35mmが異常なほどの安値で出品されているのを見てしまった。
 「おわっ、こりゃ安過ぎ!」と一瞬頭の中が沸騰したものの、数秒後には冷静になって「そうは言ってもオークションだから、思いっ切り値が上がって拙者とは縁の無い世界に行ってしまうんだろうなー」と。
 「でも入札前から負け犬になるのも癪だしなー・・・絶対落札出来んだろうけど、念の為に一寸入れとくか」と、テキトーな金額で入札しておいた。

 一週間後、拙者の所に見慣れないメールが届く。「(。´・ω・)ん?何じゃこのメール??」と思いながら中身を見ると・・・「えぇぇーっ、落札!?そんなバカな(@@;)。」お店で売られている金額の1/3以下で「こんなに安いお値段じゃ絶対落札できんでしょ!」という額で入札してあったのだけれど、その金額にすら到達せずに落札してしまったのであーる。(滝汗)
 落札するなんて全く予想もしていなかったら、慌てて色んな手持ちの機材を売却処分してお金を用意せざるを得なかった。(冷や汗)
 こうなると、さーぁ大変!レンズだけあっても何もできないからカメラボディが絶対に必要だ。「うーん、一体全体どうすっべ?」と頭を抱えてしまった。
# 行き当たりばったりだと、こーなるんだよねー。<(^^;)
 Leicaの一眼レフRシリーズは色々あるのだけれど、故障の確率が格段に低いモデルとなると新しいR8かR9、或いは機械制御式で動作に電源不要なR6かR6.2辺りを狙う事になる。

 因みに一般的な話をすると、正直言ってLeicaの一眼レフシステム「Rシリーズ」は思いっ切りマイナーな部類に属する。誰が何と言おうと国内ではLeicaのメインストリームはレンジファインダー機M6やそれ以前の機種、所謂「Mシリーズ」や「バルナック・シリーズ」で、書籍やネット上の情報量もMシリーズやバルナック・シリーズに比べるとRシリーズは極端に少ない。

 1954年4月Leica M3の登場は当時の国内メラメーカにレンジファインダー機の開発を諦めさせて一眼レフに注力させるのに必要十分以上の大きなインパクトがあり、カメラ業界も出版業界も未だにそれを引き摺っているように見える。

 何故そうなったのかは知らないが、Zeiss(ツァイス)・Schneider(シュナイダー)・Rodenstock(ローデンシュトック)よりも(遥かに規模の小さな)Leicaの方が国内では知名度が圧倒的に高い。
 だから(カメラ雑誌を日頃ご覧になっている方々には分かって貰えると思うのだけれど・・・)国内では「困った時のLeica頼み」で、ネタが枯渇した時にはLeica関連の記事で埋めておけば無難にある程度には売り上げを確保できるほどなのである。

 その後半月ほどにネット上を毎日彷徨っていたら、機械制御式のR6が安く売りに出されているのを発見!早速色々と問い合わせてみたが「目立つような不具合は無い」と言う返答で、目出度く我が家に迎え入れる事となった。これでとりあえず撮影できる状態となったのであーる。
ライカR6+summilux-R35mmF1.4
機材整理で2015年に手放して以来9年振りのR6であり、「そうそうそうっ!こういう感触だったよなー」と。結構時間が経っていて操作の感触を忘れかけていただけに、一寸感慨深いものがある。
ライカR6+summilux-R35mmF1.4

ライカR6

 機材整理した当時、CONTAX(コンタックス)の機械制御式一眼レフS2bのシステムを残すのか、或いはLeicaの機械制御式一眼レフR6のシステムを残すのかで散々悩んだ。
 どちらも長期間の探索且つ金銭的なダメージを伴いつつも辛うじて入手したものばかり。カメラ機材は整理したいけれど、どちらも失いたくはない。でも、機材は整理しなければならない。でも、手放したくない。そんな禅問答のような事を連日悶々と繰り返していたのである。
 半年以上苦しんだ挙句、「中判はハッセルブラッドだから、それに合わせてZeissレンズのCONTAXシステムを残す事にしよう」と断腸の思いで決め、Leica-Rのシステムは全て手放したのであった。
 手放した当初はかなりの喪失感だけで済んでいたのだけれど、その後フィルム価格の高騰に伴ってCONAX S2bの全システムも手放してしまった時、「しまったなー、せめてR6とレンズ一本を残して置けば・・・」と改めて後悔してしまったのである。CONTAXシステムを手放した、即ち35mmフィルムを使う一眼レフシステム全てを手放した時の喪失感は、拙者自身が予想していた以上に大きかったのだ。

 それから、(これはとてもみみっちぃ話になるのかも知れないのだけれど)CONTAX S2bとLeica R6(やR6.2)は内蔵の露出計用にLR44(又はSR44)ボタン電池2個を使うんだけど、同一条件だとR6やR6.2の方が電池の持ちが圧倒的に良い。計測した訳ではないけれど、感覚的にR6(やR6.2)の方がS2bよりも1.5倍以上長持ちするのである。これは単純に露出計測回路の電源電圧に対する変動許容量の違い(よーするに設計思想の違い)だと思う。
 本当に些細な話なんだけど、実際に撮影していると電池がどこまで持つかというのは案外重要なファクターなのである。そんな事もあってR6シリーズを手放したことを悔やんでいた。

 そこへたまたま高価で有名なSummilux-R35mmが出て来たのだから、理性では「フィルム価格が高騰しているというのに、そんな機材を今更買ってどうする?」というフレーズが脳内で激しくヘビーローテーションしていたのだけれど、結果的には、長年抱いていた後悔の念には勝てなかった。
 お陰で現在売り出し中の機材も含めて、防湿ケースは満員御礼状態、これ以上の機材はどうやっても入れられない。(--;
防湿ボックスは満員御礼
カメラの上にカメラを載せたりして文字通り以上に鮨詰という有様で、勿論機材にとっても良くないのだが、まぁ仕方がない。

 現時点で35mmフィルムを使うカメラは、今回のR6、CONTAX T2、Rollei35Classicの3台である。当分の間は用途に応じてカメラを持ち出す事になると思う。
 使う為にあるカメラなんだし、フィルムの買い置きが5本ほどあるから、しばらくの間は大丈夫。ただ、現像代はまだ良いが、異常なまでのフィルム価格高騰で、新たにフィルムを購入するのをどうしても躊躇ってしまう。
 「もっと稼ぎなさい!」と言う事なんだろうけれど、それがそう簡単には行かないんだよねぇ・・・。(溜息)
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みうさぎ

ヤッターね
チャチャチャて喜ばしいお話ではないの?
by みうさぎ (2024-01-06 13:41) 

tama

ズミルクスとR6ですか?偶然の一致です。(^^;
といっても私のズミルクスは50ミリで、R6はシルバーですけど・・・。
R6は一昨年くらいに修理しました。露出補正(ISO感度)ボタンがロックできなくなって、調べたらこれは「持病」でした。構造的にロックをかける部分が弱く、故障の原因になるとのこと。
手放すつもりだったのですが、修理店から「機械式の貴重なカメラですから大事に使ってください」と釘刺されました。
しかし、こうフィルムが高くなると・・・。
by tama (2024-01-06 15:12) 

Rifle

みうさぎさん
え?・・・まぁ、嬉しいんですけどね、エエ。(^^;)

tamaさん
35mmフィルムだと標準レンズ50mmって滅多に使わないので35mmを選びました。
機械制御式カメラではシャッター速度や絞りで調整するんで露出補正関係は使わないんですが、R6の弱点なんですか!勉強になりました。
一番頭が痛いのはやっぱりフィルム価格高騰ですよねぇ・・・。
by Rifle (2024-01-06 18:24) 

tama

弱点をもう少し詳しく説明しますね。
軍艦部左の巻き戻しレバーと同軸上にあるのが「ISOダイヤル」と「露出補正ダイヤル」です。その右上に逆さ5角形みたいな小さいレバーがあります。上に+-の文字があります。露出補正ダイヤルのロック/解除レバーで、これが弱点の肝です(RifleさんのR6の写真ではロックされた状態です)。
露出補正するときは、この逆5角形レバーを押し込んで反時計方向へ45度ほど回します。するとロックが外れ、ダイヤル左側にある半月形のレバーで露出補正が可能になります。
この半月形レバーも弱点の仲間です。
どんな場合にトラブルを招くかというと、露出補正ダイヤルがロックされていると、カメラを当てたときなどに半月形レバーにも大きな力が加わり、内部のロック機構が破壊されるというのです。半月形レバーはカメラボディの端っこにあるから当たりやすいのですよ。
対策方法としては、逆5角形のロックレバーは常に解除しておいた(押し込んで反時計方向に回しておく)ほうがいい。そうすればカメラが不用意に当たっても補正レバーが動いて内部のロック機構は保護される—というわけです。
逆5角形のレバーがロック状態で露出補正ダイヤルが回るのであれば、それはもう既に内部が破壊されています。

・・・と、ここまで書いて、もしかしたらこの件はRifleさんから教えてもらったんじゃないかと思ったのでした。2台目のR6ですから、ご存じですよね。
せっかく書いたのでこのままアップします。


by tama (2024-01-07 16:22) 

Rifle

tamaさん
そういえば一代目のR6を買った時、お店で説明を受けたような気がします。
勝手に露出補正されるのを避ける為にいつもロックの状態にしてますけど、一寸考えた方がよいのかなー???とも思いますね。
by Rifle (2024-01-07 17:25) 

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