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ローランドM-160のメンテナンス(その3) [音楽]

前回からの続き)

 前回からかなり時間が経っちゃったけれど(汗)、不足していた電解コンデンサを入手したのと、ボリュームのガリが酷くなってきているので、作業を続ける。

 本体を分解して、まずマスターボリュームの基板を取り出す。
外した基板
ハンダを緩めてスライドボリュームを外す。
スライドボリュームを外したところ
抵抗値はA10kΩで、当時の汎用品だ。
外したスライドボリューム

外したスライドボリューム
分解すると、中は凄い状態。(汗)
中は酷い状態
CRC-556などを吹き付けたのか、抵抗体に油分が付着している。
抵抗体に油分が載っている
NevrDull(ネバーダル:金属磨き)で磨いて綺麗にする。
綺麗になった抵抗体
接点も黒く汚れている。
接点が汚れている
接点表面のメッキが経年で剥がれてしまっている為、同様に磨いたがピカピカにはならない。
磨いた接点
元通り組み立てて基板にハンダ付けする。

 次は、ミキサーの各チャネルにあるボリュームだ。
各チャネルにあるボリューム
アルプス社の小型ボリュームが使われている。
アルプス社製
見た感じは、基板用の汎用品だ。
当時の基板用汎用品
熱で樹脂を溶かして封印してある。
樹脂を熱で封印してあるタイプ
封印してある頭の部分をカッターナイフで全て切り取る。
カッターで切り取ったところ
これで分解できる。
分解したところ
内部に黒い粉が溜まっている。摺動で抵抗体が削れて出た粉だ。
中には黒い粉が
こちらもNevrDullで綺麗にする。
綺麗にしたところ
接点も汚れている。
汚れている接点
こちらも同様に綺麗にする。
接点を磨いたところ
綺麗になったら元通り組み立てる。
組み立てたボリューム
外れないように、グルーで固定する。
グルーで固定したところ
再分解を考えて、あえてボンドでなくてグルーを使っている。グルーだと接着強度が弱いけれど、ボリュームの軸を引っ張ったりしない限りは大丈夫。

 序に、未交換の電解コンデンサも交換する。右が今まで付いていた汎用品、左がオーディオ用の新品。オーディオ用は少し大きい。
新旧コンデンサ
 ミキサー回路は、複数種類のボリュームが使われている。今度は同軸二回路のボリュームだ。
同軸二回路のボリューム
こちらもアルプス社製の汎用と思われる小型ボリュームである。こちらも樹脂の頭をカッターナイフで切り取って分解する。
分解中

分解中
分解すると、内部は酷く汚れている。これじゃぁガリが出ない訳が無い。(汗)二回路分が同心円状に配置されているボリュームは、今回初めて見た。
内部は酷く汚れている
まずは接点側を見る。電極部に黄色くて粘りのある汚れが取り付いている。ボリューム軸に塗ってあったグリースが劣化して緩くなり、軸を伝って内部に入り込んだみたいだ。
グリースで汚れている
NevrDullで磨くと綺麗になる。
磨いた接点部
抵抗体は摺動で削れた粉と劣化したグリースでネチャネチャになっていた。
抵抗体の表面はネチャネチャ
同様に磨いて綺麗になった。
磨いた抵抗体
内部の接点にもグリースが回り込んでいた。
接点にもグリースが載っている
こちらも磨いて綺麗にする。
磨いた接点
 次は、同軸二回路のボリュームだけど、形状が一寸違うタイプ。
形状の違う同軸二回路のボリューム
分解すると、内部は汚れている。
内部は汚れている /></a></div>抵抗体は摺動で削れた粉はほぼ無いが、灰色の何かが付着していて、タバコの臭いがする。
<div align=たばこの臭いがする
NevrDullで磨いたら綺麗になった。
磨いたところ
接点も汚れている。
汚れた接点
磨いたら綺麗になったが、画像だと違いが分からない。(滝汗)
磨いた後


 合計124個のボリュームがあるので、作業はまだまだ続く...

(続く)
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