旧エルマーのテスト [カメラ]
先日のテスト撮影の現像が出来上がったので、今日受け取って来た。ボディはBESSA R4A、レンズはライカA型(1型)に付いていたC.P.Görtz社製造の、所謂「旧エルマー」である。以前に入手していたものの、テスト撮影する機会が無いままに時間が経ってしまったが、ようやくテストすることが出来た。フィルムは自宅近くのキタムラで売っていた富士フィルムのモノクロフィルムNOPAN400PRESTOだ。
このエルマーの裏側(ボディ側)を見ると、インフィニティ・ストッパーに刻印された数字は「6」となっている。
世に言う「ライカ・ウィルス」に深く侵されて精神的障害にまで発展しているほどに探究熱心な方なら「えぇっ?A型に付いていたレンズなら、刻印は0か1か3の筈だーっ!」と絶叫されるだろう。が、ご心配無く。
このレンズはA型ボディから取り外された状態で入荷したものを、スキヤカメラさんがショートエルマーのボディに換装したものなのだ。Leitz社による正式な改造品ではないので、そのお陰でかなり安価に入手できた。
夕方、月を入れて空を撮ると、現代のレンズとは違う、独特の空となった。
ちなみに、ここに載せている画像は全てCannonのフラットスキャナから取り込んで、何も加工せずそのまま載せている。
これは長野県内で強い雨の降る中を撮影したもので、山肌に絡み付く雲のような霧が何とも言えず(良い意味で)曖昧というか、フォトジェニックに写り込んでいるように思う。この時は光の量が少なく、絞りはほぼ開放だった。
こちらも長野県内の川を、雷で強い雨が降りしきる中を撮影。この画像では、濁流のハイライト部分は白く飛んでいるように見えるが、ネガにはちゃんと濃淡がある。フラットスキャナのレベルでは再現できないようだ。
光量差が激しい状態だったけれど、レンズがその差を圧縮してフィルムへ写し込んでいるような感じがする。もし、ポジで撮影していたら「眠い」感じの写りになっていたかも知れない。
こちらは晴れた日の午前中に撮影したもの。空に雲は無い状態だったので均一な写り具合になっている。通常なら黒く潰れてしまいそうな木陰の濃い部分でも、さほど黒く落ち込んではいないように思う。ただ、実際に他のレンズと比べて見た訳ではないので、もう一度テストしてみると面白いかも知れない。
自宅の庭で、最短距離且つ絞り開放で花を撮影。古いレンズ故に二線ボケのような感じになっている。ただ、拙者はボケについては気にしない性質で、むしろピントの合った部分の描写が気になる。
この画像では判り難いと思うが、実際にはかなり甘い描写で、「うーん、ピントが合っているよーな合っていないよーな、それでも一応形がそれなりに判るから合ってるんだろうなー」という感じの写りになっている。
モノクロは普段殆ど使わないので、まだまだこのレンズの実際の所は良く判っていないが、何となくRolleiflex2.8FのPlanarに似たような写り具合だと感じている。同時に、「モノクロのスナップ撮影も面白いなー」と思った。これからもちょくちょく連れ出してみようと思う。
これ、何番のA型から外したものでしょう?
A型でも13000番台以下の数値のA型でないと、旧では無いと思います。更に10000番台〜13000番台辺りは新旧混在しているみたいなので・・・。
ウチの旧(と、思われる。ウチのも確証は無い)と比べても随分絵が違う気がします。
かなりシャープですよ。ウチの旧・・・。
何れにしろ、エルマー自体はもっとシャープだと思うので、一度調整に出された方が良いかもしれません。
ウチの旧(と思われる)も、最初全くピンが出ず、調整に出したら、すこぶるシャープに結像する様になりました。
mixiの2009/3/23の日記参照。
by la_qu (2009-08-14 02:54)
> la_quさん
スキヤカメラの話では「旧エルマーで間違いない」と言ってましたけれど...もう一度確認取る方が良さそうですネ。
確かに、Elmarそのものは本来シャープな筈なので、拙者も「あれぇ?」とは思っていたんですが...調整に出すか、やっぱり。
情報有難う御座います!
by Rifle (2009-08-14 06:13)