治療不可！Rolleilux

　ローライコード3で使っているRolleilux（ローライルクス）は、入手当時から測光の値が少し低めに出てはいたのだけれど、先月信州で使った時には更に低くなっていた。

しばらく使っていなかったので、気が付かなかったのである。改めて、正確な露出計（ゴッセンのDigisix）と比べて見る。

　まず、二階の東側の窓に向けて、反射式で測定する。

DigisixはEV13＋1/3（≒13.3）、Rollieluxは12.3辺りで1段低い。
　次に、入射式で測定する。

DigisixはEV10＋2/3（≒10.7）、Rollieluxは10で2/3段低い。
　測定場所を変えて、二階の南側の窓に向け、反射式で測定する。

DigisixはEV16、Rollieluxは14.7辺りで1.3段低い。同じ状態で入射式で測定しても同じような状態だった。
　光量によって違いが少しあるけれど、Rolleiluxの方が概ね1段半ほど低い値が出ている。これを手に入れた頃は他の露出計より少し低い程度だったから、内部で何か問題を抱えているのかも知れない。このままでは使い物にならないので、一度分解して見る事に。

　久しぶりにカニ目レンチを引っ張り出してきて、露出ダイアルのネジを外す。

上の部分が取り外せた。

細かくチェックするが、ダイアルにネジ類は見当たらない。

フードと露出計が繋がったままでは作業し難いので、ネジ2本を外して分離させた。ダイアルは上に引いたら外せた。

露出計の底面に近い位置にある小ネジ3か所を外すと、

露出計の金属カバーが外れる。

底面にあるネジ2本を外すと、樹脂カバーが外れる。

一見問題無さそうに見えるけれど、セレン光電池に繋がる黒い配線が断線しかかっていた。

改めてハンダ付けをやり直した。

元通り組み立てれば、作業完了である。

　「よーっし、これでOK」と思いながら、窓の明るい方に向けると「ありゃ？...ありゃりゃりゃっ！？針が動かない？？？」
　もう一度分解すると、セレン光電池の受光面の接点から配線が外れている。念の為にセレン光電池の起電力を調べてみたら、壊れた電卓から外した小さな太陽電池よりもかなり低い値でああるものの、一応電圧は出ていた。「さっき確りハンダ付けしたのになー。」再度ハンダ付けして組み立てる。
　「さぁ、これで...りゃりゃりゃっ？やっぱ動かん。」もう一度分解すると、やはり配線が外れている。樹脂カバーを押し込んだ時に外れてしまうみたいだ。その後10分以上格闘したが、結局ハンダ付けできなかった。
　小さ過ぎるのと、何度撮影しても見えるようにはならなくて、結局デジカメでは撮影出来なかったけれど、今までハンダ付けされていた部分に極薄く表面が剥がれたような痕があった。断線しかけていた配線の方を見ると、1mmにも満たない薄くて小さな破片のような物がハンダに付着していた。ハンダ付けしていた部分が剥離しちゃったみたいだ。

　ハンダが載らないと、配線を接続できない。万事休す、もうお手上げ！である。残念だが、単純なフードとして余生を送って貰う事にした。トホホ...。

タグ：セレン Rolleilux ローライコード ローライルクス

コメント 2

へえ、Bay I シェイドに組み込まれた外部露出計なんてあるんですね。
この時代のセレンやCdsを使った露出計の精度って、かなり怪しいものが多い印象です。
SPDやGPDになってからは、いまだにまともな測光制度が出るものが多い気がしますけどね。
私は露出計の無いカメラで撮るときは、もっぱら体感露出です。
モノクロネガしか撮らないので、それで十分なんです。
ネガは露出オーバーに強く、2段ぐらいのミスならへのカッパ。
多少アンダーでも、最近は静止現像ばかりなので結構シャドウも出てくれますよ。
室内などで厳密な露出で撮るときは、スマホの露出計アプリを使います。
あれ、キャリブレーションしてやればかなり使い物になりますね。
by 黒顔羊 (2021-12-19 14:17) 

黒顔羊さん
セレンもCdsも経年劣化はあまり無い素子ですけど、回路の他の部分が劣化して精度を保てない露出計が多いんです。それにCdsは反応がゆっくりなので、スイッチオン！で直ぐ測定すると値がおかしくなりますし。(^^;)
基本ポジなので、単体露出計を持って行く事が多いですが、スマホアプリとは気が付きませんでしたねー。一寸試してみます。
by Rifle (2021-12-19 20:20)