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BELDENでケーブル自作 [音楽]

 先日、数か月に一回の割合で利用しているサイトから「ポイント失効のお知らせ」というメールが届いた。
 「またポイントかよ」と思いながら中身を読むと「1週間でポイントが失効する」と。「でも、大して貯まってないでしょ」と思ったら「1400ポイント」とある。このサイトでは1ポイント=1円だから、1400円分が失効してしまうのだ。「うわぁ、こりゃ勿体無い!でも、今必要な物は無いしなぁ。」

 翌日、別件で久し振りに部品箱の中を漁っていたら、だいぶ前に取り外したプラグが出て来た。
出て来たプラグ
かなり古い時期に購入して芯線が劣化してしまったケーブルから取り外して保管してあった物だ。どれもモノラルプラグで、米SwitchCraft社製が2本、米G&H社製が4本。どちらも楽器用として有名なメーカで、G&H社の物は芯部に無酸素銅・その他はブラス(真鍮)を使っているのが特徴だ。
 「そういえば、今1m位の短いケーブルが一本も無いんだよな...そうか、ケーブル買えば良いじゃん!」早速サイトでポイントを全部使用し、足りない分はカードで補ってケーブルを購入。数日後自宅に届いた。
自宅に届いた箱
1m切り売りのBELDEN(ベルデン)社製シールドケーブル8412だ。
届いたのはBELDENケーブル3本
これで役者が揃ったので、ケーブルを作成する。

 初めに、外皮にカッターナイフで切れ込みを入れる。
カッターナイフで切れ込みを入れたところ
切り方が強過ぎるとシールド線も一緒に切ってしまうので、力を加減して外皮だけ切るようにする。上手く行けば、こんな感じになる筈。
外皮を剥いたところ
網線はとても細いので、一寸無理するだけでも直ぐに切れてしまう。だから、切らないように力を加減しながらピンセットや爪楊枝などで先端から少しずつほぐす。時間が一寸かかるけれど、手を抜いてはいけない。丁寧に作業すれば、網線全てが真っ直ぐになる。
網線を完全にほぐしたところ
網線を折らないように注意しながら外側に折り畳む。芯線と網線の間に芯線保護の繊維があるので、ハンダ付けの邪魔になる部分は切り取る必要がある。
網線を折り畳んだところ
繊維を切り取り、芯線も網線も全て捩って束ねる。芯線は、被覆を抜く際に捩じりながら引っ張ると奇麗に束ねられる。
芯線と網線を捩ったところ
ここまで来たら早速ハンダ付け!の前に、プラグのスリープを線に通しておく。
# コレを良く忘れるんだよ。(笑)
プラグのスリープを通しておく
芯線は2本ともHOT、網線はGND(グラウンド、アース)にハンダ付けする。
ハンダ付けしたところ
芯線は2本あるけれど、1本だけ使うとか、片方のプラグのHOTに2本でもう一方は1本だけにして方向性を持たせるとか、人によってやり方が色々あるらしい。拙者の場合、「電流の流れる面積が増えると抵抗が減る」という物理の法則に沿って芯線を2本共HOT側に使う。
# そもそも「ケーブルに方向性」って...(以下、略)(失笑)
今使っているハンダはKESTER社の44、所謂「ケスター44」だ。
KESTER44
音響・楽器用の定番としてとても有名だけど、あえて買った訳ではなくて、量が多くてそこそこのお値段の物を探していたら、たまたまコレになっただけであーる。(笑)
 ハンダ付けしたら、GND側の爪を曲げてケーブルを固定する。
爪を曲げてケーブルを固定
上からスリーブを捻じ込んで完成である。
スリーブを捻じ込んだところ
これで1mのケーブル3本が出来上がった。
出来上がった1mケーブル3本
BELDENは市販品を買うと結構なお値段だけど、自作すれば安上がりだ。

 序に、ケーブルの静電容量をLCR-T4で測ってみた。
ケーブルの静電容量計測中
ケーブルの静電容量計測中
ケーブルの静電容量計測中
どれも300pF前後だ。2芯なので、通常の1芯と比べると倍ほどの容量がある。自宅での使い方は限られているから、この程度なら問題は無い。

 これで長いケーブルを引きずり回して引っかけるなんて事は無くなりそうだ。(笑)
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