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積読整理10 [雑感]

 ガリレオ式温度計騒動のお陰で改めて「読まなきゃ」と思い直し、早速読書を再開した。

一冊目:なるほど!選挙に出てわかった野党が勝てない理由 ー民主党、維新から出馬した外科医が見た政治のウラ側/土田ひろかず/ファーストプレス/2016年/264頁
なるほど!選挙に出てわかった野党が勝てない理由
 2時間で読了。
 日本の政治は、議員と官僚という「政治屋」と、それを支える周辺組織(選挙屋・後援会・支持団体・公社・天下り企業等)で動いているのは周知の事実である。そこに素人が飛び込むとどうなるか?という事が実に良く分かる。
 野党が与党になれない理由は誰もが分かっていると思うが、あえて読んでみた結果は「やっぱり、そうやねー」の一言である。
 なお、選挙に立候補しないと分からない事が数多く記されており、「政治に打って出てみたい」という人への教科書としても優れていると思うし、単純に読み物としても十分面白い。

二冊目:大人のための3日間楽器演奏入門 ー誰でもバンド演奏できるプロの裏ワザ/きりばやしひろき/講談社+α新書/2005年197頁
大人のための3日間楽器演奏入門
 2時間で読了。
 一般的な楽器入門の本とは違って「楽器を手にしたのに続かなかった」挫折者を対象にしているのが面白い。また、挫折者のみならず、これから楽器を触ってみようという人も「挫折者と同列」で扱っている点は、なかなか興味深い。
 挫折者が陥りがちな点を指摘し、それを回避する具体的な方法を説明している。各章の内容は以下の通り。
はじめに:導入文章。
第一章:楽器練習の考え方。
第二章:自身の経験談と、初心者にありがちな話。
第三章:楽器挫折者救済合宿の進め方や様子。
第四章:練習や楽器選びのコツ。
第五章:バンド演奏へのノウハウ。
 特に「真面目に練習しない」という説明には、思わず「なるほど!」と呟いてしまった。音楽機材は持っていても殆ど弾けない拙者の原因を言い当てられたような気がした。(汗)
 他にも一寸した練習方法も載っているので、とりあえず手元に置いておこうかと思う。

三冊目:求聞持聡明法秘伝 ー究極の超能力開発システム/桐山靖雄/1989年/平河出版社/366頁
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 三時間半で読了。
 表現は冗長だが、言葉の使い方が巧みで読者を飽きさせない工夫が随所に鏤めてあり、分厚い本だが読み易い。随所に人体に関する記述が入っているので、医学に明るいゴーストライターを抱えていると推測できる。
 単純に修行方法だけだと数十ページで終わってしまうので、色んな内容を拾ってきて文章を増やしたという感じ。しかも、「修行」の方法も何だか他愛のないものに思える。阿含宗の信者は日々この修行に励んでいたのだろうか?(笑)各章の内容は以下の通り。
序章:自己PR、現在に至るまでの来歴。
一章:松果腺と間脳、もっともらしい内容だが医学的根拠が希薄。
二章:ホルモンとチャクラ、輻(や:スポークのこと)に例えて説明。
三章:呼吸法、禅から多数引用。
四章:修行について、読者繋ぎ留めの為の宣伝
 「もしも奥儀篇をいっしょに出してしまったら(中略)しかし、訓練のシステムは、たとえ修行者が未熟であっても、それなりの力を発揮するから、やりそこなって脳を痛めるおそれが多分にある」という文章には、思わず腹を抱えて笑ってしまった。
 それに、三章にある屍のポーズに関する記述には、誰もが「何それ?」と疑問を感じるであろう部分があって、「これ、自分でやってないでしょ?」と突っ込みたくなった。
 せっかく読んだのだけれど、わざわざお金を出して読む本ではないと悟った・・・お?これって「悟り」を得たのか?(笑)

四冊目:脳と心の革命瞑想 ー魔法のクンダリニー・真珠秘伝/桐山靖雄/1996年/平河出版社/248頁
脳と心の革命瞑想ー魔法のクンダリニー・真珠秘伝
 二時間で読了。
 本は分厚いが、行間が広い為か意外に早く読み進んでしまう。他の書籍からの引用が多く、自身の書籍からも多数引用しているので、内容としてはかなり薄く感じる。
 相変わらずチャクラと各種ホルモンを結び付けた内容が目立つ。各章の大まかな内容は以下の通り。
はじめに:宗教の宣伝。
一章:ヨガの源流について。
二章:瞑想のやり方。
三章:チャクラの簡易解説と呼吸のやり方。
四章:クンダリニー・パール(直径1cm弱の玉)を使った瞑想のやり方、潜在意識。
 修行の方法は具体的なように見えるものの、禅宗の座禅体験などで行われていると思われる部分が多く、独自色は感じられない。あえてこの本に頼って瞑想する必要性は無いように感じる。

五冊目:クンダリニー・ヨーガ ー超常的能力ヨーガ実践書の決定版/成瀬雅春/BABジャパン/2003年/283頁
クンダリニー・ヨーガ
 三時間で読了。
 体の動きを文字で説明しているので、一文一文が長くなり説明も冗長に成りがちだが、具体的に書かれているので読んでも分からないという事は無いだろう。説明に対応する絵が随所に入っているので分かり易い。 各章の内容は以下の通り。
序輪:ツアーでブータンを訪ねた時の記録。
第一輪:ヨーガ各種経典から引用して大まかな方法を説明。
第二輪:体の動かし方。(腰を中心とした動き)
第三輪:呼吸の方法を切り口に体の動かし方。
第四輪:自作の神話のみ。
第五輪:第四輪の話とヨーガ実践を対比。
第六輪:ヨーガのやり方。
第七輪:著者が空中浮揚を体得した経緯。
本書では解説されていない部分が多数ある為、この本だけでは完結できない。既に精神習練としてのヨーガを良く知っていて、それなりの実践経験がある人向けに書かれている。
 因みに、拙者が背中や頭頂部に日頃感じる漠然とした感覚は、本書に依れば「それは電気エネルギーにたとえると、漏電している状態」(230頁)なんだそうな。ウーン・・・。(汗)
 ちなみに、空中浮揚はあくまでも「手段」であって、「目的」ではない。そこを間違えないようにしないと、何の為に手間暇かけて修行しているのかを見失ってしまうので要注意。

六冊目:和文仏教聖典/財団法人 仏教伝道協会/1973年/309頁
和文仏教聖典
 4時間で読了。
 ビジネスホテルに泊まると、この本とキリスト教の本が大抵置いてあるので、見かけた事がある人は多いのでは?
 「ほとけ」「おしえ」「はげみ」「なかま」「付録」と大枠で分け、それぞれが章立てされている。行間がやや広いので読み易い。全編を通して語り掛けるような文体で、物語風の記述が多く、難解な文章は一切無い。国内の伝来仏教をかみ砕いた表現に置き換えて読み易くまとめましたっ!という感じ。当然、本来の「釈迦仏教」とは異なる点も多いと思われる。
 ただ、分かり易い言葉ではあるものの、その本当に意味するところが分かり易い訳では無い。だからこそ、色んな宗教集団が文章をわざと曲解させて、「寄進」と称して信者の財産を吸い取ったり「聖戦」と称して暴動を起こしたりする。人間とは然様に厄介なモノであーるっ。

七冊目:3行で人を動かす文章術 ー世界一シンプルな方法で結果を出す/尾藤克之/WAVE出版/2019年/206頁
3行で人を動かす文章術
 3時間半で読了。
 人に読んで貰う為のノウハウを色々詰め込んでみました!という感じで、まとまりが無いという印象を受ける。実例が少なく、「べし・べからず集」という感じも受ける。
 著者はコラムニストだそうで、職業だから文が上手いのは当たり前と思うのだが、大量の文章をまとめた本となると勝手が違うのかも知れない。
 お礼の手紙や連絡のメールなど、短い文章を書く機会は日常的にあるので、「どうも文を書くのは苦手」という人はまず一通り読んでみると良いかも知れない。各章毎に言葉の使い方や注意すべき表現等が盛り込まれ、文章を書いた際のチェック項目としても使えそうだ。

 久し振りに本を読んだ為か、読み終わった後は目や肩に疲労感が残った。読む時の姿勢に問題がありそうなので、もう一寸考えて読まなきゃ、と思う。
 だいぶ読んだ積りになっていたけれど、読み終わったのは未だたった七冊。これからもひたすら読書しないと、本棚を片付けるのは難しそうだ。(滝汗)
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