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ヤマハのベースアンプヘッドF100Bオーバーホール(その2) [音楽]

前回からの続き)

 ノイズの発生源は、恐らくはプリアンプ部か電源かのどちらかだろうとは思うが、回路図無しでは調べるのは難しい。面倒だが、一度組み立てたアンプをもう一度分解し、各基板を撮影する。
プリアンプ基板を撮影
パワーアンプ基板を撮影
「そっか、モノクロで撮影すればデータ量が減って処理が楽じゃん」と気が付いて、最後の基板だけモノクロ。(笑)
モノクロで撮影した電源基板
それぞれを白黒化してデータ量を減らし、読み取り難い部分は実物を見ながらお絵かきソフトで一つ一つ手で修正する。
 後で見ても分かるようにしておかないと、結局基板を見る為に再度分解する羽目になってしまう。面倒だが、手を抜く訳には行かない。

 同時期のギターアンプF100-212に比べれば、基板の面積は少ないし配線も少ないから楽な筈なんだけど、それでも部品や配線を追いながら手で書き込んでいると、あっという間に時間が過ぎてしまう。
 一旦書き上げても見直すと間違いが見つかったりするから、何度も基板と図を見比べてチェックすると、それも時間がかかる。
 他の作業も同時並行なので、足掛け3日掛かってようやく3枚の基板を書き上げた。
書き上げた回路図
書き上げてから「ひょっとして、ネット上に回路図が出てたりするのかな?」と思って探したら...なーんだ、やっぱりあるじゃん。(汗)

 でも、見比べて見ると細かい部分が結構違う。トランジスタの型番が違うのはまぁ良いとしても、ダイオードの向きが逆だったり、抵抗の入る場所が違っていたり、と見過ごせない違いも少なからずある。どれも回路の動作に影響するので、違う部分を見つける度に基板を見て確認する。
 ひょっとしたら基板に複数のバージョンがあるのかも知れないが、手元にある物だけでは判断が付かない。

 完成した手書き図面を見ていると、不思議に感じる部分が結構ある。
 例えば、基板に供給される電源は30Vしかないのに、耐圧が100Vや160Vの部品があちこちに使われている。単に調達時の部品単価の都合かも知れないけれど、設計上で何かあるのか?と勘ぐってしまう。市販回路の設計経験が無いから余計にそう感じるのかも知れないんだけどねー。(汗)

 特に不可解なのが、スピーカ出力の直前に入っている電解コンデンサは「160WV」という高耐圧な物を使っていること。
 電源がAC100Vということは瞬間的な電圧は100×√2≅141Vだから、それよりも高い160Vという積り?でも、スピーカに直接電源電圧が掛かるような状態なら間違いなく故障だから、そこまで耐圧を高める必要も無さそうだけど??
 念の為にスピーカを100Wで駆動する時の電圧と電流を計算してみる。
W(電力)=V(電圧)×I(電流)、V(電圧)=I(電流)×R(抵抗)
だから
W=I×I×R=V×V/R
スピーカの抵抗を8Ωと仮定して数字を当て嵌めると
100=I×I×8=V×V/8
従って
V≅28.3(V)、I≅3.54(A)
スピーカにかかる電圧は30V弱だから、余裕を見ても耐圧が35Vか50Vの部品でも十分に思える。
 ただ、スピーカにはボイスコイルが必ずある。コイルは流れている電流を止めた瞬間にスパイク状の高い電圧が出るから、それを計算に入れたのだろうか???100Wフルの時は3.5Aという大電流が流れているから、突然無音になれば電圧はゼロ。そうなると、ボイスコイルに残っている電荷で高い電圧が発生する可能性は考えられるけれど...うーん...やっぱり分からんなぁ。(汗)

 手書きのままでは見難いので、回路図エディタに入力して清書する予定。ということは、部品を全部入力しなきゃならんのか...

続く
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