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治療不可:テンキー電卓 [雑感]

 2年以上前に電池を交換した電卓・シチズンDU1262Qは、特定のキーだけ動かないという状態になった。
シチズンDU1262Q
通常は、演算キーを押すと対応する記号が液晶に表示される。例えば、割り算で「 ÷」を押せば液晶に表示が出る。
割り算の表示
ところが、掛け算のキーはいくら押しても表示されず、掛け算にもならない。
掛け算の表示が出ないし掛け算もできない
「ありゃ、接触不良?」と思い、早速分解する。
分解したところ
電池交換の時には気が付かなかったけれど、基板は熱で樹脂を溶かして固定されている。
樹脂を溶かして基板を固定している
仕方ないので、樹脂で固定している部分(4カ所の矢印)をカッターナイフで切り取った。
固定されていた部分を切り取ったところ
基板の裏側に各ボタンに対応する導電ゴムの列がある。
ボタンに対応する導電ゴム
よく見ると、掛け算に対応する位置にある導電ゴムだけ周囲が少し黄色い。
掛け算の位置だけ少し黄色い
以前の液漏れで導電ゴムが劣化しているようだ。基板側の接点と導電ゴムの接触する部分全てをNevrDull(ネバーダル:金属磨き)で磨いた。

 基板を固定していた樹脂を切り取ってしまったので、まずは樹脂部の大きさを調べる。
切り取った樹脂部のサイズを測定中
手持ちのネジから合いそうなのを4本探し出した。
探し出した小さなネジ4本
そのままでは穴が小さいので、ピンバイスで穴を拡げる。
ピンバイスで穴を拡張中
4カ所をネジ止めして基板を固定した。
4カ所をネジ止め
元通り組み立てれば完成である。

 早速使ってみると、まだ掛け算だけできない。
まだ掛け算が出来ない
再び分解して色々調べたが、どうやら積層基板の内側の層まで腐食が進んでしまったようで、何をどうやっても掛け算は出来ない。積層基板の分解は出来ないので、これ以上はお手上げ。残念ながら「治療不可!」となってしまった。
 今はパソコンに接続してテンキーとして使う事は無いけれど、手軽に使える電卓が無くなるのは痛い。

 その話を家族にしたら、子供が「もう使ってないから」と電卓付き定規を譲ってくれた。
子供から貰った電卓付き定規
子供が小学生の時にやっていたベネッセの付録に付いてきた物だが、電卓の部分は市販品と同じだから十分使える。大学では関数電卓を使うので、普通の電卓は使わないんだそうな。
 わざわざ買わずに済んで良かった。修理は出来なかったけれど、めでたしメデタシ、である。(笑)
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