ヤマハのギターアンプF50-112のレストア(その2:中を見ると) [音楽]
(前回からの続き)
武漢ウィルス(中国肺炎・コロナウィルス)のお陰で外出を控えて「手洗い・うがい・引き籠り」の日々を過ごしている為、このブログのネタ探しに困る日々が続いている。
じゃぁ家の中で出来る作業が捗るかというと、そうも行かない。並行して作業すれば良い話なんだけれど、不器用な拙者は一方に取り掛かると没頭してしまい、他方が疎かになってしまう。ほぼ終日PCの前に座って何かしら作業しているので、他の事は出来ないのである。(滝汗)
細切れに空いた時間を使って、F50-112を少しずつ分解して行く。
取っ手を外し、ネトネトになった巻いてあるビニルテープを剥がす。
取っ手の裏側に亀裂が入っていて、これをテープで固定しようとしたらしい。取っ手は合成ゴム製でかなり硬いので、テープでは役不足だ。
取っ手の中には金属板が入っている為、無理して亀裂を補修するまでも無いが、皮膚が挟まれたりすると痛いので、できれば亀裂は塞ぎたいところだ。
各ポットのツマミは遠くから見ると違和感無いが、頭頂部のアルミ板は純正ではなくて手作りしたもののようだ。
純正なら同心円状にヘアライン艶消し加工されているけれど、こちらは丸く切り出してマジックで線を入れただけ。しかも、切り出したアルミ板は表面が錆び始めている。
メインの基板はパラメトリック・イコライザ用のボリュームポット3個が取り外されている。
以前作成したF100-212の回路図見ると、ポットが無いとイコライザが効かないだけで、音声信号が途切れる事は無い。恐らくは「パラ・イコなんて使わないから」とポットを外し、それでも音は普通に出るからそのまま使っていたのかも知れない。因みに、外されているのはポットだけで、回路上の各素子はそのままの状態で残っている。
更に細かく見て行くと、メイン基板の端が割れている。
「どうしてこんな位置が割れるんだ?」と思ったが...ひょっとしたら、パラメトリック・イコライザの部分を何かに強くぶつけてしまい、ポット類が駄目になってしまったのではないだろうか?その位置から衝撃を受けると、基板はネジ止めされているこの位置に強い力が掛かるので、ここが割れている説明が付く。
更に細かく見ると、基板上のシルク印刷と電解コンデンサの値が一致しない部分がある。恐らく、ポットを取り外した際に併せて交換したと思われる。
次は電源基板だ。
まず目に付くのが、トランジスタに付着しているボンドらしき物だ。
トランジスタが不自然に曲げられていて、無理やり固定されているような状態になっている。共振防止か何かの理由で、後から加工されたと思われる。
トランジスタの右側にある電解コンデンサは、平成初期の汎用品に交換されているようだ。
トランジスタの左隣にある大容量のコンデンサは頭部がかなり膨らんでいる。
電解液が外に漏れ出ているから交換する必要があるのに、何故か交換されていない。普通なら一緒に交換するだろうに、何とも不思議だ。
パワーアンプ部は、ネジ止め剤が割れているので、間違い無く過去に開けられている。
この基板も、やはり電解コンデンサの一部(黒い円筒状の部品)が交換されている。
しかし、その割には液漏れを起こしているコンデンサ(水色の部品)は交換されていない。
交換された部品の生産時期を鑑みると、交換作業をした時点で液漏れは既に起きていた筈と考えられる。なのに、何故か交換されていない。何とも不思議である。
最後に、外付けのコンデンサをチェックする。
ここには160WV2200μFが使われている筈だから、こちらも交換されている。規格が100Vに下げられている。何故そうしたのかは判らないが、実用上は全く問題無い。
# 値の根拠は過去の投稿をご覧下さい。
不自然な点があちこちあるものの、見た感じではそんなにおかしな状態ではなかった。ただ、外されたボリュームポットのうち、二つはCカーブ50kΩ2連とGカーブ50kΩで、かなり特殊な部類になるので入手が難しい。何かしら代替策を考える必要がありそう。
「何とかなるじゃろう」と軽い気持ちで手に入れたけれど、何だかんだと手が掛かりそうな感じだ。まぁ、その分楽しめそうだから良いかなー、って。(笑)
(続く)
武漢ウィルス(中国肺炎・コロナウィルス)のお陰で外出を控えて「手洗い・うがい・引き籠り」の日々を過ごしている為、このブログのネタ探しに困る日々が続いている。
じゃぁ家の中で出来る作業が捗るかというと、そうも行かない。並行して作業すれば良い話なんだけれど、不器用な拙者は一方に取り掛かると没頭してしまい、他方が疎かになってしまう。ほぼ終日PCの前に座って何かしら作業しているので、他の事は出来ないのである。(滝汗)
細切れに空いた時間を使って、F50-112を少しずつ分解して行く。
取っ手を外し、ネトネトになった巻いてあるビニルテープを剥がす。
取っ手の裏側に亀裂が入っていて、これをテープで固定しようとしたらしい。取っ手は合成ゴム製でかなり硬いので、テープでは役不足だ。
取っ手の中には金属板が入っている為、無理して亀裂を補修するまでも無いが、皮膚が挟まれたりすると痛いので、できれば亀裂は塞ぎたいところだ。
各ポットのツマミは遠くから見ると違和感無いが、頭頂部のアルミ板は純正ではなくて手作りしたもののようだ。
純正なら同心円状にヘアライン艶消し加工されているけれど、こちらは丸く切り出してマジックで線を入れただけ。しかも、切り出したアルミ板は表面が錆び始めている。
メインの基板はパラメトリック・イコライザ用のボリュームポット3個が取り外されている。
以前作成したF100-212の回路図見ると、ポットが無いとイコライザが効かないだけで、音声信号が途切れる事は無い。恐らくは「パラ・イコなんて使わないから」とポットを外し、それでも音は普通に出るからそのまま使っていたのかも知れない。因みに、外されているのはポットだけで、回路上の各素子はそのままの状態で残っている。
更に細かく見て行くと、メイン基板の端が割れている。
「どうしてこんな位置が割れるんだ?」と思ったが...ひょっとしたら、パラメトリック・イコライザの部分を何かに強くぶつけてしまい、ポット類が駄目になってしまったのではないだろうか?その位置から衝撃を受けると、基板はネジ止めされているこの位置に強い力が掛かるので、ここが割れている説明が付く。
更に細かく見ると、基板上のシルク印刷と電解コンデンサの値が一致しない部分がある。恐らく、ポットを取り外した際に併せて交換したと思われる。
次は電源基板だ。
まず目に付くのが、トランジスタに付着しているボンドらしき物だ。
トランジスタが不自然に曲げられていて、無理やり固定されているような状態になっている。共振防止か何かの理由で、後から加工されたと思われる。
トランジスタの右側にある電解コンデンサは、平成初期の汎用品に交換されているようだ。
トランジスタの左隣にある大容量のコンデンサは頭部がかなり膨らんでいる。
電解液が外に漏れ出ているから交換する必要があるのに、何故か交換されていない。普通なら一緒に交換するだろうに、何とも不思議だ。
パワーアンプ部は、ネジ止め剤が割れているので、間違い無く過去に開けられている。
この基板も、やはり電解コンデンサの一部(黒い円筒状の部品)が交換されている。
しかし、その割には液漏れを起こしているコンデンサ(水色の部品)は交換されていない。
交換された部品の生産時期を鑑みると、交換作業をした時点で液漏れは既に起きていた筈と考えられる。なのに、何故か交換されていない。何とも不思議である。
最後に、外付けのコンデンサをチェックする。
ここには160WV2200μFが使われている筈だから、こちらも交換されている。規格が100Vに下げられている。何故そうしたのかは判らないが、実用上は全く問題無い。
# 値の根拠は過去の投稿をご覧下さい。
不自然な点があちこちあるものの、見た感じではそんなにおかしな状態ではなかった。ただ、外されたボリュームポットのうち、二つはCカーブ50kΩ2連とGカーブ50kΩで、かなり特殊な部類になるので入手が難しい。何かしら代替策を考える必要がありそう。
「何とかなるじゃろう」と軽い気持ちで手に入れたけれど、何だかんだと手が掛かりそうな感じだ。まぁ、その分楽しめそうだから良いかなー、って。(笑)
(続く)
手が掛かりそうな感じ それも嬉しそう
(*^^)v
ある意味 手ごたえないとねっ
ダメでしょう
(´艸`*)
by みうさぎ (2020-05-29 15:20)
みうさぎさん
うっ、見抜かれてる・・・。(^^;)
ある程度は問題がある方がブログネタになるし遣り甲斐もあるし、でも、あまりに難しいと投げだしちゃうかも、です。<おいおいっ!(^^;;;)
by Rifle (2020-05-29 17:35)