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レンズとフィルムバックの修理完了 [カメラ]

 昨年秋、撮影会が終わった後、まずフィルムバックA12を2つ共オガワカメラサービスさんへ直接持ち込んで修理をお願いした。
修理に出したA-12フィルムバック
オガワさんに依れば、最近はフィルムマガジンの中古の値段が落ちてきて修理費用と変わらない為、修理せず中古を買い直す人が殆どだそうな。
 中古が正常品なら良いのだけれど、フィルムカメラ新品時の感触を知るカメラ店員は非常に少なくなって来ているので、中古品の見極めが確実かどうかはかなり怪しい。それに、フィルムカメラ関係は「問題発生時には返金」という対応が殆どだから、下手すると何度も探す羽目になりかねない。A12の片方は15年以上使い続けている事もあり、あえて修理をお願いし、念の為に503CWも一緒に預けた。

 10日ほど経って「修理出来ました」と連絡が入ったので、引き取ってきた。内部のグリスが劣化して固まっていたのと、樹脂部品の摩耗が動かない原因となっていたそうだ。部品を見ると、確かに摩耗している箇所が見受けられる。
摩耗で交換した樹脂部品
早速テスト・フィルムを入れて503CWに取り付け、動かしてみると...「おーっ、こんなに軽いんだ!」
 新品を触った事が無いので、今まで操作に多少手応えがあるのは「そういうものだ」と思い込んでいた。ところが、修理されたフィルムバックの動きは「ウルトラ・スムーズ!」と声を上げたくなる程動きが滑らかで軽い。何も知らずに15年以上使い続けていたのが情けない。(笑)

 Sonnar250mmSaとAPO-TeleTessar500mmは曇りとカビ(?)があるのだが、ハッセルブラッド製品は使われている部品の材質の一部が特殊なものが含まれている為、正規修理認定店でないと出来ない事が多い。
IMG_7623.JPG
ネット上の情報を調べたりした末に、ケイリペア(神戸市)に2本共送った。古い製品だけに、既に部品が無くて完全な修理は無理との事だったが、「できるところまで」でお願いした。費用が驚くほど高額で、やむを得ずRolleiflex2.8FやRollei35初期型などを手放して費用を捻出する羽目に。(/_;)

 2ヶ月近くかかって、ようやく修理から戻ってきた。250mmSaは固着して分解できない部分があり、リアエレメントの修理は出来なかったそうだが、随分と奇麗になった。
修理を終えたゾナー250㎜Sa
レンズ内部のほぼ全面に広がっていたのは点状のカビだったそうな。因みに、修理前はこんな状態だった。
内部にカビ?
ほんの僅かに曇りが残っているようにも感じるけれど、これだけ奇麗になれば実用上は問題無いと思う。

 修理費が嵩んだのは非常に痛かったけれど、これでハッセルブラッドのシステムは安心して使える状態になった。また、カメラのシステムを見直す羽目にもなり、自動的にカメラシステムの整理も完了する事になった。
 入手するまでの苦労を考えると今までなかなか踏ん切りが付かなかったのが、修理費の為に問答無用で整理しなければならない状態に陥って思い切れた、という点でも今回の修理は良かったのかも知れない。(汗)
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