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RADOの簡単な分解清掃 [時計]

 現在のメインとして使っている手巻き式のRADO(ラドー)・Shambord(シャンポール)は、入手した時から内面の曇りが気になっていた。
内側が曇っている
更に、SLK200のオイル交換に行った時にもこの時計で行ったのだけれど、朝寒くてコートを着たまま乗っていたせいか、途中で休憩した時に時計を見たら内側が真っ白に曇ってしまっていた。しかも、それまでは1日数秒程度の割合で進んでいたのが、その翌日から一日10秒以上遅れるようになってしまった。(汗)

 「ははーん、こりゃ内部に入った水蒸気が抵抗になっちゃってるな」と思い、こじあけ(画僧左にある工具の名前だよん)で裏蓋を開け、天気の良い日に丸一日室内で乾燥させた。
裏蓋を開けたところ
よく見ると、ムーブメントは単に入れてあるだけで何処にも固定されていないし、リューズを抜かなくてもムーブメント事外せるではないか。「じゃぁ」と、時計本体をひっくり返してムーブメントを取り出す。
取り出したムーブメント
ダイアル(文字盤)や針と共に分離出来た。ダイヤルにはあちこち傷があり、周囲も塗装が部分的に痛んでいるけれど、古い割には傷みは少ない。
 本体前面のガラスの内側は、肉眼で見ると少し曇っている程度。
ガラス内側が曇っている
見る限りでは大した事ないと思うレベルだけれど、外側から見るとこれでもかなり曇っているように見える。メガネ拭きで拭いたら奇麗になった。
メガネ拭きで拭いたところ
側面を見ると、リューズが当たる部分が黒ずんでいる。
リューズの当たる所が黒ずんでいる
NevrDull(ネバーダル:金属磨き)で軽く磨いたら奇麗になったが、画像では違いが殆ど判らない。(汗)
奇麗に磨いたところ
ムーブメントを慎重に入れる。
ムーブメントを入れたところ
ムーブメント全体に施されているコート・ド・ジュネーブが美しい。拡大すると研磨の状態が良く分かる。
コート・ド・ジュネーブ技法による研磨部の拡大
見えない部分だけど、あえて手間をかけて美しくするのが高級時計たる由縁...らしい。
 裏蓋をきちんと閉めたら完成である。
清掃を終えたRADO
撮影倍率が微妙に違うので完全には一致しないけれど、比べて見ると良く分かる。
作業前後の比較
一寸した作業だけれど、大幅に見易くなった。遅れ具合はわずかに改善はしたものの、やはり一日当たり5秒程度は遅れているようだ。水蒸気で内部のオイルが劣化してしまったのかも知れない。そのうちにオーバーホールする事になりそうだな。(汗)
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遅いけど庭木の剪定 [雑感]

 我が家の敷地の南側に、ウナギの寝床のような東西に細長い庭がある。亡き父が教員時代の知り合いだった農業高校の校長に頼んで庭を設計して貰ったのだが、庭の面積に対して木の数がやたらと多い。
 庭を造成した直後の状態で完成するように設計してあったらしく、25年以上経って木が大きくなってくると枝同士がぶつかってしまって収拾がつかない。だから、ここ数年は強く剪定して、これ以上大きくならないようにしている。

 例年木々の葉が落ちた11月中旬の天気の良い日に一気に庭木を剪定し、手のかかる松2本だけ高齢な庭師さんにお願いしていた。
 ところが、その庭師さんは秋から入院してしまい、他の庭師さんも高齢で次々と廃業してしまったので、今年からは松も自分で選定する事になった。

 今年は11月末に松の剪定から取り掛かった。初めての剪定で慣れない事もあって、毎日数時間ずつ作業しても、松1本に一週間ほどかかってしまった。お陰で庭木の剪定が全て後ろにずれこんでしまい、例年よりも時間が掛かってしまったのだけれど、気温が高い状態が続いた為、枝垂槐(シダレエンジュ)だけは葉が落ちないままだった。
 枝垂槐の両側には木が迫っているので、葉が落ちないと何がどうなっているのかさっぱりわからない。

 ネットで調べてみたら、枝垂槐は芽吹き前の2月から3月に剪定するのが良いらしい。しかし、例年初冬に剪定しているけれど気の大きさは年を追う毎に大きくなっているし、今まで問題が起きた事も無い。先週から徐々に葉が落ち始めて枝が見えるようになってきたので「そろそろ選定始めようか」と思っていた。
 昨日朝、天気予報が「今日は終日晴れ」と出ていたので、「よしっ、今日やるぞ!」庭に出て枝垂槐を見上げる。
剪定前の枝垂槐
2日前の強風で葉は完全に落ちている。昨年も大胆に切ったけれど、一杯枝が出て昨年とほぼ同じ程度の大きさになってしまっている。(汗)
 半日かけて強めに剪定した。
剪定後
本来なら細い枝も残すべきなのだろうが、枝の大半が隣の敷地へ飛び出してしまっているのと、両隣の木の枝と干渉してしまっているので、これ位に切り詰めないとダメなのである。

 選定に使った鋏は、切れ味が落ちてきたので剪定後に砥石で研いでおいた。
研いだ剪定鋏
一寸太い枝を切断する太枝切りも一部刃毀れしていたので、こちらも10分ほど研いで均した。
刃を研いだ太枝切り
直径10㎝ほどの太い枝を落とすのには鋸を使ったけれど、父が買って来て以来一度も研いだ事が無いからか、切れ味はかなり悪くなっている。
切れ味の落ちている鋸
目立てする方が良いだろうが、目立てはかなり難しくて時間のかかる作業なのでいつも「そのうちに」と後回しにしてて早何年...という有様。(笑)でも、いい加減やらなきゃなー。(滝汗)
タグ:剪定
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安定化電源の修理(その1) [電子回路]

 子供が我が家にまた変な物(?)を持ち込んで来た。メトロニクスのデュアルトラッキング直流定電圧電源SPEC 6455Aである。
動作しないメトロニクスの電源6455A
動作しないメトロニクスの電源6455A
岩通のオシロと同じ様に、学校の廃棄物置き場に置いてあった物だそう。「そこそこ奇麗だから直せるかと思って拾ってきた」と。見た目からして恐らく昭和の時代の製品だろう。とりあえず、筐体の中を確認する事に。

 本体側面に10円玉がちょうど入りそうなマイナスの口が2個あり、そこにコインを突っ込んで回したら側面が簡単に外せた。
側板を外したところ
メンテナンス前提で設計されている事が分かる。反対側の側面も同じで、簡単に外せた。
反対側の側板を外したところ
内部を詳細に見たけれど、肉眼では問題になりそうな部分は見つからなかった。
 固定されているブロックコンデンサは容量の刻印が見えないので、外して確認する。
ブロックコンデンサを確認
思いのほか容量は少ない。
 制御回路らしき基板は、コネクタに差し込むような形になっている。
基板はコネクタから外すだけ
これも修理前提の設計だからこそ、である。
 この基板も、肉眼では不具合を起こしていそうな部分は見つからない。使われているトランジスタの中に2SC1815があるから、昭和50年から60年辺りの製品であろう事が推測できる。

 使用頻度によって大きく変わってくるし、電解コンデンサは頭が膨らんだりはしていないけれど、製造時期からすると全部交換する方が良さそうだ。
 真空管やブラウン管を使う回路と違って動作電圧は高くないが、電力を扱う回路も気が抜けないので、何もわからない状態なのにうっかりテスターで触ったりするのは危険だ。まずは配線を追って回路図を起こすところから始める事になりそう。こりゃ、また時間が掛かりそうだな...

続く
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またまたSLK200のオイル交換 [雑感]

 昨年11月に替えたけれど、交換時期を少し過ぎてしまったので、ロッソコルサ(伊那市)に20日オイル交換へ急遽行く事に。(汗)

 20日6時半過ぎに自宅を出発する。明るくなり始めているけれど、それでもまだ暗い。
夜明け前
県道183は既に朝の出勤ラッシュが始まっていて交通量が多く、いつも以上に時間が掛かてしまう。
 県道64から国道41に入ると、こちらも交通量がとても多い。トラックと乗用車が半々だ。
 県道349・県道84・国道21からゴルフ場の間を抜ける道へ進もうと思ったが、その方向は工業団地が複数あって通勤らしき車が大量にそっち方向へ曲がっていくので、あえて国道21をそのまま進む。すると、案の定ガラガラ。土岐市街に入ると交通量が一気に増加、県道69を走っていたらトイレに行きたくなったので、久し振りに陶史の森の脇を掠めて道の駅土岐美濃焼街道どんぶり会館に入る。
道の駅・土岐美濃焼街道どんぶり会館
朝早い為か、トイレを利用する人以外はおらず、駐車スペースに車が入って来ても直ぐに出て行ってしまう。用を済ませたら直ぐに走り出す。
 県道66・県道20・県道33・国道363と進んでも交通量は多いまま。月曜は何処へ行っても混雑するんだなー。お陰でいつもよりかなり時間が掛かったが、国道257へと進むと流石に交通量が減って行く。山間部へと進む道だから当然か。
 国道153に入ってしばらくしたら再びトイレに行きたくなり、道の駅信州平谷に入る。
道の駅信州平谷
温泉施設側に車は殆ど居ない。
温泉施設側も車は殆ど居ない
斜面に少し雪が残っている。
斜面に雪が残る
今年は冷え込まないからか、降っても融けてしまうらしい。いつもより30分ほど時間をオーバーしているので、用を済ませたら直ぐに走り出す。

 治部坂峠に来ると道の両側に雪があり、電光表示板は「0度」。マイナスじゃないから、やっぱり今年は暖かいようで、スキー場の雪も十分あるとは言えない状態だ。月曜だけど、スキー客が結構居て一寸ビックリ。
 国道256との交差から結構な量の車が入って来る。月曜だと、こんなに交通量が多いんだね。
 途中で国道153を外れ、県道18・県道251を進む。こちらは相変わらずガラガラ...とは行かず、遅い車が居ても対向車が多くて抜く事が出来ない。国道の渋滞に比べれば圧倒的にマシなのだが。一寸イライラする。
 県道18・県道226と走り、国道153に戻って進む。駒ヶ根市街の片道2車線になるまでの区間はやっぱり渋滞気味になる。道幅は片道2車線分確保してあるのだが、一向に工事をする気配は無い。
 駒ケ根を抜けてやれやれ...と思ったのも束の間、遅い車が6台ほど先をのんびり走ってくれているお陰で遅々として進まない。(泣)沢渡のバス停を過ぎた所で遅い先頭が曲がって行って「ようやく流れが一寸良くなった」と思ったら、春近大橋を渡るのを忘れてしまい、天竜川の堤防上で再び渋滞。(滝汗)そのまま進み、県道19へと進んで11時40分過ぎに無事ロッソコルサに到着。

 オイル交換して貰った後、13時45分過ぎまで雑談してから自宅へと走り出す。ニシザワ双葉食彩館に寄って家族用のお土産を買う。
ニシザワ双葉食彩館
家族用のお土産
# いつもヤツ、ね。
駐車場で、昨日妻が焼いたレーズンパンを昼食に食べる。
妻の焼いたレーズンパン
食べ終わったら走り出す。

 来た道を戻るが、さほど寒くないせいか途中で車内が暑くなり、信号で停められたタイミングで上着を脱ぐ。
 平日だからか、昼をだいぶ過ぎているのに駒ヶ根市街は相変わらず渋滞気味。飯田市手前で県道226へと進むが、県道18は交通量が多い。渋滞するほどではないけれど、巡航速度が遅めで一寸イライラ。県道251・弁天橋を通って国道153に戻る。飯田市街は更に交通量が多く、渋滞の一歩手前という感じ。平日ってこんなに混むんだねー。
 国道256との分岐を過ぎても思った程には交通量は減らず、一寸走り難い。追越可能な区間で遅い車は一気に抜き去るが、追い越し禁止区間は我慢の走りを強いられてかなり辛い。
国道257に入ると交通量はグッと減って走り易くなるが、国道363・県道33は交通量が案外多い。県道20に入ると車の数が一気に増えて巡航速度もかなり落ちる。県道66・県道69と進むに連れてどんどん交通量が増える。
 国道21・ゴルフ場の合間の道も交通量が多く、結構イライラしてしまう。いつもならそのまま国道21のバイパス区間に入るのだが、夕方の通勤ラッシュの時間帯に入っているので、あえて旧道区間を走る。予想通り交通量が一寸少なく、比較的順調に流れていてホッとする。
 何時も大混雑する国道248との交差をなんとか通り抜け、県道84・県道349・国道41・県道64・県道183と走って18時45分頃に自宅に無事到着。本日の走行距離は428.4㎞だった。

 この車は3月に車検を迎えるので、2か月後には再び信州行きとなる。それに、ジュリエッタもそろそろオイル交換の時期が近づいているので、まだまだ信州行きは続きそうだ。
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キッチンタイマーの修理 [雑感]

 夕食の少し前、突然台所から「ピーピーピー」という音が鳴り響く。「え?火災報知器...にしては音が違うし小さいよなぁ?」台所に行って音源を探したら、何とキッチンタイマーだった。(笑)
OHMのタイマー
オーム電機製の古いタイマーで、CR2032ボタン電池を使うタイプである。妻曰く「そういえば、それって最近調子が悪いのよ」と。

 早速分解する。裏側にあるネジ4本を外すと、こんな感じ。
分解したところ
基板を固定しているネジを外すと、バラバラになる。
全部分解したところ
基板の表側は、導電ゴムが接触するスイッチ部分が酸化して変色している。
IMG_6811.JPG
NevrDull(ネバーダル:金属磨き)で接点全てを奇麗に磨く。
 しかし、何故突然鳴ったのか?...原因は導電ゴム側にあった。一部が劣化して形が崩れ、少し伸びたような状態になっていた。1mm弱の歪みなので画像では分らないと思うけれど、左下のゴムはかなり変形している。
導電ゴムが痛んでいる
どのボタンもゴム表面が酸化して凸凹になっているので、歪みが大きい部分はカッターナイフで薄く切り取り、更にNevrDullで表面を磨く。後は元通りに組み立て、新しい電池を入れれば作業は完了である。

 人気の無い部屋から突然音が鳴るというのは結構ビックリする。夕方で少し明るい時間だったから良かったけれど、これが夜だったら...かなり怖かっただろうなーって。(^^;)
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直せるか!?オシロスコープ(その2:治療不可!) [電子回路]

前回からの続き)

 一応電源部が動くようになったものの、変な所で放電が起きる原因を探らないと先に進まない。放電はコンデンサ(画像右上の青い部品)と抵抗(ネオン管の陰に隠れている)の間で起きている。
放電個所は高圧回路
「ひょっとしてネオン管がダメなのか?」と思い、外した。
外したネオン管
圧電素子(電子ライターの着火装置)を使って動作を確認する。

動作に問題無いので、基板に戻す...ん?何だ、この溝??
意味不明な溝
基板上面で放電した箇所なのだが、基板下面の銅箔の無い所でも放電していたらしい。溝は結構深いから、それなりに長い時間放電し続けていたと考えられる。焦げた部分を削り取り、グルーを盛って放電し難いようにしておく。
グルーで放電防止
基板上面も同様にグルーで埋めた。
上面もグルーで埋めた

 電源部にあるトランジスタ類は見た目は問題無いが、本当に中身が大丈夫なのかどうかは分からない。自作のトランジスタチェッカーがあるけれど、ピン配置が分からないトランジスタはチェックできないので、組み立て式の部品チェッカーLCR-T4を購入した。
購入したLCR-T4




早速使うと「?」となってしまう。
?のみ表示される
「え!?」基板から外して、改めて測定すると正常に測定できる。念の為、トランジスタ全部を外してみたが、全て正常だった。
 序に、高圧の掛かるコンデンサも外してデジタルテスターでチェックしたが、どれも正常だった。
高圧の掛かるコンデンサも正常

 次に気になるのは、2kVもの高圧をブラウン管に供給するコネクタの焦げだ。
コネクタの焦げ
差し込むプラグも焦げている。
プラグも焦げている
コネクタを外すと、その下にも漏れた電解コンデンサの液が入り込んでいてベトベトだ。
コネクタの下が濡れている
よく見ると、基板に放電で出来たらしい溝がある。
放電でできたと思われる溝
このコネクタは両端のみが配線に繋がっているけれど、間に金属の端子があるので、それを伝って放電してしまったらしい。こちらも焦げた部分を削り取っておいた。
 新しく取り付けるXHコネクタは、必要なピン以外は全て抜いておく。
両端以外のピンは抜く
プラグの金具はとても小さい。
プラグの金具は小さい
古い金具はカットして新たな金具を取り付けるのだが、金具はこんな状態で売られているので、必要な分だけ切り離す。
金具は使う前はこんな状態
手持ちの工具は大き過ぎて使えないので、新たに工具を調達した。
調達した工具
気を抜くと金具から線が抜けてしまうので注意が必要だ。
工具で圧着
プラグ筐体に線を挿し込めばOKだ。
プラグ完成

 痛んでいるコネクタを全て交換するので、ブラウン管の調節基板も外した。
外したブラウン管の調節基板
序にボリュームポットも外して動作を確認する。
ボリュームポットを外したところ
手持ちの工具だけでは分解できない構造なので、動作確認だけに留め、元に戻した。
ポットを元に戻したところ
一通りコネクタとプラグを交換したら、配線全てを接続して電源を入れてみた。変な音はしないが、時間が経つと電解液の嫌な臭いが漂ってくる。
電源を入れた
動作確認用の方形波を表示させているのだが、フォーカス(画面上のピント)が大きくずれていて、調整しても全く変わらない。しかも、時間が経つに連れて波形の表示もしなくなってしまった。(汗)

 波形らしき物を表示できるようにはなったものの動作がとても不安定で、おかしくなっているのは電源部だけでは無さそうだ。
 ネット上に英語版ながらもサービスマニュアルと回路図があったので、何とかここまで辿り着いたけれど、手持ちの測定器では高圧回路を測定できず、ブラウン管回りは正直言ってお手上げの状態である。毎日のように少しずつ作業して既に2ヶ月以上経ったが、まだ不具合箇所の特定すら出来ていない。
 このお陰で他の修理が滞っている事もあり、「修理不可」で一旦終える事にしよう。残念だが、機会があればまた作業を再開してみようと思う。

(とりあえず完)
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BOSE55WERのエッジ交換 [雑感]

 昨年の夏、中古で手に入れて子供が使っていたBOSEのスピーカー55WERは、しばらくして「ガサガサ」という変な音が混じるようになり、時間が経って常時ガサガサ音が纏わりつくようになった。「何があったん?」
 フロントにあるパンチングメッシュのネットを外したら、真ん中にあるスピーカーのエッジがボロボロになっているではないか。
BOSEの55WER
左右ともエッジが崩れてボロボロだ。
エッジがボロボロ
エッジがボロボロ
なお、このスピーカーは一台につき5.7cmスピーカーユニット5個が取り付けられていて、中央がフルレンジ(全音域担当)、上下の2つずつがウーファー(低域担当)になっている。音源の中心を同一線上に配置して仮想同軸にしているのだ。このモデルは「ピュアオーディオには使えないっ!」などと誹謗中傷されているのを良く見掛けるけれど、実際に出てくる音は「普通の音」である。(笑)
# 皆さん、一体何を聴いてるんだろうねぇ?(^^;)
どういう訳か、エッジが崩れているのはフルレンジだけで、ウーファーのエッジは違う素材(合成薄膜ゴム???)が使われていて、劣化していない。

 ネット上を探したら、55WER用のエッジが売られていたので、早速取り寄せた。
取り寄せたエッジ
エッジ自作も結構あるみたいだが、手順が面倒なのと、時間や材料が結構かかるので、今回はお手軽に市販のエッジを使う。

 まず、スピーカーを外す。トルクス4本のネジを外すだけだ。
スピーカーを外したところ
磁器回路のサイズはスピーカーのコーンサイズとほぼ同じ。スピーカーのサイズに比べて磁器回路が極端に大きいのがBOSE製の特徴だ。
 BOSE社自身は製品を製造しておらず、スピーカーユニットしか作成していない筈だが、このユニットは何故かPRC(チャイナ)製。
スピーカーユニットはチャイナ製

 コーンの裏側にも、勿論エッジが貼られている。
コーン裏側にもエッジが貼られている
劣化したエッジは指先の僅かな力で簡単に剥がれる。
エッジをはがしているところ
金属フレームやコーンの裏側に残ったエッジは、ドライヤーで温めながらカッターの刃でこそげ落とした。
エッジ裏側もキレイになった
エッジを全て取り去ると、こんな風になる。
エッジを全部取り去ったスピーカーユニット
エッジの販売元に依ればセメダインスーパーXが一番のお勧めだそうだが、たまたま手元にボンドプレミアムSUソフトがあったので、それを使ってコーン裏側からボンドを塗る。
コーン裏側からボンドを塗る
センターを確認しながら慎重に位置決めしたら、今度は金属フレーム外周にボンドを塗って貼り付ける。
フレームにエッジを貼ったところ
貼った部分に触れないよう注意しながら元通り組み立てて、24時間以上放置してボンドが固まるのを待てば完成である。
修理の終わったスピーカー
本来ならアルミのパンチングメッシュをスピーカーの前に取り付けるのだが、パンチングメッシュは高音域を吸収してしまうので、あえて取り付けずこのまま使う積りである。作業時間はスピーカー2本で1時間ほどだった。

 エッジ交換は想像以上に簡単だった。古いエッジを取り去る際コーンに傷つけないようにと神経を使うが、それ以外は大したこと無い。
 今回はスピーカーユニットが小さいから楽だったけれど、直径が30㎝を超えるような大型ウーファーだと重量もそれなりになるので、結構大変な作業になるかも知れない。それに、古いエッジをコーンから奇麗に外せるかどうかで、作業の難易度は大幅に変わってくるだろう。

 これでおかしな付帯音がしなくなり、普通に使えるようになった。エッジはウレタンらしき素材なので、10年以上経つとまた劣化するだろうが、どうするかはまたその時に考えるとしよう。
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安物の超音波洗浄機を修理 [雑感]

 前回の記事でも一寸触れたけれど、安く手に入れた超音波洗浄機を久し振りに引っ張り出して使おうとしたら、うんともすんとも言わない。
動かない超音波洗浄機
「何で動かん?」と思いながら、全体を見回すがネジらしきものは無い。本体をひっくり返すと、吸盤の足に目が留まった。
裏側に吸盤がある
吸盤をやや強引に引っ張ったら、やはりその奥にネジがあった。
吸盤の奥がネジ穴
ネジ4本を外すと筐体が二つに分かれる。
分解したところ
直流モーターの先に偏心させた錘を付け、それをブン回して振動させるという、実に単純な構造だ。
動かない原因は、ハンダ付けしてあった部分が外れたからだ。
故障の原因hはハンダが取れたため
恐らくはイモハンダの状態になっていて、しっかりと固定されていなかったんだろう。
 ハンダ付けし直し、更に振動にある程度は耐えられるようにグルーで固定する。
ハンダ付けしてグルーで固定した
元通りに組み立てて電源を入れたら、ちゃんと動いた。
ちゃんと動く
これで修理完了である。

 ちなみに、購入時に付いてきた説明書では「USB電源に接続した時のみ動作し、(本体裏側にある)電池ボックスに(単三電池2本を)入れても動作しません」と書かれていた。
 けれど、配線はちゃんと繋がっているので、試しに電池を入れてみたら動いた。(笑)ただ、USB電源と違って電圧が低い(=流れる電流も少ない)為、動作は何となく弱い感じで「洗浄機」としては「こいつ、大丈夫か?」と一寸感じてしまうほどだった...あっ、そうか、だから「電池はダメ」って説明書に書いたんだな。(笑)
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RADOのメタルベルト洗浄 [時計]

 RADO(ラドー)・Shambord(シャンポール)を普段使いにして一週間ほど経った頃、ベルト内側の汚れが気になるようになった。
常用するラドー・シャンポール
内側だから普段は気にならないのだけれど、腕から外した際に僅かに黒ずんでいる所が数か所目に入るので、時間が経つに連れて気になってきた。
 「じゃぁ、超音波洗浄機で洗おう」と、手持ちの工具でベルトを外せ...ない!太さ1mmの精密ドライバーではベルトを固定しているネジ穴に入らない。肉眼で見た感じでは精密ドライバーの方がネジ穴よりほんの少し大きいだけに見えたので、近くのホームセンターに売っていた一番小さい0.9mmの精密ドライバーを買ってきた。
売り場で最小の精密ドライバー
恐る恐るネジ穴に入れてみたら...おぉ、ちゃんと外せた。
メタルベルトを時計本体から外したところ
ベルトを固定していたネジはメッキの色があちこと剥げている。
ネジは部分的にメッキの色が剥げている
汚れが詰まっているのか、固着していて動かない部分が数か所ある。
固着した部分が数か所ある
久し振りに安物の超音波洗浄機を引っ張り出してきて、石鹸を少しだけ溶かした液に漬けてスイッチを入れたら丸一日放置する。
# 実は、この超音波洗浄機でひと悶着あったけれど、それは後の記事で。
この状態で1日放置
洗浄中は使えないので、その間はもう一つのRADO・Royal Elegance(自動巻き:画像右側)を使う。
しばらくは右のRoyalEleganceを使う



翌日見ると、何だか変だ。
翌日の状態
水に溶けていた石鹸成分が析出してフワフワした雲状になっている。ベルトの方は特に変わった様子は無い。
ベルトに変化無し
水を入れ替えて再び丸一日放置したら、入り込んでいたと思われる汚れが表面に浮き出てきた。
表面に汚れが浮き出た
一旦引き上げて、古歯ブラシと石鹸でゴシゴシとしつこく洗い、水を入れ替えて超音波洗浄機を動かし、丸一日放置。すると、古歯ブラシでは落と切れなかった汚れが出てきていた。
取り切れなかった汚れが出て来た
更に、子供が中古で仕入れてきた業務用超音波洗浄機を使って洗ってみる。
業務用超音波洗浄機
5分で止まってしまうので数回繰り返したが、僅かな汚れが出ただけだった。
 再び安物の超音波洗浄機で、今度は水だけにして3日間動かしっ放しにしたが、汚れはあまり出てこない。
3日間でも出る汚れは少ない
更に水を取り替えてもう一日動かしっ放しにしたが、汚れは全く出てこないので、この時点で洗浄終了、しっかりと乾かしてから時計に取り付けた。
時計に取り付けたところ
画像では変わらないように見えるけれど、肉眼では随分と奇麗になって輝きが戻ってきたような感じとなった。これで、しばらくは安心して使えるようになった。
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後味 [雑感]

 昨年最後の記事でも触れたけれど、改めて。
 年末年始の挨拶をコメント欄に書き込まれる方も多いみたいだけれど、拙者は年が暮れようが明けようが何も変わらない。だから、嬉しくも有難くも無い。普通の日が続いているだけ。
 そんな状態の中で儀礼的に返事をお返しするのは何とも心苦しい故、コメント欄は閉じさせて頂く。何卒ご了承戴きたく御座候。m(_"_)m

 閑話休題。
 昨年末の30日は最後の記事を書いていて「やれやれ、後は画像を数枚入れて、もう少し書けばお終いだな」と思っていた。
 ところが、書きかけの記事を一旦保存してブログの「記事一覧」を見ると、上手くまとまらず書きかけだった整理整頓の記事がいつの間にか投稿されている![がく~(落胆した顔)]「えぇっ!?どうして出ちゃったんだろう?」慌てて記事を非公開状態に戻そうとしたが、既にNice!が数個付いている。お陰で投稿サイクルが一時的におかしくなってしまった。(笑)
 「うーん、既にNice!が付いてるから、今更引っこめるともっとおかしくなりそうだな。」仕方ないので、とりあえず一寸だけ書き足してお茶を濁しておいたが、近いうちにちゃんとした記事にまとめなきゃなー。でも、上手くまとまらんのだよなー。(滝汗)何とも後味が宜しくない。

 大晦日の31日は朝から修理でオシロスコープと格闘していた。が、配線用の金具が小さ過ぎて手持ちの工具だけでは難しい部分が出て作業中断、万事休す。全く手が出ない訳ではないけれど、高圧回路の部分でいい加減に作業すると後々問題が出かねないので、とりあえず工具屋さんの営業日までお預け。これまた、何とも後味が宜しくない。(汗)

 昼は、妻が久し振りに好物のピザを焼いてくれた。「せっかくのピザだから」と秘蔵品の頂き物スパークリングワイン最後の一本の封を開けた。
大晦日の昼食はピザとスパークリングワイン
スパークリングワインは開けると時間と共に炭酸ガスが抜けて不味くなる。だから、封を開けたら全部飲み切る事にしている。
 数日前に母がティッシュ一箱を半日で使い切ってしまうほど鼻炎が酷かったが、その風邪をうつされちゃったみたいで、朝から結構頻繁に鼻をかんでいる。以前、医者から「風邪気味の時は酒類を飲まない方が良い」と忠告されていたのだけれど、「開けちゃったし」と全部飲み切った。すると...いつもなら「一寸酔ったかなー?もう一寸飲み足そうかなー?」という程度にしかならないのに、この時は「もうお酒は結構ですっ!」という状態になっていた。自分でも「こんな事珍しい」なんて思っていた。
 夕食は年越しの蕎麦。いつも晩酌を欠かさないのに、今日はお酒を飲もうという気にならない。
PC上で毎日チェックしているサイトや海外ニュースなどを見て回ったりしていたら、22時半を過ぎた。我が家では紅白歌合戦は見ないし、拙者自身一度も見た事が無い。
# ちなみに、ガンダム関係も一切見た事が無い...って、関係無いか。(笑)
自宅近くの神社の方から焚火の「パチパチ」という音や人の声が聞こえてくるようになった。年越しの火を焚き始めたらしい。
 毎年「お酒が振舞われるから」と零時少し前に出かけているけれど、「今日はもういいや」と寝床に向かった。でも、布団の中に入ってから「うーん、タダでお酒が飲めるのに、勿体無い事をした」と。やはり、後味が宜しくない。(汗)

 元旦(あえて「元日」は使わない)、朝8時半過ぎに郵便配達バイクの音がする。「あ、もう年賀状来た?」郵便受けを見ると、年賀状の束が入っている。早速部屋に持ち込んで仕分け...「アリャ?何でこの人賀状くれたんだろう???」
 ここ20年ほどは年賀状の枚数が少しずつではあるが増える一方だった。でも、その割には10年どころか20年以上実際に顔も合わせていなければ連絡すら取った事も無い方々ばかり。年賀状を貰うのは嬉しいけれど、枚数が増えて自分の分だけでも印刷に丸一日かかるようになり、更に家族の分も印刷しているから二日がかり。
 インク代と葉書代がどんどん嵩むようになって、収入の乏しい現状では痛い出費だし印刷作業が重荷となっていた。それに、よく考えればSNSや電子メールなどでいつでも連絡の付く人ばかりだ。だから、数年前から徐々に数を減らし始め、昨年思い切って賀状は親戚などの一部だけに出す事にし、他は全て「賀状廃止」のお知らせをしたのであった。
 ところが、蓋を開けてみたら廃止を知らせたのにも関わらず出された方が半数以上。(汗)連絡先や住所が変わった為に年賀状で知らせてくれた方が三名ほどあって、それはそれでちゃんとした理由があるから分かる。けれど、それ以外は例年通りの文面で届いている。「ひょっとしたら...出した年賀状を読んでない?」
 本来なら頂いたら返信するのが礼儀だけれど、廃止したんだからもう出さない。でも、実に後味が宜しくない。(溜息)

 昨年最後の記事で「皆さん良いお年を」と結んだのに...新年から「ウーム...(--;)」である。
 「一日の計は朝にあり、一年の計は元旦にあり」と言うが、今年に入って既に三日目である。例年元旦に何となく目標らしき事は考えていたのだけれど、その後具体化して現実化したものは殆ど無い。
 今年の大晦日に「後味の悪い一年」と思わないよう、せめて三が日の間に今年の目標を具体化しよう。(滝汗)
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