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ラジカセ日立パディスコTRK-8280のオーバーホール(その4:電源が入らぬ?) [雑感]

前回からの続き)

 何となく1年以上放置していたラジカセの修理を再開する。久し振りに電源を接続して動作確認しよ...ありゃ?電源が入らんじゃん。(汗)
 こういう時は、まず電源から辿る。
電源部
デジタルテスターで確認して行く。AC100Vのケーブルは正常、トランスも正常で2次側はAC15V程度の出力が出ている。となると、残るは基板だ。
電源基板
黒い部品はダイオードブリッジM4B-31で、動作は正常。基板の銅箔パターン面を見ても問題は無さそうだ。
基板パターン面も問題無し
なにやら回路保護用の素子???らしき物が基板上に2つあるけれど、調べても何かは分からなかった。
調べても分からない部品
ヒューズ(2.5A)も問題無い。
ヒューズも問題無い
あちこち調べているうちに、ダイオードブリッジの隣にある黒い部品(画像右側)が怪しいと判って来た。
右側の黒い部品が怪しい
とりあえず、基板から外した。
基板から外したところ
AC100Vと12VDCアダプターの口が一体化している。
AC100VとDC12Vが一体化されている
DC12V側は普通の部品と同様の動きなので、おかしな点は無い。AC100Vの方は下側に接点が三つあるので、まず動作を確認する。何も繋がない状態では、両端の端子は導通している。
何も繋がないと導通状態
真ん中と右の端子は繋がっていない。
真ん中と右は導通無し
真ん中と左も導通が無い。
真ん中と左も導通無し
AC100Vコードを接続したが、真ん中と右の導通は無い。
コードを接続しても導通無し
基板の銅箔パターンから回路を読み解くと、ここがスイッチになっているので導通しないのはおかしい。試しにマイナスの精密ドライバーを突っ込んでみたら導通した。
ドライバーを差し込むと導通する
どうやら、この中にある接点がおかしいようだ。改めて部品を眺めると、嵌め合いの爪が見える。
嵌め合の爪がある
細いマイナスドライバーで軽く抉って開けた。
抉じ開けたところ
肝心な接点の部分はカバーされているが、よく見るとはめ込んであるだけだ。
接点のカバーははめ込み
こちらも爪を抉って開けたら、接点が見えて来た。
接点部を開けたところ
接点を全て引っ張り出す。
接点を分解したところ
接点はかなり汚れている。いつものようにNevrDull(ネバーダル:金属磨き)で右の一つだけ磨いたら、その違いが良く分かる。
右だけ磨いたところ
内部では、接点はこんな感じで並んでいる。
内部ではこんな感じで並んでる筈
何も繋がない状態では、黒い樹脂部品が付いている真ん中と左側(画像では上側)が導通している。ここにAC100Vのコードが挿し込まれると、黒い樹脂部品が押されて真ん中と右側(画像では下側)が導通して左側は途切れる、という構造だ。仕組みが分かったら組み立てる。
組み立て中
組み上がったらテストしてみるが、どうも上手く動いてくれない。「じゃぁ、ACコードにテープでも巻いてみるか?」
ACコードにテープを巻いたところ
ところが、これでも接点は動かない。
 そもそも、ACコードにテープを巻くという時点で再現性に乏しいので、これでは修理した事にはならない。分解して接点をほんの少しずつ曲げたら組み立てて、というのを何度も繰り返したらちゃんと動作するようになった。
 組み立て中に、トランスへの配線を保護している透明な樹脂チューブがネチョネチョしているのに気が付いたので、セスキ炭酸ソーダ溶液を含ませた布で拭き取ったら綺麗になった。
セスキ炭酸ソーダ溶液で綺麗したところ
元通りに組み上げて、デジタルテスターで動作を確認する。
デジタルテスターで確認中
ダイオードブリッジで整流しただけだから脈流で完全な直流ではないのだけれど、一応DC15Vが出ている。これでOKだ。

 でっ、ラジカセ本体に接続して見ると...やっぱり動かん!(滝汗)まだまだ先は長そうだな...(--;)

(続く)


NEVER-DULL(ネバーダル) メタルポリッシュ 142g P001-5084

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