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RandallのギターアンプV2XMの修理(その2) [音楽]

前回からの続き)

 プリント出力した基板図への書き込みを基に実体配線図を起こすんだけど、これが面倒なのなんのって。(滝汗)紙が3枚に分かれているから一枚ずつ書いてゆくんだけれど、紙をまたぐ配線なんぞはトレースしていても「あれ?これってどこに繋がってるん???」となってしまい、異様なほど時間が掛かる。
手書きの図
 また、部品を全て手書きで書いていたのだけれど、見落として抜けたりする事が多くて「ありゃりゃっ、この配線を接続する部品が無いやん!」となる事もしばしば。

 「こりゃー敵わん」と、久し振りにフィルム用ライトボックスを引っ張り出して来た。
フィルム用ライトボックス
ここに基板をプリント出力した紙を載せる。
基板を印刷した紙を載せる
その上に白い紙を載せる。
更に白い紙を載せたところ
ライトボックスの電源を入れて底面から照らし、基板上の部品を上に載せた紙に書き写す。
部品を書き写す
ただ、いつも裏紙(片面使用済みの紙)を使っているので、裏側には何かしら印刷されている為、なかなか見難くて作業は結構厄介だ。(汗)
# まぁ、アマチュア無家の宿命みたいなもんだわさ。(滝汗)
部品を写し書いたら、配線を書き込む。
配線を書き込んだところ
これを元にして、回路図CAD(使ってるのはBsch3v)に部品を書き込んでゆく。
回路図CADの画面
これを全て入力したら配線をして回路図にすれば良いのだけれど、部品点数が結構多いので入力もそれなりに大変だ。
 それに、どれがアース(回路図上の略語だとGND)なのかを回路図をある程度入力した段階で見極めて記号に置き換えておかないと、後々の作業がかなり面倒になってしまう。こりゃー時間が掛かりそうだなー・・・。

(続く)
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RandallのギターアンプV2XMの修理(その1) [音楽]

 前回の作業で偶然発覚した「低音が出ない」という問題。これはなかなか厄介だ。
RandallのV2XM
スピーカが急におかしくなるというのは考え難いので、ギターアンプの回路の何処かに問題がありそう。
 ネット上を探したけれど回路図は何処にも転がっていない。「やっぱ自分で回路図を起こさなきゃ駄目か。」

 いつものように、まずは基板をデジカメで撮影する。
基板の画像
余分な部分を切り取ってモノクロ化する。
白黒にしたところ
これをプリンターで印刷する。
プリント出力したところ
基盤を見ながら、部品の情報を書き込む。
部品の情報を書き込む
基板上にある抵抗の大半が1/8Wの小型タイプなので、基板もそれに対応したパターンとなっている。そのお陰で抵抗が沢山並んでいる所は込み入ってて、書き込むと何が何だか分からくなってしまう。「こりゃー後で見返しても何が何だか分からんぞよ。」

 仕方ないので、基板の画像を三分割してA4三枚に分けてプリント出力し、そこへ部品の情報を書き込んだ。
部品情報を書き込み終わった紙三枚
これを基に実態配線図を手書きで作成し、それを回路図に変換するのだけれど、これが一寸・・・いや、かなり大変な作業・・・なんだよ・・・ねー・・・。(滝汗)

(多分、続く)
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RandallのギターアンプV2XMを小改造 [音楽]

 昨春に入手したRandall(ランドール)のギターアンプV2XMはスピーカが12インチなのが気に入って購入したのは以前に記事で書いた通り。
RandallのV2XM
何気なくこのアンプを眺めていて「そういえば、他のアンプ出力をそのままこのスピーカに入力できるようにすれば、12インチの一寸小型なスピーカ・キャビネットとしても使えるじゃん。」このアンプはスピーカと出力回路は直結になっているけれど、途中にスイッチ付ジャックを挟むだけで実現できそう。

 まず、部品箱を漁って6.3mmΦのモノラル・フォンジャックを出して来た。
モールドジャック6.3mmΦ
アンプ出力部なので、念の為に絶縁型(ジャックの金属部が筐体に触れない)を使う。
 アンプ・シャーシを外して裏側を見ると、「TAPE/CD IN」の左側に空いているスペースがある。
空いているスペースに取り付ける
実際にジャックを当てがってみて、周囲の基板と干渉しない位置を決める。
 位置が決まったら、まずは3mmのドリルで穴を開ける。
3mmの穴を開けたところ
電動ドリルなどのような高価な工具は持ってないので、ピンバイスを使って手で1時間近くかけて開けた。(汗)
 次にリーマで穴を拡げる。
リーマで穴を拡大中
穴が必要な大きさになればOKだ。
穴を開け終わったところ
このままだとバリが出たままなので、丸棒の金属ヤスリを使ってバリを奇麗に削り落とす。
バリが出ている
ちゃんと穴に入るかどうかを確認して、穴開け作業は完了である。
ジャックを取り付けてみたところ
内部はガラガラなので、配線するのには全く問題無い。
内部はガラガラ
基板にハンダ付けされているスピーカへの配線(丸で囲んだ所)を外す。
丸の2本がスピーカの配線
基板とジャックを配線する。
基板とジャックを配線したところ
ジャックとスピーカ配線はファストン端子で簡単に脱着できるようにしておいた。
スピーカへの配線にファストン端子を取り付けたところ
こうしておけば、メンテナンス時に基板と筐体を簡単に切り離せる。
 後は元通り組み立てれば完成である。

 試しに音を出してみると、「よしよし、ちゃんと動・・・あれれ?低音域が出てないぞ!?」BASSのボリュームをフルにしても低音部が全く出ていない。どうやら回路の何処かがおかしいようだ。こいつも修理しなきゃならんのか。ウーム・・・。(--;)
タグ:Randall
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Marshall DRP-1をオーバーホール(その2) [音楽]

前回からの続き)

 何となく半年ほど放置してあったけれど(滝汗)、作業を進める。
 基板の銅箔パターン面をデジカメで撮影してモノクロ化し、サイズを調整して紙に印刷する。
基板の印刷用画像
印刷したら、そこに部品の情報を書き込む。一部のコンデンサは値が判らないままになっている。
紙に部品の情報を書き込んだところ
これを基に回路図を起こせば良いのだが、結構面倒な作業となる。
# うーん...
回路図を起こす前にネット上で見つけた回路図(見易いように加工済み)と軽く見比べてみると、結構あちこち違ってる。基板ロットが一致していないのかも知れない。

 この製品は英国製なので、国産品ではまず見かけないアキシャル・タイプのコンデンサが多く使われている。
アキシャル・コンデンサがある
C109のコンデンサを見るとカラーコードが「灰黒赤赤赤」なので数字にすると「8・0・2・2・2」。だから「80200pF=80.2μF、誤差2%」となる。
数字で刻印されている物もあるけれど、製造番号が表になっているので容量が判らない。
これは製造番号
調べるには一つづつハンダを緩めて外して確認する以外に手が無い。こりゃーかなり面倒なことになりそうだな...

(続く...多分ね^^;
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懐かしのラジカセ:ソニー「エナジー99」CFS-99のオーバーホール(その2) [音楽]

(前回からの続き)

 少々間が開いてしまったのだけれど(汗)、オーバーホール作業を始める。先ずはスイッチとスライドボリュームから。
スライドボリューム
基板から取り外して
基板から外したボリューム
分解する。
ボリュームを分解
昭和の時代の製品だけに、接点は黒く汚れている。
接点は汚れている
NevrDull(ネバーダル:金属磨き)で奇麗に磨いて、元通りに組み立てておく。
接点を磨いたところ
一通り終わったら、劣化した電解コンデンサを取り換える。容量の小さいコンデンサは見ただけでは劣化しているかどうかは分からない。
電解コンデンサ交換前
けれど、30年以上経過しているので、問答無用で交換した。
電解コンデンサ交換後
コンデンサの数が多いと交換するのも結構な手間となる。
電解コンデンサ交換前

電解コンデンサ交換後

電解コンデンサ交換前

電解コンデンサ交換後
筐体は汚れているので、外して台所用洗剤で洗った。
筐体を洗い終わった後
電源ボタンがグラグラするのでよく見たら、付け根が割れている。
電源ボタンは割れている
G17ボンドで接着して丸一日放置したら、ちゃんとくっ付いた。
ボンドで補修したところ
上面パネルも汚れているので、分解して洗う。
上面パネルを外したところ
スピーカー部は裏側からネジで留めてあるだけだ。
スピーカーはネジ止めされている
分解したら、結構埃が溜まっていた。
埃が溜まっている
スピーカーグリルが凹んでいるところは、慎重にたたき出して修正した。
修正前

修正後
スピーカーはソニー製だ。
スピーカーはソニー製
電解コンデンサも新しくして元通りに組み立てる。
組み立てたスピーカー部
アンテナを分解すると、状態はそこそこ良さそう。
アンテナを分解したところ
ワッシャーは表面が少し酸化しているので、磨いて奇麗にしておく。見ればわかると思うけれど、左が磨く前、右が磨いた後である。
左が磨く前・右が磨いた後
一通り作業を終えたら、元通りに組み立てて完成である。
完成したCFS-99

 作業は終わったけれど、日立TRKシリーズやBOSEのAW-1とは音の傾向がかなり違う。やや元気な音、所謂「ソニーサウンド」である。
 聴感では中音域と高音域を少し盛ったように聞こえるけれど、自分の耳だけでは説得力が無いと思う(滝汗)ので、ちょいと測定してみる事に。使うのはNTIのMR-1・ベリンガーのECM8000とDEQ2496である。
測定機材
なお、ECM8000は実測校正していないし、DEQ2496も同様なので、あくまでも参考と言う位置付けである。MR-1の出力は+4dBuで、一般的なオーディオの-10dBVではないので一寸注意が必要だ。

 まず、測定環境で音を全く出さない状態で測定する。
音が何もない状態で測定
これが機材も含めた環境雑音である。
 次にあんまり使い道は無いのだけれど、ホワイトノイズで計測してみる。
ホワイトノイズで計測
まぁまぁ予想通り・・・かな?
 さて、本来のピンクノイズで測定すると、こんな感じ。
ピンクノイズで測定
見事に蒲鉾型の周波数特性となっている。
 手作業なのでかなりいい加減なのだけれど(汗)、ピンクノイズ測定結果から環境雑音分を引き去ると、大まかな周波数特性が見える。
CFS-99周波数特性
ウーファーは20cmだけれど、筐体サイズは決して大きくない為、低音域はスコンと削れている。エレキベースの4弦開放(最低音)は41.203Hzだから、4弦ベースの音ですらまともに再生できない。コスト制約が厳しいラジカセに低音を求める事自体が無理なんだろうねー。
 ツイーターがあるお陰なのか、高音域はそこそこ伸びている。メタルテープ発売前だから、これだけ高音域が出ていれば十分という気もするなー。

 結局ラジオ左側の音が出ない不具合は相変わらずだけれど、とりあえず普通に使える状態となった。目出度しメデタシ、である。

(完)
タグ:ラジカセ
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懐かしのラジカセ:ソニー「エナジー99」CFS-99のオーバーホール(その1) [音楽]

 半年ほど前に手に入れたソニーのラジカセ・エナジー99(CFS-99)は一応音は出るというものの、音が籠るのが難点。
SONY CFS-99
しかも、時々だがFMラジオにすると左の音が出たり出なかったり。そんな状態なので、それなりに安かった。
 そのまま使っていたのだけれど、少し手を入れたBOSE・AW-1と比べると、かなり見劣りする音になってしまっているのが気になって仕方がない。「ウーム...せめて電解コンデンサくらいは交換してみようか。」そうなると、まずは部品発注の為に分解する羽目になる。(溜息)

 ジャンク扱いだけあって、スピーカ右下側が凹んでいる。(汗)
凹みがある
ツイーターの横に六角の穴があるのだけれど、どの六角レンチもサイズが合わない。
六角レンチはどのサイズも合わない
「何で合わんの?」と不思議だったが、この部分は後回しにして分解に取り掛かる。
 背面にあるネジを全て緩める。矢印の刻印のある場所だけを緩めればOKだ。
背面のネジ穴
これでフロントのスピーカー部を引き抜ける筈なのに、何処かに引っかかって抜けない...と思ったら、カセット部の透明な窓が邪魔していた。
窓枠が邪魔していた
イジェクトボタンを押して外に出した状態にしたら、透明な部分を手で持ち上げれば簡単に外せる。
 スピーカー部を持ち上げると、内部の基板が見えてくる。
内部が見えた状態
スピーカの配線は長さがギリギリなので、引っ張って断線させないように注意する。
スピーカの配線はギリギリ
スピーカの裏側を見るとネジ止めされている。前面の六角穴はダミーだったのね。(汗)
スピーカはネジ止め
一番右のラジオ部は、ノイズ対策の金属板で覆われている。
ラジオ部を覆う金属板
金属板を外すと基板が見える。
ラジオ部の基板
画像では判り辛いと思うんだけど、FM/AM・IF検波ICのKB4419とFM復調ICのHA11227が載っている。IFTらしきコイルがかなり離れた位置に散在しているけど、どういう実装設計になっているんだろう?拙者の頭では一寸付いていけないなぁ。
# 「元々解ってないだろっ!」って話もありますけどね、エエ。(^^;)...(--;)...(/_;)
 中央に居座っているカセットテープ部を取り出す前に、あちこちに溜まってる埃を取る。
埃の塊が
固定しているネジ四ヶ所を外し、配線全てを外すと、カセットテープ部が一つの塊となって取り外せる。
カセット部はモジュールになっている
その下にある基板は部品面が裏側になっている。部品がカセットテープのメカにぶつかるのを避ける為だろう。
下の基板はパターン面
この基板はカセットテープに関する回路になっているらしい。
 左の基板は電源回路とパワーアンプ部が収まっている。電源部の部品はサイズが大きい為か、やはりパターン面がスピーカ側になっている。
電源・パワー部の基板
裏に配線がある為、このままの状態では基板単体で外せない。一旦全体を眺めると、白い樹脂フレームに基板が取付られているようだ。
各基板は白フレームに取り付けられている
フレームを固定する長いネジ3本を緩めたら、ごっそり全体が取り外せた。
全体を外したところ
上部に鎮座しているコントロール部は基板が三枚に分かれていて、所々に電解コンデンサが使われている。
コントロール部は基板三枚
カセットテープ部も含めて、使われているコンデンサ全てを調べ上げる。電源部は、案の定液漏れを起こしている物が大半だった。
液漏れで頭部が膨らんでいる

漏れた液体が乾燥して付着している
調べ終わったら部品を発注する。コンデンサだけでも4千円弱の費用となった。結構な金額になっちゃったなー(汗)...

(続く)
タグ:ラジカセ SONY
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BOSE AW-1の簡単な修理 [音楽]

 以前に修理したりチューンアップしたりしたBOSEの大きなラジカセAW-1は、ライン入力左側の音が出なくなってしまい、ほぼラジオとしてしか使っていない。
 「図体がデカいのにラジオだけで使ってるなんて情けないなぁ...やっぱ、直すか。」

 ライン入力の端子は背面上側にある。
ライン入力は背面上側
この位置なら一番上にある基板を外すだけで済みそうだ。久し振りに分解して上側を外す。
上側を外したところ
コネクタ類を全て抜いて、基板を取り外す。
基盤を取り外したところ
ライン入力が左側の二つである。
左側がライン入力
RCA端子を基板から外す。
RCA端子を外したところ
ところが、この端子は圧入で組み立てられていて、手の力では分解できない。散々迷った挙句、NevrDull(ネバーダル:金属磨き)で内部と外部を磨く事に。
磨いたところ
後は元通り組み立てればOKである。
元通りに戻したところ
作業時間は1時間ほどだった。改めて音を出してみたら、左側からもちゃんと音が出てホッとした。

 当時の製品はほぼ汎用部品が使われているが、現在市販されているRCA端子はハンダ付け固定から樹脂爪固定に変わっていたりするので、そのまま置き換えられるかどうかは分からない。
 ネット上に寸法図が出ていたので、サイズを確り比較して使えるなら交換する方が良いだろうなー...とは思うんだけど、多分「思うだけ」で、実際には何か不都合が出ない限りは今のまんま使い続けてるよーな気もするねぇ。(汗)
タグ:AW-1
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ポータブルCDプレーヤーD-265の再々修理 [音楽]

 先日修理したばかりのソニーのポータブルCDプレーヤーD-265が、またおかしくなってしまった。(溜息)
 具体的には、再生するCDにも依るけれど、5曲目か6曲目辺りからピックアップがギコギコと何か探しているような状態になってしまいまともに動かないのだ。
ソニーD-265
先日コンデンサ類を交換しているので、部品の問題ではない。何度も動かして動作を観察する。
 CDを半分ほど再生した所から先へはピックアップが行かず、そこで無限ループに陥っているようだ。一瞬「遂に壊れたか?」と思ったけれど、CDの前半は普通に再生できるのだから回路は正常な筈。「という事は、ピックアップを駆動する部分に何か問題が?」またまたバラす事に。

 まずは本体を分解して基板を取り出す。
分解したところ
基板に載っているピックアップ部を取り出す。
取り出したピックアップ部
よく見ると、ピックアップのレールは左1/3ほどが劣化したグリスまみれで白っぽくなっている。指で動かしてみると、白い部分に差し掛かるとピックアップを動かそうとしても指先にかなり力を入れないと動かない。原因はここのようだ。分解して清掃する。

 まず、ピックアップのレールの溝に嵌っている樹脂のレールガイドを外す。
取り外したレールガイド
劣化して白く乳化したグリスがたっぷり付いている。(汗)駆動ギア部も分解する。
駆動ギア部を分解したところ
レールも外してグリスを奇麗に拭き取る。
レールを拭き取ったところ
駆動ギアの真ん中もグリスまみれだったので、奇麗にした。
駆動ギアも清掃した
シリコンオイルをほんの少しだけ駆動部に塗って、元通り組み立てればOKだ。

 改めてCDを再生してみたら、全く問題無く最後まで再生できた。
 これで当分の間は何の心配もなく使い続けられるだろう。目出度しメデタシ、である。
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ポータブルCDプレーヤーD-265の再修理(その3:修理完了) [音楽]

前回からの続き)

 色々考えた末、「電解コンデンサを使うとまた交換が必要になるけれど、積層セラミックやタンタルなら半永久的に使ええるから、思い切ってチップ部品に替えよう!」
 部品を通販で取り寄せると部品代よりも送料が高くなってしまうので、一寸割高だけどマルツ名古屋営業所へ足を運んで部品を調達する事に。
マルツ名古屋営業所
ここは他では少々手に入り難い物も扱っているので、いざという時に重宝する。自宅からバイク・車で1時間もかからない位置にあるし、無料の駐車場があるというのも大きなメリットだ。ここで必要な部品を購入する。
購入した部品
ちょうど良いサイズが見当たらなかったので、22μFだけディップタイプ、それ以外はタンタルのチップタイプを選んだ。

 帰宅したら作業に取り掛かる。まずは、ハンダごての入る余地が一番限られてしまう22μFからディップタイプのタンタルに交換する。直立した状態では筐体上側に当たってしまう為、足を折り曲げられるように余裕を持たせてハンダ付けした。
ディップタイプのタンタルコンデンサに交換
チップ部品の47μFは、こんなに小さい。
47μFの大きさ
これだけ小さいと指で支える事は出来ないので、ピンセットを使う事になる。何とか無事に取り付けられた。
交換作業を終えた基板
取り外してあった配線を全て元に戻す。
配線を全て元に戻したところ
後は元通り組み立てればOKだ。
 組み立て終わったら、液晶表示部の傷が一寸気になった。
液晶表示部に細かい傷がある
XV-5080でも使ったGT99が手近にあったので、それを使って磨く事に。
GT99を使う
結構力を入れて磨いたけれど、「一寸良くなったかなぁ?」という程度だった。(汗)
GT99で磨いた後
早速使ってみると...盤面に小さな傷があってその位置から後の曲はほぼ再生できなかったCDは、頭から終わりまで何事も無く再生できた。どうやら修理は成功したみたいだ。

 このポータブルCDプレーヤーを手間暇かけて修理するのには、それなりの理由がある。
 今自分の使っている部屋は、現状ではモノだらけでオーディオ機材のセッティング以前の状態。だけど、少なくとも年内には奇麗サッパリ片付けてモニター環境を構築する予定なのだ。一般的な民生用オーディオ機器は使わず、レコーディング機材を使ったモニター環境になるので、物量投入型オトキチ
# オートバイ・キチガイじゃなくて、音に対して徹底的に拘る病的(!)オーディオ・マニアの意。
# 昔の自分でもある...。(滝汗)

とは正反対(??)の方向になるけれど、音像定位も含めたレコーディング品質の良さを見抜く為のシステムを目指している。このポータブルCDプレーヤーは、そのシステムではCD再生のメイン機材となる予定なのである。

 「え?ポータブルCDプレーヤーがCDのメイン再生機器?」と不思議に思われる方も多いとは思うが、それなりの理由があっての選定なのである。ちなみに、このプレーヤーを単純なトランスポートとして使う。
# ある程度知識のある方なら「ははーん...」と御納得戴けるか、と。(^^;)

 これで普通に使えるようになった。一部が電解コンデンサのままだけれど、またダメになったらその時に劣化の少ないチップ・タンタルに交換する積りだ。目出度しメデタシ、である。

(完)
タグ:D-265
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ポータブルCDプレーヤーD-265の再修理(その2:修理が・・・) [音楽]

前回からの続き)

 チップ部品はハンダ付けが難しいのでやりたくないのだけれど、汎用品だと大き過ぎて入り切らない。仕方ないので、チップ部品を取り寄せた。
取り寄せたチップ部品
外れた220μFと、新しい部品を比べると、新しい方はかなり大きい。
新しい方は大きい

新しい方は大きい
勿論事前にあちこち測って、新しい部品のサイズも調べた上で発注したのだから良い筈なんだけれど、「それにしても大きいな...。」
 47μFも少し大きいが、この程度なら何とかなりそうだ。
47μFは少し大きい程度

 導電性高分子アルミ固体電解コンデンサーの22μFを外したら、案の定下には液漏れの痕がある。
液漏れの痕がある
多分これが動作不良の原因だろう。

 古いコンデンサは足をねじ切って取り外すので難しくない。が、取り付けとなるとこて先が入り難い上に、ハンダ面がとても小さい為、相変わらず四苦八苦。
 コンデンサを次々と交換したまでは良かったのだけれど、最後の220μF二つ(画像の中央)を取り付ける事ができない。
最後の一個を取り付けられない
部品同士がぶつかってしまい、ほんの一寸の事なんだけれどハンダ付けできない。「万事休す」である。

 こうなると、残された手法は一つだけ。「チップ積層セラミック又はタンタルのチップコンデンサを使う」事である。取り寄せだと、部品代よりも送料の方が倍以上高くなってしまう。どうしたものか...

続く
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